BLEACH(ブリーチ)【基本情報】

「BLEACH(ブリーチ)」は、週刊少年ジャンプで2001年から2016年まで、15年にわたって連載された久保帯人先生による漫画作品。アニメ化、映画化、舞台化、ゲーム化などの各メディアミックスに展開を魅せる一方で、世界中で翻訳されたりコスプレイヤーが存在し、「ワンピース」や「ドラゴンボール」に次ぐグローバル漫画でもある。

握菱 鉄裁(つかびし てっさい) 声-梁田清之
身長200cm 体重138kg 5月12日生まれ
長身・おさげ・メガネ姿の浦原商店店員。常に浦原喜助をサポートしている片腕的存在で、雨(ウルル)とジン太のお目付け兼世話役。虚(ホロウ)を素手で倒し、扱いの難しい九十番台の高位縛道を詠唱破棄で使いこなす等、高い戦闘力の持ち主。
ルキアに蹴られても蹴った彼女の方が痛がったり、一護が死神として覚醒した際の爆発に巻き込まれても眼鏡以外は無傷であるなど非常に頑丈な義骸の持ち主。裸エプロンに挑戦したり、寝ている一護に添い寝したりと変態キャラとして扱われることもある。織姫からは「すごい出オチ」と評された。

101年前は、鬼道衆総帥・大鬼道長として鬼道衆を束ねる要職に就いており、浦原とも夜一を通じて知り合っていた。平子ら8人を助けるために禁術(時間停止・空間転位)を使ったことが仇となり、第三地下監獄“衆合”に投獄されかかるも、夜一に助けられ、現世に亡命した(小説『The Death Save The Strawberry』にて、投獄の罪状は元柳斎の尽力もあって藍染の謀略が認められたことから喜助・夜一の罪状共々取り消されたことが明らかとなった)。
劇場版では、一護にブランクと思念珠の説明をするために、スケッチブックを用いたが、画力はルキアといい勝負である。
最終章では特に出番はなく、最終回にも登場しなかった。

技「鉄掌(てっしょう)」
強力な平手を放つ技。虚の身体の一部を吹き飛ばすほどの威力を持つ。

紬屋 雨(つむぎや うるる) 声-下屋則子
身長141cm 体重32kg 9月9日生まれ
浦原商店店員の少女。よく店の手伝いをするが、おっちょこちょいで気弱な泣き虫であるため、いつもジン太にイジメられている。ジン太より3歳上。見かけによらず強く、対死神戦レベルの戦闘能力を有し、虚をまるで苦にしない。戦闘時はバズーカのように構えて弾を連射する「千連魄殺大砲(せんれんばくさつたいほう)」というマシンガンポッドを用いる他、体術を使って戦うこともある。危険を認識すると殺戮状態へと切り替わり、斬魄刀を解放する前であるとはいえ破面の成体、イールフォルトを圧倒するなど、霊圧制限状態の恋次を上回るほどの戦闘力を見せた。空座防衛隊のカラクラピンクでもある。現在カラクラ防衛隊は活動していない模様。コンがメインの読みきり番外編RADIO-KON 2で浦原商店が紹介された際、彼女と花刈ジン太が「浦原商店のトムとジェリー」と紹介された。

花刈 ジン太(はなかり じんた) 声-本田貴子
身長126cm 体重25kg 4月4日生まれ
浦原商店店員の少年。野球好きでよく店の手伝いをサボり、テッサイに叱られているやんちゃ坊主。負けず嫌いで、いつもウルルをイジメているが、ジャンケンとなるといつも負ける。カラクラ防衛隊のカラクラレッド(二人目)でもあり、夏梨のライバルで、虚を軽く撃退するほどの実力がある。遊子に惚れている模様。武器は自分の身長ほどもある巨大な棍棒の無敵鉄棍(むてきてっこん)。これを思いっきり振り回すジン太ホームランという技をよく使う。

四楓院 夜一(しほういん よるいち) 声-雪野五月(人間体)・斎藤志郎(猫変身時)
身長156cm 体重42kg 1月1日生まれ
褐色の肌をした女。普段は黒猫姿へと擬態させている。巨乳で体には自分でも自信がある発言をしている。少ない食料を多く食べられて自由で居られる、服を着ないで居られるなどの理由で猫の姿はかなり気に入っている模様。

破面篇からは一度もネコになっていない(アニメやゲームではなっている。)が、今も変身は出来るとのこと。老人のような厳格な口調と声質とは裏腹に奔放な性格で、一護がいるそばで服を脱ぎだし風呂に入ろうとするなどして、一護をからかったりしている。酒がほとんど飲めず、ミルクが好き。

長い間、猫の姿のままだったためか服を着忘れたり、着ても窮屈に感じるらしく、浦原商店では、ほぼ下着に近い格好でいることもある。
喜助・空鶴とは昔馴染。幼い喜助と双極の丘の地下に広大な「秘密の遊び場」を作っていた。

四大貴族「天賜兵装番」四楓院家の22代目にして、初めての女当主、隠密機動総司令官及び同第一分隊「刑軍」総括軍団長、護廷十三隊二番隊隊長(羽織は袖のあるタイプ)だった。当時(110年前)自分の部下であった二番隊第三席・浦原喜助を曳舟桐生の後任として十二番隊長に推薦。

101年前藍染の陰謀により、追放されかかった浦原喜助の逃走幇助の罪によりその地位を失っていた(小説『The Death Save The Strawberry』にて、罪状は元柳斎の尽力もあって藍染の謀略が認められたことから、喜助・鉄裁の罪状共々取り消されたことが明らかとなった)。昔は、ショートヘアだった。
歩法の達人であり、異名は瞬神・夜一。101年間長らく戦線に出ていなかったが、白哉を上回る瞬歩を見せ、砕蜂の瞬閧を瞬時に相殺するなど、そのブランクを物ともしない実力が見られる。幼い頃の白哉に鬼ごっこで一度も捕まらなかった。

戦闘は基本的に白打で闘い、斬魄刀を所持している様子はない。しかし、双殛の丘の地下修行場での回想シーンでは斬魄刀を持っており、過去に隊長を務めていたことから卍解も会得していたと思われる。

技1「竹蜻蛉(たけとんぼ)」
相手を投げ、回転させて頭から落下させる投げ技。砕蜂も使用する。
隠密歩法“四楓”の参「空蝉(うつせみ)」
相手に自身を倒したと思い込ませるほどの残像を見せる瞬歩を繰り出す。白哉も夜一からこの技を教わっているため使用可能。

技2「瞬閧(しゅんこう)」
高濃度に圧縮した鬼道を両肩と背に纏い、それを炸裂させることで鬼道を己の手足へと叩き込んで戦う白打の最高術。なお、この技を使用する際には両肩と背の布が弾けて無くなってしまうため、夜一や砕蜂の装束(刑戦装束)には両肩及び背の布が付いておらず、剥き出しである。

形態1・雷神戦形(らいじんせんけい)
背中に雷神の太鼓が浮かび上がり、それを手刀に纏わせて敵に打ち下ろす。

形態2・雷獣戦形 瞬霳黒猫戦姫(らいじゅうせんけい しゅんりゅうこくびょうせんき)
喜助によって発動したが、明確な発動条件は不明。また、夜一自身の意思で発動できるかも不明。
尻尾が生え、言葉が通じなくなり、理性を失い、完全に猫と化す。ほぼ全裸に雷を纏ったような姿になる。これにより、夜一の霊圧は一秒間に四十八回変化する。
浦原喜助にしか制御することが不可能であり、また「気分」でしか元に戻ることが出来ない。

技3「反鬼相殺(はんきそうさい)」
相手の鬼道に同じ質と量を持った逆回転の鬼道をぶつけることで相殺させる高度な技術。

技4「雷王拳(らいおうけん)」
対鋼皮用の特製手甲を装備した腕で超高速のラッシュを放つ。

完現術者(フルブリンガー)

銀城 空吾(ぎんじょう くうご) 声-東地宏樹
身長187cm 体重90kg AB型 11月15日生まれ。
「XCUTION」会員番号001番。死神の力を失った一護の前に現れた男性で、完現術者たちの集まりである「XCUTION」のリーダー格。基本的に「銀城(さん)」、ジャッキーと雪緒には「空吾」と呼ばれている。一護が引ったくりから自身のバッグを取り返したことが初対面だが、それ以前に一護や一心に関する情報を知っていた。常に余裕のある態度を崩さず、捕らえ所のない性格。

一護の死神の力を取り戻すための修行では目を潰すなど手荒い方法を用いるが、一護に対しては仲間として協力的な姿勢を見せていた。だが本来の目的は一護の完現術を奪うことであり、石田に重傷を負わせた後に一護に感づかれないようにするために「自身の敵である月島」を挟みこまれた上で一護に接触していた。その正体は代行証を貰いながら、死神代行の座を棄てて姿を消した初代死神代行だった。銀城の真の目的は自分を裏切った死神への復讐であり、そのために仲間を集め、同じ死神代行の一護に接触し、その力を利用しようとしていた。月島に再び斬られたことで本性を現し自らの目的を果たすものの、死神の力を取り戻した一護に圧倒された。その後、一護から奪った完現術を発動し、一護・石田と交戦した。戦闘の最中、一護に死神代行と代行証の秘密を明かした上で仲間になるように誘ったが、銀城の心情を理解しながらも『仲間を護る道を選ぶ』と断られ、壮絶な斬り合いの上に敗れ、絶命した。

敗戦後、彼の遺体は罪人として尸魂界に運ばれていったが、一護が彼の遺体を現世に埋めたいと頼んだことから、現世に埋葬された模様。千年血戦篇では月島やギリコとともに死後流魂街にいたところを空鶴に拾われ、岩鷲を鍛えるための修行に付き合わされ、ぼやいていた。
銀城は何らかの裏切りを受け復讐を企てたが、その裏切りが何なのかははっきりとしなかった。また、銀城に死神の力を分け与えたのが誰なのかも、死神代行になった経緯も最後まで判明しなかった。
終盤では、一護の卍解がユーハバッハによって破壊された敗北後に登場した。月島に同行したのみで、特に戦う事はなかった。

完現術:『クロス・オブ・スキャッフォルド』
常に愛用して身に着けている十字架のネックレスを、刀身にも柄のある身の丈ほどの大剣に変換する。刀身にも柄があるため、持ち方を変えることで大剣の弱点になる近距離戦をカバーできる。刀身に霊圧のようなものを収束し、強力な斬撃を放つことができる。自分が持っていた代行証を合体させることで髑髏の意匠のある大剣へと変化している。

一護の完現術
一護から奪った完現術を発動させることで、全身に骸骨を模した装甲を纏った姿に変貌する。同時にその力を月島・獅子河原以外の「XCUTION」メンバーに分け与え、彼らをパワーアップさせた。一護の霊圧を自身の技や霊圧と融合することで自らの力を向上させ、一護の能力も奪っているため月牙天衝を使用することが可能。月牙の色は一護のものと違い紫で、アニメ版では卍解時に紫で縁取られた黒い月牙天衝を放っていた。

【卍解】(斬魄刀名称不明)
卍解時は髪の毛が白くなり、瞳の色も白黒(アニメでは眼球は臙脂色)反転する。これは、母親が妊娠時に虚に襲われて虚の力が銀城自身に混ざっているためだった。クロス・オブ・スキャッフォルドも悪魔のような意匠の大剣へと変化する。その体も体毛に覆われた下半身、骸骨状の文様がある上半身、X字を描く背中から発せられた霊圧の翼、顔には紅いX字の仮面紋など、虚化や帰刃形態の破面を思わせる。

技「虚閃(セロ)」
卍解時に使用。色は赤紫で剣先から放つ。虚の力が混じっているために使用可能だったが、一護には片手で防がれた。

月島 秀九郎(つきしま しゅうくろう) 声-小野大輔
身長198cm 体重73kg BB型 2月4日生まれ
かつて「XCUTION」のリーダーだった男性。スーツにサスペンダー姿の青年。基本的に「月島(さん)」と呼ばれている。飄々としながら気障に振る舞い、常に本を持ち歩いている。「XCUTION」を率いていた頃は、完現術を取り除く術(死神代行への力の譲渡)を発見し、死神代行を見つけて仲間の力を取り戻すことに尽力していたが、突如としてその仲間達や死神代行を殺害し姿を消す。

当初は獅子河原を引き連れ、一護に対する陽動として石田に重傷を負わせた張本人ひいては一護の死神の力を取り戻すことを妨害する「XCUTION」達の敵として行動していたが、上記の過去の行動は銀城に挟んでいた偽の記憶であり、実際は一護から完現術を奪うために協力していた。一護の家族や仲間たちにブック・オブ・ジ・エンドで偽りの過去を挟み込んで精神面で彼を追い込んだり、挟み込んだ人物が苦悶するのを見て薄ら笑いを浮かべているなどその人格は悪質。

死神たちとの決戦では白哉と交戦し、自らの能力を白哉の千本桜や白哉自身に挟むことで千本桜の能力や技を解析し、圧倒するものの、白哉の千本桜の刃を手でつかんで放つ攻撃により身体に穴を開けられ敗れる。銀城の仇討ちとして一護に切りかかるものの、間に入ったリルカに「銀城を救ったのは一護なのよ」と言われ、その場を去る。その途中、獅子河原と会い、彼に担がれながら自分が独りではなかったことに気がついた。その後の消息は不明だったが、「千年血戦篇」ではその後に絶命したことが明らかとなった。地獄へは逝かず現在は流魂街の空波空鶴の家で岩鷲の修行を手伝っている。回想で少年時代に当時死神代行だった銀城と出会い、仲間となったことが示唆される。

アニメ版では、原作より早い段階で登場しており、原作以上に一護達を緊迫させていた。また、エクスキューション事典では料理をするシーンが見られる。
終盤では、一護の卍解がユーハバッハによって破壊された敗北後に登場し、能力によって過去を改変させて卍解を復活させるのに貢献した。

完現術:『ブック・オブ・ジ・エンド』
本の栞から変換した刀で斬りつけた対象の過去に自身の存在を挟み込み、相手の過去を改変させる能力を持つ。自身の存在は親戚や知り合い、恋人など様々な形で自在に挟み込めるために相手を抱き込むことも可能であり、その能力で遊子と夏梨、ケイゴ・たつき・水色、育美やXCUTIONメンバー、果ては織姫やチャドを取り込み、一護と銀城を孤立させた。また、それによって相手の過去や弱点をも把握できる。元の状態に戻すには、再度斬りつける必要がある。なお、能力を使わずに普通に斬りつけることももちろん可能。格上である相手にも通用し、白哉も月島によって記憶を改変された。
また「挟む」対象は人間のみならず物質や場所、相手の経験(技)などにさえも及び、その挟み込んだ対象に「以前来て細工しておいた」「元からそれを知っていた」「共に開発した」等の過去を捏造することで、その場所に罠を仕掛けたり、相手の技を見切ることを可能とする。ただ強引に過去を後から挟み込んだ場合、挟まれた人物の精神が矛盾に耐え切れずに崩壊する危険もある。

毒ヶ峰 リルカ(どくがみね) 声-豊口めぐみ)
身長156cm 体重43kg BO型 4月14日生まれ。
「XCUTION」会員番号003番。ツインテールでゴスロリ風の服を着た少女。基本的に「リルカ」、織姫からは「リルカちゃん」、沓澤からは「リルカさん」と呼ばれている。勝気な性格で、終始相手に突っかかったりしている言動が目立つ。銀城や雪緒に反感を剥き出しにしている。初対面以来一護に好意を寄せているが、素直にはなれず憎まれ口を叩いている。

幼少期より完現術を持ち、その力で欲しい物を隠して自分の物にしていた。7歳の頃に近所に越してきた「言葉は荒いが声は優しく、自分から進んで人を助けていた男性」に好意を持ち、自分の力で箱に隠し自分を好きになってもらおうとしたが、かえって男性から恐怖の眼差しを向けられるようになり、その視線に耐えかね男性を外に出してから、孤独な境遇を送るようになった。
死神達との決戦ではルキアと交戦し、彼女に追い詰められるが、自らの能力でルキアの中に隠れ、間一髪の末に勝負を終わらせる。その後は一護に切りかかる月島から一護をかばうためにルキアの中から現れ、月島の刀を受け止め、月島を説得していた。敗戦後、浦原商店に保護されるが、別れを告げずに商店から姿を消し、銀城・チャド・織姫・一護に感謝しながらどこかへ去った。

千年決戦篇で再登場し、一護たちを補助する形で夜一が呼び寄せたことが明かされた。
小説版では、雪緒の会社でデザイナーになっている。

完現術:『ドールハウス』
リルカが“許可”を与えた人や物を、リルカが大好き・かわいいと想った物の中に自在に出し入れする。許可を与える時は小さいハートの形をした通行証を対象に貼り付ける。またリルカにクシャミをかけられるか、入れ物となった物を破壊することにより中に入れられた物から出ることが可能。一護の死神の力を取り戻す修行の際には、自身の持つファンシーなおもちゃの家や水槽を修行の場として一護を小さくして入れている。また、霊力を放出する一護の能力を得たためか、対象に自らを隠す能力もある模様。
銀城に一護の完現術を分け与えられたことで、ウサギの帽子を被り両腕に籠手を着けた姿となる。

『ラブ・ガン』
月島に作ってもらったというアンコウに似た鳥の姿をした玩具の銃。『ドールハウス』と併用して使われ、装填されたリルカの所有物を放ち攻撃する。

技『アディクション・ショット』
籠手からハート型の通行証を高速で射出し、命中した相手を強制的にぬいぐるみなどの物体に閉じ込める。

沓澤 ギリコ(くつざわ) 声-斧アツシ
右目に眼帯をした執事風の男性。銀城と月島からは「沓澤」、リルカ・ジャッキー・雪緒からは「ギリコ」と呼ばれている。寡黙かつ落ち着いた性格であり、時に冷静なツッコミを入れることもある。一護の力を得てからは口調は丁寧なままでやや好戦的な性格へと変わった。

過去に自分の家に代々伝わる懐中時計を父が早くにして亡くなったため、若くして受け継ぎ、その時計に祈ると願いが叶うことから、自らが神の代弁者と誤認し、その実験として妻を自らの目線だけで殺そうと計画し、実験は成功するが、妻の死の直前に殺すのを止めたいと願ったため完現術の条件破棄となり、右目を失ったことでその能力が神への祈りではなく契約であることを知った。
死神たちとの決戦では剣八と交戦し、自身に「力の増幅」を設定したタイマーを仕掛けるが瞬時に斬殺された。

敗戦後、彼の遺体はジャッキーによって懐中時計と共に地面に埋葬された。
最終章では、一コマのみ(後姿)の登場であり、銀城と月島が一護の前に再登場した時も同行しておらず登場しなかった。

完現術:『タイム・テルズ・ノー・ライズ』
手持ちの懐中時計から文字盤を飛ばし、対象に条件を設定した「タイマー」を仕掛ける。一度仕掛けたら術者である沓澤でも解除することは出来ず、無理にでも条件を破ったら条件破棄とされ、「タイマー」を仕掛けられた対象は時の炎によって焼き尽くされる。
銀城に一護の完現術を分け与えられたことで全身に時計の針のような意匠を持つ鎧を纏い、周囲には複数の球体が浮かぶ姿となる。「3」と書かれた胸元のダイヤルを回すことで体色が黄緑色に染まった巨人の姿に変貌する。

ジャッキー・トリスタン(声-湯屋敦子)
カーゴパンツを穿いているショートカットの女性。基本的に「ジャッキー」、沓澤からは「ジャッキーさん」と呼ばれている。冷静に周りのことを見る姉御肌な性格。一護の修行にも対戦相手として一護と交戦するが、死神の力が無いことを実感していないような戦い方をする一護に怒りを見せる。

死神たちとの決戦では恋次と交戦するが、空座町決戦後から圧倒的にパワーアップした恋次に刀すら抜かすことが出来ず敗れる。だが最後まで自身に手をかけず、勝ち目はないと判断した雪緒が自分達が戦っていた空間諸共消滅させようとする中で、自身を救おうとした恋次の行動に心を打たれ、恋次を助けるために自ら絶命しようとしたが、完現術の力を失うことで生き延びていた。敗戦後は雪緒に会い、雪緒の約束に対して「…ああ、待ってるよ」と言っていた。

アニメ版では、アパートで一人暮らしをしている描写がある。また、完現術を嫌っていることが原作より早い段階で明かされている。

最終章では、獅子河原と同様に他のメンバーと違って特に登場することはなかった。
小説版では、直接は登場しなかったが、雪緒の会社で働いている。

完現術:『ダーティ・ブーツ』
発現と同時に、制帽を被り太股まで掛かる漆黒のブーツを履いた姿に変化する。そのブーツが泥や血などで汚れることによって蹴りの攻撃力が上昇し、汚れれば汚れるほどにその威力は倍加する。アニメ352話「XCUTION事典」では、リルカから最初から汚しておけばよいのではないかと言及されたが、その場合歩くだけで地面を破壊する不便な面が明かされた。
銀城から一護の完現術を分け与えられたことで全身が白い服で覆われ、右肩にバイクのマフラーのような装甲を装着した姿となる。そして装甲から黒い液体のような霊圧を噴出し、それで全身を汚すことによって自分自身を強化する。
完現術の発動のきっかけは大切にしていたブーツが死んだ弟の血で汚れたことからだった。

雪緒・ハンス・フォラルルベルナ(ゆきお) 声-市来光弘
身長154cm 体重40kg AB型 12月23日生まれ。
「XCUTION」会員番号005番。黒い帽子を被り、全身黒ずくめの服を着た少年。基本的に「雪緒」、織姫からは「雪緒くん」と呼ばれている。メンバー内の小金持ちで、「XCUTION」のアジトの改修や修繕代は彼が出している。態度は大人びており皮肉屋な性格で、携帯ゲーム機を手放さない。リルカとは仲が悪く、余計な言動で神経を逆撫でしたりしている。

親から捨てられたという境遇に育ち、父親の金を自分名義の物にして会社を倒産させ自殺に追い込んだ過去がある。その幼少期には生まれつきドライな観点を持っていたため、親の思うように可愛く振る舞わなかったために広い部屋を与えられ、そこで自身の完現術で作り上げた仮想の親と話していた。
死神たちとの決戦では各自に戦う空間を設置し、自身は日番谷と交戦するが、最終的に自身の能力を逆手に取られ、自身が設定した空間の解除を要求され、命の危機を感じて要求に応じた。敗戦後はジャッキーと会い、3年後までに自らの会社を大きくし、XCUTIONメンバーを雇うと約束した。
千年決戦篇で再登場し、一護たちを補助する形で夜一が呼び寄せた。

完現術:『インヴェイダーズ・マスト・ダイ』
携帯ゲーム機から発生した霊圧を遮断する漆黒の空間で対象を覆い、その対象をゲーム画面でコントロールする。ライフゲージや回復アイテムといった戦いのルールを設けたり、修行場や客室などの部屋を設置する、ミサイルなどのトラップや凶暴なモンスターを出現させるといったものまで、空間内の環境を自在に設定することが可能。また、マーカーを貼り付けることで対象の居場所を監視することもできる。
銀城に一護の完現術を分け与えられたことで、耳あてを着け両腕にコントローラーを纏った姿に変化。自身の完現術の支配範囲をゲーム画面外まで拡張するまでに進化した。

技「画面外の侵入者(デジタル・ラジアル・インヴェイダーズ)」
一護の完現術を手に入れたことで使用可能となった能力。ゲーム画面外の対象に幻影を見せる。

獅子河原 萌笑(ししがわら もえ) 声-吉野裕行
月島の下に付く男。宮下商業高校出身。月島の舎弟を自認し、理由は不明だが常に彼への忠節心で動く根っからの不良の子分気質。月島が狙う織姫に先んじて戦いに挑むも織姫の可愛さに手も足も出なかった。織姫には「すし河原君」として認識されている(アニメ版ではチャドからも)。自身の完現術の能力により銀城には本性を現す前からも厄介視されており、銀城と同じ味方の立場になってからも、銀城に一護の完現術を分けて貰えず、銀城は月島に獅子河原を殺すように注意している。

死神たちとの決戦では一角と交戦し、完現術の能力で圧すものの、最終的には一角との殴り合いの末に敗北。月島のためになおも立ち向かおうとするが、一角に月島が自分の命を賭けるほどの存在かを問われた上に「自分のために命を捨てられる男のために死ね」と一喝される。
敗戦後は月島に会い、彼を助けるために彼を担いで歩いた。その際『俺ん中では月島さんが最強なんすもん!』と最後まで彼を慕っていた。
最終章では、ジャッキーと同様に他のメンバーと違って特に登場することはなかった。

完現術:『ジャックポット・ナックル』
右手の777の意匠があるメリケンサックによって「確率」を操作し、大当たりの出目を引きだす。それにより威力の低い攻撃でも都合よく人や物の急所に当たって大ダメージになるという「偶然」が働くため、当たりさえすれば一撃必殺になりうる。だが連続での使用は大当たりの出目を引く確率が低下するという弱点があり、その一撃必殺性故に獅子河原自身も一角戦までそのことに気付いていなかった。

護廷十三隊

護廷十三隊(ごていじゅうさんたい)とは
霊力の優れた魂魄を持つ死神が入隊できる組織。尸魂界の中枢“瀞霊廷”の守護が主任務となり、他に尸魂界の護衛、虚(ホロウ)の退治、現世の魂魄の保護などの任務をこなす実働部隊。

山本元柳斎重國(やまもと げんりゅうさい しげくに) 声-塚田正昭
身長168cm 体重52kg 1月21日生まれ。好きなもの:和食全般 嫌いなもの:洋食 趣味:月に一度隊士達を集めて茶会を開くこと。前一番隊隊長・前護廷総隊長。

禿頭から額にかけて大きな十文字の傷を持ち、膝まで垂れる長い髭(自分で結っており、月に一度毛先を揃えている)をたくわえた老爺。肉体は老人とは思えぬほど鍛え抜かれており、歴戦の老将の証拠として数多くの傷が刻まれている。かなりの老齢だが、自分より強い死神がいないために千年以上も総隊長を務めてきた猛者であり、死神としての実力は未だ衰えず副隊長達が束になって戦っても歯が立たなかった敵を倒す等規格外の強さを見せるが、『カラブリ+』の戦闘データでは体力だけは若干の衰えがあるとの記述がある。羽裏色はきょうむらさき、羽織は袖のあるタイプ。

約二千年前、死神等の教育機関「死神統学院(現在の真央霊術院)」を創設。「山本重國」と名乗っていた頃は「元流」と呼ばれる流派の開祖で、それを教える「元字塾」の総師範を務めていた。額に「ノ」の字の傷がついていた事に由来し「ノ字斎(えいじさい)」と呼ばれていたが、傷が十字になってから「十字斎」と呼ばれるようになり、自分で「元柳斎」を名乗るようになった。雀部や京楽、浮竹を我が子のように思っており、ため口をきくのは京楽くらいであった。

「真央霊術院」の生徒だろうと自分と道を違えた時には容赦無く断罪し、世界の正義のために非情な決断をする強固な意志を持つも、一護の出現以降変化が見られ、原作、アニメオリジナルストーリー共に自身の斬魄刀の巻き添えを食わないように諭したり、無益な犠牲を生まないように配慮する場面も見られた。

尸魂界救出篇では、一護ら死神代行組の侵入に際し、全隊長に死神代行組の討伐を命じた。その後ルキアの処刑時に京楽、浮竹が双極を破壊したため暫く交戦したが藍染の謀反が卯ノ花や勇音によって周知されたため、双極の丘に急行した。騒動収束後は死神代行組の尸魂界侵入を不問としている。なお、この時に藍染が中央四十六室のメンバーを殺害したため、死神代行消失篇の直前までの一時期、一人で中央四十六室と同等の決定権を持っていた。

破面篇では藍染の離反後、藍染の目的を調べるために各隊長に藍染の霊圧痕跡とその動機を調査する命を下した。動機の解明後は浦原に黒腔の整備と空座町決戦時の全隊長格による戦闘の準備を命じ、虚園に卯ノ花、白哉、剣八、マユリを派遣した。空座町決戦時では斬魄刀を解放して藍染の介入を防いだ後に自身も出陣してアヨン、ワンダーワイスを撃破し、藍染と対峙するもワンダーワイスに封じられた流刃若火の爆発を抑え込むために重傷を負い、その際藍染の隙を作るために犠牲破道の一刀火葬を放ち、左腕を失った。終戦後、井上織姫の「事象の拒絶」で治す機会はあったようだが、これ以上人間を利用することを否と考え放置していた。

死神代行消失篇では、一護に再び霊力を取り戻させるために秘密裏に活動していた浦原を召喚し、銀城空吾を迎え撃つという事情もあるものの、尸魂界を救った一護に恩を返すため、死神の力を失った一護に再び力を取り戻させるという従来なら掟に反する決断も下した。銀城との決戦後、尸魂界に収容された銀城の遺体を現世に埋葬したいという一護の要請も認めた。

千年前の宿敵であるユーハバッハ率いる「見えざる帝国」の尸魂界襲撃を受け、自らも出陣。雀部長次郎の仇であるドリスコールを一瞬で焼き尽くした後、ユーハバッハと対峙、奇襲を仕掛けた星十字騎士団3名を一蹴して卍解を解放、ユーハバッハを圧倒して撃破するも、それは星十字騎士団の"R"のロイド・ロイドが化けていた偽物で、本物のユーハバッハが現れた後、彼によって卍解を奪われた上で胴体を斬り裂かれて殺された。さらに遺体はユーハバッハによって完全に消滅させられた。ユーハバッハは元柳斎の敗北を平和に甘んじて弱くなったと評しており、特記戦力からも外していた。見えざる帝国と千年前に対立した詳細は描かれず、ユーハバッハにとどめを刺しきれなかった理由も描かれなかった。また、奪われた卍解が登場することはなかった。死後、四番隊隊長に就任した勇音の発言から清音が浮竹を慕うきっかけを作った人物であることが小説版で判明する。

新隊長天貝繍助篇では天貝繍助の父で彼の部下である如月秦戌が雲井尭覚により獏爻刀に手を染めた事を知りやむを得ず殺害する羽目になったため、如月の息子の天貝に恨まれ、命を狙われることになる。

テレビアニメの「死神図鑑ゴールデン」では、年のためか、人を呼び出しておきながら自分はうっかり寝る所もあり、本編よりかなり御茶目に設定されている。

斬魄刀:『流刃若火(りゅうじんじゃっか)』
普段は封印状態の斬魄刀を更に杖の形状に封印して携帯している。解放と共に斬魄刀全体から巨大な炎を発する、焱熱系最強最古の斬魄刀。その熱は雲を消し、浮竹、京楽との戦いにおいては始解状態にも関わらず、自分達の周りが炎に包まれるほどの力を見せ、『鏡花水月』を有する藍染をして最強の斬魄刀と言わしめた。アニメオリジナルなどでは能力を封印されたり、脅威として立ちはだかる場合が多い。元柳斎が卍解をユーハバッハに奪われて敗れた後に消滅させられ、回収できたのは残骸だけであった。
解号は「万象一切灰燼と為せ『流刃若火』(ばんしょういっさいかいじんとなせ『〜』)」

「松明(たいまつ)」
流刃若火を振ることで発生する炎。近くにある物を一瞬で火で包み焼きつくす。

技「城郭炎上(じょうかくえんじょう)」
炎の壁を発生させ、対象を囲む。藍染たちの現世侵攻の際、護廷十三隊の死神と破面との戦闘に藍染・市丸・東仙がその戦闘に介入できないようにした。

技「鬼火(おにび)」
遠く離れた相手に熱を放ち、身体に空洞を開ける技。杖の封印状態で使用した。

技「撫斬(なでぎり)」
流刃若火、一つ目の技。炎を刀に纏わせ相手を一刀両断する。

技「焱熱地獄(えんねつじごく)」
『流刃若火』による大技。時間を掛けて施した仕掛けを発動させて火柱を広範囲に発生させ、最後は敵のみならず自身や仲間すらも燃やし尽くす。藍染との直接対決で使用して戦いに終止符を打とうとするが、ワンダーワイスの『滅火皇子』で封じられ不発に終わる結果となった。

技「威眠(いねむり)」
相手の顔に手をかざし、意識を飛ばす技。狼狽した雛森に使用した。

技「双骨(そうこつ)」
両拳による強烈な打撃を繰り出す。戦闘では解放状態のワンダーワイスを破壊する程の威力を見せ付けた。また片腕の拳から強烈な打撃を繰り出す際は、「一骨(いっこつ)」と称される。

【卍解】:『残火の太刀(ざんかのたち)』
能力解放と同時に始解時に発していた炎が消え、刀身が焼け焦げた打ち刀に変化。解放後発動する天候を支配する能力「天相従臨」は凄まじく、尸魂界中から水分が失われて異常乾燥を起こし、発動を続けると自身と尸魂界も滅ぼしてしまう危険性も持っている。千年前のユーハバッハとの戦いでは攻撃と同時に爆炎が発生して相手を焼き尽くしていたが、現在では刀に込められた炎の熱の力で触れるもの全てを消失させる攻撃を見せている。
東・西・南・北の計4つの攻防形態を持ち、卍解後はその身と刃に太陽を纏っているが如き状態となる。

「残火の太刀"東" "旭日刃(きょくじつじん)"」
炎の全ての熱を刀の帽子と刃に集中させ、「静血装」すらも斬る切れ味を出す。
「残火の太刀"西" "残日獄衣(ざんじつごくい)"」
元柳斎自身が約1500万度と太陽の中心に相当する熱を纏い、相手の攻撃を消失させる。元柳斎自身の霊圧により、炎の衣を纏っているように見せることも出来る。発動時の様子が絵に描かれた。
「残火の太刀"南" "火火十万億死大葬陣(かかじゅうまんおくしだいそうじん)"」
元柳斎が今まで斬り捨てた者達の灰に熱を与えて亡者として一時的に蘇らせ、敵を塵となるまで追い詰める骸骨の大軍団を出現させる。
「残火の太刀"北" "天地灰尽(てんちかいじん)"」
斬魄刀を一閃させ、遠距離の敵を斬り裂く。

雀部 長次郎 忠息(ささきべ ちょうじろう ただおき) 声-山口太郎
身長179cm 体重66kg 11月4日生まれ。好きなもの:洋風のもの 嫌いなもの:和食 特技:フェンシング。元副隊長

銀髪、口ひげで見た目は西洋人のような男。普段は無口で、作中でも会話場面は僅かにしか存在しない。自作した洋風マントを羽織っている。

現世に行った際に見た英国紳士に憧れ、以来休日は洋風文化を取り入れ現世に訪れるたびに紅茶のリーフを持ち帰り育てているが、うまくいかない。
元柳斎がまだ「ノ字斎」と呼ばれていた2000年以上前の頃はまだ幼さの残る青年で、やや理屈的で頑固だが元柳斎を信奉し彼の右腕を志願し、本人に何度も突き放されてもノ字斎の真似では無く補佐をしたいという持論から元柳斎の門下に入ろうとはせず、本名で呼ぶのは大それていると本人が嫌がっても「ノ字斎」と呼び続けていた。

元柳斎の言葉を真に受け1ヶ月で【卍解】を修得し、それで元柳斎の額に2つ目の消えない傷を刻み込む。そのこともあって本来は隊長クラスに比肩する戦闘力を持ち、白哉によれば隊長となるべき死神であったというが、護廷十三隊の成立以降は一度として卍解を人前で使用することはなく、”戦いに参加せぬ副隊長”と蔑まれようとも、自身は山本元柳斎の元生涯一副隊長であらんと他の部隊への人事異動はおろか檜佐木や吉良のような隊長権限代行すらも悉く断っていた。

尸魂界救出篇では、ルキア処刑時に双極に一護と恋次が現れたことで元柳斎と砕蜂の命で大前田、勇音と共にルキアを奪還した恋次を追うも一護に一撃で気絶させられた。
空座町決戦時には元柳斎の命で戦場の周囲に施された結界の守護をしており、戦闘には参加していなかったが、スタークやワンダーワイスの手によって京楽や浮竹が戦闘不能になり、藍染達が流刃若火の城郭炎上から解き放たれるなど戦況の悪化もあって平子達仮面の軍勢を自身の判断で結界の中へ通した。

千年血戦篇では、黒陵門付近で一番隊隊士116名と共に警備に当たっていたが、宣戦布告として襲撃してきた「見えざる帝国」の侵入者8人の一人、ドリスコールに卍解を奪われ殺害された。事切れる直前、元柳斎に卍解を奪う手段があることを伝えた。

「死神図鑑ゴールデン」ではセリフはあったものの、草鹿やちるに大前田希千代、射場鉄左衛門と共に「副隊長地味っ子トリオ」として扱われた。また、空座町の決戦では藍染の鏡花水月によって英国風の品がある店の幻覚を見せられ、不戦敗した。作中ではしばらく名前が出てこず、アニメで初めて喋った回ではエンディングクレジットで「一番隊副隊長」と表記されていた(ファンブックにて初めて名前が分かる)。

斬魄刀:『厳霊丸(ごんりょうまる)』
能力解放と共に鍔の形状が変わり、刀身がレイピア状に変化する。刀身から雷撃を放つ能力を持ち、斬魄刀異聞編では「濡らせ」の解号で雨雲を呼び出して雷撃の威力を強化していた。
解号は「穿て『厳霊丸』(うがて『〜』)」。

【卍解】:『黄煌厳霊離宮(こうこうごんりょうりきゅう)』
能力解放時「天相従臨」が発動。上空に向けて厳霊丸から雷を放ち、上部にアンテナのように一条、下部に十一条の雷の帯が伸びた楕円に近い形の霊子を上空に形成、手掌に合わせて落雷を繰り出す。
以前から修得してはいたものの「見えざる帝国」襲撃時まで2000年もの間使用されておらず、雀部を殺した「星十字騎士団」の一人・ドリスコールが奪い元柳斎戦で使用された。

砕蜂(そいふぉん) 声-川上とも子(初代)、桑島法子<2代目・第206話~>
身長150cm 体重38kg 2月11日生まれ。好きなもの:魚 嫌いなもの:肉隊長・隠密機動総司令官・隠密機動第一分隊「刑軍」総括軍団長。

代々処刑・暗殺を生業とし続けてきた下級貴族「蜂(フォン)家」の九代目。6人兄妹の末っ子として生まれ、5人の兄達も隠密機動所属だったがまもなく死去。おかっぱのようだが両耳付近は長く、布で巻いており、髪の先には輪がくくりつけられている。隠密機動入団時に蜂 梢綾(フォン シャオリン)の幼名を捨て曾祖母の号「砕蜂」を(アニメでは強制的に)受け継ぐ。

登場初期の頃は善悪等に関心が無く、護廷十三隊隊長としての使命と矜持にのみ基づいて行動し、任務に障害がある者はたとえ仲間であっても排除する冷徹な性格だったが、冷徹そうな見た目とは裏腹に非常に感情的なところがある。部下と親しくしあうのを好まず、大前田をぞんざいに扱っているが、非常事態には自分よりも部下の命を優先させようとしており、大前田がBG9の手により負傷して回復した妹を連れていた所を恋次に指摘されていた時は大前田を擁護するなど自分なりの優しさを出す場面もある。また仲間のピンチは敵を倒すチャンスとして利用するという隠密機動としての持論を持っている。死神隊士や隠密機動の中には彼女に憧れる者も多く、ファンクラブまで存在するほど人気が高い。羽裏色はこはくいろ、羽織は袖のないタイプ。

夜一の元部下で彼女を敬愛・崇拝していたが、それゆえに夜一の突発的すぎる逃亡に戸惑いを覚え、裏切り者と誤解して彼女を恨み、自らの手で捕まえると決意することで、その感情を乗り越え、総司令官の地位へ上り詰めた。しかし夜一への想いは完全には捨て切れず、後に夜一との対決で誤解を解き、和解し共闘する。夜一が逃亡する原因となった浦原喜助を嫌っており、またハッチとは面識があるが、浦原と通じていたこともあり彼のことも嫌っている。過去篇やアニメオリジナルのバウント篇でも浦原を疎んでいる節がある。アニメや千年血戦篇では、平子のことも嫌っている描写があり、アニメ最終回のエンドロールでは、訓練用の的に浦原だけでなく平子の顔も描かれており、それらを破壊するシーンが描かれた。

基本的な戦闘能力では夜一を上回るが、総合的には未だ一歩劣る。戦いの際、刑戦装束という背中が露出しているノースリーブの服を着ている。また、白打で戦うことが多い。「瞬閧」(後述)を独力で身に付け、後に完成した。

アニメのバウント篇では馬橋にビットの毒を注入されるも、雀蜂の毒を使用し中和。馬橋を油断させ、撃退することに成功している(原作には雀蜂自体が毒を持っているという記述・描写はない)。また、訓練により、たいていの毒は彼女に通じないらしい。
和解後、夜一に対する想いはやや暴走気味 (というより本匠千鶴のそれに近い) であり、小説『BLEACH THE HONEY DISH RHAPSODY』では事件が一段落した後、夜一が尸魂界滞在中は仕事そっちのけで身の回りの世話やお供をする(だが仕事は猛スピードで終わらせている)、「死神図鑑ゴールデン」で夜一にチョコをプレゼントしようとして、当の夜一が猫に変身して受け取りを拒否されるなど彼女との絡みは原作・アニメ共によくネタにされている。そんな思いに起因してかネコグッズの収集を趣味としている。それは夜一の弟である夕四郎に対しても少なからずあるようで、成長した姿を見て感泣し小遣いをあげようとしている。

他隊の隊長格と共に、空座町での藍染との決戦に出陣する。自身はジオ=ヴェガと対峙して撃破し、後にバラガンと戦うも左腕を失うが、ハッチと共闘してバラガンを退けた。その後、藍染に挑むも霊圧の差で雀蜂を抑えられ敗北する。終戦後、失われた左腕は回復した。

星十字騎士団との戦いではBG9(ベー・ゲー・ノイン)と対峙、早期決着を狙い卍解するも『雀蜂雷公鞭』を奪われてしまう。戦いの後では、総隊長である元柳斎の死に対して誰よりも取り乱し、星十字騎士団との戦いに駆けつけなかった零番隊に対し上下関係を無視して非難した。零番隊は撤収した後は何処かの崖で一人修行していた。二回目の侵攻は大前田の危機を救い再びBG9と対峙し、無窮瞬閧により追い詰めるが損害がなく逆に追い詰められ、ミサイル攻撃により重傷を負い、意識不明になるが浦原の声によって目覚め侵影薬により卍解が虚化したことで卍解を取り戻し『雀蜂雷公鞭』でBG9を倒す。その後は気絶し、大前田に担がれて雛森から治療を受け回復した。その後、京楽らに追随して霊王宮に突入するも戦闘は特になく、10年後には残留思念と戦おうとしたが、一勇によって消滅させられたため戦う事は特になかった。

アニメオリジナルの新隊長天貝繍助篇では任務の邪魔をされたため、始解して一護を本気で殺そうとした。ルキアとも少しだけ戦った。

斬魄刀:『雀蜂(すずめばち)』
解放前の状態でも他の斬魄刀に比べて短く、能力解放と共に右手中指に付けるアーマーリング状の刃に変化する。能力は最初の一撃で標的の身体に刻まれる死の刻印「蜂紋華(ほうもんか)」にもう一度攻撃を加えることで必ず相手を死に至らしめる「弐撃決殺(にげきけっさつ)」。
二撃を加えられた相手は蜂紋華に包まれるように消滅する。「同じ場所」と言うのは必ずしも蜂紋華が刻まれた場所に攻撃を加えなければならない訳ではなく、例えば一撃目を体の前面から、二撃目を背面から加え、傷の深さまで含めて一撃目と二撃目の傷が接触すれば条件を満たす。夜一が逃亡した当時はまだ能力が未完成であったため、一撃目でつけた蜂紋華の持続時間に限りがあったが、再開して対決した時には能力は完成されており、制限時間が無くなっている。
解号は「尽敵螫殺『雀蜂』(じんてきしゃくせつ『〜』)」

技「滝鯉(たきごい)」
相手の蹴りなどを手と足で受け止め、体勢を崩させる技。

技「吊柿(つりがき)」
相手の放った拳や蹴りに自分の手足をかけて攻撃の軸にする戦闘手段。もともとは夜一の生み出した技。

技「風車(かざぐるま)」
一回転し、落ちる力を使用して爪先蹴りを放つ。砕蜂と夜一の自ら回転する技の総称でもある。

【卍解】:『雀蜂雷公鞭(じゃくほうらいこうべん)』
能力解放と共に砕蜂の右腕にハチの下腹部を模したような照準器付きの砲台が装備され、そこから金色の蜂の針状の砲弾をミサイルのように放つ。大きく重く持ったままだとまともに動けず、砕蜂自身は「自分の矜持に反する」としてあまり使用を好んでいない。一発による破壊力は本人曰く「暗殺と呼ぶには派手すぎる」ほど高く、着弾点に巨大な爆風を撒き散らすため、暗殺よりも殲滅戦に向いている。ただし連続での使用は体力の消耗が激しいため、三日に一発が限度。また使った砕蜂自身も反動で吹き飛ばされるため、バラガンとの戦いでは鎧の下地に使う鋼鉄の帯「銀条反」を自身とビルに巻いて使用していた。しかし、実際に使用した際には、爆風によってその銀条反も千切れ、更に吹き飛んだ砕蜂を庇おうとした大前田もろともビル壁面にめり込む程の威力を発揮している。

技「無窮瞬閧(むきゅうしゅんこう)」
鬼道の応用「瞬閧(しゅんこう」を修業で改良し、長時間発動が出来るようにした。本人は「風」と描写している。

大前田 希千代(おおまえだ まれちよ) 声-樫井笙人
身長210cm 体重151kg 5月5日生まれ。好きなもの:油せんべい、肉 嫌いなもの:魚。副隊長・隠密機動第二分隊「警邏(けいら)隊」隊長。

でっぷりとした太めの体格(本人曰く「ふくよか」)で額がやや後退しており、常に油煎餅を抱えている。本名は「大前田 日光太郎右衛門 美菖蒲介 希千代(おおまえだ にっこうたろうえもん よしあやめのすけ まれちよ)」。金持ちのボンボンで、自身も大前田宝石貴金属工場の社長を兼任している。

家族構成は、父:希ノ進、母:希華、長女:希美、長男:希千代、次男:希次郎三郎、次女:希代(声 - 藤田咲)の6人。年の離れた末妹だけ美人(大前田本人はそう思っていないが、妹としては大事に扱っている)だが、他は全員彼に顔だけでなく性格もそっくり。家族は最初『カラブリ+』に登場したが、後に本編にも妹と弟は登場した。小説版によると、妹は将来四番隊志望で、弟は12番隊志望らしい。

趣味はブレスレットの制作で、休日には庶民を自邸に招待して過ごしている。一見鈍重そうに見えるが、隠密機動ということもありスピードは相当速い。逆に鬼道は不得手と自覚しており、二十番台の鬼道を詠唱破棄で発動しようとして暴発させたことがある。

始解が出来、前述の通り動きも素早いこともあって戦闘力はそれなりにあるのだが、臆病な一面があり、自分より強い物と戦う時は逃げようと思ったり実際に逃げ回ったりすることが多く、アニメオリジナルで霊骸の白哉と戦った時は、実力差に青ざめて土下座し、金を払ってでも許して貰おうとした。ただし、護廷十三隊としての自覚は少なからずあるようであり、星十字騎士団との二回目の戦いでは護廷十三隊として戦わなければならないと怖がる妹を諭した。

金持ちの家の出ということもあって、一家揃って(末妹は除く)庶民を若干見下す傾向がある。また、後輩の檜佐木達を誕生会に招待したりする一面もある。
物事に対して不満を言うことも多く、その都度砕蜂に殴られている。平子やローズ、拳西が護廷十三隊の隊長に復帰した際にも相当な不満を言っていたが、後述の一件で平子に対しての認識を改めた。

空座町での戦闘では他隊の隊長格と共に出陣し、バラガンの従属官ニルゲ・パルドゥックと対戦し勝利を収める活躍を見せた。続くバラガン戦ではバラガンの能力に恐れをなして攻撃を躊躇したり、砕蜂から卍解の準備による時間稼ぎとしてしばらく任されたときは怖がって逃げ回っていたが、砕蜂が卍解を使用した反動で吹き飛ばされたり2度目の使用で意識を失いかけた時は即座に身体を支えた。

星十字騎士団との戦いでは、砕蜂と共にBG9と対峙する。決戦後は修行をした描写が特になく、昼寝をしてだらけていた。二回目の侵攻はBG9と対峙するが希代に重傷を負わされさらに殺されそうになるが砕蜂の救援により助かる。その後、BG9の不意を突いて重傷の砕蜂を救出。浦原から転送された侵影薬を渡し、勝利に貢献する。その後は敵の集中攻撃を受けている剣八の元へと向かおうとするが、気絶した砕蜂と希代を庇いながらの戦闘で聖兵に苦戦。平子・雛森と合流して事なきを得るが、直後に出現したバズビーの邪魔を受けるも、平子の斬魄刀の能力で事なきを得た。その後に京楽らに追随して霊王宮に突入する。

小説版では、人狼族と商売で取引していることが判明した。
『カラブリ+』では、現在の二番隊とは関係ない夜一に熱心な砕蜂に対して、文句を言ったりしているが、その都度物凄い形相で睨まれたり、クナイを頬に刺されたりしている。他隊とは違い、砕蜂の態度もあって隊長・副隊長間の仲がドライな部分もあるが、大前田自身も砕蜂のピンチを救おうとするなど慕っている描写も多い。また、夜一がいつ来てもいいようにと、二番隊舎の改築を自腹でやらされている。アニメオリジナルでは、メインにした単発の話が一度作られたことがある。

斬魄刀:『五形頭(げげつぶり)』
直接攻撃系の斬魄刀。能力解放と共に刀身が柄部分と鎖で繋がれた棘付き鉄球(モーニングスター)状に変化する。特殊な能力は特にない。一護のパンチ一発で破壊されたことがあり、耐久力は低い。なお、ジオ=ヴェガ戦で砕蜂を庇った際にも粉砕されたが、直後のバラガン戦では元通りになっているので回復力は高いとみられる。
解号は「打っ潰せ『五形頭』(ぶっつぶせ『〜』)」

吉良 イヅル(きら) 声-櫻井孝宏
身長173cm 体重56kg 3月27日生まれ。好きなもの:ところてん 嫌いなもの:干し柿 趣味:俳句。副隊長(市丸謀反後は隊長業務を兼任し、劇場版2では隊長権限代行)・元男性死神協会理事。

瀞霊廷の下級貴族出身。真面目な性格だがやや気弱で暗め。左眼は髪の毛で絶えず隠されている。
己の使命や上の言うこと、特に市丸ギンには、絶対の信頼を寄せているため、自身のあらゆる感情を押し殺して従っていた。恋次・雛森とは同期で、檜佐木は先輩。真央霊術院に首席合格しており、その同級生だった頃は雛森に好意を寄せていた(アニメでは、現在も好意があるよう)。父は景清、母はシヅカで霊術院入学時に墓参りしており、既に死去している。作家仲間では檜佐木と仲が良い。雛森ほどではないが鬼道に優れ、元四番隊(登場初期の頃は四番隊所属暦の設定はなかったのか、カラブリ+や初期のオフィシャルキャラクターブックにも書かれていなかった)であり、回道もできる。

尸魂界篇ではその性格を藍染に利用され、藍染の思惑も知らないまま、市丸と共に暗躍する。乱菊との戦いの後、勇音の天挺空羅により雛森の重傷を知ることで自分が利用されていたことに気づく(市丸に裏切られ、置いて行かれたことに対して僻みに近い感情を抱き、『カラブリ+』では何かにつけて市丸ネタを引きずっている)。
空座町での藍染との決戦では、転界結柱の守護を担当。破面のアビラマ・レッダーとの対決に勝利し、後にアヨンによって負傷した乱菊達の治療を行うが、鏡花水月の力で雛森と入れ替わっていた藍染に切り伏せられる。

千年血戦篇にて、バズビーに不意打ちを喰らい、肉体の右半分の大部分を抉られ死亡した。が、マユリにより被験体として回収され、拍動は止まり死んでいるものの復活。その際に霊圧を増量され、隊長クラスの霊圧を持ち、膂力と頑強さも強化された。その後は四十六室を襲撃していたシャズと交戦。鬼道と斬魂刀を駆使し勝利した。続いて、リジェとも交戦した。最終回には登場しなかった。

小説版では、体は死んだままだが、副隊長を続けていることが判明した。
人気投票では徐々にではあるが順位が向上、第4回人気投票では9位。
アニメのバウント篇では古賀のドール・ダルクに苦戦する一護を救出し、斬魄刀『侘助』の力でダルクを圧倒する活躍を見せている。これ以外にも『侘助』の能力で相手の武器を動けなくすることが増えており、活躍する場面が増えている。

アニメオリジナルの天貝編では、メインキャラとして活躍した。アニメオリジナルでは、上記の性格もあって部下たちの信頼はあまりなく、吉良が次期隊長になったら頼りないと不安がられていた。また、彼をメインにした単発の話が作られており、凧揚げ大会を開催するも揉め事を収めることが出来ずに、頼りなさや統率力のなさを露呈してしまった。

斬魄刀:『侘助(わびすけ)』
能力解放と共に刀身がケペシュ状に変化し、攻撃を加えた回数分だけ対象の重量を倍々に重くする能力を持つ。吉良曰く「(相手が)重さに耐えかね、詫びるように自らの頭(こうべ)を差し出す、ゆえに侘助」。重さに耐えかねて頭を差し出した相手は、鉤状の刃で引っ掛けられるように首を切り落とされる。刀で受けても「刀に対して攻撃した」事になり刀の重さが倍になるため、この能力を防ぐには避けるしかないが、解放後は刀身がなくなる刀に対しては能力は通用しない。
アニメ版では、その能力から脅威となっている。
解号は「面を上げろ『侘助』(おもてをあげろ『〜』)」。

鳳橋 楼十郎(おおとりばし ろうじゅろう) 声-樫井笙人
元隊長 (101年前まで) → 隊長復帰 (死神代行消失篇以降)
詳細は「仮面の軍勢」を参照。

市丸 ギン(いちまる) 声-遊佐浩二
前隊長。詳細は「虚圏(ウェコムンド))を参照。

卯ノ花 烈(うのはな れつ) 声-久川綾
身長159cm 体重45kg 4月21日生まれ。好きなもの:濃い味 嫌いなもの:薄味 趣味:生け花 特技:剣道。元隊長・元十一番隊隊長(初代)。

落ち着いた容姿で言動共に静かで穏やかな女性。髪が長く量も多く巨乳。戦線に余り出ないが、『カラブリ+』による戦闘データでは攻撃力、鬼道・霊圧、知力が最高(100)でそれ以外のデータも高水準の数値を有する(総合値では隊長の中でもトップクラス)。零番隊の麒麟寺天示郎から回復・治療用の鬼道「回道」を教わっている。後述の経歴から本来は戦闘タイプであり、アニメオリジナルでは六十番台 - 八十番台の鬼道を瞬時に連発している。羽裏色ははいざくら、羽織は袖のあるタイプ。月に一度生け花教室を開いていた。京楽をして「大先輩」と言わしめるほどの元柳斎に次ぐ古参の隊長であり、総隊長である元柳斎に唯一意見を述べる稀有な隊長でもある。

基本的に温厚な人格者だが、言うことを聞かない患者や自分の意見に素直に従わない者には笑顔で威圧する。アニメで山田花太郎からコンビニ開設の案を出された時に、化粧品も置くように言うようなほのぼのした一面もある。休日には薬草探しのために登山しているが自分の足ではなく斬魄刀の『肉雫唼』を使って登っている節がある。

101年前の魂魄消失案件時は負傷者の治療として自身が向かう方が良いのではないかと進言したが、状況不明な前線に治癒部門責任者を動かす訳にはいかないという元柳斎の命で負傷者搬入に備え四番隊隊舎での待機を命じられた。現在とは髪型が変わっており、やはり前で結んでいるが髪を編んではいなかった。

尸魂界での騒動においては、藍染の「死体」の発する微かな不自然さをただ一人感じ取り、日番谷と同様に藍染の謀略に気づいたため、死神側が迅速な行動を取ることができた。
破面篇では白哉・剣八・マユリと共に虚圏へ侵入し、茶渡とガンテンバインに救護を施した後、現世に駆けつけようとする一護に同行する。現世までの道中で一護に藍染の鏡花水月の能力を説明して虚圏の戦闘で傷ついた身体と霊圧を回復させ、現世に辿り着いた後は、傷ついたひよ里らの治療に当たる。

千年血戦篇で「卯ノ花 八千流(うのはな やちる)」という本名、初代「剣八」 (ミュージカルから逆輸入された設定) であると判明。本名の「八千流」は数多くの剣術流派を取得したと自負して自ら名付け、尸魂界史上類を見ない程の大罪人であったが元柳斎に力を買われて十一番隊隊長になり、現在に至る十一番隊の基礎を作り上げた人物でもある。「見えざる帝国」一度目の襲撃では元柳斎の厳命で前線に出ず四番隊隊舎で勇音と共に待機していた。撤退後に新たに総隊長に就任した京楽の「更木剣八に斬術を教える」という指示で無間にて更木剣八と死闘を繰り広げ、その能力を開花させた事に満足し、その刃の前に倒れ死去。

『カラブリ+』の「瀞霊廷通信」の単行本紹介欄(ジャンプコミックスのそれのパロディ)を見ると、山本総隊長を除いて唯一千を超える巻数の単行本を出している。山本と卯ノ花についで長いのは京楽春水の146巻。
何故、初代剣八の座を捨てて四番隊の隊長になり、誰に譲ったのかは最後まで明かされなかった。

斬魄刀:『肉雫唼(みなづき)』
能力解放と共に巨大なエイに似た生物に変化し、呑みこんだ者に対し治癒能力を発揮する。封印状態の時は普通の刀よりもかなり曲がった刀身をしており、肩掛け用の紐がついている。封印時には余程のことが無い限り勇音に携帯させている。解号は不明。

【卍解】:『皆尽(みなづき)』
始解と同じ名を持つ卍解。能力開放と共に血のような液体が周囲に滴り、それらを刀身に収束したような刀となる。詳細な能力は不明。

虎徹 勇音(こてつ いさね) 声-ゆかな
身長187cm 体重70kg 8月2日生まれ。好きなもの:おかゆ(身長を伸ばしたくないから。三食これでもいい)[5]。嫌いなもの:かまぼこ 趣味:生け花 特技:裁縫。隊長・元副隊長・女性死神協会理事。

戦線には出ないことが多く、回復が主な役目である。虎徹清音の姉。長身で優男風だが、優柔不断な性格でかなりの怖がり。鬼道で各死神達に藍染達の叛逆を即刻伝えている。破面篇では卯ノ花に同行して茶渡やガンテンバインを治療した後、単身で白哉の元へ現れてルキアと花太郎を治療したが卯ノ花の命で現世には同行せず、白哉やマユリ達の補佐として残った。「見えざる帝国」の一回目の侵攻時は卯ノ花と共に総隊長命令で前線には出ず隊舎で待機していた。二回目の侵攻はやちると行動を共にしており負傷したローズと拳西を治療していたところにグエナエルと遭遇し戦闘となる。やちると共に突如現れたグレミィに追い詰められて窮地に陥ったところを剣八に助けられた。その際に剣八から、卯ノ花を斬ったことと剣八が「剣八の名」を受け継いだことを告げられ、複雑な表情を見せながらも安堵し、涙を流した。後に花太郎と共に負傷した剣八、一角、弓親、檜佐木を浮竹の指導の下に治療した。血戦後は、卯ノ花の後任として隊長に就任した。

ドラマCDより清音曰く「隠れ巨乳」(マンガオンラインでのBLEACH特集で配信のオリジナル壁紙や、アニメ228話のオリジナルストーリーでは巨乳が強調されている)。休日は妹に会いに行って過ごしている。

斬魄刀:『凍雲(いてぐも)』
封印時から雪の結晶のような形をした鍔を持ち、能力解放と共に刀身が三本に分かれた形状に変化する。作中では一護との交戦時に解放したのみで描写が少なく、能力は不明。但し、血戦後に隊長に就任しているので、卍解は習得していると思われる。
解号は「奔れ『凍雲』(はしれ『〜』)」

山田 花太郎(やまだ はなたろう) 声-宮田幸季
身長153cm 体重45kg 4月1日生まれ。第七席・第十四上級救護班班長→第三席。

鬼道を治癒に使える。真面目な性格だが、天然でヘタレ気味で怖がり。先輩がいたずらで渡した小麦粉玉を、隊支給の薬だと思い込んで携帯しているが、当然効果は皆無である(本人は効いていると思い込んでいる)。またよく叱られてもいるようで、席官としての威厳は皆無だが、回道の実力は高い。ただし、瞬歩は出来ない。また、戦闘力は瓠丸がある程度赤くなっている時以外は実質皆無である。

席官だが六番隊の隊舎牢の清掃係を務めていた時にルキアと出会い交流を深める。一護の話もルキアを通じて聞いていた。その後、偶然にもその一護らと行動をともにすることになり、ルキアの救出に協力。そのことが発覚して独房へと入れられるが、六番隊の理吉に助けられ、恋次を治療、彼にルキア救出を託した。単行本のおまけページに多く登場する。コン曰く「冴えない癖に女子にもてるルックス」らしいが、実際に尸魂界で女性死神からもてているかは不明(可愛がられてはいた)。

破面篇では白哉に同行して虚圏へ向かい、ゾマリに操られたルキアに斬られるも、勇音の救護で回復した。

千年血戦篇では、「見えざる帝国」の一度目の襲撃後、負傷者の治療に追われていた。二度目の襲撃では、勇音とともに剣八らを治療した。その時には、三席に出世していた。
剣八らが回復した後は京楽らに追随して霊王宮に突入しようとしたが、剣八らとトイレに行っていたために出遅れ、マユリの手で霊王宮に突入したことからマユリと行動を共にし、ペルニダと遭遇するが剣八やマユリが出たために参戦せず、剣八が離脱した後のマユリの戦いを一角や弓親、ネムが見守る中で疋殺地蔵の鳴き声を4秒間聴いてしまったため震えていた挙句、ペルニダの張り巡らせた神経の中に取り残されたが、運良く外れている。

小説版では、八番隊副隊長の候補に上がっていたが、リサに「副隊長の顔ではない」と却下された。

アニメでは卯ノ花に現世を見て来いと言われ派遣されたが、第63話で一瞬だけ登場した後「死神図鑑ゴールデン」にて現世で仕事の面接を受けるものの、全て不採用になり空腹で倒れたところを、とあるコンビニの店長に拾われ、バウント篇ではそのコンビニで岩鷲と共にバイト生活を送った。その甲斐あって、研修も受け尸魂界にコンビニを設立しようとしたことがある。また、浦原から恋次の回復のため急遽呼ばれたことがある。それ以外でも134話で限定解除の簡略化と破面の霊波調査のために現世に向かうリンの案内役として現世に派遣される。弓親と共にギリアンを倒す実力を披露している。一度、斬魄刀を紛失したことがあり長い間気付かなかった。

斬魄刀:『瓠丸(ひさごまる)』
単行本のおまけページに登場。アニメでは解放したものの、本編では解放形態は未登場。斬りつけた相手の傷を取り込み癒す能力を持ち、武器には使えない。
解号は「満たせ『瓠丸』(みたせ『〜』)」

技「朱色瓠丸(あけいろひさごまる)」
瓠丸に取り込まれたダメージが一定量に達するとメス型になり、取り込んだダメージの全てのエネルギーを敵にぶつけることができる。アニメではギリアン級大虚にも大ダメージを与えた。威力の大きさは赤のゲージで判別できる。

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