鮮やかな伏線回収が魅力
幼い兄弟達が死んでしまった母親を甦らせるべく人体錬成をした結果、兄は腕1本と足1本、弟は身体全てを無くしてしまいました。(兄が弟の魂を鎧に定着させたため、弟は死んだ訳では無いです)。そんな兄弟がお互いの身体を元に戻すために旅に出るお話です。
このお話の1番の魅力は、先の展開が読めない点にあると私は思います。特に、2人が最終的にどのように身体を取り戻すのか、という点においては一読者として「なるほど」と思わされました。
また、漫画の方は30巻、アニメの方は70話弱とボリューミーですが、無駄な話が一切無いという点も魅力の1つではないでしょうか。読み進めていくと、「話を引き伸ばしているのかな?」と思わされる部分も若干ありますが、そんなことはありません。最終回が近づくにつれ、「この話がこう活きるのか!」と伏線回収の鮮やかさに驚くことかと思います。
なお、作者は女性の方ですが男性キャラクターに違和感がない事で有名ですので、読んでいく際にそういった点で引っかかりを感じることが無いという点も、安心して読めるポイントです。(もちろん、女性キャラクターに関しても違和感はありません。女性読者から見て魅力的に感じられる女性キャラクターも沢山います)。
ちなみに、アニメは「鋼の錬金術師」と「鋼の錬金術師FULLMETAL ALCHEMIST」の2種類がありますが、「鋼の錬金術師」の方は途中から原作と全く話が変わります。ですので、アニメから入る場合には「鋼の錬金術師FULLMETAL ALCHEMIST」を先に見ることをオススメします。