飛段(NARUTO)の徹底解説・考察まとめ
飛段(ひだん)とは『NARUTO』に登場する敵キャラクターであり、10人で構成される忍組織「暁」のメンバーの一人。湯隠れの里の抜け忍で、木の葉隠れの里の上忍・アスマや第十班のメンバー(シカマル、チョウジ、いの)たちと交戦した。暁のメンバーは特異な能力を持っており、飛段の場合は、殺戮をモットーとしたジャシン教の肉体実験で手に入れた不死身である。口が悪く粗雑だが、ジャシン教に対しては真摯であり、その教えを広め、不敬な無神論者に神の裁きを与えるために暁に属している。
地陸の訃報が木の葉の里にまで届き、五代目火影・綱手が火の国から飛段たちを逃すなとの命令を下す。その命令を下されたうちの一つの隊がアスマ、シカマルたちだった。アスマは実は、地陸と同じ守護忍十二士であった。そのため、地陸を倒したほどの暁に用心してかかれと声をシカマルたちにかける。そして、アスマたちは換金所前に座っていた飛段を発見、奇襲をかけた。飛段の体には2本の刃物が刺さり、奇襲は成功したように見えた。しかし、飛段は「ハアー 痛って… 何だてめーら?」と刺されても平気である。飛段は角都に手を出させず、1人で応戦し、アスマの血を手に入れたことで術の条件を整える。飛段は相手の血を採取することで、呪術・死司憑血(ししひょうけつ)という術をかけることができるのだ。この術は飛段と相手の体をリンクさせる術で飛段が自分の体を傷つければ相手のその個所にも傷を与えることができるため、アスマは死の淵まで追いやられるが、しゃべりすぎる飛段の性格やふるまいから頭脳明晰なシカマルによって術のカラクリを見破られてしまう。そのカラクリとは、ジャシン教のシンボルを飛段が自分の血で地面へ描いてその上に立つことと、相手の血を採取することの二つを同時に満たすことである。シカマルには「アンタ... わめきすぎなんだよ」と言われている。カラクリを見破ったシカマルたちは、そのシンボルの上から飛段を影真似の術というシカマルと同じ動きを相手に強制させる術で動かし、そのまま飛段を自由に動けないようにすることに成功した。体の自由を奪われた飛段に対し、小さな傷をつけて呪術・死司憑血が解除されたことを確認したアスマは、動けない飛段の首を落とした。しかし、不死であるために絶命には至らない。それにみかねた角都も参戦し、暁2人の相手をすることになったアスマたちは再びきつい戦いを強いられる。その最中で、アスマはもう一度飛段の術にかかってしまう。飛段はアスマの体とリンクした自分の体の急所、つまり心臓を自ら貫き、アスマの心臓も共に貫いた。そこへ木の葉の増援が到着し、飛段たちにも偶然そのタイミングで暁のリーダーから召集の命が届く。アスマたちは戦闘中に増援を頼んでいたのだった。ここは一時休戦し、飛段はまたここに戻ってくると告げ、シカマルたちの前から姿を消した。
シカマルとの最終決戦
木の葉の里ではアスマの葬式が執り行われた。しかし、そこにシカマルの姿はなく形見である煙草をふかしていた。アスマが師であったシカマルは復讐に燃える。そして、復讐を果たすべくいの、チョウジともに第十班として旅立とうとする。そこへ火影である綱手が止めに入るが、はたけカカシが引率として連れていくことになる。「はたけカカシ」とは主人公・ナルトの所属する班を率いる木の葉隠れの里の上忍である。シカマルはカカシが入ったことで飛段の不死身に対する入念な作戦を再構築し、飛段たちとの戦いに臨む。シカマルたちはまたも飛段たちを奇襲し、作戦通りにはじめのうちは圧倒することに成功する。しかし、角都の心臓を複数持つ能力により助けられ、徐々に飛段たちのペースとなる。それでも、血を採取されて術の発動条件を満たさないよう、飛段の三連鎌の当たってはいけない攻撃にシカマルは対応し、影真似の術をかけることに成功する。影真似の術は術をかけた者と同じ行動を強制するもので、シカマルは飛段を皆が戦っている戦場から引き離し、二人だけの戦いに持ち込む。移動してきた場所はあらかじめ、爆発する起爆札がワイヤーによってはり巡らせられていた。シカマルは飛段の能力を先の戦いで見極めていた。飛段の能力である呪術・死司憑血の発動条件の一つである「相手の血を採取すること」を満たすために、飛段はシカマルの血を奪おうと攻撃を仕掛ける。しかし、シカマルはその攻撃に合わせ事前に採取しておいた角都の血を自分の血と見せかけ、飛段に採取させる。飛段はシカマルの血であると思い込み、儀式を開始する。そうすることで角都の複数ある心臓の一つをつぶしたとは知らずに、飛段はシカマルを殺したと思い込みその場を去ろうとするが、死んだふりをしたシカマルが突然襲い掛かり三度目の影真似の術に成功する。最後の力を振り絞りシカマルは、起爆札を起爆し、地中に飛段を埋める。飛段は不死身であるから殺せないため、埋めることにしたのだ。いつかジャシン様の裁きが下ると飛段は告げ、戦いは終わった。その後の生死は不明であったが、第四次忍界大戦において行われた穢土転生では復活していないことから、おそらく生き埋めになったままだと考えられている。
飛段の能力・術
不死身
飛段はジャシン教の人体実験で手に入れた不死身の能力を最大まで引き出す呪術・死司憑血を使用し、相手の命を奪ってきた。しかし、この能力はあくまで不死身であるため、再生能力はない。そのため、36巻でアスマたちと交戦した際に、首を飛ばされて死んではないものの、角都に体と首をくっつけてもらっていた。また、栄養を取らないと腐ってしまうらしい。もう一つ、不死身の能力は殺戮を行っていないと持続しないという欠点があるが、殺戮が大好きな飛段にはあまり関係ない。
呪術・死司憑血(ししひょうけつ)
この術は、ジャシン教のシンボルの図を自分の足元に自分の血で描き、その中にとどまり、相手の血を摂取することで発動する。この二つのことが必須であるため、飛段は一回目のアスマたちの交戦においてジャシン教のシンボルを描いただけでは発動せず、また、相手の血を奪ってもシンボル上にいないといけないため、火遁・灰積焼(はいせきしょう)の術を喰らってでもシンボルの上に戻った。現に、36巻でこれですべての準備が整った、と述べている。この術が発動すると、体の色が変色し、自らが受けた傷を血を奪った相手にも与えることが可能となる。よって、自ら心臓を貫くことで相手の心臓を止めることができる。通常であれば自らを犠牲にすることで相手も道連れにするような術だが、飛段は不死身の能力を持っているため、この術を使うのに最適となる。
火遁・灰積焼の術とはアスマの使用する火の性質変化を必要とする術である。『NARUTO』には、火、水、雷、土、風の性質変化を利用した術があり、それぞれを火遁や水遁と呼ぶ。性質変化というのは、その属性(火や水)の術を発動させるためにチャクラを練ることである(チャクラとは『NARUTO』において忍が術を発動させるために必要なエネルギーのことである)。火遁・灰積焼の術はチャクラを火に性質変化させて火薬とし、周囲一帯に吹き散らして奥歯にあらかじめ仕込んでおいた火打石で着火させるという術である。
飛段の関連人物・キャラクター
角都(かくず)
暁のメンバーの一人で、飛段と行動を共にするパートナー。滝隠れの里の抜け忍で初代火影の暗殺に失敗し、汚名と重罰を背負わされたことがきっかけで禁術で上司の命を奪ってしまった。暁に所属してからは、飛段以前のパートナーはすべて死んでおり、角都が殺害している。角都は気が短いため、トラブルが起きるとすぐにパートナーを殺してしまうからだ。その点、飛段は不死身なため、「あいつ以外オレの連れは務まらない」と述べている。角都は複数の心臓を持っており、寿命が尽きるまでに他人の心臓を奪って生きながらえている。心臓を奪われた相手の術を使えるため、いろいろな性質変化の術(火遁の術や雷遁の術など)を使うことが可能である。
角都(NARUTO・BORUTO)の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]
renote.net
角都(かくず)とは『NARUTO』に登場するキャラクターで主人公・うずまきナルトを含む尾獣を狙う組織暁に所属するメンバーの一人。暁は所属していた里を抜け各国に名を轟かせるS級犯罪者で構成される。角都も滝隠れを抜け賞金稼ぎを生業としていた。暁のサイフ役として財務を一手に担当している。信じられるのは金だけと明言しており、暁に所属したのもより高額な賞金首と出会う機会を得るためである。また、禁術により他人の心臓を奪うことで強さと寿命を手にしてきた。
猿飛アスマ(さるとびアスマ)
木の葉隠れの里のシカマル、いの、チョウジ、アスマの4人からなる第十班の担当を務める上忍である。シカマルの師と呼ぶべき存在である。「火の国」の大名を守護するために、国内から集められた優秀な忍たちから選び抜かれた精鋭中の精鋭である12人の忍者からなる「守護忍十二士」の元メンバーの一人であった(大名とは国の長であり、火の国の木の葉の里の里長は火影となる)。木の葉隠れの里の三代目火影・猿飛ヒルゼンの息子で、その孫である木ノ葉丸の叔父にあたる(木ノ葉丸はナルトと同じく火影を目指す少年)。三代目に反発して木の葉の里を自らの意志で離れたこともあるが、その三代目の死後は猿飛一族に生まれたことに誇りを持つようになる。術を使用するために必要となるチャクラを流し込むことで強力となるチャクラ刀を使用する。このチャクラ刀は火や水のチャクラを流し込むとその性質に応じて火や水の力を持ったチャクラ刀へと変化する。火遁・灰積焼の術を使用できるが、最も得意とするのは風遁の術である。ナルトの風遁の術の修行にも自ら風へ性質変化(チャクラを風や火の属性へと変化させること)したチャクラを流し込んだチャクラ刀を実演して手伝ったことがある。同じ上忍の夕日紅とは恋人関係であり、紅は指輪をはめている。また、紅は妊娠もしており、飛段たちと戦う前にはそのお腹の子を気遣って禁煙をしている姿が描かれている。
猿飛アスマ(NARUTO)の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]
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猿飛アスマとは、岸本斉史作の『NARUTO』に出てくる木ノ葉隠れの里の名門、猿飛一族の出身の忍である。 主人公・うずまきナルトの同級生である奈良シカマル・秋道チョウジ・山中いの3人の上司であり、木ノ葉隠れの里3代目火影である猿飛ヒルゼンの息子である。見た目はワイルドで、くわえタバコとアゴヒゲがトレードマークである。若い頃は木の葉の大名を守る「守護忍十二士」に所属しており、その証の黄色い布を、今も腰に巻いている。強大な力を持つ生命体・尾獣を狙う組織・暁との戦いの中で殉職した。
奈良シカマル(ならシカマル)
奈良シカマルとは、めんどくさがり屋で口癖は「めんどくせえ」ではあるが、知能指数(IQ)テストでは200点以上(東大生の平均が121点ほど)という高い頭脳を持つ木の葉の里の忍である。奈良家一族に生まれ、代々伝わる陰忍術の「影真似の術」や「影縫いの術」、「影首縛りの術」などを多用する。同じ第十班のメンバーである山中いのや秋道チョウジとは奈良家、山中家、秋道家からなる「猪鹿蝶」と呼ばれるコンビネーションの技を使用する。この三つの一族は結束を強めるために猿飛一族(師である猿飛アスマの一族)から耳飾りを渡され、下忍から中忍へ昇格するまでその耳飾りをしていた。その忍の階級が下忍から中忍へ上がる中忍選抜試験では、状況を把握する洞察力や得た情報を的確に処理できる解析力、常に冷静な判断を下すことができる能力が評価され、ナルトの同期では1番早く中忍へ昇格する。趣味は将棋で、アスマと対戦しているところが本編で描かれているが、アスマは一度もシカマルに勝利したことはない。
シカマルは飛段に師であるアスマが殺された後、復讐を決意する。そして冷静に作戦を立てて見事に飛段を撃破。バラバラの状態で生き埋めになった飛段を厳重な監視の下に置くことを誓った。
奈良シカマル(NARUTO・BORUTO)の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]
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奈良シカマルは『NARUTO』の主人公であるうずまきナルトの同級生であり、奈良一族という代々忍をしている一族の生まれである。 自他共に認めんどくさがりで口癖は「めんどくせえ」で、同期と比べるとチャクラ量が多くなく、体力もある方ではないが、頭脳明晰で戦術を立てるのが得意。 頭脳をいかし、臨機応変、瞬時に作戦の変更を考えることができる。 大人になると戦の現場だけでなく、火影の側近として力を発揮する。
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テンテン(NARUTO・BORUTO)の徹底解説・考察まとめ
テンテンとは『NARUTO-ナルト-』及び『BORUTO-ボルト- -NARUTO NEXT GENERATIONS-』の登場人物であり、マイト・ガイ率いる「ガイ班」所属のお団子頭とチャイナ服が特徴のくノ一。初登場は漫画第36話、アニメ第21話。チームメイトはロック・リーと日向ネジ。主人公・うずまきナルトの1期上にあたる。武器攻撃を得意とし、多種多様な忍具を自在に操る事が出来る。面倒見が良く、ナルト達の良きお姉さん的存在。
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九喇嘛(NARUTO・BORUTO)の徹底解説・考察まとめ
九喇嘛(くらま)とは、『NARUTO』のキャラクターで、主人公・うずまきナルトの体内に封印されている「九尾」の本名である。また、九匹存在している尾獣のうちの一匹である。膨大な量のチャクラを有しており、その力は一国の兵器に匹敵すると言われている。かつて人間からひどい扱いを受けていたため、人に対し憎しみの気持ちを持っていた。そのためナルトとも犬猿の仲であったが、対話を通し、次第にナルトに心を許していく。
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サイ(NARUTO・BORUTO)の徹底解説・考察まとめ
サイとは『NARUTO』の主人公であるうずまきナルトの同じ任務を行う第七班のチームメイトである。 第七班のチームメイトの欠員により補充された。 「サイ」という名前はダンゾウという元サイの上司である男からつけられた名前で、本名は不明である。 第七班に来る前は暗部養成機関「根」に所属していた。 動物の絵を実体化して操る忍術「超獣偽画」を使う。
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テマリ(NARUTO・BORUTO)の徹底解説・考察まとめ
テマリとは、『NARUTO』に登場する砂隠れの里のくノ一であり、三代目風影の娘で、四代目風影の姉である。 巨大な扇子を使って風を操る風遁使いである。 『NARUTO』の主人公であるナルトがいる木ノ葉隠れの里とは敵対していたが、第四次忍界大戦で連合を組み、大戦後はナルトの同級生である奈良シカマルと結婚し、木ノ葉隠れの里で暮らし、一人息子をもうける。
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うみのイルカ(NARUTO・BORUTO)の徹底解説・考察まとめ
うみのイルカとは、『NARUTO』に登場するキャラクターで、本作の主人公・うずまきナルトの恩師であり、家族のいないナルトの父親もしくは兄のような存在でもある。体内に化け物を有するために周りから疎外されていたナルトのことを気にかけ、唯一ナルトを「一人の人間」として認めていた。忍者養成所である忍者アカデミーの教師を務め、優しい性格から生徒に慕われている。
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目次 - Contents
- 飛段のプロフィール・人物像
- 飛段の来歴・活躍
- ジャシン教との出会い
- ジャシン教とは
- 暁に所属
- 原作(『者の書』)の場合
- アニメの場合
- ゲーム(『NARUTO-ナルト- 疾風伝 ナルティメットストームレボリューション』)の場合
- 尾獣狩り・二尾
- 戦争請負組織「暁」と尾獣、人柱力
- 火の寺を襲撃
- アスマたちと交戦
- シカマルとの最終決戦
- 飛段の能力・術
- 不死身
- 呪術・死司憑血(ししひょうけつ)
- 飛段の関連人物・キャラクター
- 角都(かくず)
- 猿飛アスマ(さるとびアスマ)
- 奈良シカマル(ならシカマル)
- 飛段の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「それをオレに言うか 角都よ どうせなら殺してほしーよ ホント」
- 「き…きもちイイ…」
- 「てめーなんて歯だけで十分だ! 良く噛んでバラバラにしてやるぜェ!」
- 飛段の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 不死身だが栄養は必要
- 湯隠れの里とは
- ギミックが多い設定だった飛段の武器
- 飛段の声優・てらそままさきの実は抑えめだった演技