絶対可憐チルドレン(絶チル)のネタバレ解説・考察まとめ

『絶対可憐チルドレン』とは2005年より椎名高志が『週刊少年サンデー』で連載していた漫画、およびそれを原作としたアニメ作品。超能力者が年々増え続けている現代世界を舞台に、政府の特務機関に所属し、最強の超能力を持つ3人の少女達ザ・チルドレンと、指揮官で普通人の天才ある皆本が様々な事件や災害から人々を守るサイキックアクション漫画である。物語にはチルドレン達の小学生編、中学生編、高校生編があり、チルドレンの成長や皆本とのラブコメディーも展開された。2021年まで連載は続き、根強い人気を有している。

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小学生編にて、チルドレンは超能力犯罪者を追い詰める。だが彼は「超能力者は普通人によって迫害されており、行き場が無くて仕方がなく犯罪をしている。」という事情を話し、同じ超能力を持つ彼女達へ理解と見逃す様に頼み込んだ。そこへ皆本が現れ、犯罪者を一喝する。「君はなんにでもなれたし、どこへでもいけたんだ!!」。皆本の一喝にチルドレンは心を打たれるのであった。

チルドレンは皆本の言葉を胸に、成長していく。そして彼の言葉は、チルドレンを通してパンドラを始めとした、様々な人々の胸に響いていった。

明石薫「大好きだったよ。愛してる。」

皆本は伊号の予知能力により、未来で起こる出来事を体験する。荒廃した世界で未来の彼は、大人になった薫へ銃を向けていた。未来では、薫が超能力者を率いて、普通人と全面戦争をしていたのである。未来の皆本は、彼女を止めるべく説得をしていた。だが両者の間には決定的な溝があり、皆本は薫を撃ってしまう。「大好きだったよ。愛してる。」。彼女はその言葉を最期に、皆本の銃撃に倒れるのであった。

この未来を見た皆本は、自分の手で薫を殺してしまった事、大人になった薫へ恋愛感情を抱いていた事に苦悩すると共に、この未来を回避すべく奔走していく事となる。物語の展開を決定付けた名言であり、名シーンである。

明石薫「物を壊すって快感じゃん?」

チルドレンは任務をこなし、超能力で大規模な山火事を防いだ。その圧倒的な自分の力に、薫は得意げになる。「物を壊すって快感じゃん?」。彼女のその発言を聞いていた皆本に、戦慄が走る。彼の脳内では、未来で世界を荒廃させた薫の姿が過っていた。

チルドレンが善にも、悪にもなり得る危険な存在である事が描かれたシーンである。

アフリカ大陸の独裁者が射殺されるシーン

アフリカ大陸の某国において、独裁者が射殺された。その犯人はブラックファントムの洗脳エスパー、ティム・バレットによるものであった。彼は超能力を使用し、非道な殺人マシーンとして様々な要人の命を狙っていく。そしてティムは首領の指令により、チルドレンの居る日本へと乗り込んでいった。

今までの敵とは明らかに違う、冷酷非道なブラックファントムという悪の組織を表現しているシーン。これ以降、ブラックファントムがチルドレンの前に現れ、本格的に暗躍していく。

初めてブーストを発動するシーン

チルドレンはブラックファントムの洗脳エスパーであるティムと交戦する。チルドレンは彼の洗脳を解こうとする。だがティムには自殺プログラムが仕込まれており、敗北して囚われそうになった場合に自らの命を絶つ様になっていた。これによりチルドレンは全力を出し切れず、かなり苦戦した。だが皆本の采配により、両者の力が拮抗した所でチルドレンの力が全開されてブーストが発動する。ブーストにより3人の力が結集し、薫の背中に天使の翼の様なものが生えた。そしてブーストの光に包まれたティムは、その洗脳から解放される。

これ以降ブーストは、ブラックファントムの洗脳エスパーに対し、唯一の対抗手段となる。チルドレンの結束とパワーアップが描写されたシーン。

悠理の初登場シーン

中学生に進学したチルドレンは、雲居悠理という少女に出会う。彼女達は雲居と仲良くなっていった。

ブラックファントムのキーマンである雲居は、首領の娘であるファントムドーターであった。彼女は擬似人格雲居悠理を作り出し、チルドレンのブーストを解明すべく、彼女達へ近付いたのである。物語が新たな展開へ進んでいく、きっかけとなったシーン。

雲居悠理「「ファントム・トレイター」とでもお呼びください。」

ブラックファントムの幹部として、チルドレンのブーストを解明すべく彼女達へ近付いた悠理。だがチルドレンや他の友達との日常生活の中で、次第に心が満たされていく。そして元々は模擬人格であった悠理を主体に、彼女の人格は統合された。雲居悠理として生きていく事を決めた彼女は、ブラックファントムとの離別を決意する。

悠理はチルドレンや他の仲間達から、自分に関する全ての記憶を消し、1人でブラックファントム壊滅の為に戦いを挑んでいく。そこで立ちはだかる実の兄ギリアムに彼女はこう言った。「「ファントム・トレイター」とでもお呼びください。」。

悲惨な未来での悠理は、ブラックファントムに心を壊されて、世界の破滅に加担する運命であった。だがチルドレン達の活躍により、悠理の運命が変わっていく。この台詞はその事を象徴していた。

悠理が立ち直るシーン

ブラックファントムに立ち向かった悠理であったが、その心には超能力者を洗脳し生体兵器として運用してきた自分への嫌悪感と普通の日常への憧れがあった。ブラックファントムはその心の隙を突き、彼女を洗脳してしまう。これにより悠理は再びチルドレンと敵対した。だがチルドレンの活躍により悠理の洗脳は大きく揺らぐ。更にフェザーの一部となっていた悲惨な未来の悠理が、現在の悠理を説得した事で洗脳を打破した。そして彼女は涙ながらにチルドレンの元へ戻ったのである。

悲惨な未来への分岐点は悠理であった事がフェザーによって明かされる。未来の彼女は、1人で自分を責め続けて大切なものを多く失い、闇堕ちしていた。そして最終的にファントムシステムの生体部品となり、世界崩壊の要員となっていたのである。その後、未来のチルドレンに救い出され、かつての自分を救うべく意識をフェザーに託して現在へとやって来たのであった。

悠理がチルドレンの元へ戻った事により、未来が白紙となった重要シーンでもある。

『絶対可憐チルドレン』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

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