国民クイズ（Quiztopia）のネタバレ解説・考察まとめ
『国民クイズ（Quiztopia）』とは、1993年に週刊漫画雑誌『モーニング』で連載された、杉本令一原作、加藤信吉作画による漫画作品。2025年1月、山田孝之主演での実写ドラマ化が発表された。
民主主義体制が崩壊した日本では、憲法の名のもとに運営されるテレビ番組「国民クイズ」が最高機関を担っていた。高いパフォーマンスで番組を盛り上げる番組司会者のK井K一が、自信を取り巻く数々の陰謀に巻き込まれながらも、マイクひとつで大衆を扇動し、熱狂させていく様を描いたディストピア作品である。
「国民クイズ」の番組ディレクター。本名は不明で、通称は「ディー」。モヒカンのような髪型をした小柄な男性。
K井を最も近くで管理し、イヤホンを通じて番組中に指示を出す立場でもある。
K井の「友人」として会話をしたり、忠告をしたりもするが、基本的にはテレビ局の犬という立場であるためか、互いに熱い友情を築いている様子はあまり見られない。
K井が番組を降板させられ、シベリアに送られてからは、後任の司会者として「国民クイズ」に出演している。
M田 A子（えむた えーこ）
K井と同じく囚人で、番組のサブ司会者を務める女性。別名MM2206号。
元アイドルの美しい容姿を活かし、セクシーなコスプレ衣装に身を包んで問題を出題するなどして番組を盛り上げている。
しかし性格には難があるようで、撮影現場を出ると口も悪い。K井が脱獄した際にはこのまま戻ってこなければ自分がメインになれるのに、と言った旨の発言をしていた。
K井が司会を降板した後も、新司会のD門と共に番組に出演している。
内藤（ないとう）
国民クイズ省本選局制作部長を務める男性。薄い頭髪と、長い下まつ毛が特徴。
クイズ本選局長である森村のブレーン的な立ち位置にいるが、非常に頭が切れるため、実権は内藤が握っている。
K井の裏切りを突き止め、「国民クイズ終了」を宣誓しようとする彼を最後まで妨害し、革命の阻止に成功した。
森村 茂三（もりむら しげぞう）
国民クイズ省本選局の局長。縮れて逆立った髪の毛と、長い髭をたくわえた小柄な老人。
次期事務次官の最有力候補で、現事務次官派と対立している。
権力欲が非常に強いが感情的になりやすく無能で、自分の立場ばかりを気にする姿が描かれている。
佐渡島共和国の思惑を悟ったことで、佐渡島や諸外国への核攻撃を目的に自ら国民クイズへの出場を志願するが、暴動のどさくさの最中、憂木響子に射殺されるという末路を辿った。
村越（むらこし）
国民クイズ省内局の「賞罰施行委員会（通称SS隊）」の隊長。実質軍隊のようなものである、賞罰施行委員会を率いている昔気質の軍人。
賞罰の演出のために過激な行動を取ることから、お茶の間を楽しませると同時に、恐ろしい人物として番組ではお馴染みの顔になっている。
暴力や殺害を伴う場面で登場し、大衆が暴徒化した際は、制圧のために軍隊として出動もしている。
嗜虐心が高く、K井が脱走した際の行き先について口を割らなかった時は、麻里子を電気椅子での拷問にかけることを提案するなどした。
国家転覆計画の関係者
南原 聖次（なんばら せいじ）／菊池 聡（きくち さとし）／谷川 修（たにかわ おさむ）
左から南原、菊池、谷川
「反国民クイズ統一戦線 本格派（通称：本格派）」の構成員たち。
「本格派」は彼ら三名のみの弱小民主主義運動集団で、ブラウン管テレビ一台をローンで買うほど金に困っている。
民主主義だったころの日本を取り戻すという目標を持つことから、K井の存在が害と認識しており、番組終了後、刑務所へ戻る護送車に乗っている彼を急襲したものの暗殺に失敗、追われる身となってしまう。
佐渡島共和国への亡命を企てていたところ、憂木に声を掛けられて彼らの仲間に加わり、和解したK井とも一定の信頼関係を築くに至った。
革命決行の際は、有志を率いてクイズ省制圧を成し遂げている。
革命に失敗した後はK井と共にシベリアでの強制労働に従事しており、乗り込んできた憂木に救出された。
徳田 順一郎（とくだ じゅんいちろう）
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佐渡島共和国の大統領。アメリカ、イギリス、中国、フランスなどの主要国と手を組み、打倒日本を目論んでいる。
表向きは日本の分割統治を餌に諸外国と手を組んでいるものの、実際は佐渡島単独での日本列島統治を企てるなどずる賢い一面もあるが、打倒国民クイズのために一枚岩で動くことができる自軍をしっかりと率いており、リーダーシップは強い人物。
終盤では飛行船からの放送を使って、国民クイズ休止に戸惑う日本国民たちに、ストライキの決行や、国民クイズ打倒の呼びかけを行っていた。
ストーリー本筋に関わる人物
獄間沢 幸之助（ごくまざわ こうのすけ）
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目次 - Contents
- 『国民クイズ（Quiztopia）』の概要
- 『国民クイズ（Quiztopia）』のあらすじ・ストーリー
- クイズが全てを決める国
- 「本格派」の襲撃
- K井の決断
- 終焉と再生
- 『国民クイズ（Quiztopia）』の登場人物・キャラクター
- 主要人物
- K井 K一（けーい けーいち）
- 真部 麻里子（まなべ まりこ）
- 憂木 響子（ゆうき きょうこ）
- 「国民クイズ」関係者
- D門 E吉（でぃーもん いーきち）
- M田 A子（えむた えーこ）
- 内藤（ないとう）
- 森村 茂三（もりむら しげぞう）
- 村越（むらこし）
- 国家転覆計画の関係者
- 南原 聖次（なんばら せいじ）／菊池 聡（きくち さとし）／谷川 修（たにかわ おさむ）
- 徳田 順一郎（とくだ じゅんいちろう）
- ストーリー本筋に関わる人物
- 獄間沢 幸之助（ごくまざわ こうのすけ）
- 真部 市子（まなべ いちこ）
- 国民クイズ出場者たち
- 柿谷 忠彦（かきや ただひこ）
- 埼玉の岸野くん（さいたまのきしのくん）
- 秋田の横田さん（あきたのよこたさん）
- 丸岡 重三郎（まるおか しげさぶろう）
- 熱狂的な阪神ファン（ねっきょうてきなはんしんふぁん）
- 坂本 美子（さかもと みこ）
- 『国民クイズ（Quiztopia）』の用語
- 国民クイズ（こくみんくいず）
- 日本国憲法12条「国民クイズ」（にほんこくけんぽう12じょう こくみんくいず）
- 予選（よせん）
- ふるい落としクイズ（ふるいおとしくいず）
- 決勝「賢者の国」（けっしょう「けんじゃのくに」）
- 賞与映像（しょうよえいぞう）
- 国民クイズ省（こくみんくいずしょう）
- こくみんといっしょ
- 特別報道番組 映像で見る国民クイズの歴史（とくべつほうどうばんぐみ えいぞうでみるこくみんくいずのれきし）
- 反国民クイズ統一戦線「本格派」（はんこくみんくいずとういつせんせん ほんかくは）
- 佐渡島共和国（さどがしまきょうわこく）
- 『国民クイズ（Quiztopia）』の名言・名セリフ／名シーン・名場面
- K井K一「K井死すとも、国民クイズは死なず！」
- 麻里子とK井の抱擁
- K井「こうなりゃおもちゃはおもちゃらしく、見事に全国民の意思にあやつられて見せてやる！！」
- ラストシーンで「クルンッ」と巻きあがるK井の前髪
- 『国民クイズ（Quiztopia）』の裏話・トリビア・小ネタ／エピソード・逸話
- 原作者が本作を思いついたきっかけはキンクスの「Give the People What They Want」
- 設定が似ているドラマ『ザ・クイズショウ』
- プロのクイズプレイヤーも提唱する「クイズ形式の国民投票」