絶対可憐チルドレン(絶チル)のネタバレ解説・考察まとめ

『絶対可憐チルドレン』とは2005年より椎名高志が『週刊少年サンデー』で連載していた漫画、およびそれを原作としたアニメ作品。超能力者が年々増え続けている現代世界を舞台に、政府の特務機関に所属し、最強の超能力を持つ3人の少女達ザ・チルドレンと、指揮官で普通人の天才ある皆本が様々な事件や災害から人々を守るサイキックアクション漫画である。物語にはチルドレン達の小学生編、中学生編、高校生編があり、チルドレンの成長や皆本とのラブコメディーも展開された。2021年まで連載は続き、根強い人気を有している。

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CV:中村悠一、釘宮理恵(幼少期)

バベルの超能力特務部隊「ザ・チルドレン」の現場運用官であり、指揮官的な立ち位置の男性。初登場時20歳で眼鏡を常にかけている。ルックスも良く、周囲の大人の女性からの評価も高い。無能力の普通人であるものの、高度な指揮能力と超能力者との共存を望む良識者である。チルドレンの信頼を得ており、私生活面でもチルドレンに押し掛けられる形で共同生活を送っていた。その為家事や料理が得意になり、家庭的な一面も持つ。チルドレンの3人からは恋愛的な好意も寄せられているものの、子供だからという理由で相手にしていない。親元を離れているチルドレンの代わりに、大人としてチルドレンを教え導いていた。それでもチルドレンに振り回される事が多々あり、日々疲労を積み重ねている。最終的にチルドレンを一人前に育て上げ、悲惨な未来を乗り越えて、世界を救った。

伊号に悲惨な未来を見せられた際、未来の薫を自分が撃ち殺してしまう事がトラウマとなってしまう。また大人になった薫へ、未来の自分が恋心を抱いている事に戸惑い、悩んでいた。チルドレンとは時にぶつかり合いながらも、共に成長していく。一方で子供から大人の女性へと成長していく彼女達に対し、接し方が分からずに戸惑いを覚えていった。最終的に薫への想いを受け入れ、彼女と歩んでいく事を受け入れる。

幼少期からの天才であり、大人の知能を遥かに上回っていた。その知能の高さ故に、周囲と馴染めずに孤独を抱えてしまう。チルドレンの担当官になったのも、こういった暗い過去が一因となっていた。

ザ・チルドレン

明石薫(あかし かおる)

CV:平野綾

バベルの超能力特務部隊「ザ・チルドレン」に所属し、国内で3人しかいない超度7の最高レベル超能力者の少女。短髪で勝気な念動能力者であり、あらゆる物体を持ち上げたり弾き飛ばす事が出来る。また他の超能力者と力を合わせる事で「ブースト」と呼ばれる特殊な能力も使用可能。ブーストにより、多くの洗脳エスパーの催眠を解除し、ブラックファントムから解放した。また意識をブーストによって、時間を超えさせる事も可能である。これによりフェザーと称して未来の薫が現代で活動した。
チルドレンでは主に犯人の確保や戦闘を担当する。快活で誰よりも仲間を大切にする、チルドレンのリーダー格でもある。小学生編では自分の力を過信し、皆本の命令を無視してしまう危うさもあった。だが皆本や多くの人々との出会いの中で成長し、頼もしい人物へと成長していく。一方で「エスパーを守る」という本能を持っており、超能力者を率いていくカリスマ性を発揮していった。彼女の魅力に、敵味方問わず多くの超能力者が惹かれていた。またエロ親父の様な趣向もあり、エロ本や女のパンチラ等に興味を示している。チルドレンがミニスカなのは、薫の提案によるものであった。

予知された未来では、普通人に虐げられる超能力者達を救うべく、パンドラへと寝返る。そして破壊の女王(クイーン・オブ・カタストロフィー)」として、葵、紫穂と共にパンドラ(超能力者達)を統率し、普通人との全面戦争に踏み切ってしまう。最終的に、愛する皆本の手によって自ら殺される事を受け入れ、射殺されてしまった。だがその意識はフェザーに託され、悲惨な未来を回避すべく現在へと送られる。フェザーの活躍もあり、現在の薫は悲惨な未来を回避する事に成功した。

他のチルドレンの2人と同様、皆本に好意と信頼を寄せている。最終的に皆本と結ばれる事となった。

野上葵(のがみ あおい)

CV:白石涼子(アニメ)、土谷麻貴(戦国大戦)

バベルの超能力特務部隊「ザ・チルドレン」に所属し、国内で3人しかいない超度7の最高レベル超能力者。瞬間移動能力者であり、あらゆる場所へのテレポートが出来る。また条件さえ合えば、異次元へのテレポートも可能。この能力を応用し、犯人追跡やチルドレンの移動、危険な場所への突入等の任務をこなした。一定の場所にテレポートし続ける事により、宙に浮く事も可能である。
京都出身であるが、大阪弁を話す(作者が京都弁を知らなかった為)。メガネを常に着用しており、成績も優秀。胸の発育が遅れている事にコンプレックスを抱き、耳たぶやくすぐり攻撃に弱い。仲間想いで情に厚く、チルドレンの仲間達を何よりも大切にしている。また関西気質でお金の事に敏感であった。

他のチルドレンの2人と同様、皆本に好意と信頼を寄せている。高校生編からはバレットに想いを寄せられる様になるが、当人は気付いていない。

悲惨な未来では薫、紫穂と並び「光速の女神(ライトスピード・ゴッデス)」と呼ばれ、超能力者を率いて普通人と戦っていた

三宮紫穂(さんのみや しほ)

CV:戸松遥(アニメ)、土谷麻貴(戦国大戦)

バベルの超能力特務部隊「ザ・チルドレン」に所属し、国内で3人しかいない超度7の最高レベル超能力者。接触感応能力者であり、相手の思考を読み取る、物に触れて過去を見る等の事が出来る。この能力を応用し、主に情報収集や犯人追跡等の任務をこなした。また戦闘能力が無い為、戦闘では拳銃、スタンガン等を用いる。弾道を能力で予測出来る為、かなりの命中率を誇る。
父は警察庁長官であり、彼女に未解決事件の透視を度々行わせていた。凄惨な事件もある為、事件を追体験させる様な行為に皆本は一時憤慨していた。だが、父親は彼女の能力を社会に役立てる為に、本人の合意の上で協力してもらっている。一見冷徹な様に見えるものの、父母との関係は良好であった。また幼少期から人の心の底を無意識に見て来た為、達観したような視点を持っている。その為一見穏やかに見えるが、内心は腹黒で涼しい顔毒舌を吐き、平然と嘘をつく事も多々ある。また薫に一番依存している面があり、彼女が傷付けられると容赦無く殺意を剥き出していた。葵とも仲が良いが、幼少期に嫉妬から意地悪をしてしまった過去がある。大人びた性格に見える彼女であるが、その内側は甘えん坊で嫉妬深いという二面性を持っていた。

他のチルドレンの2人と同様、皆本に好意と信頼を寄せている。また大人の心を透視して性的な知識を得ている為、耳年増であった。皆本に性的な知識をひけらかし、揶揄っている。また同じ接触感応能力者の賢木に対抗意識を燃やしており、何かと先輩風を吹かせる彼に苛ついていた。成長するに従い、賢木を尻に敷く様になる。

悲惨な未来では薫、葵と並び「禁断の女帝(アンタッチャブル・エンプレス)」と呼ばれ、超能力者を率いて普通人と戦っていた。

松風浩一(まつかぜ こういち)

高校生編から登場した、チルドレンの通う高校のクラスメイト。10歳の頃事故で死にかけていた所を、薫に助けられた過去を持つ普通人の少年。以降、彼女に好意を抱き、エスパーやバベルについて調べ続けた。そしてチルドレンの通う高校に進学し、薫と再会を果たす。その際に指揮官としての資質を皆本に見込まれ、バベルの臨時職員として採用された。

本来であれば、特務任務中のチルドレンを見た者は催眠能力で記憶を消される事となっている。だが彼には、見たもの全てを完全に記憶する「瞬間映像記憶能力」が備わっていた。これにより催眠能力に対して強い耐性を持つ。

当初、チルドレンとの再会が上手く出来すぎている点から、兵部にブラックファントムのスパイ疑惑を掛けられる。様々な検査を受けるものの、結局正体が判明せずに有耶無耶となった。

ブラックファントムに皆本が囚われてからは、指揮官代理としてチルドレンを導く。的確な指示により、彼は活躍を重ねていった。だが後に松風がブラックファントムの最新の洗脳をされたエスパーであった事が判明する。以降はブラックファントムに忠実な本来の人格に乗っ取られ「ファントム・ナイト」として活動した。最終的に兵部の手により、模擬人格の松風が肉体を乗っ取る事に成功する。その後は再びバベル候補生となり、チルドレンの味方となった。

バベル関係者

賢木修二(さかき しゅうじ)

CV:谷山紀章

バベルの医療研究課の医師であり、チルドレンの担当医でもある。初登場時22歳で当初はオールバックにしていた。中学生編以降は前髪を下ろし、イメチェンをする。後にチルドレンのサポートチームに参加し、コードネームは「ザ・イクスプロレイター(診察者)」を付与された。

超度6の接触感応能力を基本とした複合能力者。相手の心を読み取れる他、生体内の生命活動をある程度制御できる生体コントロールも持つ。生体コントロールは当初、不完全で未熟であったが、中学生編では熟達して骨折すらも即座に完治させる様になった。治療の他にも銃撃技術や格闘技術を習得しており、前線でチルドレンをサポートする事もある。性格は極度の女好きであり、多くの女性と関係を持っていた。一方で接触感応能力により、幼少期から人々の心を否応なく見て来てしまった経験から、他者を俯瞰して見つめている一面を持つ。また仲間想いである一方、敵に対しては腹黒い。皆本と仲が良く、何かと互いに頼りにしている。兵部に対しては敵対心を剥き出しにしており、仲が悪い。因みに、賢木は幼少期に蕾見の色香に誘惑されて、負傷していた兵部を売り渡した事がある。

同じ接触感応能力者である紫穂に対しては、その能力特有の悩みや辛さがわかる為、何かとアドバイスをしていた。だが物語が進むに従い、彼女の尻に敷かれる様になっている。

バレット・シルバー

CV:近藤隆、千葉紗子(幼少期)

バンダナが特徴的な合成能力者の少年。鉛を操る能力を持ち、銃弾の軌道を自在に変えられる。元々はブラックファントムの洗脳エスパーであり、多くの人間を暗殺してきた。それ以前の過去はブラックファントムによって抹消されている。

ブラックファントムの指令により、チルドレン抹殺の為に来日した。その後、チルドレンと交戦するも、ブーストによって洗脳を解かれる。以降は施設で過ごし、アニメやゲームに影響されてオタクとなった。ミリタリーマニアな面もあり、銃器に詳しい一面を持つ。ネットゲームをきっかけに、同じくブラックファントムの洗脳エスパーだったティムと知り合い、友達となっている。そして彼と共に、バベルが新たに創設した特務チーム「シャドウ・オブ・ザ・チルドレン」、通称「影チル」に加入した。

影チルでは主にチルドレンの学園生活を支援する事となる。バレットは透明になれる特殊スーツを身に付け、チルドレンの警護を担当した。高校生編では葵を異性として意識し始めている。

ティム・トイ

CV:皆川純子

金髪の合成能力者の少年。催眠能力、幻覚能力能力、念動能力を組み合わせ、オモチャを巨大化させて操っているかのように見せる。元々はブラックファントムの洗脳エスパーであり、以前の過去はブラックファントムによって抹消されている。

バレットと同じ様に、ブラックファントムの指令により、チルドレン抹殺の為に来日した。その後、チルドレンと交戦するも、ブーストによって洗脳を解かれる。以降は施設で過ごし、アニメやゲームに影響されてオタクとなった。照れ屋でウブな性格で、ネットゲームをきっかけに、同じくブラックファントムの洗脳エスパーだったバレットと知り合い、友達となっている。そして彼と共に、バベルが新たに創設した特務チーム「シャドウ・オブ・ザ・チルドレン」、通称「影チル」に加入した。

影チルでは主にチルドレンの学園生活を支援する事となる。ティムはチルドレンそっくりの人形を操り、正体を隠している彼女達が出動中に、代わりに人形に学園生活を送らせた。

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