ムーラン(ディズニー映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ムーラン(原題:Mulan)』とは、アメリカのディズニーで1998年に制作された、古代中国を舞台としたディズニー映画である。中国の伝説の人物である「花木蘭」をモデルに描かれている作品。2020年には実写映画化もされたが、こちらの作品は多くの波紋を呼んでいる。古くからのしきたりに従う周囲に求められる女性としての自分、自分らしく振る舞いたいという気持ちを持つ自分とで葛藤をするムーランが、父の代わりに男装して出兵することをきっかけに多くの困難を乗り越える過程と成長する姿を描いた物語である。
原語版声優:エディ・マーフィ、原語版歌唱:B・D・ウォン / 日本語版声優:山寺宏一
元ファ家の守り神で小さい赤竜。
過去に失敗をして守るべきファ家の人を死なせてしまったことにより、ファ家の守り神からファ家の先祖の霊を起こす銅鑼(どら)叩きに降格されてしまった。
その際に姿も変えられてしまい、現在ではトカゲに間違われるほど小さい。
常にムーランと行動を共にし、ムーランにとって心の支えである存在。最初はムーランを英雄に仕立てることで、再びファ家の守り神になろうというものだった。ムーランが男装して討伐隊に入る間、いつもムーランをそばで支え、女性であることがバレないように手助けをしてきた。その手助けで時に空回りをすることもあり、たまにトラブルメーカーとなる。
竜ということで火を吹くことができる。
そのためフン族討伐隊が峠を越える道中で荷車の中にあった爆弾を爆発させてしまう。これがきっかけでフン族との最初の戦いが始まってしまった。
その最中にもカーンの引く荷車の中で火のついた矢尻による攻撃を受け、命辛々クリキーと自力で脱出する。この時にカーンだけムーランに助けられたことから、ムーランに対して「俺より馬が大事か」とどこか自己中心的な発言をした。
旅を通してムーランとの友情を築くことで、女だとバレてフン族討伐隊を追放されてしまったムーランを優しく慰められるようになる。運が悪いことをいつも嘆いており、特にムーランに振り回されて事件に巻き込まれるとすぐに文句を言う。雪山で焦ってムーランが爆弾に点火した際、誤ってムーシューを大砲に取り付けてしまい、そのまま頂上まで吹っ飛ばされてしまった。
クリキーの言葉を理解でき、そのクリキーとも旅の途中で仲良くなった。シャン・ユーとの宮殿での戦いの際、クリキーと力を合わせてシャン・ユーの黒いハヤブサに火傷を負わせて乗っ取るなどの大活躍をした。
自分の口のにおいを気にする癖がある。そのため、歯ブラシを携帯し、ムーランのピンチを救うためにヤオの尻を噛んだ後、すぐに歯を磨いた。
クリキー
原語版声優:フランク・ウェルカー / 原語版流用
ムーランの祖母いわく幸運のコオロギ。
仲人さん宅に行く前に祖母からお守りだと渡されるが、このコオロギにより仲人を怒らせる結果となる。
それもそのはずで、その正体は普通のコオロギ。隠し通しながら幸運のコオロギとして、討伐隊に入るムーランとムーシューと行動を共にする。
雪山で置いて行かれた際には泣きながらカミングアウトした。
しかしクリキーと出会って以降ムーランには度々良いことが起こっていた。雪山で雪崩に埋もれかけた際も、ムーシューになんとか助けられる。
ムーランに似て良心的であり、ムーシューが良からぬことを企む度に必死で抵抗する。しかし、その都度ムーシューに言い返され、口論で勝てなかったり、どこか気が弱い。
人間の言葉を話すことはできないが、理解することはできる。その為ムーシューと喋ることができたり、リー将軍の振りをして手紙を書いたりしていた。
フン族に最初の攻撃をされた際、ムーシューと荷車の中で集中砲火を受けるも、なんとかムーシューと一緒に自力で脱出する。
リー・シャン
原語版声優:B・D・ウォン、原語版歌唱:ダニー・オズモンド / 日本語版声優:園岡新太郎
実写版:タン司令官(演:ドニー・イェン/吹き替え:井上和彦)
ムーランが所属する討伐隊の隊長。優れた軍人の家系に生まれた。
正義感が強くリーダーシップがある。
自信過剰なところもあり、過酷とも言える訓練を隊員たちに強いるが、その中で信頼感を得る。
招集された、お世辞にも優秀とが言えない兵をその厳しい訓練で一人前の兵士に鍛え上げた。その反面で最初に父であるリー将軍に隊長に任命された時は戸惑っていた。それでも任命されたことの喜びを受け止め、任務を全うしようとするも、最初は信頼を得られなかった。しかし、自身が隊員たちに訓練を課し、それを乗り越えていく姿を見てシャンは感心するようになる。それにつれて隊員たちとも打ち解けられるようになった。
最初のシャン・ユーとの闘いの後、女性であることを隠していたムーランに失望する。失望しながらも、軍規を違反したことにより目の前でムーランが処刑されそうになったのを追放することで見逃す。
シャン・ユーとの最終決戦でムーランに再び信頼を寄せた。さらに、ムーランに女性として惹かれ始めていることに気付く。
物語の最後でムーランと恋仲になる。
ファ家の人物
ファ・ズー
原語版声優:スーン=テック・オー / 日本語版吹替:大塚周夫
実写版 演:ツィ・マー / 吹き替え:原康義
ムーランの父親。
先の戦争で足を負傷したため、杖をついている。また、病気がちである。
厳格ではあるが娘思いの優しい人物。
お見合いに失敗したムーランのことも1番最初に言葉をかけ、慰めた。戦争に行くのが厳しいほどの怪我を負った自分の代わりに、黙って出兵した娘のことをかなり心配していた。
物語の結末でムーランが帰還した際、心から祝福した。
ファ・リー
原語版声優:フリーダ・フォー・シェン / 日本語版吹替:一城みゆ希
実写版 演:ロザリンド・チャオ / 高島雅羅
ムーランの母。
おてんばで男勝りなムーランを常に心配している。心配のあまり、ムーランにお見合いを薦めたが、うまくいかないムーランを見てさらに絶望した。ムーランの祖母の自由ぶりにも手を焼いている様子である。
勝手に出兵したムーランをファ・ズーと共に案じた。物語の結末でムーランが帰還した際、心から祝福した。
ファ家の祖母
原語版声優:ジューン・フォーレイ、原語版歌唱:マーニ・ニクソン / 日本語版吹替:京田尚子
ムーランの祖母。
「幸運のコオロギ」としてクリキーを連れてきた。ミーハーかつ素直すぎるため、すぐ口車に乗せられる。そのため、「幸運のコオロギ」と騙されてクリキーを購入してしまった。
その足でクリキーが「幸運のコオロギ」であると本気で信じ、目を閉じたまま歩いても死なないと思い込む。実行した結果、ムーランの祖母を避けた車同士で事故が多発してしまった。
ムーランがお見合いをする際、身支度を手伝った。また、この際にムーランにお見合いの手解きを教えている。
フン族との戦いを全て終え、シャン・ユーの刀を持ち帰ってきたムーランに「男を連れて帰ってきても良かったのに」と言う。またムーランに会いに来たシャンを見て「私も戦いに行こう!」「ずっとここにいて!」と言うなど、調子の良いところもある。
ヴィランズ
シャン・ユー
原語版声優:ミゲル・フェラー / 日本語版吹替:藤岡弘、
本作のディズニー・ヴィランズ。
中国侵略を企むフン族の頭領。馬とハヤブサを飼っており、戦闘にも使っている。万里の頂上を超えて中国の侵略を実行しようとしてきた。
女子供関係なく殺める残虐な性格で、身体がとても強靭。
雪山での戦い後、生き残った仲間と共に王宮を制圧するが、ムーランたちに阻まれる。その結果、フン族のほとんどが壊滅、剣も馬も失ったが、シャン・ユーは無傷だった。
怒り狂ったシャン・ユーはフン族の生き残り5人と共に宮殿を制圧した。その後、再びムーランに阻止され、シャンとの闘いの末に転落した。
隊の仲間
ヤオ
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目次 - Contents
- 『ムーラン』の概要
- 『ムーラン』のあらすじ・ストーリー
- フン族と中国の戦争
- 「女性らしさ」と「自分らしさ」で揺れるムーラン
- 徴兵令と決断
- フン族討伐隊での訓練
- フン族との初めての戦い
- 追放
- 中国の宮殿で最終決戦
- ファ家に帰るムーラン
- 2020年に実写映画化
- 実写映画化と原作映画の相違点
- ムーランが戦う際の髪型
- ムーシューは出演しない
- ヴィランズが女性である
- リー・シャンの名前が変更されている
- ムーランに妹がいる
- ムーランの家の違い
- ヴィランズの決戦の場所が違う
- 『ムーラン』の登場人物・キャラクター
- 主な登場人物
- ファ・ムーラン
- ムーシュー
- クリキー
- リー・シャン
- ファ家の人物
- ファ・ズー
- ファ・リー
- ファ家の祖母
- ヴィランズ
- シャン・ユー
- 隊の仲間
- ヤオ
- チェン・ポー
- リン
- 宮廷の人物
- 皇帝
- チ・フー
- その他の人物
- 仲人さん
- ファ家の先祖
- リー将軍
- カーン
- チビちゃん
- ハヤブサ
- 『ムーラン』の用語
- フン族
- フン族討伐隊
- 『ムーラン』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- ムーランが焼け野原からぬいぐるみを拾うシーン
- ムーシューがムーランを慰めるシーン
- 国民がムーランに感謝する
- 皇帝「はかりは一粒の米で揺れる」
- ファ・ズー「やがて咲くときには、あれがどの花よりも美しいだろう」
- ムーラン「いつも一緒では?」
- 皇帝「逆境に耐えて咲く花は、最も珍しく、最も美しい」
- 『ムーラン』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- ファ・ズーがムーランを止めに行かなかった理由
- ファ・ズーが名うての剣豪だった可能性
- 『ムーラン』の主題歌・挿入歌
- ED(エンディング):クリスティーナ・アギレラ『Reflection』
- 挿入歌:レア・サロンガ『Reflection』
- 日本版イメージソング:LUNA SEA『Breathe』
- 日本版挿入歌:伊藤恵里『リフレクション』
- 日本版挿入歌:一城みゆ希、京田尚子、伊藤恵里『家に名誉を』
- 日本版挿入歌:園岡新太郎、中尾隆聖、小田豊、塩屋浩三、山寺宏一、伊藤恵里『闘志を燃やせ!』
- 日本版挿入歌:中尾隆聖、小田豊、塩屋浩三、すずきまゆみ、安原義人『愛しい女(ひと)よ』