雛森 桃(ひなもり もも)声 - 佐久間紅美
身長151cm 体重39kg 1851年6月3日生まれ。好きなもの:桃 嫌いなもの:すもも 特技:クッキー作り、絵描き(瀞霊廷通信の挿絵制作担当者)。趣味:読書。五番隊副隊長。
西流魂街一地区「潤林安」出身。恋次・吉良とは同期で、檜佐木は先輩。日番谷冬獅郎とは幼馴染で、ともに潤林安で血の繋がらないおばあちゃんと一緒に住んでいた。かつては彼を「シロちゃん」と呼び、隊長・副隊長の間柄になった現在でも、日番谷に隊長と呼ぶよう注意されても「日番谷くん」と呼び続ける。鬼道の達人であり、独自で組み合わせた鬼道を使うこともあり、四番隊隊士ほどではないが回道も使える。霊術院時代に謀反前の直属の上官・藍染に助けられて以来、敬愛していた。
可憐な容貌から他隊隊士からの人気が高い。破面篇まではシニヨンを布と紐でまとめているが、流魂街にいた頃から霊術院時代の途中までは短く二つ結びで、霊術院に入ってから5年後には一つ結びだった。千年血戦篇では、髪形が変わっている。ドラマCDによると、酒には相当弱い。伊勢七緒とは読書友達であり、一冊の本について熱く語り合う仲。四番隊で行われている生け花教室にも参加している。休日は流魂街のおばあちゃん家に行ったり、図書館で読書したりしている。吉良の俳句の挿絵を描いていた。
ルキア処刑を巡る騒動の中では、藍染の死(実際は藍染本人による偽装)によって錯乱し、日番谷との同士討ちを仕向けられたりするなど藍染の策略に踊らされる破目になり、後に再会した藍染に刺され瀕死の重傷を負う。卯ノ花の手により一命を取り留め、床に就せた状態から起き上がるも、藍染の救済を日番谷に懇願し現実逃避をする程に精神的ショックから立ち直れずにいた。
後にそのショックから立ち直り空座町にて戦前に復帰、ハリベルの従属官と交戦をする乱菊に加勢するが、アヨンの攻撃で重傷を負い、吉良の治療を受けていたところを鏡花水月の力で藍染と錯覚・攻撃した日番谷に刃で貫かれてしまい、決戦後は十二番隊の下で臓器回復の治療を受ける。
星十字騎士団との戦闘では、対戦相手は不明だが平子と共に戦っていた。二回目の侵攻では、負傷した平子の援護のためバンビエッタを飛梅で攻撃しようとするが、バンビエッタの能力の前には飛梅も無力に等しく援護には至らなかった。その後は万全とはいかないまでも平子を治療して大前田達と合流し、京楽や平子らに追随して霊王宮に突入する。
霊王宮突入後、リジェによる副隊長を中心に狙った狙撃からは逃れており、京楽が離脱した後で白哉や平子ら生き残った隊長・副隊長と仮面の軍勢の全員でジェラルドと交戦するが能力を発動したジェラルドに逆転されて平子と共に戦線を離脱し、平子を支えながら乱入して来た日番谷とジェラルドの交戦を見守る。
小説『The Death Save The Strawberry』では隊長就任を受けた平子に、乱菊と七緒の励ましで藍染との思い出を受け入れられるようになったことを語り、それからも新たな上司となった平子とは良好な関係を築けている様子が描かれた。千年血戦篇以降は破面篇までの暗い表情を見せる描写は無くなっている。
『カラブリ+』では出店用にメガネの形をしたクッキーを作り女性死神協会の面々をドン引きさせ、やちるによる藍染の物真似「私が天に立つ」を見て昏倒するなど、藍染の影響を引きずる様子も見られた。
出番はそこまで多くないが読者からの人気は高いようで、第2回人気投票では9位、第3回では12位、第4回では6位とかなり順位が高く、特に、第4回ではコンに驚かれていた。
原作では出番が少ないこともあって一護とは直接会ったことすらないが、アニメでは対面している。
斬魄刀:『飛梅(とびうめ)』
炎熱系斬魄刀。能力解放と共に七支刀のような形状に変化し、刀身から火の玉を放つ能力を持つ。
解号は「弾け『飛梅』(はじけ『〜』)」
朽木 白哉(くちき びゃくや)声 - 置鮎龍太郎
身長:180cm体重:64kg誕生日:1月31日
四大貴族「朽木家」の現当主及び六番隊隊長にして、朽木ルキアの義兄。痩躯で、肩にかかる程度の長さの黒髪をもつ白皙の中性的な容姿の男性。羽裏色は青藍。羽織は袖のないタイプ。隊長にはルキアが入隊する少し前に市丸ギンとほぼ同時期に就任したらしい。
最高位貴族や一隊長としてのプライドが高く、冷静沈着で滅多に感情を表に出さない。朽木家当主として死神の規範となるために掟に殉ずる考えを持つ。皮肉屋ではあるが饒舌では無い。そういった性格とは裏腹に、義妹(ルキア)を危険な目に遭わせたくないために、危険度の高い席官職に就かせないよう根回しをするといった至極不器用な心配りをする。ルキアからは「兄様」、夜一からは「白哉坊」、やちるからは「びゃっくん」と呼ばれ、一護からは「白哉」と呼び捨てされている。呼び捨てにされることを嫌がっており、アニメでは一護を屋敷で注意しようとするも、やちるに邪魔され有耶無耶になっている。
55年前、貴族以外の血を混ぜることが掟に反すると知りながらも、流魂街出身の緋真と結婚する。50年前に緋真が亡くなり、彼女の遺言通り緋真の実妹であるルキアを自身の義妹として迎え入れた。ルキアを迎えることでまた掟に反いたため、2度と掟を破らないと誓っていた。そのため、ルキアの処刑が決まった時には自身の気持ちに迷いが生じていた。
家十軒にも相当する値打の銀白風花紗(ぎんぱくかざはなのうすぎぬ)を首に纏い、上流貴族にしか着用を許されない髪飾り牽星箝(けんせいかん)を頭の上部と右側につけている。戦闘においては、高位歩法『瞬歩』が得意。かつて、一護の鎖結(さけつ)と魄睡(はくすい)を一瞬にして破壊し死神能力を奪った。鬼道においても高い実力を持ち、死神として非常にバランスの取れた高い戦闘能力を有する。
その厳格な性格から、他者との交流は少ないように見えるものの、義妹のルキアが十三番隊に所属していることもあって、十三番隊隊長である浮竹十四郎とは交流が深い。十一番隊隊長の更木剣八とは一触即発となる場面が数回あったものの[1]、行動を共にする場面が多く、月島と交戦した際には「戦いの中で刹那の狂気に身を浸す愉しみを知った」と語るなど、互いに反目しながらも剣八の影響を少なからず受けている描写がある。夜一、やちるを中心に女性死神とも交流があり、本人の全く知らない所で、朽木邸は女性死神協会の宴会等に部屋の一部を使われ、屋敷に通じる秘密の地下道や隠し扉が作られている。池にある鯉を浮竹へのお見舞いとして、やちるに捕られたりもしている。
美的感覚はルキアと同レベル。番外編では、砂浜にてワカメ大使なる砂像を創作した(ルキアはこの像を絶賛していた)。「ワカメ大使」は、本人のアイデアとして出店の販売品の菓子デザインに使用されている。辛いものが好きであり、甘いものは嫌い。小説版では、使用人に意図して自分には辛い物を、ルキアには甘いものを出すようにしていた事が判明した。趣味は夜中の散歩。
始解
能力解放と共に刀身が目に見えないほど無数の刃に分裂し、対象を斬り刻む。この無数の刃は光が当たることで桜の花弁のように見える。解放中は刀身がなくなるため、通常の「刀」として使う事が出来なくなり、防御が手薄になるなどリスクも生じる。そのため力のある相手と接近戦を行う場合などには、あえて解放を行なわず「刀」のまま剣技で戦うことも多い。零番離殿での修行後は花弁の枚数が圧倒的に増加し、始解の段階でもエス・ノトが卍解を使用したと思い込む程で、かつての卍解時と比べても遜色がないほどの量となった。斬魄刀は『千本桜』。解号は「散れ『千本桜』(ちれ『~』)」。卍解時にも唱えることがある。
【卍解】の名は『千本桜景厳(せんぼんざくらかげよし)』
能力解放と共に斬魄刀を離し、地面に向かって落とす。刀は地面に吸い込まれるように消え、同時に足元から巨大な千本の刀身が現れる。直後それらが一斉に舞い散り、始解時を遙かに上回る数の刃と化す(刀身を真っ二つに折られた状態であっても、2つ共地面に落とすことで発動可能)。その総数は数億枚とも言われ、桜色の濁流とも捉えられるその無数の刃を縦横無尽に操る事で、攻防一体・死角皆無の完全なる全方位攻撃が可能となる。刃は白哉の念のみでも操る事ができるが、手掌の動きを加えることで精度・速力が倍化(2倍)する。ゲームでは発生した巨大な刀でも攻撃する。
「殲景・千本桜景厳(せんけい・せんぼんざくらかげよし)」散り散りになっていた数億枚の刃を、卍解状態のまま千本の刀の姿に圧し固める事で、爆発的に殺傷能力を高めた形態。変幻自在の包囲攻撃はせず、刀のひとつを手にして戦う、刀を矢の様に敵めがけて飛ばす(補助的に用いられる)ことが主な戦闘手段として用いられる。防御を捨てた超攻撃形態であり、白哉が自らの手で斬ると誓った者にしか見せない、千本桜の真の姿である。見せたのは一護で二人目[3]。攻撃力のみを上げる技のため、白哉自身の速度は変わらない。 「奥義 一咬千刃花(おうぎ いっかせんじんか)」殲景・千本桜景厳を展開後、全ての刀を敵に向けて飛ばす。能力を解放したジェラルドに対して使用。「吭景・千本桜景厳(ごうけい・せんぼんざくらかげよし)」数億枚の刃で敵の全方位を球形に囲み、斬砕する。「終景・白帝剣(しゅうけい・はくていけん)」千本桜景巌の全ての刃を圧し固め、一振りの刀にした形態。アニメでは、霊圧が牙を剥く鳥獣に変化し凄まじさを物語った。原作では、一護以外には使ったことがない。
無傷圏
始解及び卍解時に白哉を守るためにその周囲に存在する、千本桜の刃が絶対に通らない白哉を中心とした半径約85cmの領域。舞い散る無数の刃の操作を誤った時でも反応し、回避できるギリギリの範囲であり、その中なら白哉自身は傷を負うことはない。同時に千本桜唯一の弱点であるため、相手に無傷圏に侵入された場合は完全に無防備となる。
意図的に範囲を狭めることも出来るが、特に卍解時に手掌の操作で速力を上げた状態だと、敵に少し操作のタイミングをずらされるだけで刃を回避出来なくなり自滅する危険性があり、月島との戦いでは左腕を負傷した。
狛村 左陣(こまむら さじん)声 - 稲田徹
身長235cm→288cm 体重180kg→301kg 8月23日生まれ 好きなもの:肉 嫌いなもの:ニンジン。前七番隊隊長。
固い性格の大男。人狼であり獣の顔を隠すため虚無僧のような鉄笠や手甲を着用し、常に顔や手を隠していた。剣八との戦いで破損して素顔が知られ、以降は鉄笠で顔を隠さなくなった。それ以前で素顔を見たことがあるのは藍染などごく限られた者だけであり、剣八も対戦時に初めて知った。孤独だった自分を死神として拾ってくれた山本元柳斎への恩義に報いる(死神になった理由でもある)ことが自身の行動における第一義とし、元柳斎の考えに殉ずる意思を持つ。羽裏色はりかんちゃ、羽織は袖のないタイプ。
力重視の死神であり、本人もそのことを自覚している。反面、鬼道は得意でないのか作中では使ったことがない。
アニメの「死神図鑑ゴールデン」にて一角と同じ美容院に通い毛並みを整えてもらっている。さらに、現世に赴いていた檜佐木修兵(後述)に土産として織姫が知っているペットショップで買った犬用の櫛を貰い喜ぶなど、アニメではその風貌が度々ネタにされている。自身も小動物を愛しており、七番隊隊舎裏で犬の吾郎(小説版では登場)を飼っていて会話もできる。後に発行された『カラブリ+』では身長・体重ともに巨大化した他、イラストに対しての助言や自らが書いた絵などで独特なセンスを発揮していた。一角が卍解を習得していることを途中で知ったが、耳の調子が悪いといって聞かなかったことにした。
九番隊隊長の東仙要とは死神になる前に出会い、共に死神を目指した親友の間柄だった。東仙が亡き友人の正義を貫き世界を守るという死神を目指す理由を聞き、東仙が本心では愛しい者を亡くした為に世界を憎んでいると察した上で、自分が東仙の心の拠り所となろうと親友になる事を決意した。
尸魂界救出篇では、死神代行組に付いた剣八を始末するために東仙と共に対峙、東仙と剣八の交戦を見守るも東仙が重傷を負ったことで交代し、卍解して剣八と交戦したが元柳斎の霊圧を察知して戦闘を中断、その後藍染の謀反を知らされた際に一足早く双極の丘に到着し、卍解しようとするも藍染の黒棺で倒された。
他隊の隊長格と共に、空座町での藍染との決戦に出陣する。破面・ポウに追い詰められた一角を救い、ポウを卍解で一撃の元に叩き伏せて撃破した。その後、吉良が治療を行なっている結界を守っていたが、他の仲間が倒されては意味がないと吉良に諭されたために戦前に立ち東仙と交戦。東仙の本来の目的を知りながらも親友として死闘を繰り広げた末に東仙と和解することが出来た。しかしその直後に東仙が藍染により殺害される。その後、藍染に立ち向かうが、藍染の圧倒的な力の前になす術なく敗北した。
星十字騎士団との戦いではバンビエッタと対峙。早期決着を狙い卍解するも『黒縄天譴明王』を奪われてしまう。劣勢に陥るが山本元柳斎が放った全力の霊圧を察知し、部下と共に奮い立つも、右耳を失う重傷を負った(その後完治している)。星十字騎士団との戦いの後、出た一族の元に戻り「大爺様」と呼ばれる巨狼に世界に危機が来ていると言う事で一族の秘儀を授かるために訪れるも否定され戦闘になってしまう。卍解がない状態にもかかわらず、戦って(描写はないが)なんとか大爺を下し、秘儀「人化の術」を受けるには己の心臓を捧げる必要があると知らされるも、亡き元柳斎に報いるため心臓を捧げ、僅かに獣の頃の面影を残した長髪の人間の姿となる。
「見えざる帝国」の二度目の侵攻では大爺から授けられた鎧を纏い、再びバンビエッタと対峙。倒れた平子と雛森を庇い人の身となった姿を晒すが、卍解『黒縄天譴明王・断鎧縄衣』を召喚(大爺のいる洞穴から瀞霊廷に向かう最中に卍解の虚化により取り戻したと思われる)。不滅となった明王と「人化の術」で不死身になったことでバンビエッタの攻撃を物ともせず、明王の一太刀でバンビエッタに圧勝した。続いてユーハバッハの居る銀架城へと進撃しようとするも、「人化の術」が解けて完全に獣の姿へと変貌してしまった。復讐心に駆られ、かつての東仙の二の舞になってしまった自分を卑下するが、射場の励ましを受け共にユーハバッハの元へと向かう。その後の動向は不明だったが、射場と共に行動していることが描かれた。以降はどうなったのかは描かれず、最終回でも登場しなかった。
小説版では、隊長職を退き、人狼族の少年を射場の下に預け、裏山で生活していることが判明した。呪いのため、人語は話せなくなったようだ。
斬魄刀:『天譴(てんけん)』
能力解放に伴う形状変化は無いが、自身の攻撃動作に合わせて具現化した巨大な剣撃や拳で攻撃する能力を持つ。アニメでは、飛ぶ斬撃のエフェクトに変更された。
解号は「轟け『天譴』(とどろけ『〜』)」
【卍解】:『黒縄天譴明王(こくじょうてんげんみょうおう)』
能力解放と共に、自身の動きに連動して動く鎧兜を身に纏った巨人を召喚する。巨体を生かした攻撃力は帰刃時のポウを一撃で倒すほどの威力を持つが、動きが鈍重なため一撃で敵を倒しきれなかった場合や素早い相手には苦戦するおそれがある。命を鎧に変える卍解であるため狛村とのリンクの度合いが非常に強く、明王が傷つけられると狛村の同じ部位にまで傷がつくデメリットがある。しかしそのデメリットは狛村が回復すれば卍解時でも回復するという特性でもあり、「卍解時に破壊された斬魄刀は二度と修復しない」と言う原則の唯一の例外の斬魄刀である。狛村は巨人を「明王」と呼んでいる。
『黒縄天譴明王・断鎧縄衣(こくじょうてんげんみょうおう・だんがいじょうえ)』
『黒縄天譴明王』が命を吹き込まれた鎧を脱ぎ捨てた形態。角が生えた骸骨のような顔に髭を蓄えて両目に炎を灯らせ、痩身の体に黒い縄を纏った巨人の姿をしている。霊圧を剥き出しにした力のみに特化した姿であり、例え破壊されようと即座に修復する。動作も俊敏で逃走を図ろうとしたバンビエッタに跳躍で易々と追いつき、その剣速は触れた瞬間に爆発する「爆撃」ごと斬撃を叩き込める程。ダメージを狛村本体と共有するという弱点はそのままだが、「人化の術」により不死身となった狛村は事実上その弱点を克服した。
射場 鉄左衛門(いば てつざえもん)声 - 西凛太朗
身長182cm 体重68kg 7月18日生まれ。好きなもの:広島風お好み焼き 嫌いなもの:大阪風お好み焼き 趣味:サングラス集め 特技:イラスト(『カラブリ+』で可愛らしい狛村のイラストを描いている)。現七番隊隊長・前副隊長。
戦闘は器用で「斬」「拳」「走」「鬼」をバランス良く鍛え、使いこなす(本人曰く、バランスよく能力を鍛えると副隊長に推薦されやすい模様)。広島弁でいかつい容貌だが、実際は母親思いで仁義に厚い。一角曰く「十一番隊を抜けたのも、病気の母親(110年前の護廷十三隊三番隊副隊長・射場千鉄)の治療費のため」。振る舞いは穏やかだが、元十一番隊隊員らしく強い相手を求める好戦的なところもある。一角が卍解を習得していることを知っていた。
空座町での決戦ではポウに転界結柱の一つを破壊されたことにより始まった転送回帰を止める役目を負った。その後、アヨンに奇襲をかけるが返り討ちにされた。それにより吉良の治療を受けていたが、雛森と入れ替わっていた藍染に切り伏せられた。星十字騎士団との戦いでは、狗村と共にバンビエッタと対峙する。劣勢に陥るが山本元柳斎が放った全力の霊圧を察知し、狗村と共に奮い立つ。見えざる帝国の撤退後は大岩を担いで修行に励んでいた。髪型が、この戦いから変わっている。
見えざる帝国の二回目の侵攻では、「人化の術」の代償により獣の姿になってしまった狛村を担ぎ、元柳斎と尸魂界の為に戦うと誓い合いながらユーハバッハの元へと向かった。その後は敵の雑兵と戦っており、他の死神と違って門を作るために浦原たちの元には集まることはしていない。血戦後は隊長に就任した。隊長であり続けるために鍛錬を毎日欠かさず、いつも鍛錬場から出勤している。また、隊長就任後の小説版では、人狼族の少年たちの身元引受人になっており、見習いとして受け入れている。
自費で「広島弁講座塾」を開くほどの根っからの広島好き(その後生徒が集まらず閉校)。休日には恋次同様、眼鏡の銀蜻蛉の新作をチェックしている。
小説版では、現世に派遣されたことがあるため現世の食べ物(カレー)を知っていた。
斬魄刀
封印時は匕首状で、能力解放と共に鍔が無く広い刀身の中ほどに枝の様な刃が付いた形状に変化する。名前・解号・能力、全て不明であり、斬魄刀異聞篇においては勇音の突っ込みに涙ながらに答えていた。但し、血戦後に隊長に就任しているので、卍解は習得していると思われる。
京楽 春水(きょうらく しゅんすい) 声-大塚明夫
身長192cm 体重87kg 7月11日生まれ。好きなもの:酒饅頭、酒、女 嫌いなもの:抹茶、仕事、争い事。現一番隊隊長・護廷総隊長・元八番隊隊長
上級貴族・京楽家の次男坊で足袋を履かない。フルネームは「京楽 次郎 総蔵佐 春水」。隊長の羽織の上に女物の着物を羽織り、女物の長い帯を袴の帯として使うなど派手な格好をしており飄々とした性格。一見すると隊長としての品格を疑われそうな男だが、実は真実を見通す力に優れており、いざというときになると冷静で的確な判断を下す。101年前の藍染の行動に少なからず違和感を抱いていた描写も見受けられる。戦いに対しては他人の戦闘に乱入することも厭わずに敵味方関係なく悪として勝利のみを優先する結果主義者で、世界の平静や護廷を守るのは面子や流儀ではなく、悪を倒すには利用出来る力が悪であろうとも護廷の為ならば悪を利用することは悪ではないとの考えを持っている。戦闘時に本気を出す際は普段の飄々とした表情は無くなり極めて冷徹な表情を見せ、敵を倒すためには一切容赦しない。
「真央霊術院」を出た初めての隊長であり、少なくとも250年以上は隊長をしている古参の隊長でもある。元柳斎に対しては肉親以上の情を持っており、普段から「山じい」と呼びタメ口をきくなど幼少の頃から交流がある。『カラブリ+』による戦闘データでは、鬼道・霊圧が最も高く (100) 、元柳斎、藍染、卯ノ花に次いで高水準の戦闘能力を有している。瞬歩による移動スピードは白哉と同等以上に速く、元柳斎をして「見事な瞬歩」と称された程であり、戦闘スタイルは大小の斬魄刀による二刀流だが、本気を出さない時は一つの刀で持つ手を交互に変えながら戦う手法を取っている。ただし、一刀流でも戦闘能力は相当なものであり、スタークに「十分強い」と言わせ苦戦させている。隊長の羽織の上に羽織っている女物の着物は安物だが、髪を結んだところにつけている2本の風車の簪はとても高価なもので、元々は京楽の兄とその妻であった七緒の母が生前にそれぞれ所持していたものである。
著作の「バラ色の小径」は全く人気がないが、写真集の「腕まくら」は1部残らず売れた(写真集は他の隊長より初版が少ない上重版されてもいない)。八番隊隊長時代の羽裏色はすおう、羽織は袖のあるタイプ。
尸魂界救出篇では、茶渡を一太刀で斬り伏せ、浮竹と共に双極を破壊した後に斬魄刀を解放して元柳斎と対峙した。
破面篇では他隊の隊長格と共に、空座町での藍染との決戦に出陣した。自身はスタークと交戦し、浮竹を倒したワンダーワイスに斬りかかった隙を突かれて一度は戦闘不能に陥るも、ラブ、ローズとスタークの交戦に乱入し、途中でスタークからは卍解をするように忠告されたが、花天狂骨の能力を駆使し、卍解を使うまでもなく勝利を収めた。後に日番谷と共に藍染と対峙し、花天狂骨の能力で戦うが敗北した。この決戦内で、元部下のリサと再会を果たす。決戦後は隊長羽織(オシャレと発言)を無くし、白哉や剣八と共に元柳斎から説教されていた。
千年血戦篇での一度目の星十字騎士団との戦いではロバート・アキュトロンと対峙する。隊長達の卍解が奪われるという動揺の隙を衝かれ、滅却師完聖体による銃撃を受けて右目を失い、元柳斎の本気に士気を上げ反撃に転じて手傷を負わせるも元柳斎が敗れたことを知って動揺して敗北したが、卍解は奪われずに済んだ。尸魂界が何とか窮地を脱した後、一番隊隊長・護廷十三隊総隊長に任じられ、右眼に眼帯を付けるようになる。就任後の初仕事として次の襲撃に備えて更木剣八に斬術を教えるように卯ノ花に一任し、廷内に細工を施すなどの可能な限りの対策を講じた。この合間に現世に赴き、霊王宮に赴いた後に力を付けた一護が尸魂界から出られなくなった場合を考慮して一護の家族やたつき達に通魂符を渡した。帰還した直後に起きた二回目の侵攻では、七緒と共にハッシュヴァルトと対峙するが、帰投命令によりハッシュヴァルトが去ったため直接的な交戦はなかった。その後、霊王宮の危機を察知して七緒と沖牙に一番隊舎を任せ自身も出陣、至る所が破壊された瀞霊廷を移動し浮竹と会話した後別れ、自身は戦力として藍染の力が必要と判断したため単独で四十六室へ赴いて何らかの議論を交わした後、自身の心臓に無間の鍵を埋め込むことを条件として無間への立ち入りと藍染の封印拘束の鍵を3箇所外すことを取り付け、隊士からの批判も覚悟の上で藍染を無間から解き放った。その後に隊長・副隊長を連れて霊王宮に突入する。
霊王宮突入後はリジェ・バロの狙撃を阻止するために自ら残ってリジェと対峙する。始解して応戦するもリジェの眼を三回開かせて完聖体化したことで全身を狙撃され、卍解するも致命傷を与えるには至らず、影の中に逃れて一旦離脱した後で七緒に伊勢家の事を話し、斬魄刀を返す。そして七緒と共にリジェに再度対峙し、戦いに恐怖する七緒を支えリジェを撃破するが、傷が深かったために倒れてしまい、一旦休息を取った。一連の戦いの後は、八番隊隊長としての自身の後任にかつての部下だったリサを復帰させ、勇音と射場を隊長に昇進させた後、10年後にはルキアを十三番隊隊長に任命し、浮竹の墓参りをしている。
女好きではあるが男性死神にもフランクに接しており、110年前の藍染から本来は副隊長以下には知らされていない当時の十二番隊隊長であった曳船桐生の昇進による質問に答え、101年前の魂魄消失事件でサンプル採取のためにひよ里を派遣したことで不安を隠せなかった浦原や、藍染との決戦時に藍染に対して激昂する日番谷を逸らないよう諭しつつも案じ、死神代行消失篇では隊長達を信じて代行証を所持すると決めた一護の精神的成長を浮竹と共に感じたり、千年血戦篇では元柳斎の死で砕蜂や六車、狛村が一触即発となりかけた際に彼らを冷静に諭している等、浮竹と同じく先達として優れた人物である場面が描かれている。総隊長就任後は厳格な表情を見せる描写も増えている。また、小説「The Death Save The Strawberry」では、毎朝隊の敷地内を隅々まで見回り、多くの隊士と挨拶を交わすことを日課としており、その時に元気のない隊士を見つけては終業後に飲み屋へ誘い、酒を酌み交わしては心が晴れるまで愚痴や不満を吐き出させているようである。
技「撞指(つきゆび)」
人差し指と中指を相手の背中に付け、遠くへ弾き飛ばす技。
斬魄刀:『花天狂骨(かてんきょうこつ)』
珍しい二刀の斬魄刀。封印時は大小の刀として携帯しているが、能力解放と共に2本の青龍刀のような形状に変化し、『花天狂骨』が発する霊圧領域内で『花天狂骨』が提示する「遊び」のルールを京楽を含めて敵へ強制的に従わせる能力を持つ。それ故にそのルールによっては京楽自身もダメージを負い、不利となり得るリスクも生じる。劇中で登場した「遊び」のルールは下記の通り。
GC版ゲーム『黄昏にまみえる死神』やDS版ゲーム『蒼天に駆ける運命』、PSP用ゲーム「ヒート・ザ・ソウル」シリーズでは風を使った技を多彩に使い、PS3用ソフト「ソウル・イグニッション」では影を使った技を使用する。
原作では推定しにくいが、アニメでは解放しても刀身の長さは脇差の方が短く、脇差で相手の間合いをつめ翻弄し太刀で相手を仕留める戦い方が適していると述べている。
解号は「花風紊れて花神啼き 天風紊れて天魔嗤う『花天狂骨』(はなかぜみだれてかしんなき てんぷうみだれててんまわらう『〜』)」
嶄鬼(たかおに)
「高い所へ行った方が勝ち」というルールで、相手より先に高い位置に着くことで効果を発揮する技と思われるが、相手の反撃により攻撃が中断されたため詳細は不明(「ソウル・イグニッション」では上空へ飛んだ後に花天狂骨で敵を上から両断する技となっている)。
影鬼(かげおに)
「影を踏まれたら負け」というルールで、相手の影を踏むことにより相手の影の中から攻撃する。影の中に潜んだり、影に刀を刺すことで影内の別の場所から斬撃を放つといった攻撃方法がある。影の中に仲間を連れて潜んだり長時間潜むことも可能で、脱出する際も影さえあれば影の大小に関係無く出現することができる。性質上、躱すのが難しいがスターク戦では二度目で、リジェ戦では一度で見切られている。
艶鬼(いろおに)
発動中は花天狂骨の持ち主と相手が交互に色を口にし、その色が付いている部位のみを斬れるというルール。一度口にした色は双方が斬ることができるようになり、攻撃力は色を口にした際の自分のリスク(=自分が身に纏っているその色の多さ)によって決定される。リスクが大きければ掠り傷程度の斬撃でも大きな裂傷となり、逆にリスクが0の場合(=自分が身に纏っていない色を宣言した場合)、たとえその一撃が相手に深手を負わせるほどの力があっても浅い傷となる。
だるまさんがころんだ
「動いてるところを見られたら負け」というルールで、発動中は鬼の放った霊圧の攻撃が必ず見えるようになり、鬼が放った霊圧の軌道上を最短距離で移動出来るようになり、その間鬼は発動者の止まる姿を見る。その姿は幻覚ではなく、京楽自身の霊圧を固めた置物であり、戦闘に集中して霊覚に比重を置けば置くほど強みを増す。
影送り(かげおくり)
影を強く見つめて別の場所へ残像を移す遊び。霊覚の強い者が見つめるとそれに比例して残像も強く残る。そして、一瞬でも京楽から目を離して影の端すら目に入った場合、その後目に映るのは京楽の影法師のみとなる。
技「不精独楽(ぶしょうごま)」
斬魄刀を両手に一本ずつ持ち、回転することで風を起こし、相手の行動を阻害する。
【卍解】『花天狂骨枯松心中(かてんきょうこつからまつしんじゅう)』
能力解放と共に周囲を暗闇に包み込む。それは京楽自身の霊圧であり、一護やナックルヴァールをして戦慄を覚える程に暗く寒い霊圧へと変貌する。始解の能力と能力の霊圧領域が大幅に強化されており、集団戦での発動は好ましくないため、スターク戦で解放しようとした際に浮竹に制止されている。雑誌掲載時では、初登場時の名前は「黒松心中(くろまつしんじゅう)」だったが、次の回で「枯松心中(かれまつしんじゅう)」に変更され、単行本で現在の呼称に修正された。
一段目・躊躇疵分合(ためらいきずのわかちあい)
発動によって、発動者自身が負傷した傷を分け合うかのように相手の身体にも同じ傷を負わせる。分け合った傷で死亡することはない。
二段目・慚愧の褥(ざんきのしとね)
発動によって、発動者に傷を負わせた者を慚愧の念から病で床に伏せるかのように癒えぬ病を相手に患わせる。
三段目・断魚淵(だんぎょのふち)
発動によって、滝壺に身投げするかのように発動者もろとも相手を深い水に沈める。互いの霊圧が尽きるまで脱出は不可能。
〆の段・糸切鋏血染喉(いときりばさみちぞめののどぶえ)
未練を断ち切るかのように霊圧の糸で相手の喉を切り裂く。
本体
お花の「花天」とお狂の「狂骨」に分かれており、容姿はアニメオリジナルストーリー「斬魄刀異聞編」で実体化した姿と同じ。お狂は八鏡剣を隠すために七緒の母の願いを聞き入れたお花が産んだことが京楽の口から語られている。
伊勢 七緒(いせ ななお) 声-生天目仁美
身長164cm 体重48kg 7月7日生まれ。好きなもの:羊羹 嫌いなもの:抹茶 趣味:読書。副隊長・八番隊副隊長代行・元八番隊副隊長
眼鏡をかけた生真面目な女性。フラフラしている八番隊からの付き合いである京楽に憤りを感じていることも多く(あまりにも仕事をしない京楽を椅子に縛り付けていたりもしている)素気ない態度が目立つが敬慕している。110年前から護廷十三隊に所属していて当時は最年少で、草鹿やちると同程度の体格だった。当時の八番隊副隊長であったリサと月に一回共に読書をしていたため、京楽にリサの所在を確認するために毎月会いに行っていたので、この頃から女好きな京楽には覚えが良かったらしい。
神官の家系である伊勢家の出身で、両親は既に故人。父親が京楽の兄であったため、京楽から見て姪にあたる。霊術院の在籍中に支給された浅打を自らのものに出来なかったため後述の一件まで斬魄刀は所持しておらず、代わりに鬼道の才覚に秀でていたため入隊試験を受けることが出来たという経歴があり、自身の適性を判断して鬼道衆に配属希望を出していたが実際に配属されたのは当時京楽が隊長を務めていた八番隊であった。本人曰く、鬼道の才のみで副隊長(当時は八番隊)に任命されたらしい。戦闘においては京楽に似て冷徹。千年血戦篇まで本編での戦闘シーンがなかった(破面との戦いでも待機)にもかかわらず、ゲーム『ヒート・ザ・ソウル3』に登場しており、瞬歩と鬼道を組み合わせた戦闘スタイルを持っている。瞬歩による移動スピードは速く、茶渡が他の死神たちを倒して京楽が戦うことになった時「私一人でも十分」と言っていることから、強さに自信はあるようだ。
女性死神協会での活動では会員達を仕切っているが、彼女らの行動に悩まされる事も。女性死神協会を取り仕切っているため女性の権利にはうるさく、女性蔑視の発言をされた時に(アニメで)怒った事がある。
千年血戦篇でも前線に出ていないが、元柳斎の死後に京楽が一番隊隊長に就任した際、「自分の扱いを熟知している」との理由から一番隊副隊長に任命された。二回目の侵攻では京楽と共にハッシュヴァルトと対峙し結界を張って京楽を援護し、初めて能力を披露した。アニメオリジナルでは、何度か鬼道を使ったことがある。後に京楽らに追随して霊王宮に突入する。その後、リジェの狙撃を阻止するために一人残った京楽の命で平子達と一旦は先に進むも自身は再度京楽の元へ戻り、そのまま京楽とリジェの戦いに参戦する。そして、遂に京楽から自身の斬魄刀を返され、それを手にリジェに立ち向かう。京楽の助けを借りて、リジェを真っ二つにする。戦いが終息した後の小説版では、副官に沖牙がいるという理由でリサに引き抜かれそうになるが京楽が却下したため、正式に決まるまでの間は八番隊副隊長代行として京楽・リサ両名の副官となった。
『カラブリ+』では、バレンタインチョコを期待する京楽に素っ気ない態度をとりつつも、実はチョコを作っていた。休日は図書館通いかショッピングで過ごしている。自身の連載である読者の悩みやぼやきを一喝する瀞霊廷通信内のコーナー「大概にしてください」はトップ3を誇る人気を持つ。
胸があまりないことを気にしており、アニメで海に行った時は水着にパットを入れていた。小説版でも、松本に貧乳と言われて気にする描写がある。
技「白断結壁」
滅却師の力を一時的に断つ防壁。防御力はハッシュヴァルトも認めるほど強力。高度な術のため、他の者には使えないらしい。
斬魄刀:『神剣・八鏡剣(しんけん・はっきょうけん)』
伊勢家が代々受け継いできた、祭事に用いる刃のない剣。神と対峙し、神の力をその身に受け、八方へと振り撒く力がある。その為、伊勢家の死神は個人の斬魄刀を持っていない。解号は不明。
檜佐木修兵(ひさぎ しゅうへい)声 - 小西克幸、小林ゆう(少年期)
身長181cm 体重67kg 8月14日生まれ。好きなもの:ウインナー 嫌いなもの:ウニ 趣味:ギターの演奏 特技:料理。副隊長(東仙謀反後~拳西が隊長復帰するまでは隊長業務を兼任し、劇場版2では隊長権限代行と呼ばれた)
左頬に「69」の刺青を彫っており、ノースリーブの死覇装を着ている(アニメでは六車拳西への憧れ)。首と両上腕部にある黒い模様は刺青ではなく、首輪と腕輪(取り外して相手に投げることで目くらましの効果のある爆竹のようなもの)。顔の右側、額から顎にかけて三本筋の傷跡を持つ(学生時代に藍染により生み出された巨大虚(ヒュージ・ホロウ)につけられたもの)。真央霊術院の入試には2回落ちているが、在学中にはすでに護廷十三隊への入隊が内定、その当時から席官入り確実といわれた優等生だった。恋次・吉良・雛森・ルキアの5回先輩。なお、今は学生時代より短髪で、鼻に灰色のテープのような物を貼っている。
上官の東仙の事を敬慕しており、戦士としての師として仰ぎ、“自分の剣に怯えぬ者に剣を握る資格は無い”など東仙からの教えを戦士としての矜持として胸に秘めている。席官時代は、学生時代の巨大虚に襲われた経験から戦いへの恐怖を抱いていたが、当時の東仙の前述の言葉を胸に刻んだことにより、現在まで及ぶ。死後も尊敬しており、拳西が修行時に悪く言った時は怒ったほど。
普段はクールでどっしりした硬派で誠実だが、『カラブリ+』や単行本のおまけページなどでは想い人である乱菊のことで卑猥な妄想を膨らませて鼻血を噴き出すなど、本性は軟派でスケベ。アニメオリジナルでは、メインにした単発の話が一度作られたことがあり、その際松本の入浴を覗こうとも考えており、スケベぶりが強調された。
アニメの乱菊曰く「美男で手だれ」と言えば彼しか居ないらしい。
また給料日前に給料を使い果たしたり、乱菊・吉良と一緒に酒を飲み酔いつぶれた挙句、総合救護詰所で足つぼマッサージを受けて死ぬ思いをしたりするなど計画性無しの一面もある。
大抵は誰かと共に行動している描写が多いために交友関係は広いが何かと可哀想な扱いを受けることが多く、小説『The Death Save The Strawberry』では、ルキアが一護に死神の力を取り戻させるために副隊長達に協力を求め電子書簡を送信していた際、連絡を受けた恋次、乱菊、一角、弓親はそれぞれが互いに転送していると思い檜佐木に転送しなかったため、拳西に伝えられるまで事の顛末を一切知らず、「友達がいない」と呟かれたことで涙を堪えていたがその状況だろうと察していた吉良が檜佐木に転送したことで人知れず涙を流していた。
101年前は流魂街に住んでおり、気弱で泣き虫な性格だった。友達(虎彦(とらひこ)・牛次(ぎゅうじ))と一緒にいる時に虚の襲撃を受けるが、偶然通りかかった当時の九番隊隊長である拳西に助けられた。「69」の刺青や普段の振る舞いは彼に対する憧れから表れている。
編集を引き継いでいるが、自らが執筆した「教えて! 修兵先生!!」は、本人が全く知らない内に3回で連載が打ち切られている。尸魂界の争乱後、チャドにギターを教授してもらい少しは上達した模様。バイクにも興味があるらしく、現世で買ったのを持ち帰って瀞霊廷中を乗り回してかなり怒られた(アニメではこの台詞はカット)らしい。
空座町での藍染との決戦では転界結柱の守護を担当。破面フィンドールとの対決に斬魄刀を解放して勝利後、吉良と共に乱菊と雛森の救援に駆けつけるもアヨンによって自らも負傷する。それでも怪我を押して、狛村と共に東仙に戦いを挑み、虚化した東仙に敵わなかったが、刀剣解放し狛村に止めを刺そうとする隙を突いて始解の斬魄刀で東仙を倒した。
「星十字騎士団」との一度目の戦いではドリスコールと対峙するも、圧倒的な実力差で殺される直前まで追い詰められるが、寸での所で元柳斎に助けられる。決戦後は拳西と白の協力で卍解習得に向けて特訓したようだが、二回目の侵攻では一角・弓親と合流したところをマスク・ド・マスキュリンに襲われ、あっさり敗北してしまった(とはいえ、ジェイムズがマスキュリンの強さの要だと拳西に忠告していた事から、一度は能力を使わせたと思われる)。その後一護がユーハバッハのもとに向かうための時間を稼ぐためルキア、恋次、白哉、一角、弓親と共に滅却師と対峙する。ペペの能力により操られ白哉を襲撃するが、ゾンビ化してマユリの手下になった拳西により失神させられる。その後、浮竹や勇音、花太郎の治療によって完全ではないものの回復し、京楽らに追随して霊王宮に突入するが、霊王宮の霊子環境や自身の負傷具合によって隊列から徐々に遅れていった隙を突かれ、リジェに狙撃されて倒れた。十年後には既に回復した。
斬魄刀:『風死(かぜしに)』
能力解放と共に、一対の鎖で繋がった特殊な形をした二枚の互い違いの刃の付いた鎌に変化する。鎖の部分を持ち武器本体を回転させ敵に投げることで、相手に動きが読まれにくい攻撃をすることが可能。相手に鎖を絡ませて引き寄せるといった用法もある。本人は風死の形が「命を刈り奪る形をしている」ため、風死を気に入っていない。上記の通り、卍解の習得に向けて特訓を行ない、10年後には日番谷と六車の言動から卍解は習得したらしいが、以降の戦いでは一度も披露しておらず、乱菊からは”卍解するする詐欺”と揶揄されてしまった。
解号は「刈れ(かれ)~」。
日番谷 冬獅郎(ひつがや とうしろう) 声 - 朴璐美
身長:133cm 体重:28kg 生年月日:1851年12月20日
西流魂街一地区「潤林安」出身。史上最年少で隊長になった銀髪翡翠眼の天才児。小柄な少年のような外見(身長・体重ともに9歳男子の平均値に相当[1])だが、物事を冷静に見渡せる高い見識の持ち主で、常にドタバタ騒ぎを巻き起こす死神たちのなかで、主にツッコミ役に位置づけられているクールな常識人。一見冷めているように見えるが、心には熱い激情を秘めている。羽裏色は千歳緑(ちとせみどり)(常緑植物の葉の色)。羽織は袖のないタイプ。戦闘スタイルは斬術による白兵戦や斬魄刀の能力を用いることが多いが、アニメオリジナルストーリーでは鬼道も多く用いるため、朽木白哉と同じく死神としてバランスの取れた高い戦闘能力を有するが、戦闘が中断することが多いために勝率は高くなく、苦戦する描写が多い(斬魄刀の能力の性質上、阿散井恋次や茶渡泰虎と同じく乱戦に強い傾向がある)。
かつて死神になることを日番谷に薦めた恩人でもある副隊長の松本乱菊との関係は現在絶妙なパワーバランスで成り立っている。一見正反対な性格にみえるこのコンビだが、なぜか馬が合うらしく仕事中だけではなくよくプライベートも共にしている。事務作業の有能さや、やや苦労性ながらも優しさが窺えるような行動もみせる。
幼い頃は流魂街に住む祖母の許で育った。護廷十三隊隊員を心身共に追い詰めた市丸や藍染に対し、怒りを見せたこともある。実際、破面篇にて藍染からは「隊長の中では自身に対してもっとも憎しみを抱く人物」と評されている。西門の番人・兕丹坊とは仲がよく休日になると彼に会うために足を運ぶ。彼に「都会のルール」を教えた人物。
「潤林安」で過ごした当時は祖母以外の周囲の人達から、銀髪と翡翠(碧緑)の瞳に加えて物事を冷静に見渡せるクールな性格のため「氷のようだ」と言われ恐れられ避けられていた。またこの時から「氷輪丸」の本体を夢で見るようになった。偶然出会った松本乱菊に夢で見た「氷輪丸」の事、自身の力がこのままでは祖母を殺してしまう事を指摘された上で死神になるように諭され、祖母の元を去り死神を目指すようになった[2]。
仕事熱心なのも「寝る子は育つ」という祖母の言葉を率先して忠実に実行する為に早く自室に戻り昼寝がしたいという理由から来ており、休日には流魂街に住む祖母に会いに行く程のおばあちゃん子。甘納豆は流魂街に住む祖母の好物で、昔から食べていて好物であり、今でも時々祖母から隊舎に差し入れが送られてくる[3]。しかし、その他の甘いものは苦手[4]。他の好物は大根おろしがたっぷりかかった玉子焼き[5]で嫌いなものは干し柿。
一護等に呼び捨てされたり、「隊長」を付けないで呼ばれる度に「日番谷隊長だ」と言い返しており、アニメではある種のお約束となっている。
寒さに強いが暑さに弱く、自身の著作である「華麗なる結晶」も夏の間は11月頃まで休載される。護廷十三隊が休暇で、海水浴に行き皆が水着に着替え楽しんでいる時でも、冬獅郎だけは浜茶屋の中で涼んでいた。隊長の中では一番背が低く、今のところ全護廷隊士の中でも十一番隊の副隊長・草鹿やちるに次いで低身長である。身長が伸びないことに本人が一番悩んでいる。コマ回しが幼い頃から得意で、潤林安では負け無しの強さを誇る。
志波一心(後の黒崎一心)が十番隊隊長であった時期は第三席で、その頃から事務作業の有能さが認められており、次期隊長候補(松本は当時から副隊長だったが、性格に問題があるため一心から駄目出しされた)に期待されていた。この頃は、まだ卍解を習得していなかったことが一心視点の回想シーンで語られた。破面篇では、京楽から「日番谷隊長は天才だから、あと100年もしたら追い抜かれてしまう」と評されているが、藍染からは「若さ故に勝機と見れば真っ先に飛び込むのが最大の欠点」と酷評されており、この部分は京楽も案じている描写がある。十三番隊隊長・浮竹十四郎からは「じゅうしろう」「とうしろう」と名前の響きが似ているため気に入られており、よく現世のお菓子をくれる[6]。以上のように、良くも悪くも先達から一目置かれている。
写真集「冬のライオン」が重版されたり、グラビアカレンダーの発売、さらに瀞霊廷通信で特集が組まれる[7]など、瀞霊廷内での人気はかなり高いものと思われる。乱菊曰く「男女問わず大人気のウチの隊長」らしい。なお写真集は乱菊の隠し撮りによるものであり、「冬のライオン」が重版されたことを乱菊にイキナリ伝えられ、「重版されたコメントを!」と乱菊に頼まれたが、「うるさい!」と一喝した。 本人の性格から基本的にイベント類への付き合いはよくないのだが、乱菊に連れ回されて出席することもあり、他者との交流が無い訳ではない。
始解
刀自体は普通の刀よりも少し長い程度だが、彼の身長に対しては長いため背負っている(劇場版第二作では腰に挿している)。氷雪系最強の斬魄刀。
能力解放と共に柄尻に鎖で繋がれた龍の尾のような三日月形の刃物が付き、溢れだす霊圧が触れたもの全てを凍らせる水と氷の竜を創り出す。斬魄刀そのものにも、触れたものを凍らせる能力が付加する。始解時から「天相従臨(てんそうじゅうりん)」という天候を支配する能力があり、四方三里(半径約12km)に及ぶ広範囲の天候に影響を与える。斬魄刀票では1位を獲得している。
隊長格の中では卍解との能力差が最も少なく[8]、作り出せる氷の量が圧倒的に少ない、という位しか差異がない。 そのため、卍解を奪われてからは少ない氷でも戦えるように応用技が編み出された。斬魄刀は『氷輪丸』。解号は「霜天に坐せ『氷輪丸』(そうてんにざせ『~』)」
【卍解】の名は『大紅蓮氷輪丸(だいぐれんひょうりんまる)』。
能力解放と共に、刀を持った腕から連なる巨大な翼を持つ西洋風の氷の龍を日番谷自身が纏い、背後に三つの巨大な花のような氷の結晶が浮かぶ。このとき刀身の鍔が微妙に変化し、元々の鍔に少しずらした鍔が重なっているような形状となっている。
能力は始解時の能力が増大したもので、氷と凍気を自在に発し操る。又、刀以外の部分は全て氷でできている為、たとえ砕かれても水(液体としてその場に無くとも空気中の水分など)さえあれば何度でも再生可能という特性を持つ。その他にも、敵から受けてできた傷口を氷で塞ぐことで、一時的に出血を止めることなどができる。
だが日番谷自身がまだ幼いために卍解は未完成であり、持続時間が短い。背後にある花の結晶は日番谷の残りの霊力を示すもので、時間と共に花の花弁が一枚ずつ砕け落ちていき、十二枚の花弁全てが散った時、卍解も消える[9]と思われていたが、本人によると氷の華が全て散り尽して、ようやく完成する。なお、その影響で日番谷自身は身長が伸びる。蒼都との二回目の対決では、虚化の影響で左目が仮面のような氷に覆われている。 なお大紅蓮というのは八寒地獄の大紅蓮地獄に由来する。また、大紅蓮氷輪丸の氷の華が全て散ることで大紅蓮氷輪丸は大成する。この状態になると日番谷は大人びた姿となり、戦闘力も向上する。
技
「真空多層氷壁(しんくうたそうひょうへき)」『氷輪丸』と松本の『灰猫』を組み合わせた技。防御以外にも鋭利な形状に変えて攻撃に転用できる。「綾陣氷壁(りょうじんひょうへき)」繊細な氷を編み込んだ氷壁を盾にする防御技。「六衣氷結陣(ろくいひょうけつじん)」地面の六ヶ所に氷の結晶を仕掛け、踏み込んだ標的を氷柱で包み込む設置式の技。「竜霰架(りゅうせんか)」刀で貫いた相手を十字架型の氷塊に閉じこめ、砕く技。本来は卍解時に使用する技だが、アニメでのみ始解の状態で使用した。「千年氷牢(せんねんひょうろう)」氷柱を大量に発生させて敵を囲み、巨大な氷塊に敵を閉じ込める技。「斬氷人形(ざんひょうにんぎょう)」氷で自身の分身を作り出す。死覇装の皺など、細かな部分も精巧に作成可能。「群鳥氷柱(ぐんちょうつらら)」敵に向けて大量の氷柱を放つ技。「氷竜旋尾(ひょうりゅうせんび)」氷で形成された斬撃を敵に向けて放つ技。相手が初撃を上空に避けた場合でも、氷の斬撃を上空にいる相手に放つ氷竜旋尾・絶空(ぜっくう)のコンボに繋げることが出来る。「氷天百華葬(ひょうてんひゃっかそう)」日番谷の最大の必殺技。天相従臨によって発生させた雨雲に穴を空け、触れたものを瞬時に華のように凍りつかせる雪を大量に降らせる技。本人曰く、百輪の氷の華が咲き終える頃には相手の命は消えているとのこと。降雪に触れただけで凍るために回避がとても困難な技である。第3十刃ハリベルに対して使用したがワンダーワイスの登場により一時的に活動を停止させるにとどまった。「四界氷結(しかいひょうけつ)」卍解が完成した状態で発動した技。大紅蓮氷輪丸を解放して四歩のうちに踏みしめた空間の地水火風の全てを凍結する。
本体 声 - 松岡大介
大きな翼を纏った氷の龍。「潤林安」当時の日番谷の夢の中や『The DiamondDust Rebellion もう一つの氷輪丸』の作中に現れた。日番谷を「小僧」と呼ぶ。
蒼都との戦闘中、卍解を完全に取り戻した瞬間には巨大で重厚な姿をした西洋風の竜の姿をしていた。
松本 乱菊(まつもと らんぎく)声 - 松谷彼哉
身長172cm 体重57kg 9月29日生まれ。好きなもの:干し柿 嫌いなもの:タケノコ(アクが強すぎて肌が荒れるから)趣味:昼寝、買い物 特技:日本舞踊。副隊長。
いつも死覇装の胸元が大きく開き首にアクセサリーをしており、マイペースでサバけてグラマラスでお洒落な性格の美女。髪の色はメディアにより異なる。
酒豪であり、京楽と檜佐木とは呑み友達。日番谷に絶大な信頼を寄せていて日番谷との連携にも優れているが、デスクワークに関してはサボりがち。仕事をサボる度に日番谷からいつも叱られても、本人はどこ吹く風。幼い日番谷と出会い、霊力に気づき死神という道を勧めた。休日は暇人と呑みに行くか呉服屋に行って過ごしている。酒代が馬鹿にならず常に金欠気味で、大抵は人を誘って奢らせている。その上、超がつくほど図々しく現世に降りてきた時に居候として厄介になっていた織姫が貸してくれた服や作ってくれた食事にもケチをつけている。
平時と非常時の緩急が激しく気分屋な言動が目立つ一方、姉御肌な一面も持ち合わせている。彼女に好意を寄せる男性も多いのか、単行本のオマケマンガや『カラブリ+』などでは檜佐木や射場が彼女に好意を寄せていることを伺わせる描写がある。作中で数度披露された豊満な制服姿は浅野啓吾・コン曰く「刃」「凶器」。よく現世で買い物を楽しんでいる。
市丸ギンとは幼馴染で同期でもある。藍染の作った崩玉の実験のために当時の配下達が彼女の魂を削り奪ったため幼少時に行き倒れていたところを助けられ、その後は同居していた。上記の誕生日は、市丸が自分と出会った日を誕生日としてつけたものである。
破面襲来の報を受け日番谷らと共に現世へと派遣される。現世滞在中は織姫を頼り、彼女の家に居候していた。元柳斎の命によって尸魂界に帰還した後、他隊の隊長格と共に、空座町での藍染との決戦に出陣。日番谷をハリベルと戦わせるためアパッチたち従属官3人と戦うが、三人の生み出したペット「アヨン」に腹部を抉られるほどの重傷を負わされ、吉良の治療によって一命を取り留める。満身創痍の中で、市丸の真意を確かめるため尸魂界に急行、藍染に襲われそうになったたつきとドン・観音寺を救出した後、市丸に真意を問い質すも、戦いに巻きこまれぬよう「白伏」で気絶させられた。自分のために反旗を翻し倒れた市丸の死に目に遭遇し、死後も彼への想いを忘れなかった。
星十字騎士団との戦いでは、日番谷と共に蒼都(ツァン・トゥ)と対峙する。劣勢に陥るが山本元柳斎が放った全力の霊圧を察知し、日番谷と共に奮い立つ。二回目の侵攻で、バスビー相手に日番谷と連携し多重真空氷層を繰り出すが、途中から現れた蒼都によって重傷を負う。その後、ジゼルによりゾンビ化されてマユリを襲撃する。他のゾンビ化された隊長3人と同様の処置をマユリから施されたと思われ (乱菊には描写がない) 、ジゼル戦後にマユリが用意していた肉体保護瓶の中に入れられてそのまま霊王宮に運ばれた。マユリとネムがペルニダを撃破した直後、処置の副作用で寿命は大きく縮んだもののゾンビ化解除が完了して日番谷と共に復活した。以降の戦闘場面はないが、小説版では、瓦礫を破壊して裏方に徹していた事が判明した。
一心が隊長だった20年以上前から副隊長であり、当時から仕事をよくサボっていて一心もあの性格のため、隊の書類業務は当時から日番谷がしていた。ちなみに当時は日番谷が三席で下だったため、呼び捨てにしていた。
斬魄刀:『灰猫(はいねこ)』
能力解放と共に刀身が灰状に変化して霧散し、柄を振ることで灰となった刀身を操り敵を斬る。アニメでは見せ場が増えており、この解放状態の刀でコンクリートや鉄筋を切断してみせた。様々な使用法があり、攻防に高い能力を発揮する。本体の性格は「ワガママで気分屋でぐうたらでバカ」で乱菊とは犬猿の仲らしいが、弓親曰く「乱菊にそっくり」。
BLEACH 13 BLADEs.によると、卍解も習得しているとのことだが、作中では未登場のため不明。
解号は「唸れ『灰猫』(うなれ『〜』)」
技「猫輪舞(ねこりんぶ)」
相手の周囲を高速旋回する灰猫で覆い、触れた相手を斬り刻む技。
斑目 一角(まだらめ いっかく)声 - 檜山修之
身長182cm 体重76kg 11月9日生まれ。副隊長・元第三席。
十一番隊の気風を体現するかのような好戦的な性格の死神。“勝つための戦い”ではなく“楽しむための戦い”を好む。坊主頭(天然禿ではなく剃っている)で足袋を履かず、刀と鞘を使った独特のスタイルで戦うため刀を腰に差さず常に持ち歩いている。鬼道は下手だが白兵戦に関しては副隊長クラスに匹敵する強さを持つ。そのためか、他隊の副隊長に対しては呼び捨てで呼んでいる。恋次が十一番隊にいた頃には戦い方を教えた。
手先が器用でやちるの鞘の車輪も一角がつけた。坊主頭について言及されることを嫌っており、やちるに「ぱちんこ玉」「つるりん」と言われる度に怒っている。現世にいる時は木刀を腰ひもに差している。意外にも律儀な性格でもあり、現世派遣での居候先の浅野みず穂が用意した信じられないセンス(弓親の評)の服を文句も言わずに着たりしている。
死神になる前には流魂街で剣八に敗れており、以降は絶対的な忠誠を誓い、現在も「死ぬなら剣八の下で戦って死ぬ」ことを最大の目標として戦い、隊長になるつもりはない。人に戦い方を教える際、最後に「殺す相手には名前を名乗れ」と教えている[9]。「ツイている」と思ったときには「ツキツキの舞」という変な踊りをしながら喜びを表現する。
隊長・副隊長以外の死神で唯一卍解を習得しているものの、上記の理由により隊長に推薦されるのを嫌い仲間内では弓親と恋次にしか教えていない[10]。そのため戦闘では、人目に触れない状況でない限りはピンチに陥っても卍解を使わないという意地を見せている。射場にはそのことを知られており、後に狛村もその事実を知り黙認する。劇場版第2作目では、口止めをした上で日番谷と乱菊の前で卍解について明かしている。
破面襲来の報を受けた際、戦闘の実力から恋次に「隊長・副隊長以外では最も信頼のおける死神」として現世への派遣を求められ、ルキアらと共に一護と再合流する。エドラドと戦い、卍解で辛勝した。現世では半ば強引な形で浅野啓吾の家に居候していた時期があり、姉のみず穂に相当気に入られていた(理由は、みず穂が坊主頭が大好きなためだった。アニメでは、一角がカツラをかぶると見向きもしなくなり、逆にひどい扱いを受けた)。アニメ版ではみづ穂との絡みも増えていた。空座町での藍染との決戦では転界結柱の守護を担当、破面ポウと対決するが、卍解を隠したため敗北を喫し柱を壊され、狛村と射場に危機を救われることになった。
破面篇から17ヶ月後の死神代行消失篇では隊長格と共に一護に死神の力を取り戻させるために自らの霊圧を一護に力を与えるための刀に込め、ルキアや剣八ら隊長格と共に完現術者達との決戦に参戦して獅子河原と対決し、卍解を使うまでもなく勝利した。なお、右肩に「龍」の文字が記された鎧をつけている(本人曰く「カッコイイから」)。
星十字騎士団との一回目の対戦では、相手は不明だが負傷して四番隊に治療を受けており、卍解は奪われなかったがかなり苦戦したようだ。星十字騎士団の二回目の侵攻では、突如現れたマスク・ド・マスキュリンに襲われあっさり敗北する。その後、一護がユーハバッハのもとに向かうための時間を稼ぐために弓親と共にジゼル・ジュエルと対峙するが、ジゼルのゾンビとなったバンビエッタにより重傷を負う。戦闘中にゾンビ化した日番谷が現れ(弓親を庇ったこともあって)卍解を使う間もなく、あっさり敗北した。後に十二番隊の手術室(本来は解剖室)で、手術を受けて回復する。
回復後は京楽らに追随して霊王宮に突入しようとしたが、剣八らとトイレに行っていたために出遅れ、マユリの手で霊王宮に突入したことからマユリと行動を共にし、ペルニダと遭遇するが剣八やマユリが出たために参戦せず、剣八が離脱した後のマユリの戦いを弓親やネムと共に見守った。ペルニダ撃破後は剣八の窮地を救ったマユリに礼を述べた後、ゾンビ化解除が完了した日番谷や乱菊と共に新たな戦場へ向かい、先行して参戦した日番谷や剣八、いち早く復活した白哉とジェラルドの交戦を見守った。
千年血戦篇の後、副隊長のやちるが剣八の斬魄刀に戻って消えてしまった為、十一番隊の副隊長に就任した。
斬魄刀:『鬼灯丸(ほおずきまる)』
直接攻撃系の斬魄刀。能力解放と共に柄と鞘が繋がり菊池槍(穂先が片刃の短刀状の槍)へ変化、さらに柄を分割し三節棍へ変形する。強度には難点があるものの、攻撃形態は変幻自在。柄に血止め薬が入っている。恋次が副隊長になる前は柄と鞘を繋げずに解放している。
解号は「延びろ『鬼灯丸』(のびろ『〜』)」で槍に変形、「裂けろ『鬼灯丸』(さけろ『〜』)」で三節棍になる。
【卍解】:『龍紋鬼灯丸(りゅうもんほおずきまる)』
能力解放と共に、巨大な鎖で繋がれた3つの巨大な斧(内2つは金属の柄があり、3つとも刃の形が違う)に変化する。凄まじい切れ味を誇る反面、反撃を受けただけで破損してしまう程脆い。解放直後は霊圧は抑えられた状態にあるが、相手を攻撃、もしくは攻撃を防御するなどして斬魄刀に衝撃を与えることで、真ん中の斧に彫られた龍の紋様が徐々に赤く染まってゆき、斬魄刀の霊圧が上昇していく。龍の紋様が紅く染まりきった時、霊圧・破壊力共に最大になる(それでも射場曰く、狛村の黒縄天譴明王とは天と地ほど差がある)。作中初使用の際に破損した箇所や戦闘による破壊などの修理は阿近の手で「形だけ」修復されたが、性能までは戻せないため威力は破損前よりかなり落ちた。原作ではエドラドとの戦闘時にしか使われていないが、アニメオリジナルでは霊骸の剣八に使用したり、一角の霊骸や実体化した鬼灯丸が使った事がある。
更木 剣八(ざらき けんぱち) 声 - 立木文彦
身長:202cm 体重:108kg(後に発行されたオフィシャルキャラクターブックでは90kg) 誕生日:11月19日
流魂街で最も治安が悪い北流魂街80地区「更木」出身。その地名を姓とし、代々最強の死神に与えられる称号「剣八(幾度切り殺されても絶対に倒れないという意味)」を自ら名乗った。右目に眼帯、顔の左側には大きな傷があり、髪の毛は11本に束ねてあり1つ1つのまとまりに1個ずつ鈴が編み込まれている。死覇装はいつもボロボロで羽裏色は滅紫(けしむらさき)、羽織は袖のないタイプ。なお、更木は代々数えて十一代目の剣八である。
入隊試験を受けず、前十一番隊隊長を決闘で殺害(この下りはアニメのバウント編で少し説明されており、この事に恨みを持つ隊士が登場した)して、いきなり隊長の地位に就いた実力者。なお決闘で倒すこと自体は隊規にも定められた正式な隊長選出方法である。風貌・言動共に荒々しく、圧倒的な威圧感を持って十三隊最強の戦闘部隊を率いている。しかし一方で涅マユリが斑目一角を手に掛けようとしたとき、それを制止するといった部下思いな面もあり、部下たちも彼の事を慕っている。大義や正義とはかけ離れた位置にいる性格のため、東仙からは忌み嫌われている。元柳斎を「じじい」と呼ぶ(ただし、一応命令には従い隊首会にも出ている)など、目上の者への敬意は無い他、朽木白哉とは仲が悪く、反発する描写がある。尚、白哉とはアニメオリジナルで少し戦っている。マユリとも馬が合わず、アニメではマユリから「野蛮人」呼ばわりされ口論になったこともあるなど、原作以上に仲の悪さが強調されている。
髪は自分でセットしており、髪は石鹸で洗っている(『カラブリ+』より)。そのためいつもパリパリの状態である。弓親がやりたいと言っても気持ち悪いのでやらせない。アニメ版の「死神図鑑ゴールデン」では、この髪の鈴をつけるのに3時間以上掛かるという。雀部から勧められたトリートメントで髪がサラサラになり、いくらセットしてもトゲがシナシナになって苦悩した経験がある。それから雀部のことが少し嫌いになった。
嫌いな食べ物は納豆(糸が切れず、いつまで経っても食べられないから)。また、尸魂界での争乱後を描いた小説『BLEACH THE HONEY DISH RHAPSODY』ではカレーライスの匂いについて「鼻が馬鹿になりそうだぜ」と言って食べなかった。
行動原理
強い相手と戦うことをなによりも愉しむ戦闘狂。視界を狭めた上自身の霊圧を無尽蔵に削減する眼帯も音で自分の居場所が伝わる鈴も、「あえてハンデを背負うことで戦いを楽しむ」ために着けている。
これらハンデを自らに課しても「敵が脆すぎて戦いを楽しむ暇がない」ため、常に加減して斬る癖までつけてしまっている。戦いで自身が負傷する事への恐怖心や躊躇が全くなく、敵の攻撃を受けたり予想外の事態に陥っても怯むこともない。いくら斬られて血を流しながらも倒れず反撃する姿には、交戦した相手が恐怖を感じるほど。死すらも戦いを楽しむための代償とまで言い放つが、「死んだら何も斬れなくなってつまらない」とも思っており、ノイトラと戦い死を予感したときは「嫌だなァ…死ぬのは」と言っている。また、戦いとは対照的に職務には重きを置かない[1]。戦いに関しても自分が楽しむ事が目的であるため、戦えなくなった相手に止めを刺すことにはこだわらない。この考え方が過去に対戦した一角に影響を与えている。ただ、虐殺を望んではおらず、常に相手とのギリギリの戦いを望んでいる。
実は少年時代に、発足したばかりの護廷十三隊十一番隊長であった初代剣八・卯ノ花八千流と交戦し圧倒したが、「ここで倒してしまうともう二度と戦いを悦しむことが出来なくなる」と考え、自身の能力を封じてしまい敗北する。それ以来、自身でも無意識の内に相手を倒せるギリギリの範囲までしか力を発揮できなくなってしまっていた。その際の八千流の圧倒的な強さに憧れを抱くようになり、後に草鹿やちるにその名前を授けた。
能力
視界を遮る眼帯は技術開発局の作で着用者の霊力を無尽蔵に削減する効果を持つ(並みの霊力の持ち主では戦闘どころか生命維持すら危うい代物)。眼帯を外せば霊力の抑制が解ける為、眼帯を外したときが全力となる。ただ霊圧の上限は未知数であり、最初の一撃で相手の霊圧を確かめて相手とギリギリの殺し合いをするための霊圧へと本能的に調整する[2]。解放状態のヤミーを上回る戦闘能力をもったシエン・グランツとも渡り合った際は、石田に両者共に霊圧を完全虚化時の一護並と評されている。また、藍染からは自身の脅威となり得る存在と考えられていた。
全隊長の中で唯一【卍解】を修得しておらず、なおかつ自身の斬魄刀の名前すら知らない程の異例の存在。故に戦いでは斬魄刀の能力による戦闘を行うことはないが、それでも他の隊長を圧倒するほどの実力を持ち、手負いの状態、更に眼帯で霊力を抑制された状態でも隊長2名を相手に引けをとらない戦闘を繰り広げている。さらに歴代全十刃中で最高の硬度を持つノイトラの鋼皮を「慣れ」だけで斬ってみせた。
戦闘には極めて高い実力を持つ一方、霊圧の探査能力は低く、方向音痴であることも手伝って索敵能力は極めて低い。OVAではやちるのせいで敵の方角を間違え新幹線を追いかけていったことがあり、その際新幹線に匹敵するスピードを見せた。千年血戦篇では、修業後にその弱点を克服したのか、やちるの霊圧を探知して駆け付けた。
単純な肉弾戦や斬り合いを好むが、反面戦闘では鬼道を使用せず、その能力自体も現隊長中最低(鬼道を使用できるかどうかも不明)[3]で、自身の隊では直接攻撃系の斬魄刀でないといけないという暗黙の了解がある。アニメオリジナルのバウント編では、鬼道系の能力を使う一之瀬に対して姑息と言っていた。
護廷十三隊入隊当時、騙されて元柳斎から剣道を習ったことがあるが、自分との相性の悪さから戦闘で実践していない。だが「剣は片手で振るより両手で振ったほうが強い」という考えには剣道の中で唯一納得しており、その考えに基づいた斬魄刀の両手持ちは十刃・ノイトラ(開放状態)にたった一撃で致命傷を負わせるほどの威力を有する。仮にさらに力をつけて反乱を起こした場合、止められなくなると危惧した四十六室から剣道をやめるように仕向けられていたことも後に明らかになった。
後述の通り卍解が使えない上に鬼道も使用できないため作中のキャラの中では一護を除いて唯一、特別な能力などに頼ることなく純粋に自身の剣の腕と体術、霊圧の高さだけで戦い続けているキャラクターでもある。
千年血戦編では、卯ノ花八千流(又は卯ノ花烈)と死闘をくり広げた後、斬魄刀の声を聞けるようになった。
剣八の名
当初、剣八という名は歴代の死神の中で『何度斬られても倒れない』という強い死神に与えられる称号のようなものであり、現在の更木剣八は数えて十一代目となる。唯一の例外は九代目剣八であり、これは先代の八代目剣八である『痣城剣八』が反逆し『無間』に投獄された為、その称号が空席となった時に、十一番隊副隊長だった彼が例外的に引き継ぐ形をとった。
剣八の名はある意味で特権階級のようなものであり、歴代の剣八は違いはあれど誰もが通常の死神を超えた強さを誇っている。そして、『剣八は新しい剣八によって倒される』と言うある意味で呪いのような名でもある。
小説も含めて作中で登場したのは、初代隊長だった卯ノ花を含めて5人。
始解
解放前は柄と鞘にサラシを巻いており、剣八自身の霊圧で刃が常時削れている為、刃部分がボロボロに欠けた長刀。
当初は剣八の台詞から常時始解状態の「常時解放型」の斬魄刀とよく思われていた。
剣八が己の力のみを信じ斬魄刀を理解する意思が無かったためにその名を知る気もなく、斬月からもその様子が示唆されていた。
千年血戦篇にて『無間』での卯ノ花との死闘の果てに遂に声が聞こえるようになり、星十字騎士団のグレミィとの戦いにて初めて解放した。
解放後は剣八の身長以上に巨大な斧のような形状の剣に変形。グレミィが夢想家の能力で生み出した巨大な隕石ですら、一刀の元に粉砕するほどの破壊力を誇る。斬魄刀は『野晒』。解号は「呑め『野晒』(のめ『~』)」。
【卍解】の名前と能力は不明。
斬魄刀に戻ったやちるに卍解を伝えられた瞬間に、肌が赤く変色する。また、言語による意思疎通が出来ず獣同然になる模様。 ただし、余りにも強力過ぎる為、異常な強度を誇る剣八自身の肉体でも耐えられず、振るった腕が内側から弾けてしまった。
綾瀬川 弓親(あやせがわ ゆみちか)声 - 福山潤
身長169cm 体重56kg(『カラブリ+』では59kg) 9月19日生まれ。第三席・元第五席。
ナルシストで美しいものを好むが、本当に美しいものを見ると嫉妬する。GBAのゲームでは、茶渡について「まあまあ美しい」と言っていた。岩鷺曰く「変態おかっぱナルシスト」。一角とは死神になる前からの友人で、共に行動することが多い。「三」の字に美しさを感じているが、一角が第三席であるためにあえて「三」に似た「五」の席に甘んじている。一角と違い鬼道の心得はある模様で、アニメオリジナルやバンビエッタとの戦闘では鬼道を使ったことがある。死神になる前、剣八に会った頃はおかっぱではなく、長い髪を後ろで結わえており、現在右の睫毛と眉毛につけている派手なエクステも無かった。千年血戦篇では、髪型が若干変わっている。
尸魂界救出篇で岩鷲と交戦し圧倒するも不意打ちに遭って敗北、回復後は九番隊副隊長の檜佐木修兵と戦い、真の能力を解放して彼に勝利を収めており、本来は副隊長クラスの実力を持っているが、十一番隊のメンバーには斬魄刀の本当の能力を隠している。
破面襲来の報を受け、一角について来る形でルキアらと共に現世へと派遣され一護と再合流する。空座町での藍染との決戦では転界結柱の守護を担当、破面シャルロッテ・クールホーンとの対決を、真の始解で勝利を収めた。
星十字騎士団との一度目の戦闘では戦闘描写がないため対峙した滅却師は不明だが、左顔面を負傷しているコマが描かれており、かなり苦戦したようだ。二回目の侵攻では、突如現れたマスク・ド・マスキュリンに襲われあっさり敗北する。その後一護がユーハバッハのもとに向かうための時間を稼ぐために一角と共にジゼル・ジュエルと対峙する。ジゼルがバンビエッタを召喚したため対峙するが、ゾンビだったため死ぬことがなく爆撃の能力により重傷を負う。その後、ゾンビ化した日番谷が現れ瑠璃色孔雀を使う間もなくあっさり敗北した。更木や一角、檜佐木と同じく、手術を受けて戦線に復帰する。
回復後は京楽らに追随して霊王宮に突入しようとしたが出遅れ、マユリの手で霊王宮に突入したことからマユリと行動を共にし、ペルニダと遭遇するが剣八やマユリが出たために参戦せず、剣八が離脱した後のマユリの戦いを一角やネムと共に見守った。ペルニダ撃破後は剣八の窮地を救ったマユリに礼を述べた後、ゾンビ化解除が完了した日番谷や乱菊と共に新たな戦場へ向かい、先行して参戦した日番谷や剣八、いち早く復活した白哉とジェラルドの交戦を見守った。
アニメのバウント篇でも現世に赴き、バウントの隠れていた遺跡を見つけるなどの活躍を見せた。
千年血戦篇の後、一角が副隊長に就任した為、念願の第三席へ昇進した。
小説版では、死神としての評価はかなり高く、異動の話も過去にあった(断った)事が判明した。
斬魄刀:『藤孔雀(ふじくじゃく)』
能力解放と共に4枚の刀身を持つショーテル状の武器に変化するが、これは始解の途中の状態。「藤孔雀」は弓親がつけたあだ名で、この斬魄刀はふじいろを嫌っており拗ねて力が制限される。
乱菊の「灰猫」同様、「具象化」「屈服」させられていない。性格は弓親によると「高飛車で偉そうで自分のことを世界一の美形だと思っている」らしい。それ故に弓親のカンに触り、対話した直後思わず刀を折ろうとしたほどだが、それを聞いた乱菊はそっくりだと評した。
解号は「咲け『藤孔雀』(さけ『〜』)」。
『瑠璃色孔雀(るりいろくじゃく)』
藤孔雀の本来の名称。能力解放と共に無数の箇所に蕾を付けた蔦状に変化し、絡み付いた敵の霊圧を根こそぎ吸収する能力を持つ鬼道系の斬魄刀(その時に蕾から百合に似た花を咲かせる)。花を口にくわえる事で吸い取った霊力は自分の力として体に蓄えることができる。
解号は「裂き狂え『瑠璃色孔雀』(さきくるえ『〜』)」(ゲーム版での解号は瑠璃色孔雀の名が明らかになっていなかったのか、「裂き狂え『藤孔雀』(さきくるえ『〜』)」となっている)。この能力を知っているのは、対戦したことがある檜佐木とクールホーンだけであり、一角や剣八も知らない。
草鹿 やちる(くさじし―)声 - 望月久代
身長109cm 体重15.5kg 2月12日生まれ。好きなもの:金平糖 趣味:お菓子を食べる 特技:オセロ(小説版『BLEACH THE HONEY DISH RHAPSODY』)。前副隊長。
殺し合いの場である北流魂街79地区「草鹿」出身とされている。赤子(捨て子)の頃に更木剣八に拾われ、その際剣八に何処から来たのか尋ねられた際、剣八の持っていた斬魄刀に触れ、実は出会った時から剣八の斬魄刀から産まれた事を意味していたが、「千年血戦篇」までその意味は不明だった。剣八同様出身地を姓とし、名は剣八がこうありたいと願う人物「八千流(やちる)」の名前から付けられた。髪はピンク色で、ショートヘア。十三隊隊員中最小最軽量の体格で、外見・言動共に完全に幼児だが、入隊試験を受けずいきなり副隊長の地位に就く(理由は不明)程の実力を持っている。剣八が霊圧を開放しても平然としており、登場初期の頃から只者ではないことを伺わせる描写がいくつかあった。
常に剣八と行動を共にし、移動時は常に剣八の背中に張り付いている。剣八を「剣ちゃん」と慕い、基本的に剣八の言うことしかきかない。倒れた剣八を軽々と持ち上げて建物の屋上へ飛んで運ぶなど、外見に見合わず卓越した身体能力をもつ。自分が戦うよりも剣八が戦う姿を見る方が好きで、剣八が戦いを楽しんでいる時は自分も楽しんでいる。
剣八と同じく霊圧を感知する能力に乏しい上に方向音痴であり、尸魂界篇では彼女に頼って強い敵(一護)を探していた剣八は、付かず離れずの距離を延々と彷徨っていた。ジャンプフェスタオリジナルアニメでも同じ理由で、現世で標的を見失い、列車を追うことになった。
無邪気で人懐っこい性格で、副隊長で唯一上官に敬語を使わず、他の隊に迷惑をかけてもいるがその性分から他の隊長達から可愛がられている。他人にあだ名をつけて呼ぶ(一護の場合は「いっちー」、織姫の場合は「プルルン」、白哉の場合は「びゃっくん」[11]など)が、つけたあだ名を忘れることも。非常に足が速く、率先して事を成し遂げようと迅速な行動をとるが、それをすぐに忘れる気楽な性分である。アニメでは卯ノ花烈の生け花教室や山本元柳斎重國の茶会に顔を出すが、休憩に出るお菓子・茶菓子を食べて帰る。
上記の通り剣八と何時も行動を共にしているが、徐々に出番は減ってきて剣八と一緒でない時も増えてきている。剣八が一護を助けにヤミーの前に白哉と共に現れた時は登場しなかった。また、千年血戦篇でも剣八がユーハバッハ(に化けたRのロイド・ロイド)の前に登場した時も一緒ではなかった。二回目の侵略では勇音と行動を共にしており、治療のためのベッドや物資などを捜索していたときにグエナエルと遭遇し戦闘となる。グエナエルの能力に追い詰められるが、斬魄刀を解放し逆に追い詰める。その後、突如現れたグレミィの能力により危機に陥るが、剣八の救援により助かる。グレミィが剣八に意識を集中していたことで動けるようになり、傷の回復のため剣八の指示に従って勇音を追うが、その場に死覇装を残して姿を消している。しかし、その後ジェラルド・ヴァルキリーと交戦する剣八の前に現れ、「あたしをちゃんと使えば斬れない奴はいない」との発言と同時に卍解を伝え、実は剣八の斬魄刀の力の一部が具現化していた存在である事がこの時点で判明する。以降は登場せず、消滅したままのようである。
斬魄刀:『三歩剣獣(さんぽけんじゅう)』
長い毛で覆われた小柄な「前獣」と、黒い布を纏った骨だけの巨大な「後獣」が刀の前後におり、所有者の太刀筋を真似して前獣は鉈のような刀・後獣は骨で構成された刀で攻撃する。このため、避けようとして間合いを見切れば見切るほど間合いがズレて当たってしまう。この二体は基本は不可視の状態で、「でておいで『三歩剣獣』」の解号で実体化する。
なお、64巻のおまけページによれば、前獣は「モコモコ」で後獣は「ホネホネ」という名らしい。
携帯時は腰には差さず、下げ緒を手に持って引きずっている(一角に無理を言って車輪をつけてもらった)。
涅 マユリ(くろつち―) 声 - 中尾隆聖
身長:174cm 体重:54kg誕生日:3月30日 好きな食べ物:サンマ 嫌いな食べ物:ネギ
十二番隊隊長及び技術開発局局長を兼任。普段は白い肌に面妖な黒い化粧をした異相で、髪型も異様(基本的に髪の色は青い模様)。筋肉や内臓は元より、歯から骨に到る細部まで自身の肉体を改造し、様々な武器や仕掛けを隠している(代表例として耳に内蔵された鎌)ことや、失った肉体を再生させる薬「補肉剤(ほじくざい)」を携帯しているため、人間離れしたような出立ちだが、化粧の下は普通の顔である(ただし耳と顎は特殊なパーツに改造されている)。右手中指の爪だけが不自然に長い。羽裏色は木賊色、羽織は袖のあるタイプ。
普段は隊長として普通に振舞っているが本性はマッドサイエンティストであり、研究や実験、中でも人体実験(『カラブリ+』では特技として挙げられるほど)を職としている。敵対者として戦う相手は敵というより実験材料として認識しており、一護達の中では当初、井上織姫の能力に強い興味を抱いていた。また、自身の興味の湧くこと以外には冷淡な反応を示している。一方で「完璧」という言葉を嫌い、「我々科学者にとって、"完璧"とは"絶望"だヨ」「今まで存在した何物よりも素晴しくあれ、だが、決して完璧である勿れ。科学者とは常にその二律背反に苦しみ続け、更にそこに快楽を見出す生物でなければならない」という独自の信念を持ち合わせている。
隊長に就任する前(200年前)から2661人もの滅却師を実験体として研究しており、現世の生き残りの滅却師の魂魄も監視役を手懐け、見殺しにすることで自らの手におさめていた。虚と戦っていた石田雨竜の祖父・宗弦もその方法で捕らえ、尸魂界でズタズタになるまで研究した。
『カラブリ+』でのステータス表示では鬼道・霊圧が100である他は低めで、戦闘能力は低いとの記述があるが、実際にはザエルアポロ・グランツやジゼル・ジュエル、ぺぺ・ワキャブラーダ、日番谷冬獅郎(ゾンビ時)といった強敵を相手に持ち前の技術力と洞察力を駆使して完勝しており、劇中(アニメオリジナルを除く)においては雨竜やペルニダ・パルンカジャスとの戦闘以外で負傷する場面がほとんどない。卍解『金色疋殺地蔵』の毒の配合を毎回変えたり、一度戦った相手に監視用の菌を感染させたり(石田との戦闘も例外ではない)と戦闘においては用心深く、用意周到な一面も持ち合わせており、万が一自らが精製した薬品を敵に使用されることがあっても、自身の身体には自らが製作した全ての薬物に耐性を持たせている。また、将来起こりえる事態にも常に想定し警戒しているようで、雨竜が侵入した時点で後々「見えざる帝国」のような集団が現れることを予見し、元柳斎に杞憂と断じられたとはいえ進言していた。
その反面、生体研究の一環により、内服薬(補肉剤)および外科手術による失われた肉体の再生・補助や解毒など、鬼道を必要としない医療技術を持ち、場所を選ばずに即時・即効性のある高位の治療が可能。その技術は自身の片腕の体組織配置を即座に組み変える程で、治療行為が可能な隊長格は四番隊の卯ノ花烈と彼しか確認されておらず、戦闘時では希少な存在。ただし、彼の言動には治療ではなく改造の気が見え隠れするため、現世の面々はもとより、同僚の隊長格にいたるまでその方法は大いに遠慮されている。その卯ノ花とはあえて毛嫌いするという面はないが、笑顔で皮肉を言い合い腹黒さを垣間見る仲である。斬魄刀の研究にも大変熱心で、自らの斬魄刀に改造を施したり、研究のために全隊士の卍解を全て把握している。
他者との仲はあまり良好ではなく、特に更木剣八とは行動を共にする機会が多いが終始険悪になる場面が多い。過去篇では自身を名前で呼ぶことで平子真子を嫌っている節があり、猿柿ひよ里とも蛆虫の巣での一言や技術開発局での立ち振舞いを理由に揉め事を起こしている。朽木白哉とは互いに皮肉を言い合いながらも本心を隠して会話する場面が何度かある。また、アニメのバウント篇では京楽春水と何度か対立する場面があったが、以降のオリジナルストーリーでは、京楽から彼にフォローしたり(中立の立場から)擁護する発言をされることも多く、千年血戦篇では京楽から「彼なら大概のことは丸一日あればすぐに解析して結論を出す」と評価されている。とはいえ、解明した案件の報告や説明についての対応は相手の立場を問わず普通に行っている。
瀞霊廷通信内では実験レポートを掲載するコーナー「脳にキく薬」を連載しており、読者からファンレターが送られるほど支持されている。自身も瀞霊廷通信の愛読者である。
自らの研究の夢として被造死神を造る計画、被造魂魄計画眠(ネムリ)の研究結果として、義骸技術と義魂技術を駆使した人造人間・涅ネムがおり、作中に登場しているネムは七號である。誕生において自分自身の遺伝子情報(血液)を提供しており、誕生方法がどうであれ「私の娘」と呼んでおり(全隊長格唯一の子持ち)、自らの右腕として副隊長をさせている。ネムを捨て駒として扱う描写があるが、これは自身の最高傑作であるネムの耐久力に対する自信からくるものであり、第三者からの視点や表現方法の問題はさておき、彼なりの愛情表現を見せている。ネムの能力を上回る範囲で彼女に危害が及んだ場合は、治療(修理)も行う。眠計画には第三席の阿近も関わっており、この四號を生む過程で人体の脳髄を造る技術が生まれ、五號を生む過程で出た技術を用いて斬魄刀を改造し、卍解を習得して隊長の座に就いたことが千年血戦篇にて阿近の口から語られている。
目的のためには自隊の隊士すら平気で捨て駒として利用したり、自身に旅禍の情報を教えようとしない一角を独断で処刑しようとしたりといった残虐で非倫理的な行動が目立ったが、破面篇以降、マユリは異常な冷血漢というよりは、非常に掴みにくいキャラクターではあるが、その実は隊長格に相応しい傑出した才覚と使命感を併せ持つ存在として再描写された。本誌で進行中の最終章においてもこの一面が強く描写されており、他隊の隊士などからインモラルであると見なされる彼の行動や戦術も、靜霊廷を護るという使命を貫徹するための彼にとって最善の選択であるという主旨が語られている。
涅 ネム(くろつち―)声 - 釘宮理恵
身長167cm 体重52kg 3月30日生まれ。好きなもの・秋刀魚 嫌いなもの・ネギ。元副隊長。
寡黙で無表情、常にマユリの後ろに付き添う黒髪の女性。死覇装は今のところ唯一のミニスカート丈。涅マユリが己の義骸技術・義魂技術の粋を集めて作った最高傑作の人造死神にして、涅マユリの娘。正式名称は「眠七號(ネムリななごう)」で、無から新たな魂を作るという「被魂魄計画・眠(ネムリ)」によって作られた7番目の個体。マユリからは毎回理不尽に虐げられているが、これは彼なりの特殊な愛情表現である。ネムもそれを知ってか知らずか、マユリには決して逆らわずに忠誠を貫いている。中盤以降はマユリからの扱いが多少改善されており、直接暴力を振るわれることはほとんどなくなっている。
千年血戦篇ではマユリに対する強い信頼を露わにしており、戦闘においてもマユリとしっかりとした連携を取るなど、二人の関係は比較的真っ当になりつつある。滅却師達が影を介して出現すると目星を付けたマユリに発光する衣装を着せられていたが、マユリが研究室から戦場に赴きそれに同伴した際には普段の服装に戻っていた。
後にマユリの手で霊王宮に突入し、出遅れた剣八一行や花太郎と行動を共にし、ペルニダと遭遇するが剣八やマユリが出たために当初は参戦せず、剣八が離脱した後のマユリの戦いを一角や弓親と共に見守るが、マユリの危機を察知して自身も参戦。死神としての能力を組織崩壊の0.8%手前まで引き出し、圧倒的な戦闘能力を見せたが、義魂重輪銃を放った反動で動けなくなった隙を突かれ、全身にペルニダの神経を打ち込まれて粉々に破壊されたが、食べられる直前に大脳だけはマユリに回収されたため、ペルニダ撃破後に一角や弓親の手で重傷のマユリや剣八と共に肉体保護瓶の中に入れられた。血戦後は、大脳を基にして眠八號(少女)が誕生している。
従来の常識ならコン及び他の義魂達と同じく死神扱いはされない筈だが、誕生時にマユリの遺伝子情報(血液)を元に血肉が生成されており、魂も独特のカスタマイズがされている為、マユリの血縁者として認知されている。マユリとは趣味や思考、誕生日など多くのプロフィールが同一となっている。
華奢な外見に反して片手で瓦礫を持ち上げるなど身体能力が高く(アニメやゲームでは体術を駆使して戦う)、生命力を奪われ干乾びてもマユリなら元に戻すことが可能(作中では石田曰く「描写できないこと」をされることで生き返っていた)。腕を高速回転させて、ドリルのようにすることができる。同じ血液なので疋殺地蔵の毒は効かない。副官章の裏には疋殺地蔵用の解毒薬を持っている。
女性死神協会の「副会長代理」として活動している際は、マユリよりも会長のやちるに傾いている模様。また、乱菊にも劣らぬ巨乳で、アニメ228話ではオリジナルストーリーとして現世の海に出掛けた際はスクール水着に近い水着を着用していた。
斬魄刀は名前・能力共に不明だが、ペルニダとの戦いで使用し一コマだけ描かれている。また、イラスト集「All Colour But The Black」でも確認できる。
技「義魂重輪銃(ぎこんじゅうりんじゅう)」
自身の魂魄を6%切削し、強力な弾丸として直接撃ち込む技。
浮竹 十四郎(うきたけ じゅうしろう)声 - 石川英郎
身長187cm 体重72kg 12月21日生まれ。好きなもの:梅干し茶漬け(18巻)おはぎ(カラブリ+) 嫌いなもの:無し 趣味:盆栽 瀞霊廷通信内冒険小説「双魚のお断り!」著者(休載しがち、子供読者あり)。元隊長。
下級貴族の出身。ルキアの直属の上官で父親のような眼差しで見守る心優しき男。生まれついて病弱で、幼少の頃より肺病を患う。それが原因で髪の色が白く、時折血を吐くため寝込むこともあり、隊首会を休むこともしばしばだが、驚異的な実力と明るく温和で義理堅い性格を持ち、自身の部下のみならず広く慕われている。実は3つの時に患った肺病で死に掛けていた所を、東流魂街の土着神と化していた霊王の右腕『ミミハギ様』を肺に憑かせた事により生き延びている。それもあって隊長格の中でも霊圧量が飛び抜けて高く、京楽、零番離殿での修行後の白哉や恋次、病み上がりとはいえ本来の力に目覚めた剣八をも上回る。また、自身が病弱であるためか治療は専門ではないにも関わらず四番隊顔負けの造詣の深さを誇る。親友である京楽春水と共に「真央霊術院」を出た初めての隊長、元柳斎と卯ノ花に次ぐ、京楽と並ぶ少なくとも250年来からの古参の隊長でもある。「真央霊術院」時代は短髪であったが110年前は長髪を後でひとつに結んでいた。師弟関係から、元柳斎を今でも「先生」と呼ぶこともある。白哉とはルキアの上官であるために交流が多く、彼の幼少期を知っている人物でもある。
戦いには“命を守るための戦い”と“誇りを守るための戦い”の2種類があるという持論を持ち、戦いに身を置く者はそれを見極め続けなければならないと考えている。その考えは海燕の危機を前にしても変説することはなく、その考えを説かれたルキアにも影響を与えており、ルキアは一護とグランドフィッシャーとの戦いで思い出していた。
「じゅうしろう」と「とうしろう」で名前の響きが似ており、同じ「シロちゃん」であるため、日番谷を一方的に気に入り、見かけると食べ物(お菓子)をやりたがる。アニメの「死神図鑑」では、2回程お菓子をあげている。また、『カラブリ+』では誕生日プレゼントに等身大フィギュアを贈っている。甘めのお茶が好きなので最高級の玉露「羽衣」を飲んでいる。羽裏色はうるみしゅ、羽織は袖のあるタイプ。瞳の色は原作では緑色、アニメ・ゲームでは茶色。
部下であるルキアを助けるために京楽と協力し双極の破壊に成功、ルキアを助けることが出来たものの、師である山本元柳斎との戦いを余儀なくされた。一護が正式に死神代行に任命された際に、その証を一護に渡していた。だが、彼こそが死神代行の制度を考案した張本人であり、その制度は死神代行を監視するためにあったが、一護はわざとその事を自分に気付かせて選択の道を取らせたと悟っていた。死神代行消失篇で代行証に関わる全ての事実を知った一護が、隊長達を信じて今後も代行証を所持すると決めたことを京楽から聞かされた際には一護の精神的成長を京楽と共に感じ取った。
破面篇では他隊の隊長格と共に、空座町での藍染との決戦に出陣する。京楽とスタークの交戦を共に見守っていたリリネットをあしらい鍛えている最中、戦況の一変でスタークとリリネットが融合解放し京楽に加勢するが、急に現世に来たワンダーワイスによって胸を貫かれるほどの重傷を負ってしまった。空座町決戦後は完治した状態が描かれていた。
星十字騎士団との戦いでは、滅却師(顔は描かれていなかったが黒髪風の人物)と対峙していたが、卍解は奪われずに済んだ。二回目の侵攻時には、仙太郎・清音と共に瀞霊廷の外に居て背を向けており、「神掛」のための準備をしていた。その後、瀞霊廷内で京楽と会話するている場面で登場、体中に包帯を巻いており、「神掛」を行った影響で、影が異形のものになっていた。ユーハバッハが霊王を殺害した時に神掛の力を使い、自身を犠牲にして霊王の右腕であるミミハギを発動して霊王の身代わりになり、世界の崩壊を一旦は防ぐが、ユーハバッハがその力を奪ったため、浮竹は倒れてしまう。十年後のシーンでは墓標が描かれ、死去していたことが明らかとなった。
斬魄刀:『双魚理(そうぎょのことわり)』
二刀の斬魄刀だが、解放前は一振りであり、開放と同時に二振りになる。能力解放と共に刀身が逆十手状になり、柄しが縄で繋がれた二刀一対の刀に変化する。片方の刃で受けた技をもう片方の刃から放出(例えば相手の虚閃を吸収して撃ち出す等)して攻撃できる能力を持つ。スターク曰く、「随分と性悪な能力」であり、アニメオリジナルで霊骸が使った時は、天鎖斬月の「月牙天衝」はおろか流刃若火の炎をも跳ね返した程。二つの刀の間の縄にある五枚の札の力で相手の技のスピード・軌道などを僅かに変え、相手の避けるタイミングをずらす事が出来る。
GC版ゲーム『黄昏にまみえる死神』では雷の技を、DS版ゲーム『蒼天に駆ける運命』・『黒衣ひらめく鎮魂歌』・『The 3rd Phantom』とWii版ゲーム『白刃きらめく輪舞曲』では水の技を、SCEI全般のゲームでは両方を組み合わせた技を使う。
卍解は作中で未登場のため不明。
解号は「波悉く我が盾となれ 雷悉く我が刃となれ『双魚理』(なみことごとくわがたてとなれ いかずちことごとくわがやいばとなれ『〜』)」
志波 海燕(しば かいえん)声 - 関俊彦
身長183cm 体重68kg 10月27日生まれ。好きなもの:おはぎ 嫌いなもの:甘すぎる玉露 趣味:昼寝 特技:友達作り。元副隊長。
没落した名門貴族志波家の長男で、空鶴と岩鷲の兄。流魂街の出ながら一回目で入試に合格し、真央霊術院を二年で卒業し、入隊してから僅か6年で副隊長の地位に就くなど(110年前に浮竹から十三番隊の副隊長になって欲しいとスカウトされていた)才能に恵まれた人物だった。小説版では、浮竹はいずれは引退して海燕に後を継がせようと思っていたことが判明した。ボニーちゃんの(元)飼い主。ゲーム『BLEACH The 3rd Phantom』の過去篇では、十三番隊に配属される前はかつての市丸や東仙と同様五番隊に在籍していた。奔放で気さくな性格から隊員達にもよく慕われ、上級貴族の養女という身分と、その優遇措置ゆえに周りの疎外感を抱いていたルキアの心の支えになっていた。どことなく一護に似ている。部下の面倒見が良く、ルキアの修行にも付き合っていた。
妻・都を虚・メタスタシアによって殺され、自身もメタスタシアに肉体を支配されたところをルキアに刺され戦死、この事がルキアの心に暗い影を落とすこととなった。後に、彼の死の裏では藍染による虚の死神化の実験があり、海燕はそれに巻き込まれるという形で死を迎えたことが判明した。さらに彼の体はその経験や記憶ごと破面・アーロニーロ・アルルエリによって喰われ、取り込まれた。彼の死後、ルキアが就任するまで十三番隊は副隊長の座は空席であり、仙太郎と清音が副隊長代理を務めた。
斬魄刀:『捩花(ねじばな)』
水を操る流水系斬魄刀。能力解放と共に三又の槍状に変化。片手首を軸に捩花を回転させ、舞うように槍撃の波濤で敵を攻撃する。作中で海燕自身がその戦闘法で戦った描写はないが、海燕の能力を発現させた破面、アーロニーロ・アルルエリが海燕の記憶に基づいて作中でその戦い方を見せている。また、GBAゲーム『紅に染まる尸魂界』では原作に先立って登場している。
解号は「水天逆巻け『捩花』(すいてんさかまけ『〜』)」