孤独のグルメ(テレビ)のネタバレ解説・考察まとめ

『孤独のグルメ』とは、原作・久住昌之、作画・谷口ジローによる漫画(扶桑社刊)、およびそれを原案としたテレビドラマ作品である。自営業の中年男性、“井之頭五郎(いのがしら ごろう)”が営業中に立ち寄った飲食店でただひたすら淡々と食事し続けるだけで、予測不能な展開やドラマティックな展開も皆無という内容でありながら、『飯テロ』『夜食テロ』という流行語を生み出し、一躍テレ東の看板作品の一つになった人気作品。

(2018年大晦日スペシャル)
原作者自身も太鼓判を押す名(迷?)場面、そして名セリフがここに。
うなぎ料理を求めて京の街を彷徨い、漸く辿り着いた店でも結局うなぎは品切れ。かつて無い絶望が五郎を襲う。
その時の表情が傑作、無論心の声が遣る瀬無さと無念さをより強調しているのだ。

メキシカン感メッキメキ!

(Season7・3話)
南麻布のインターナショナルな雰囲気に触発され、立ち寄ったメキシコ料理店にてチョリソのケソフンディードにハバネロソースをかけ、トルティーヤに巻いて食するのに夢中の五郎が発した一言。一人メキシコ祭状態に突入したことを雄弁に物語るセリフだ。

うん、バッチ、完にして璧、美味すぎる!

(Season7・4話)
下仁田にて思わぬ居眠りにより電車を3本も乗り過ごした五郎、その嫌なムードを払拭すべく見つけたすき焼き専門店。そこで注文した豚すき焼き、その豚肉で下仁田名物長ネギを巻いて食し感動の一言。下仁田ネギの旨さを雄弁に物語るセリフだ。

こういう店こそが本当の名店だと思う

(Season7・12話)
営業で八丁堀に赴いた五郎、その際空腹を満たすために立ち寄った中華料理店。ニラ玉やエビチリを一頻り堪能し、シメのチャーシュー麺をすすりながら、店のブレない姿勢に感服しての一言。

『孤独のグルメ』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

各シーズン最終回には原作者である久住昌之自らカメオ出演

各シーズン最終回、五郎が立ち寄った店に何故か原作者の久住が必ずいる。番組内おまけコーナーでもある『ふらっとQUSUMI』シーズン最終回撮影も兼ねて訪れるのが今や定番となっている。

・カウンター男性客(Season1)
・立ち食い蕎麦屋の客(Season2)
・五郎と入れ替わった客 久住さん(Season3)
・五郎が帰る時に入店してきた客 久住さん(Season4)
・不動産屋に居た客 久住(Season5)
・酔っぱらい(Season6)
・ミュージシャン(Season7/*The Screen Tones 名義)

ちなみにSeason7・12話の時にはオープニングやタイトルバックが The Screen Tones による生演奏になっている。

番組に出てくる店は番組スタッフが自らの足で探して選定する

毎シーズン200店ほどリサーチした上で150店ほどピックアップし、スタッフが手分けし複数回訪ね査定した上で、オファーを出すという徹底した現場至上主義が取られているのも、孤独のグルメ制作班の特徴である。また、店側からセールスに来ることもあるが、採用された事は一度たりとも無い。

原作コミックに登場した店は出さないのが原作者側からのオーダー

原作者・久住からのオーダーは「原作に登場した店は使わないで欲しい」だったと云う。それだけにスタッフの苦労も一入だったに違いない。しかし、その結果視聴者からの「下手な口コミよりも役に立つ」という評価に繋がった。

主演の松重氏は実際には大食いではなくむしろ少食、甘味は苦手でお酒好き

劇中豪快な食いっぷりを見せる主演の松重氏。しかし以外にも実際の彼は少食だそうだ。実際の撮影でも、テスト段階で食べ物を口にすることはせず、本番も1テイクでOKが出るように留意しているとの事である。そして劇中とは真逆で、酒を嗜み甘味は苦手である事を松重本人が告白している。視聴者にそれを気取られない演技こそ、正にプロ根性の為せる業と言えるだろう。

『孤独のグルメ』の主題歌・挿入歌

主題歌やエンディングテーマを始め、劇中音楽は原作者の久住自らが作曲、提供している(The Screen Tones 名義)。
ちなみにこれらの楽曲は敢えてJASRACへの登録をせず、著作権・著作隣接権共にフリーとなっており、他作品での使用を久住が呼びかけている。

(以上敬称略)

オープニングテーマ 松重“五郎”豊のテーマ 「STAY ALONE」(作曲:久住昌之、フクムラサトシ)

タイトルバック「JIRO'sTitle」(作曲:久住昌之 / Season1)

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