ウィザードリィ #2(Wizardry #2)のネタバレ解説・考察まとめ

『ウィザードリィ #2』(Wizardry #2)とは、1982年アメリカのサーテック社より発売された3Dダンジョン・ロールプレイングゲーム。副題は「ダイヤモンドの騎士」(Knight of Diamonds)。
「ハック&スラッシュ」の元祖とも言える古典RPGシリーズの第二作。「ダバルプスの呪いの穴」に消えた、リルガミンの街を守護する「ニルダの杖」を持ち帰る事が、冒険者たちに与えられた使命である。

『ウィザードリィ』シリーズはシビアなバランスのゲームであり、ちょっとした事故や不運でパーティがあっけなく全滅してしまう。
厳しい状況に陥る前にリセットボタンを押す事で、死や全滅といった最悪の事態を回避する裏技が「リセット技」である。
この技はゲームがセーブされるタイミングが「戦闘終了後」である点を利用したもので、全滅画面が出る前にリセットを押せばパーティを救う事ができる。
石の中に飛び込んだ場合にも有効だが、パーティの誰かがテレポート呪文を習得していなければ全滅する他ない点に注意。

エナジードレインを利用した能力値上昇・経験値調整

敵モンスターのエナジードレインを受けても、その時点で下がっているのはレベルだけで、戦闘終了後まで経験値は変化しない事を利用した裏技。
エナジードレインを受けたら戦闘中にテレポート呪文「マロール」を使用し、ランダムテレポートで戦闘から脱出する事で、経験値を減らす事なく再びレベルアップが可能となる(能力値は変化しないため、レベルアップで更なる強化が期待できる)。
これ以外にも「盗賊の短刀」等で転職した忍者にわざとエナジードレインを受けさせ、戦闘終了させる方法もある。レベルは下がるものの経験値は忍者のものとして再計算されるため、結果として格段に早いレベルアップが可能となる。
なお魔術師呪文の「ハマン」「マハマン」(両方とも唱えたキャラクターは1レベル下がる)を習得しているキャラクターなら、エナジードレインに頼らずとも裏技を使える。

魔術師呪文「マハマン」で確実な死者蘇生

死亡したキャラクターの生命力が低い場合、蘇生呪文が失敗しやすく、常に灰化やロストの危険がつきまとう。
だが魔術師呪文「マハマン」には、選択できる効果の中に「死者を生き返らせる」があり、これを選べば100%の確率で復活させる事ができる。
マハマンを使用したキャラクターは1レベル下がってしまうが、前述の「エナジードレインを利用した能力値上昇・経験値調整」を併用すれば、そのリスクでさえ回避可能だ。

「神秘的な石」でロストしたキャラクターを救済(FC版III)

蘇生呪文失敗でロストしたキャラクターは、本来であれば二度と復活できない。だが迷宮内で蘇生失敗しロストした場合のみ、救済策がある。
FC版IIIのアイテム「神秘的な石」や「熟練の魔除け」(使用後)のスペシャルパワー(装備中に使用できる特別な力)は「灰化」であり、本来マイナス効果でしかない。だがロストしたキャラクターに装備させ使用すれば、ロストから灰に戻す事ができ、再び蘇生復活のチャンスを得る事ができる。

「力のコイン」を使い大幅レベルアップ

アイテム「力のコイン」のスペシャルパワー(装備中に使用できる特別な力)は一回目は上級職(侍、ロード、忍者)への転職。二回目は死亡するものの、ビショップを含めた基本職(戦士、魔法使い、僧侶、盗賊)への転職効果がある。
この性質を利用し、一回目で上級職に転職してからエナジードレインや呪文で経験値を調整し、コイン二回目のスペシャルパワーを使用する。すると上級職の高い経験値のまま基本職に戻れるため、蘇生後宿に泊まれば、差額を利用して凄まじいレベルアップが可能となる。

日本語FC版#2は三作目

オリジナル版#2は、#1で鍛えた冒険者をそのまま転送して迷宮に挑むというコンセプトのため、迷宮の難易度が最初から13レベル相当の高レベル仕様であった。
この仕様をそのまま移植した場合、技術的にも商業的にもユーザーにとって敷居が高いと判断され、FC版の二作目は#3の『リルガミンの遺産』が先に移植されたのである。
こうして#2は三作目に回され、1レベルから遊べるよう大幅なバランス調整が為された訳だが、結果的に大成功を収める事となる。

日本語FC版に追加された新呪文

FC版IIIには、オリジナル版#2ではなく#5から追加された新呪文の一部が採用されている。
魔術師呪文の2レベルに「メリト」(1グループに火花)、4レベルに「ツザリク」(単体に高ダメージ)、6レベルに「ラダルト」(1グループに強力な冷気)が追加された。

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