Dr.STONE(ドクターストーン)のネタバレ解説・考察まとめ

『Dr.STONE』とは、原作・稲垣理一郎、作画・BoichiによるSF・サバイバル漫画である。2017年から『週刊少年ジャンプ』で連載開始した。2019年に第1期が全24話でアニメ化し、2021年に第2期が放送。ある日、謎の光によって地球上の全人類が石化してしまう。長い長い時が流れ、最初に石化から目覚めたのは主人公「石神千空」で、人類が石化してから約3700年が経っていた。人類はこれまで築いてきた全文明を失うが、千空は幼馴染「大木大樹」などの仲間と共に科学によってその文明を取り戻していく。

その他キャラクター

リューさん

CV:川澄綾子

硫酸をイメージした女神。近づいたり硫化水素になったりすると本性を現してグロテスクな姿になる。硫酸の美しい湖とその危険な毒性をそのまま擬人化したキャラクターになっている。

ホワイマン

千空達が海上でGPSのテストを行った際に通信に割り込んできた謎の存在。モールス信号で「WHY」を繰り返している。そのため龍水によって「ホワイマン」と名づけられた。石化の謎に関わっていると思われるが詳しい事は不明。千空がWHYというモールス信号に答えるとそれに反応したのかピタリと通信を止めた。宝島のエピソード後にルリ達へ千空の声で「12800000m1second」という通信を送っていた。そのためルリたちは千空からの通信だと思い込んでいたが、羽京の解析によって千空本人の声ではなく合成音声だったと分かる。通信元の距離や過去の宝島に空から石化装置が降ってきたことなどから千空はホワイマンは月にいると考えている。

レイ

外伝『Dr.STONE reboot:百夜』の主人公。
百夜のアイデアを元に千空によって作られ、ISSに持ち込まれた無重力下ロボット。スマートフォンのメインボードを60個使用して作られており、宇宙工学、地球科学、天文学などの情報が搭載されている。百夜を主としている。地球へ降りて行った百夜の帰りをISSで待ち、百夜たちが帰ってくるまでISSを維持するのを使命としている。長い年月で故障していくISSを修理し、足りない部品は人工衛星を分解して補っている。レイは石化から200年後に発見した、400年後に地球にぶつかる小惑星の軌道をずらすために370年をかけて水素爆弾搭載無人宇宙船を4000台製作した。その代償としてISSは無くなりレイも老朽化で動かなくなってしまうが、停止する直前に3Dプリンターを作成し、ISSと自分を150年かけて復活させる作業の開始をさせて機能停止。その後、石化から3718年後に自身の新しい体とISSが完成して目覚める。新しい体は人間の女性を模している。レイ自身は人間についてあまり知らず、特に人間の寿命というものを把握していない。そのため石化から3718年立っても百夜が死んでいるとは思っておらず、ずっと帰りを待っている。百夜は地球に下りる時にISSは数年後に機能停止して地球に落ちると思っており、レイを残して行った事に罪悪感を感じていた。レイが未だに自分の帰りを待っているとは知らずに亡くなる。千空でさえも宇宙にいるレイの存在に気づいていない。

『Dr.STONE』の用語

石化現象

突如地球を覆った謎の光によって地球に居た全人類が石化してしまうという怪現象。石化すると五感を失い一切身動きが出来なくなり、1人で暗闇の中にいる状態になる。石化しても思考は続くが定期的に何らかの力によって意識を奪われ、これによって殆どの人間が意識を失うが千空と大樹は意識を保ち続けた。体の内部も石化し内臓なども石に置き換わるため、石化によって起こった事故や自然災害などの外的要因で体が割れ、殆どの人が実質死亡してしまう。意識を保ち思考する事に使うカロリーを石化の何かが補っており、千空と大樹は長い年月をかけて何らかの力を消費して表面だけが石化した状態にあり、偶然に硝酸を浴びて復活した。千空と大樹は硝酸とアルコールを混ぜたナイタール液の絶妙な調合によって復活液を作り出した。完全に石化した人間は表面が風化しない限りは体が割れても繋ぎなおせば復活可能で、復活液を掛けると表面が割れて石化していた体の中身も元の物に復活する。復活した人間は体のどこかにヒビが残っている。また石化から体を元に戻す際の副作用で怪我や病気なども治り、千空はこれによって死を偽装した。こういった経緯から千空は石化は人類へ害を与えるためのものなのかどうかを疑っている。未来も本来は病気によって意識の無い状態であったが、石化からの復活によって病気が感知している。また石化は作中で描かれた範囲では人間と燕しか石化されておらず、人間と燕以外の生き物は人類石化後も生き延び子孫を残している。石化現象が起こる直前には各地で石化した燕が発見されていた。

石化装置

宝島の支配者が持っている、人間を石化させる道具。その形から千空達はメデューサと呼んでいる。石化光線が出る光の範囲と石化が始まるまでの残り時間を声で「~m(メートル)~second(セコンド)」と指示して、対象に投げて使う。石化した部分を引き千切るとその部分までで石化は止まる。また石化光線の出るスピードは常に一定。過去の宝島では大量に石化装置が降り注ぎ争いが起こった。石化装置は何らかのエネルギーを消費しており、使いすぎるとエネルギー切れになり指定した範囲よりも少なくなっていき、やがて完全に使えなくなる。

石神村(いしがみむら)

千空がコハクに案内された村。40人の村人が住んでいる。
宇宙から地球に戻った百夜たち6人が残した子供の子孫たちが成す村で、日本語を話すがシャミールやリリアンなどの西洋人の血を受けており、一部の村人は金髪や青い眼をしている。百夜の残した百物語によって言葉は流暢で数詞などいくつかの英単語も使っているが、文字文化はない。百物語は巫女が全てを記憶しており、巫女崇拝の文化を持つ。巫女の夫が村長となり、御前試合をして夫になる者を決める。苗字の概念はないが、巫女だけが百物語によって苗字という概念を知っている。農業は行っておらず、動物や魚を狩猟をして自給自足の生活をしている。コハクたちの生まれる前はもっと大きな規模の村だったが、不漁の年に沢山の人が亡くなってしまう。百夜たちの代から3700年も村を維持しているが、規模があまり大きくならなかったのは食料の問題からであった。石神村の住人には石化の経験は無く、外にある石も何故そうなっているのかは把握していない。石化以前の文明や知識などもほぼ失われており、石器時代のような原始的な生活をし、科学を妖術と呼んでいた。酒や砂糖などはあるが凝った料理はなく、村の住民は舌が超えていないため猫じゃらしラーメンや焦げたパンをおいしいと感じている。千空の登場により科学が発展し、冬に寒さで死ぬ人や飢え死にする人が居なくなっていく。

ボヤボヤ病

目がよく見えないという石神村の病気。その正体は近眼のことで、スイカや金狼が煩っている。

百物語

石神村に口伝で伝わる物語。巫女は100話全てを記憶しており、これを途絶えさせない事が巫女の最大の使命となっている。百夜が子孫たちに危険な生き物や使える鉱石などの生活に役立つ知識を詰め込んだ物語で、石神村の人たちにとっての教科書のようなもの。飽きないように重要な話は散りばめられている。合間合間に箸休めコーナーとしてお笑いの項目などもあるようで、ノリツッコミという概念を村人が持っている。本来は英語で伝えるものであったが、百夜の母国語が日本語であったため日本語で作る事になった。そのため石神村の住人たちは日本語を話す。物語の中に一部英語も含まれるため、住民は数などの英単語も知っている。千空は100話全てを聞こうとするが一晩掛かっても一桁台までしか進まず、とても長い物語になっている。代々の巫女はその物語を全て記憶し話す事ができ、ルリもまた全ての物語を記憶している。そのため巫女は記憶力の良い物が代々選ばれている。宝島の巫女と村長の子供であるソユーズも類稀なる記憶力を持っている。

百物語其之一「桃太郎と獣たち」

危険な猛獣を教える物語。桃太郎のお供は犬、雉、猿ではなく、熊、ライオン、ゴリラになっている。

百物語其之七「禁断の果実」

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