スティール・ボール・ラン(ジョジョ第7部)のネタバレ解説・考察まとめ

『ジョジョの奇妙な冒険 Part7(第7部) スティール・ボール・ラン』は、『ジョジョの奇妙な冒険』の単行本81〜104巻に収録されている漫画、およびそれをもとにしたメディア展開作品である。19世紀末に開催された架空の北アメリカ大陸横断レース「スティール・ボール・ラン」に挑む二人を主軸に、レースの裏に潜む国家の陰謀を描く、ホラー・アドベンチャー。

ジャイロ・ツェペリ「ピザ・モッツァレラ♪ピザ・モッツァレラ♪」

ジャイロが作詞作曲したチーズの歌の歌詞が「ピザ・モッツァレラ♪ピザ・モッツァレラ♪」である。歌を聴いたジョニィは「気に入った」「ヨーロッパなら大ヒットする」と評価したが、真意は定かではない。
ジャイロの独特のキャラクターも相まって、印象的な迷シーンとなっている。
なお、このシーン以外でのジャイロの創作ギャグにもジョニィは冷めた態度で褒めており、主人公コンビの一種のお約束となっている。

リンゴォ・ロードアゲイン「ようこそ……『男の世界』へ……」

大統領の刺客として主人公2人の前に現れたリンゴォ・ロードアゲインは、独自の美学として「男の世界」を掲げていた。
リンゴォはジャイロと果たしあうことになるが、ジャイロのことを受け身の対応者と罵った。その言葉に、ジャイロは自身の父の幻影に苦しめられる。
勝負はジャイロが一手上回って決するが、リンゴォは銃から手を放さない。とどめを刺すつもりはなかったジャイロだったが、リンゴォはそんなジャイロの態度を再び罵り、ジャイロに対して「「男」と「社会」はかなりズレた価値観になっている………だが「真の勝利への道」には『男の価値』が必要だ…」と語る。
リンゴォは再びジャイロに銃口を向けたが、撃たれる寸前にジャイロの鉄球はリンゴォにとどめを刺した。そしてリンゴォは「ようこそ………『男の世界』へ……………」と口にして、息絶えたのだった。ジャイロを大きく成長させるきっかけとなった名セリフである。

ファニー・ヴァレンタイン「我が心と行動に一点の曇りなし………!全てが『正義』だ」

ストーリー終盤にて、大統領はジョニィのタスクACT4の前に成すすべがなくなり、これまでやってきたことはすべて愛国心ゆえであることと話す。さらに、国民のためにもまだ死ぬわけにはいかないと、攻撃をやめるように取引を持ち掛けてくる。
そしてジョニィも大統領の言葉を信じると告げ、そのうえで裏切ろうとしていないことを確認するために、弾丸が空になったリボルバーを拾うようにと求めた。大統領はリボルバーを拾おうとするが、急にジョニィのほうへと体を向け、「我が心と行動に一点の曇りなし………!全てが『正義』だ」と言いながら隠し持っていたもう一丁の銃でジョニィを銃撃するのだった。大統領の、どんなに卑怯な手を使ってでも国家を守るという強い意志が現れた名セリフである。

『ジョジョの奇妙な冒険 Part7(第7部) スティール・ボール・ラン』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

連載開始時のタイトルは『スティール・ボール・ラン』のみ

本作の『週刊少年ジャンプ』連載時のタイトルは『スティール・ボール・ラン』だけだった。しかし『ウルトラジャンプ』へ移行してからは『ジョジョの奇妙な冒険』の正統なPart7という扱いに変わっており、正式名称は『ジョジョの奇妙な冒険 Part7 スティール・ボール・ラン』となった。ただし、第6部が『ジョジョの奇妙な冒険』第1巻からの通し巻数が括弧つきで併記されたのに対して、本作ではそのような措置は取られていない。

ファニー・ヴァレンタインの支持率は91%

ヴァレンタインは第23代アメリカ合衆国大統領であり、政治的な手腕にも優れていることから、国民からの支持率は非常に高い。最終話では、支持率は91%に至っていたことが判明している。

ウェカピポの名前の由来はSOUL'd OUTの楽曲

荒木は作品に登場するキャラクター名やスタンド名に実在するアーティストやバンドの名前を使用することがあるが、本作では日本のヒップポップグループであるSOUL'd OUTの楽曲から使用している。ウェカピポは「ウェカピポ(Wake Up People)」から、マジェント・マジェントは「Magenta Magenta」に由来する。
『MTV PAPER』VOL.67に掲載されている「超スタンド級対談 SOUL’d OUT × 荒木飛呂彦」では、荒木がSOUL'd OUTに楽曲名を使用する許可をとっていることが記載されていた。

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