ファイナルファンタジー(FF)のトラウマまとめ

『ファイナルファンタジー(FF)』シリーズにおいて、忘れられないシーンはいろいろあるが、つらい経験ほど記憶に残るものである。
ここでは『FF』シリーズのナンバリングタイトルのゲーム中において、トラウマになるほど苦労したシーン、怖かったシーン、悲しかったシーンなどを紹介する。

人間の姿のユウナレスカ。なかなかセクシーな衣装である。

第2形態。ここまではまだ人間の姿を保っている。

最恐の第3形態。よく見ると本体の後ろの台座に人間の姿のユウナレスカが座っている。

『FF10』に登場する中ボス。
見た目は美しい女性だが、死人のまま長い年月を経たため、その中身は魔物に近い存在となってしまった。
ユウナレスカはバトルに入ると第1形態から第3形態まで、その姿や攻撃方法を3段階に変化させてくる。
問題は、最終形態である第3形態。巨大なメデューサの頭が地上に横たわっているような姿で、口からは異様な長さの舌をベロンと出している。
美しい女性の姿から突然こんなバケモノが出てきたことに、当時のプレイヤーは恐怖を覚えた。
またその恐ろしい姿だけでなく、強さも相当なもの。
味方全体を50%の確率で混乱させる+ダメージのマインドブラストをはじめ、味方全体を100%即死させるオーバーデスなど、トリッキーな攻撃を仕掛けてくる実に嫌な敵。
ここまで順調に攻略してきたプレイヤーにとっては難関となる敵である。
ユウナレスカを倒すにはある程度キャラクターが育っていないと、かなりの苦戦を強いられることになる。

ユウナレスカは、1000年前のザナルカンドに住んでいた召喚士であり、召喚士エボンの娘。
夫・ゼイオンと共に最初に究極召喚を発動し、初めて「シン」を倒した召喚士として、神格化されている。
『FF10』のヒロイン・ユウナの名前もユウナレスカが由来となっているほど、崇められている。
「シン」を倒して死亡した後も、死人(しびと)となって廃墟となったザナルカンド遺跡のエボン=ドームで、召喚士に究極召喚を与える存在となった。

「FFアルティマニア」では人気投票モンスターの第3位にランクインしている。
理由はやはり美女の姿の第1形態、第2形態から恐怖の第3形態へのギャップがトラウマになったからだと思われる。

『FF10』の世界「スピラ」について

『FF10』の舞台であるスピラは、多種多様な種族が住む、元々文明の発達した世界であった。
スピラにおいて「ザナルカンド」と「ベベル」は特に大きな都市であった。

ザナルカンドは、その技術力においても最高の水準を誇る都市であり、召喚術によって外敵を退けていた。
一方、ベベルは高度な機械文明を持ち、軍事的にも機械を利用していた。
1000年前、真逆な文明を持つこの2大国の間に戦争が起こる。
軍事力に勝るベベルが優勢となり、ザナルカンドは壊滅的な状況になった。

この戦争の最中に、「シン」というモンスターが現れた。
「シン」により、ベベルもろともスピラの世界は破壊されつくし、そこに住む人々は恐怖にさらされ続けることとなった。

召喚士エボン

召喚士エボンの成れの果て「エボン=ジュ」

ユウナレスカの父。
召喚士エボンはザナルカンドの統治者だったが、ベベルとの戦争でザナルカンドが劣勢になると、自らは「シン」の本体となって文明を滅ぼしスピラの脅威となった。
エボンは「シン」という鎧をまとい、その安全な鎧の中で自らが理想としていた「夢のザナルカンド」という世界を召喚しつづけるだけの存在「エボン=ジュ」となり、やがて自我も失っていった。

究極召喚

憑依されたガードのアイデンティティーが残る究極召喚獣。

スピラに伝わる「シン」を倒すことのできる唯一の方法。
召喚士だけが習得できる技で、修練を積んだ召喚士だけがユウナレスカから伝授される。
娘のユウナレスカに究極召喚を教えたのは「シン」になる前のエボンである。
究極召喚を行うと、召喚士は死亡するが、召喚士のガードとなる人物を依り代として究極召喚獣が召喚される。
しかし実際には究極召喚獣が「シン」を倒しても、数年後にはその究極召喚獣が、新たな「シン」となって復活してしまう。つまり究極召喚では「シン」を倒すことはできないのだ。
その事実を隠して召喚士を犠牲にし続けたユウナレスカを主人公たちは許すことが出来ず、彼女と対決することとなる。

死人(しびと)

スピラでは生への執着が強いと、死んでもこの世にとどまる死人となる。
死人は死んだときの姿のまま、現世にとどまり続ける。
召喚士の「異界送り」によってのみその魂は昇華され、現世から消える。

トラウマシーン・イベント

『FF』ナンバリングタイトルの中で、忘れられない哀しいシーン、ショックだったシーン、苦労したイベントなどをトラウマシーン・イベントとして紹介する。

ミンウの死

『FF2』をプレイしたことがあるプレイヤーはだれしもが悔やんだミンウの死というイベント。
最初に仲間になるミンウというキャラクターは、序盤に登場する偉大な白魔道士。
プレイヤーを導く存在でもあり、まだ序盤で弱い主人公たちにとっては頼もしい、強力な仲間だった。

ミンウは世界征服をたくらむパラメキア帝国に対抗する反乱軍のリーダー・フィン王国のヒルダ王女の右腕。
ミンウはパーティーから離れて、パラメキア帝国の攻撃で亡くなったヒルダの父・フィン国王の遺言により究極魔法アルテマが使用できる「アルテマの本」を求めてミシディアの塔へと向かう。
その後、主人公たちと塔の最上階で再会するが、ミンウはアルテマの本が封印された扉を開くために魔力を使い果たし、息を引き取ってしまう。
主人公たちはミンウの死を無駄にすまいと、アルテマの本を使い、究極魔法「アルテマ」を習得する。
プレイヤーは、ミンウが命を懸けた究極魔法「アルテマ」がどれほどすごい威力なのだろうと期待に胸を膨らませて使ってみると、威力もそこそこな、なんとも微妙に使えない魔法であった。
そのため、当時のプレイヤーからは、アルテマなんかよりミンウが仲間にいてくれたほうがよっぽどマシだったと、ミンウの死を惜しむ声が多く聞かれることとなった。

パーティアタック

パーティアタックを使うと序盤でもすぐに強くなれる。

「パーティアタック」とは、バトル中に味方に対して攻撃を行うこと。
通常は、眠ったりした味方を起こしたり、状態異常の味方を正常に戻すために使用されることが多い行為。
『FF2』にて初めて採用された。
しかし、『FF2』ではこのパーティアタックの意味は少々異なる。
その理由は『FF2』がレベルを廃止し、「熟練度システム」を採用していたからである。
「熟練度システム」とは、戦闘でダメージを受け、HPが減ればHPの上限が上がり、MPを使用して減ればMPの上限が上がり、戦闘中に武器を使えば武器のレベルと共に「力」や「体力」が上がり、魔法を使えば使用した魔法のレベルと「知性」や「精神」が上がるというもの。
つまり、『FF2』のパーティアタックは、最大HP値、MP値などを成長させることを目的として使用されていたのである。
その結果、敵は蚊帳の外となり、味方同士でひたすら殴り合うという殺伐とした光景が繰り広げられることとなった。

しかしパーティアタックには弊害もある。
パーティアタックで最も簡単に上げられるステータスはHP・MPであるが、序盤にHPとMPを最高値にまで上げたプレイヤーは、HP・MPの最大値と現在値の差に応じて高騰する宿屋の宿泊費用に苦しむこととなる。
また、キャラクターの最大HPに対して、ヒット数/16というダメージを与え、最大HPがいくら高くても関係がないという攻撃をしかけてくる「デスライダー」というモンスターの存在も、多くのプレイヤーを苦しめた。
このような最大HPが高くても有利にならない攻撃をしてくる敵に対しては、HP・MPよりむしろ回避率というステータスを上げておかなければならないという事実に、後半になってからやっと気付くプレイヤーも多く、トラウマ的な記憶となっている。

特筆すべきなのは、この「パーティアタック」は、当時のプレイヤーたちが自ら発見して広まった遊び方であること。
全国的に広まったのは、当時のゲーム専門誌にプレイヤーが投稿し、裏技として紹介されたことがきっかけである。
こうした開発側の意図しない遊び方、つまり裏技を発見することが当時のプレイヤーたちの楽しみのひとつであった。

『FF3』のインビンシブル

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