個性的なキャラクターたちが織りなす重厚な群像劇
強気で直情型な兄エドワード・エルリック、弱気で控え目な性格(でも訳あって体はデカい鎧すがた)の弟アルフォンス・エルリックの二人が、賢者の石を探す旅の中、様々な出会いや経験を通じて成長していく姿を描いたファンタジー作品。
本作ハガレンの魅力は、なんと言っても出てくるキャラクターがみんな個性的で魅力的!という点です。主人公2人の幼馴染のウィンリイ・ロックベル、ロイ・マスタング大佐をはじめとするアメストリス軍の仲間たち、旅の途中でエルリック兄弟の前に立ちはだかるスカーという男やホムンクルスの面々など敵キャラも含めて、どれも個性的なキャラクターばかりです。
各キャラクターがそれぞれの背景を持っており、様々な事情を抱えながら自身の目的のために行動していきます。それらが交差しながら群像劇のように物語が展開していくという、ストーリーの重厚さも圧巻です。
さらに戦闘シーンも魅力的!
主人公2人も持っている「錬金術」という特殊能力を駆使した戦闘シーンが描かれ、少年の心をくすぶるような様々な能力を持った者同士の戦闘が繰り広げられます。しかし、特殊能力を持っていても肉体は生身の人間(一部例外はいますが…)。そのため戦闘シーンの中にもリアリティを感じられる部分があり、つい引き込まれて読んでしまいます。