デビルマン(DEVILMAN)の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ
『デビルマン』とは、70年代にアニメの企画と並行して誕生した漫画作品で、原作者である永井豪の会心作の一つである。
悪魔を主人公にした斬新な設定と、ハードなアクション、そして後半のヨハネ黙示録を元にした終末観溢れるストーリーが話題を呼び、いくつもの派生作品が生まれた。
人、悪魔、そして神とは一体何か、本作の登場人物の言葉にその秘密が隠されている。
シレーヌに次いで現れたデーモンの刺客は、亀のような姿をしたデーモン・ジンメンであった。ジンメンは食い殺した人間の怨念を甲羅に宿し、その影響で甲羅のコブから食い殺した人間の顔が浮き出るようになるのだ。甲羅に浮き出た顔は自分の意識を持っており、声も出せるので、殺されたときの恨み言を叫び続けるようになってしまう。その中には明と親しくしていた少女、サッちゃんの顔もあった。
サッちゃんは明が牧村家に居候する前に、明の家の近所にいた子供で、牧村邸にいる明に1人で訪ねてくるほど、明を慕っていた。しかし、新幹線で家に帰ろうとした時、他の乗客ともども、車掌に化けていたジンメンに食い殺されてしまう。
ジンメンは電話で明にサッちゃんを食い殺したと言って、公園に誘いだした。そして公園に来た明に、ジンメンは甲羅に宿ったサッちゃんや、同じ新幹線に乗っていた乗客たちの顔と声を聞かせて、精神的な揺さぶりをかけた。
怒りに燃えた明はデビルマンに変身して、ジンメンの甲羅に攻撃を食らわしたが、それがサッちゃんの真横にいた男の顔に当たってしまう。男の顔は苦痛の声をあげたので、サッちゃんが怯えて泣き出した。彼女の泣き顔を見てデビルマンは思わず攻撃を止めてしまう。
その様を見たジンメンは「おまえは人間を殺したんだ、こいつらはまだ意識があるからな、おまえに比べればおれは善良なもんだ、人間の感覚じゃ生き物を食うのは悪くない、そうだろう、従順でおとなしいウシやブタを平気で食っているからな」とぬけぬけと言い放ったのだ。
そして手も足も出ないデビルマンに対し、「だからおれは殺さずに食ったのさ!」と相手を論破したかのごとく自慢げに言った。
死んでいるのに意識を保った状態で、デーモンの体の一部に張り付けられるという、グロテスクな設定に、怖気が走った読者も多いはずである。そのうえこのジンメンというデーモンは弁も立つのか、口八丁でデビルマンを心理的に追い詰めていった。
手段といい、物言いといい、ジンメンはある意味、作中もっとも悪魔らしい悪魔であると言える。
第4巻の名言・名セリフ
飛鳥了「おどらされる悪魔の笛に 悪魔の太鼓に! 狂気のおどりを 死のおどりを 人間の未来をこわす!地獄のおどりだ」
ある日、町の中を歩いていた了は、周囲の人間の中から突如怪物のような姿に変身してしまう人間が現れ、そして怪物に変身したまま死んでしまうという、怪奇現象を目撃した。了は直感的に、彼らはデーモンに合体されてしまったのだと分かった。
しかし、理性のある人間と合体したら拒絶反応をおこして、そのまま絶命してしまうということはデーモン達が一番よく知っているはずであった。しかし、了の目の前で次々と町の人々がデーモンと合体して死んでしまうという光景を目の当たりにして、ただ事ではないと思った。
周囲の人々が訳も分からず、ただ恐怖ふるえてパニックを起こすのを見た了は、「おどらされる悪魔の笛に、悪魔の太鼓に!狂気のおどりを死のおどりを、人間の未来をこわす!地獄の踊りだ。」と言って、この攻撃の真の狙いを見抜いた。了と合流した明も了の説明を聞いて、人間を殺すにしては効率が悪すぎると思ったが、了は「このデーモンの捨て身の戦法の本質は恐怖心を煽ることにある」と言った。
いよいよ全面戦争を開始したデーモン達、彼らはテレポートして、自分が死ぬことを承知のうえで人間の体と合体し、そのまま合体した人間を絶命させるという捨て身の攻撃を仕掛けて来た。人間達にとって、いつデーモンと合体するかわからない上に、合体したら怪物のような姿になり果てて死んでいく恐怖は計り知れないものだった。そしてこの恐怖こそ、人間の弱点であると了は言ったのだ。
さらに2人は電気屋のテレビから、ソ連が、自国領のツリングラードに水爆ミサイルを撃ち込んだというニュースが流れた。それによると、ツリングラードが、人間以外の知的生物(デーモンの事)の侵略を受けたために、やむ得ずにミサイルを撃ち込んだとの事。そして、デーモン達を殺すために、何万人と言う人間が犠牲になったことから、了はデーモンの目的が恐怖に駆られた人間達の同士討ちにあると見抜いた。
このデーモン達の玉砕戦法である無差別合体に関して、原作者の永井は、『激マン!』で頭の中でぱっと閃いた町の中で人が倒れていくイメージから構想したのだという。本人もこのイメージなのかよくわからず、目には見えない毒ガスとも、無理やりデーモンと合体することから徴兵制を暗示しているのかもと思ったが、結局いかなる事から、あのイメージを思いついたかは分からずじまいであった。
しかし、このイメージにもっとも近い事が、90年代後半から、21世紀の現実に行われていることがわかる。それは自爆テロである。そもそもテロとは恐怖を煽ることによって何かしらの政治目的を果たすものである。デーモンは政治目的とは少し違うが、人類をパニックに陥れて、人類を同士討ちさせる計画のために無差別合体をしているので、恐怖を煽ることによって、目的を果たすという意味では自爆テロがイメージに近い。つまり、永井は自爆テロを直感的に想像したのである。
また、デビルマンが連載を開始した1972年には、日本赤軍が、イスラエルのテルアビブ空港で自動小銃を乱射する事件がおこり、犯人は制圧される前に手榴弾で自決をはかったため、どこかデーモンの無差別合体を想起させるが、直接の因果関係は不明である。
不動明 「世界じゅうのデビルマンをかき集め!一大デビルマン軍団を組織する!」
デーモン達の捨て身の無差別合体攻撃が始まった頃、ソビエトが自国領のツリングラードが知的生命体(デーモンのこと)の侵略を受けたために、水爆ミサイルを撃ち込んだというニュースが流れた。
事態を見極めるために、明は牧村家に戻って新聞を読んでいると、数日前に体が怪物化し、悩み続けていた少女の記事が目に留まった。
事情は不明だが、彼女は偶然明と同じように理性を無くした状態でデーモンと合体したのだ。デーモンと合体しても、死んでいないことから、彼女が自分と同じようにデーモンの意識を乗っ取ることに成功し、デビルマンになったことがわかった。そして、デーモンが無差別合体をしたことで、彼女の他にデビルマンがいるはずだと確信した明は、「世界じゅうのデビルマンをかき集め!一大デビルマン軍団を組織する!」と宣言した。
この明の言葉で分かるように、この時点でデビルマンとは不動明のみを示す言葉ではなくなり、デーモンの無差別合体により偶然的に生まれたミュータント(突然変異)を示す言葉となった。そして、彼らは明の下に集い、デーモンと戦う一大勢力となっていくのである。そして、最終的にデビルマンは本作において、ヒーロ―名でもミュータントでもなく、悪魔の力と人間の心を持った新人類の名前となるのであった。
だが、明がデビルマン軍団を結成しようと決意をしたとき、電話で了が「外に出て空を見るんだ」と言ってきた。明が外に出て空を見上げると、そこにいたのは天を突くような巨大なデーモンであった。それはデーモン達の首領・悪魔王ゼノンの巨大な幻影であり、彼は世界各国に自分の巨大な幻影を送って、人間たちに宣戦布告を始めたのだ。
雷沼教授 「悪魔の正体は人間だ! 人間の強い願望が自身の体細胞を変化させた! 現代社会生活の不満が増大した結果…… そのやり場のない不満を別の生物になることでみたそうとしたのだ!」
悪魔王ゼノンの人類への宣戦布告により、人類対デーモンの戦いの火蓋が切って落とされた。デーモンは超能力で攻めてくるのに対し、人類は軍隊や兵器で迎え撃とうとした。しかし、あらかじめ警察官や軍人に変身して人間社会にもぐりこませた工作員のデーモンが人間を攻撃し始めたので、人間達は誰がデーモンか分からない状態になってしまった。
人間達は未知なる敵の正体を見破るために、北海道の生物科学研究所で生物学者・雷沼教授と研究員たちがデーモンの生態を調査していた。彼らは、捕らえたデーモンから少しでもデーターを集めるために、解剖と分析が進められていたが、動物から植物に至るまで、地球上のありとあらゆる生物の特徴を備えたデーモンの正体を探るのは困難であった。
さらに、巷で突如発生した怪物病(デーモンの無差別合体のこと)のデーターと、デーモンとの共通点をまとめた結果、雷沼教授は公の場で「悪魔の正体は人間だ!人間の強い願望が自身の体細胞を変化させた!現代社会生活の不満が増大した結果……そのやり場のない不満を別の生物になることでみたそうとしたのだ!」と言い始めた。
この言葉により世界中がパニックになり、疑心暗鬼に駆られた人々は、疑わしい者をデーモンと決めつけて狩りだすようになっていった。中世の魔女狩りの再来である。
この言葉を聞いた明が、「なまじ世界的権威のある学者の言葉だからたちが悪い」とまで言っていた。有識者や専門家の言葉に周囲が惑わされるのは、なにも漫画の世界だけではない。現実でも、企業や権力者の利権と結びついた御用学者やマスメディアが、権力者に都合のいい情報を流しているという話がある。彼らの流す情報を鵜呑みにしたことで、安全性や危険性の問題が盲点になった挙句、災厄が起きてしまうということもある。
福島第一原発も、マスメディアが原発安全神話を広めて、安全対策を妨害して怠らせたために、事故が発生してしまったというのは有名な話である。
ただし、本作の雷沼博士は、いかなる利権とも結びついてはおらず、彼なりに収集したデーターを分析し、その結果を報告しただけであるので、彼は本質的に悪人ではないのだろう。だが、彼が世間に公表した情報は、人類にとって最悪の存在・デーモンの利益につながってしまうのであった。
第5巻の名言・名セリフ
牧村礼次郎 「もはや人間はおしまいかもしれん 悪魔の攻勢をうけるまえに みずからの心の弱さから 人類はほろびるかもしれん」
デーモンが現れたというだけで、世界は一変してしまった。東京は人口の半数が無くなり、人々は不安でおびえきっていた。いつ再び悪魔が襲ってくるのか、いつか自分が悪魔になってしまうのか、悪魔にならないまでも、いつか悪魔狩り部隊に疑いをかけられるのではないかと思うようになり、不安を募らせていた。
やがて、人々は政府が設立した「悪魔特捜隊」の派遣する「悪魔狩り」に疑いがかかるのを恐れるあまり、自分以外の者を悪魔と言って、デマを流すようになった。不安に耐え切れぬものの中には自殺をするものまで現れた。
美樹の父、牧村礼次郎はこの状況を嘆き、重々しくこう言った。「もはや人間はおしまいかもしれん悪魔の攻勢をうけるまえにみずからの心の弱さから人類はほろびるかもしれん」
災害が発生したとき、避難民の中から鬱になってしまうものが数多く現れたということを聞いたことがある人もいるだろう。災害が起きて、生活環境が一変したことや、家族や知人を失ったことがおもな原因である。天災だけでなく人災でも同じである。太平洋戦争が終了したときに日本ではヒロポンという覚醒剤が出回り、明日の生活に希望の持てなかったその時代では、不安に悩まされてヒロポンに手を出すものが大勢居た。
災厄は免れても、心の傷はそう簡単には癒えなかったのである。
礼次郎もまた、「もはや人間はおしまいかもしれん」のセリフを言っているときにライフル銃を抱えていた。彼もまた不安に押しつぶされそうになっているのだ。そして礼次郎の言うとおり、人間は心の弱さから破滅の道を選んでしまう生物なのかもしれない。そしてその人間の心の弱さを見抜いたデーモン達は、人間に恐怖心を植え付ける作戦にでたのだ。単なる力攻めでかかるのではなく、恐怖心を植えつけることによって、人間を追い詰めることに成功したのだ。
牧村礼次郎 「牧村家もおしまいだよ 家族から悪魔がでてしまってはな!」
明は仲間のデビルマンと共に、消息を絶った親友の了を探し回っていたが見つからなかった。牧村邸に戻った明は、テレビを点けると、なんとテレビのコメンテーターとして了が出演していた。彼は考古学者だった父・飛鳥博士の残した資料から悪魔に関する新しい事実を発表すると言ったのだ。
雷沼教授の報告を覆す情報を発表するのかもしれないと、期待顔でテレビに映る了の言葉に耳を向ける、明と牧村家の人々であった。しかし了は、デーモンの合体能力を語る際、「悪魔は誰とでも合体する能力を持ち、悪魔狩りを逃れた人も、油断できない」と言ったのだ。
デーモンが人間と合体するには、人間の理性が邪魔になるという一番肝心なことを言わない了に驚きを隠せない明だが、さらに了は「自分はかつて父がデーモンと合体しているとは知らずに、父の命じるまま親友である不動明をはじめ多くの友達を自宅に招待し、父のあつめたデーモンに取り憑かせた」と言い、その時撮影した8ミリをテレビで公開したのだ。
それは、デーモンと合体して、デビルマンに変身した明の姿だった。
恐怖に怯える牧村家の人々。美樹の幼い弟を抱きしめて明から離れる美樹の母。悲鳴を上げる美樹の肩をつかむ明に礼次郎は、「娘から手をはなせ化け物」と言って、明にライフルを突きつけた。そして「牧村家はもうおしまいだよ家族から悪魔がでてしまってはな!」と礼次郎は涙目で叫んだのであった。
この礼次郎のセリフで、「家族から悪魔がでてしまってはな」というくだりに注目してもらいたい。居候のはずの明を礼次郎は家族と思って接していたのだ。だから、明がデーモンと合体したとわかったとき、礼次郎は明に裏切られたような気持ちになったのかもしれない。銃を向けた時に礼次郎が涙したのは、彼が明に抱いた感情が恐怖でも嫌悪でもなく、家族と思っていた男に裏切られた悲しさからだろう。そして明も、牧村家の人々ことを家族同然に思っていたので、礼次郎から化け物呼ばわりされて銃を突きつけられたとき、ショックを受けたのであった。
不動明 「あの悪鬼の形相こそおれのほんとうの顔だよ!だがそれでもおれは人間不動明なんだ!」
了がテレビ中継で、明がデーモンと合体していることを暴露され、とうとう、牧村家に自分の正体を知られてしまった明。今まで家族同様に思っていた男が悪魔だと知り、愕然とする牧村家の人々。
それでも明は自分は人間だと主張し続けた。
「あの悪鬼の形相こそおれのほんとうの顔だよ!だがそれでもおれは人間不動明なんだ!」
明はデーモンと確かに合体した。了がテレビで流した8ミリの映像も本物である。それでも自分は人間の心は無くしていないと涙ながらに訴えた。今まで誰からもデビルマンと知られずに戦ってきた明だが、そんな彼の正体は最悪の形で、それも自分の家族同様に思っていた人達に暴露されてしまうのであった。
明の必死の訴えに心を動かされた礼次郎は、「悪魔狩りが来る前に出て行くんだ」と明に逃げるように促した。礼次郎の言葉をきっかけに家族全員態度を軟化させ、明と美樹は別れ際に抱き合った。
明は人類を裏切った了を捕らえるために仲間のデビルマンに命じてアミを張った。
明の正体を知り、最初は驚き恐れをなした、牧村家の人々だが、明との信頼関係は崩れることは無かった。明がデーモンと合体しても、人間らしい心を失わなかったように牧村家もまた、明との絆や愛情を失うことはなかったのだ。
しかし、明が牧村家から出て行った後、悪魔狩りは、明を捕まえられなかった腹いせに、牧村夫妻がデーモンであるという疑惑をかけて連行したのだ。本作における良心的存在だった牧村夫妻を同じ人間が悪魔の手先と疑って連れ去るのは、人間達が自分で自分の首を絞めていく行為そのものに思えてならない。良心や愛情も失くしたとき、人間は破滅へと進んでいくのだ。
飛鳥了 「新しい世界がはじまる 新しい歴史がはじまる! おれたちデーモンの新世界が…」
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目次 - Contents
- 『デビルマン』の概要
- 第1巻の名言・名セリフ
- 不動明 「そのときわたくしがぐうぜん口にしたことば「地獄」がまっていようとは……わたくし……不動明のあかるい未来を夢をすべての運命をかえる門はいま不吉な音をひびかせながらひらいていった……」
- 不動明 「すると、うまくいけば化け物となり死ぬまで悪魔と戦い殺しあわねばならぬ阿修羅地獄!まずくなったら化け物になったわが身をやきころさねばならんのか!」
- 不動明 「おれは!おれは!悪魔人間(デビルマン)だ!」
- 第2巻の名言・名セリフ
- 妖鳥シレーヌ 「うつくしき月よ そなたはこれからおこることを見ないほうがよい みにくい血で染まりたくないのならば」
- カイム「シレーヌ血まみれでもきみはうつくしい」
- シレーヌ 「デビルマン!シレーヌの執念が カイムの命が!きさまを殺す!」
- 第3巻の名言・名セリフ
- ジンメン「だからおれは殺さずに食ったのさ!」
- 第4巻の名言・名セリフ
- 飛鳥了「おどらされる悪魔の笛に 悪魔の太鼓に! 狂気のおどりを 死のおどりを 人間の未来をこわす!地獄のおどりだ」
- 不動明 「世界じゅうのデビルマンをかき集め!一大デビルマン軍団を組織する!」
- 雷沼教授 「悪魔の正体は人間だ! 人間の強い願望が自身の体細胞を変化させた! 現代社会生活の不満が増大した結果…… そのやり場のない不満を別の生物になることでみたそうとしたのだ!」
- 第5巻の名言・名セリフ
- 牧村礼次郎 「もはや人間はおしまいかもしれん 悪魔の攻勢をうけるまえに みずからの心の弱さから 人類はほろびるかもしれん」
- 牧村礼次郎 「牧村家もおしまいだよ 家族から悪魔がでてしまってはな!」
- 不動明 「あの悪鬼の形相こそおれのほんとうの顔だよ!だがそれでもおれは人間不動明なんだ!」
- 飛鳥了 「新しい世界がはじまる 新しい歴史がはじまる! おれたちデーモンの新世界が…」
- デビルマン「人間が作り出した地獄だ! 悪魔からの恐怖から逃げるため…… 人間みんなが恐怖をあたえる側にまわろうとあがいている 被害者から加害者に…… ここだけのことではない 人間ぜんぶが自分より弱い者をたたこうとしている……」
- デビルマン「了きみはまさしくサタンだ!人間を堕落させる伝説の怪物だよ。」
- デビルマン 「おれはからだは悪魔になった…… だが 人間の心をうしなわなかった!きさまらは人間のからだをもちながら悪魔に!悪魔になったんだぞ!これが!これが!おれが身をすててまもろうとした人間の正体か!地獄へおちろ人間ども!
- 不動明 「おれはもうなにもない…… 生きる希望も幸福も…… 生きる意味さえも!まもるべきなにものもない! だが!飛鳥了いや大魔神サタン! おれはきさまと戦わずにはいられない!人間をまもるための戦いではないぞ!地球上に最後にいきのこる者がデーモンかデビルマンか 勝負だ!サタン!」
- 悪魔王ゼノン 「この作戦のただひとつの誤算は あなたが……人間不動明を愛したこと! 勇者アモンを犠牲にしてまで不動明をデーモンの世界で生きられることをねがったこと!」
- 大魔神サタン 「わたしは人間をほろぼすことにした…… だがそれは神がデーモンを滅ぼそうとしたことと同じ行為だった…… 力の強い者が強いからといって弱者の生命を権利をうばっていいはずはないのにな…… ゆるしてくれ明…… わたしはおろかだった」