ウィザードリィ #2(Wizardry #2)のネタバレ解説・考察まとめ

『ウィザードリィ #2』(Wizardry #2)とは、1982年アメリカのサーテック社より発売された3Dダンジョン・ロールプレイングゲーム。副題は「ダイヤモンドの騎士」(Knight of Diamonds)。
「ハック&スラッシュ」の元祖とも言える古典RPGシリーズの第二作。「ダバルプスの呪いの穴」に消えた、リルガミンの街を守護する「ニルダの杖」を持ち帰る事が、冒険者たちに与えられた使命である。

『ウィザードリィ #2』のゲームシステム

リルガミンの施設

ギルガメッシュの酒場(Gilgamesh's Tavern)

訓練場に登録したキャラクターの合流や解散ができる。性格が善と悪のキャラクターは同時に選択する事はできないため、混成パーティを組みたい場合は工夫が必要(「キャラクターについて・性格」の項目を参照)。

冒険者の宿(Adventurer's Inn)

冒険者のHPやMPの回復、レベルアップを行うための施設。MP回復とレベルアップはここでしかできない。宿でHPを回復させようとすると時間経過が早く老化しやすいため、大抵のプレイヤーは「馬小屋」(無料。MP回復のみ。1日経過)に足しげく通う事になる。

ボルタック商店(Boltac's Trading Post)

アイテムの売買を行う。不確定アイテムの鑑定や、呪われたアイテムを外す事もできる。売却したアイテムが即座に倍額になって棚に並ぶため、プレイヤーからは「ボッタクリ商店」などと陰口を叩かれている。

カント寺院(Temple of Cant)

状態異常の治療や、死亡・灰になったキャラクターを蘇生させる施設。寄付金が高額な上に死者蘇生は失敗する恐れもあり、しかも失敗しても返金されない。灰からの蘇生に失敗したキャラクターはロスト(埋葬され、ゲームから消失)してしまう。金額が足りない時に吐き捨てられる「ケチな背教者め、出ていけ!」や、蘇生時の「囁き-祈り-詠唱-念じろ!」といったセリフが有名。

街外れ(Edge of Town)

キャラクター作成・登録を行う訓練場や、冒険の舞台となる地下迷宮がある。ゲームの中断・キャラクターの転送などもここで行う。

ゲームの流れ

プレイヤーは訓練場にてキャラクターを作成、あるいは前作#1で鍛え上げたキャラクターを転送し、6人一組のパーティを組んで地下迷宮に挑む。迷宮探索及びモンスターとの戦闘、危うくなったら城へ帰還、と基本的には拠点となる「城」と「迷宮」の往復を繰り返す。各階に散らばり襲ってくる「ダイヤモンドの騎士」の装備と戦い回収し、地下1階にて出現する「ニルダの杖」を持ち帰る事でゲームクリアとなる。

キャラクターについて

一般的なRPGと同様、キャラクターにはレベル、HP(ヒットポイント)、MP(マジックポイント)が設定されており、モンスターを倒す事でEP(経験値)を稼ぎ、レベルアップして強くなっていく。
なおMPは魔術師と僧侶、2つの系統があり、それぞれ7つのレベルに分割されている。各レベルのMP上限は、どれだけ鍛えても最大で9回である。

『ウィザードリィ』のキャラクターには、上記の他にも以下のようなデータが存在する。

能力値

6つの能力値(力、知恵、信仰心、生命力、素早さ、運の強さ)があり、キャラクター作成時に選択した種族によって基本値が決まる。ランダムで設定されるボーナスポイントを振り分ける事で、任意の職業を選択する事ができる。
オリジナル版では能力値の最大値は一律18だが、FC版IIIでは「種族の基本値+10」に変更されている。

種族

5つの種族(人間、エルフ、ドワーフ、ノーム、ホビット)がある。
信仰心以外は平均的な人間。知恵・信仰心が高く魔法職向きのエルフ。力・生命力に富み前衛職向きのドワーフ。信仰心が高くバランスの良い僧侶向きのノーム。素早さ・運の強さが高く盗賊向きのホビットといった特徴。
外見的には細身で美しい容姿のエルフ、背の低いドワーフ・ノーム・ホビット(うちドワーフは筋肉質)といった所だが、一般的なRPGでは長命に設定される事の多いエルフやドワーフも、『ウィザードリィ』においては人間とほぼ変わらない寿命設定である。

性格

善・中立・悪の3つの性格がある。戒律とも呼ばれる。
善と悪のキャラクターは「ギルガメッシュの酒場」で同じパーティを組む事ができず、中立のみいかなる性格の者ともパーティが組める。
ただし迷宮内に入り「仲間を探す」コマンドを使用して合流する事で、善悪混成のパーティを組む事は可能。
モンスターに遭遇した際「友好的な〇〇(モンスター名)」と表示される時がある。この際、善の場合は「立ち去る」(無条件で戦闘を回避)を選び、悪の場合は「戦う」を選択しなければならない。
もし性格に反する行動選択(善なのに「戦う」を選んだりするなど)をした場合、善なら悪、悪なら善へと性格が変化する場合がある。

年齢

キャラクターの年齢。作成直後の年齢は13~16前後。宿屋に泊まる、蘇生呪文で生き返る、訓練場で転職する等で増加する。
年齢が上昇するにつれ、レベルアップ時に能力値の低下が発生しやすくなり、生命力が3未満に下がった場合は「老衰死」(ロストと同義。生き返る事はできない)となる。

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