十二国記(ラノベ・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ
『十二国記』とは、小野不由美による小説、及びそれを原作とするアニメなどのメディアミックス作品である。女子高生の中嶋陽子は、人の顔色を気にして生きてきた。そんな陽子の前に、麒麟の景麒を名乗る青年が現れ彼女を王と呼ぶ。陽子は本来の故郷である十二国世界へ渡り、様々な戦いを経て王になる覚悟を決めるのだった。ある者は権力とそれに伴う責任に向き合い、ある者はコンプレックスに向き合って成長を遂げる。古代中国風の異世界を舞台にした異世界ファンタジーでありながら、不思議なリアリティを持つ作品である。
青喜(せいき)
アニメ未登場。
黄姑の義理の息子。扶王崩御の後の混乱が元で身寄りを失くした孤児であった。利発で明るい性格。栄祝と殊夏を兄、姉と呼んで慕い、身の回りの世話をする。
遵帝(じゅんてい)
アニメ未登場。
900年ほど前に即位し、300年の治世を誇った賢帝とされる。慈悲深い性格ゆえに時の宗王を助け、氾王が道を失った際には範国の民を救うべく兵を送った。軍が他国との国境を超えることが覿面の罪となり、当時の麒麟共々滅んだ。遵帝の時代、国氏は「斎」だったが、覿面の罪の後「才」に変わった。
奏南国(そうなんこく)
奏南国とは、十二国世界の国の一つである。またの名を奏国、もしくは奏。長命の王が治める国として、雁国と並び称される。現王は600年の統治で知られる名君。
宋王・櫓先新(そうおう ろ せんしん)
『書簡』において、麒麟共々シルエットで登場したのみで、アニメ本編未登場。
現宋王。治世は600年に及び、あと80年で史上最長在位となる。王になる前は家族で宿を経営しており、その名残で王となってからも家族会議で国のかじ取りを行う。
宋麟・昭彰(そうりん しょうしょう)
アニメ未登場。
『書簡』において王共々シルエットで登場したのみ。奏国の麒麟。
明嬉(めいき)
アニメ未登場。
宗王先新の妻。王一家としての合議の際は子供たちの意見を尊重しながら主導的に会議を進めて結論をまとめる。
利達(りたつ)
アニメ未登場。
宗王先新の長男。国政に関する具体的な策や手順を考えるなど、実務能力に長ける。英清君(えいせいくん)と号される。
利広(りこう)
アニメ未登場。
宗王先新の次男。卓朗君(たくろうくん)と号される。父の登極の前から年に半分は放浪する癖があった。父が王として即位した後は騎獣を与えられ行動範囲を広げた。放浪こそするものの放蕩息子と言うことはなく、旅先で何らかの情報を持ち帰り、会議の為に必ず戻る。お互いに素性を明らかにしていないながら、尚隆と会って情報を交換することもある。珠晶の昇山の際には旅で偶然出会って同行した。珠晶が王になるには若すぎたため、自らの父に新供王(珠晶)の後ろ盾となるよう、要請している。
文姫(ぶんき)
アニメ未登場。
先新の末の娘。文公主(ぶんこうしゅ)と号される。十二国世界で初めて入院の制度を作り、難民を救済する施設である保翠院を作った。このことは、『風の万里 黎明の空』で楽俊の口から民のために働く公主の一例として語られている。
柳北国(りゅうほくこく)
柳北国とは、十二国世界の国の一つである。またの名を柳国、もしくは柳。王が在位中であるが、国の上空に妖魔が出るとされる(王が在位も国には妖魔が出ないのが、十二国世界の常識である)。『風の万里 黎明の空』において、楽俊がこの国を見に行こうとしていた(原作では、延麒に頼まれて柳国の調査に向かった)。楽俊曰く、柳国は法治国家で管理を戒める法が多い。しかし実際には賄賂をもらう者もいる。
劉王助露峰(りゅうおう じょろほう)
アニメ未登場。
正確には『書簡』において、麒麟共々シルエットのみ登場している。現柳国の王。治世は120年ほどだが、政治への関心を失ったかのような言動が増えた。元は地元で評判がいいものの、中央では知られていない地方役人。昇山はしていない。
劉麒(りゅうき)
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目次 - Contents
- 『十二国記』の概要
- 『十二国記』のあらすじ・ストーリー
- 月の影 影の海
- 月の海 迷宮の岸
- 風の万里 黎明(れいめい)の空
- 乗月(じょうげつ)
- 東の神海 西の滄海(そうかい)
- 『十二国記』の登場人物・キャラクター
- 慶東国(けいとうこく)
- 中嶋陽子/景王/中陽子(なかじま ようこ/けいおう/ちゅう ようし)
- 景麒(けいき)
- 白芥瑚(はく かいこ)
- 冗佑(じょうゆう)
- 驃騎(ひょうき)
- 班渠(はんきょ)
- 重朔(じゅうさく)
- 雀胡(じゃっこ)
- 青猿(あおざる)
- 玉葉(ぎょくよう)
- 予王(よおう)/舒覚(じょかく)
- 舒栄(じょえい)
- 座長(ざちょう)
- 飴売り玉葉(あめうりぎょくよう)
- 微真(びしん)
- 黄鉄(こうてつ)
- 遠甫(えんほ)
- 蘇蘭玉(そ らんぎょく)
- 蘇蘭桂(そ らんけい)
- 祥瓊(しょうけい)
- 大木鈴/木鈴(おおき すず/もくりん)
- 清秀(せいしゅう)
- 呀峰(がほう)
- 昇紘(しょうこう)
- 小司馬(しょうしば)
- 靖共(せいきょう)
- 浩瀚(こうかん)
- 柴望(さいぼう)
- 垣魋(かんたい)
- 秋官長(しゅうかんちょう)
- 夏官長(かかんちょう)
- 迅雷(じんらい)
- 労蕃生(ろうはんせい)
- 虎嘯(こしょう)
- 夕暉(せっき)
- 達王(たつおう)
- 丕緒(ひしょ)
- 祖賢(そけん)
- 蕭蘭(しょうらん)
- 青江(せいこう)
- 悧王(りおう)
- 薄王(はくおう)
- 比王(ひおう)
- 蓮花(れんか)
- 嘉慶(かけい)
- 雁州国(えんしゅうこく)
- 延王・尚隆(えんおう しょうりゅう)
- 延麒六太/馬鹿(えんきろくた/ばか)
- 白沃飛(はく よくひ)
- 悧角(りかく)
- 楽俊(らくしゅん)
- 帷湍(いたん)
- 揚朱衡(よう しゅこう)
- 成笙(せいしょう)
- 鳴賢(めいけん)
- 蛛枕(ちゅちん)
- 豊老師(ほう ろうし)
- 犬狼真君/駁更夜(けんろうしんくん/ばく こうや)
- 驪媚(りび)
- 斡由(あつゆ)
- 亦信(えきしん)
- 院白沢(いん はくたく)
- 毛旋(もうせん)
- 元魁(げんかい)
- 標仲(ひょうちゅう)
- 包荒(ほうこう)
- 興慶(きょうけい)
- 巧州国(こうしゅうこく)
- 塙王(こうこう)/錯王(さくおう)
- 塙麟(こうりん)/塙和(こうわ)
- 白尹灑(はくいさい)
- 楽俊の母
- 達姐(たっき)
- 松山誠三(まつやま せいぞう)
- 恭州国(きょうしゅうこく)
- 供王・珠晶(きょうおう しゅしょう)
- 供麒(きょうき)
- 相如昇(そう じょしょう)
- 室季和(しつ きわ)
- 鉦担(しょうたん)
- 聯紵台(れん ちょだい)
- 芳極国(ほうきょくこく)
- 峯王・仲韃(ほうおう ちゅうたつ)/洌王(れつおう)
- 佳花(かか)
- 峯麟(ほうりん)
- 月渓(げっけい)
- 沍姆(ごぼ)
- 戴極国(たいきょくこく)
- 泰王・驍宗(たいおう ぎょうそう)
- 泰麒蒿里(たいき こうり)/高里要(たかさと かなめ)
- 白汕子(はく さんし)
- 傲濫(ごうらん)
- 醐孫(ごそん)
- 李斎(りさい)
- 呂迫(ろはく)
- 花影(かえい)
- 琅燦(ろうさん)
- 丈阿選(じょうあせん)
- 巌趙(がんちょう)
- 英章(えいしょう)
- 正頼(せいらい)
- 霜元(そうげん)
- 臥信(がしん)
- 漣極国(れんきょくこく)
- 廉王・鴨世卓(れんおう おう せいたく)
- 廉麟(れんりん)
- 才州国(さいしゅうこく)
- 采王・黄姑(さいおう こうこ)
- 采麟揺籃(さいりん ようらん)
- 翠美君(すいびくん)/梨耀(りよう)
- 砥尚(ししょう)/梧王(ごおう)
- 扶王(ふおう)
- 栄祝(えいしゅく)
- 朱夏(しゅか)
- 青喜(せいき)
- 遵帝(じゅんてい)
- 奏南国(そうなんこく)
- 宋王・櫓先新(そうおう ろ せんしん)
- 宋麟・昭彰(そうりん しょうしょう)
- 明嬉(めいき)
- 利達(りたつ)
- 利広(りこう)
- 文姫(ぶんき)
- 柳北国(りゅうほくこく)
- 劉王助露峰(りゅうおう じょろほう)
- 劉麒(りゅうき)
- 頑丘(がんきゅう)
- 瑛庚(えいこう)
- 蒲月(ほげつ)
- 率由(そつゆう)
- 淵雅(えんが)
- 狩獺(しゅだつ)
- 駿良(しゅんりょう)
- 恵施(けいし)
- 範西国(はんせいこく)
- 氾王・呉藍浟(はんおう ご らんじょう)
- 氾麟・梨雪(はんりん りせつ)
- 女仙(にょせん)
- 玉葉/碧霞玄君(ぎょくよう/へきかげんくん)
- 禎衛(ていえい)
- 蓉可(ようか)
- 少春(しょうしゅん)
- 海客・蓬莱(かいきゃく・ほうらい)
- 浅野郁也(あさの いくや)
- 杉本優香(すぎもと ゆか)
- 壁落人(へき・らくじん)
- 高里卓(たかさと すぐる)
- 要の祖母
- 中嶋正志(なかじま まさし)
- 中嶋律子(なかじま りつこ)
- 『十二国記』の用語
- 十二国世界の世界観・地理
- 雲海(うんかい)
- 虚海(きょかい)
- 凌雲山(りょううんざん)
- 五山(ござん)
- 蓬盧宮(ほうろぐう)
- 黄海(こうかい)
- 昇山(しょうざん)
- 四令門(しれいもん)
- 蝕(しょく)
- 卵果(らんか)
- 十二国世界の天・王・麒麟
- 天帝(てんてい)
- 西王母(せいおうぼ)
- 王(おう)
- 仮王(かおう)/偽王(ぎおう)
- 麒麟(きりん)
- 失道(しつどう)
- 女怪(にょかい)
- 十二国世界の王以外の身分・生物
- 仙(せん)
- 女仙(にょせん)
- 胎果(たいか)
- 海客(かいきゃく)/山客(さんきゃく)
- 妖魔(ようま)
- 使令(しれい)
- 半獣(はんじゅう)
- 騎獣(きじゅう)
- 白雉(はくち)
- 鸞(らん)
- 鳳凰(ほうおう)
- その他
- 冬器(とうき)
- 水禺刀(すいぐうとう)
- 懐達(かいたつ)
- 里家(りけ)
- 『十二国記』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「世界も他人も関係ない。私は優しくしたいから優しくするんだ。信じたいから信じるんだ」(中嶋陽子)
- 「楽俊の心が遠のいたんだ。楽俊は私が胎果でも差別しなかったのに王だと差別するのか。私たちの間には、たった二歩しかないじゃないか」「違う。おいらには三歩だ」(中嶋陽子・楽俊)
- 「自分を可哀想だっていうのはさ、ガキの涙だよ」(清秀)
- 「大事なのは相手の意図をくみ取ろうと努力をすること」(采王)
- 「この世は嬉しいこと半分、辛いこと半分できている」「その人が幸せなのは、恵まれているからではなく幸せであろうと努力をしたから」(采王)
- 「努力なしで物を与えられるってことは、それだけの働きを要求されるってことなんだ」「アンタは知ってなきゃいけなかったんだよ」(楽俊)
- 『十二国記』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 『十二国記』は同著者の小説『魔性の子』の続編であり本編
- 原作小説とアニメの違い
- 塙麟の死因が病死から塙王による殺害に変更
- 杉本優香は陽子のもう一つの姿
- 楽俊が柳国に向かった理由
- 『十二国記』の主題歌・挿入歌
- OP(オープニング):『十二幻夢曲』
- ED(エンディング):有坂美香『月迷風影』