メタルスレイダーグローリー(ゲーム)のネタバレ解説・考察まとめ

『メタルスレイダーグローリー』とは、1991年にHAL研究所から発売されたファミリーコンピュータ用SFアドベンチャーゲームである。ゲームは地球圏で平和な日常を送る主人公・日向忠が中心となって進行する。彼は作業用と思われたメタルギアームの購入をきっかけに、戦闘用メカ「グローリー」のパイロットとして未知の宇宙へ旅立つことになる。『メタルスレイダーグローリー』は、ファミコンの限界に挑んだ美しいグラフィック・深みのあるストーリー・多彩なゲーム性が融合した作品で、それが大きな魅力となっている。

『メタルスレイダーグローリー』の概要

『メタルスレイダーグローリー』は1991年にファミリーコンピュータ用ゲームとして発売されたアドベンチャーゲームである。このゲームは、SF要素と細かく練られたストーリーが魅力であり、発売当時における最先端の技術を導入したものだった。特に、ゲームのグラフィックとサウンドは、プレイヤーに深い印象を与え、ファミコンゲームとしては、かつてないレベルの完成度を誇っていた。

ゲームの物語は、主人公の日向忠(ひむかいただし)が偶然にも未知のメカ「グローリー」を発見し、地球外の脅威と対峙することから始まる。プレイヤーは日向忠を操作し、さまざまな惑星や宇宙基地を探索しながら、謎を解き明かし敵と戦う。ストーリーについては、プレイヤーの選択によって物語の結末が変わる分岐点がいくつかある点が特徴である。

『メタルスレイダーグローリー』は、多くのゲーム愛好家や批評家によってその歴史的価値が認められている。

移植作品『メタルスレイダーグローリー ディレクターズカット』は、2000年にスーパーファミコン向けに発売されたリメイク作品で、グラフィックやサウンドが大幅に改善されている。さらに、2007年にはWii向けに、2015年にはWii U向けに、ファミコン版とスーパーファミコン版の両方が配信された。

漫画版も存在している。「亜空転騒フィクサリア」は『メタルスレイダーグローリー』の原案となった☆よしみるの漫画作品である。この漫画作品の登場キャラクターは、ゲーム版にも登場している。
また「最終機攻兵メタルスレイダーグローリー エイミアの面影」は、ゲーム版『メタルスレイダーグローリー』の後日談として位置付けられており、本編では語られなかった設定などが登場する。

『メタルスレイダーグローリー』のあらすじ・ストーリー

オープニング

主人公の日向忠が購入した作業用重機メタルギアームが、実は軍事用メタルスレイダー「グローリー」であることが判明する。グローリーのコックピットで、忠は「地球は危機に瀕している。このメタルスレイダーの創造主を探せ。」という謎のメッセージを発見する。

謎の探求

このメッセージの謎を解くため、忠は友人のゲン・ランクルの店「GEN'S AUTO」へ向かう。

ここで忠はゲンから、メタルスレイダーの創造主、8年前の戦争終結後に姿を消した科学者についての情報を聞く。この情報を元に、忠はメタルスレイダーの創造主の調査を開始する。

重要な発見

忠は様々な場所(エアポート、ステーション、居住区)を訪れ、聞き込み調査を行う。調査を進める中で、忠は8年前の大規模な宇宙戦争と、グローリーが関係していることを知る。
また、グローリーの内部システムや記録を調べる過程で、グローリーが忠の父親である日向政忠の専用機であったことも判明する。

月への旅

謎を追って、忠はゲンから借りた小型貨物船「MOON FACE」で月へ向かう。月での聞き込み調査で、忠はグローリーの設計者がヴィヴァーチェという人物であることを知る。そして、ヴィヴァーチェが経営するというレストラン「VIVACE」へ向かう。

レストランで、忠はウェイトレスのやよいにヴィヴァーチェについて尋ねる。やよいは忠の名前と、ヴィヴァーチェという名前を聞いて狼狽し、あるメモを忠に渡して急いでそこへ行くよう促す。メモには居住区の地図が記されており、忠はその場所へ向かう。

ヴィヴァーチェの捜索

指定された場所はハンバーガーショップだったが、地下にヴィヴァーチェの私設軍基地があることが判明する。基地でキャティとエンカイに出会い、ヴィヴァーチェは既に死亡していることと、8年前の戦争の真実を知らされる。戦った相手は、異星生物だったのである。

この過程で、地球にいるはずの忠の妹、あずさが発見されるが、あずさには記憶喪失の症状があることが分かる。あずさもまた、亡き父の手がかりを求めて一人で調査活動をしていた。

あずさの誘拐

調査を進める中で、宇宙船に突如、謎の少年が現れる。少年はいきなり化け物に変身し、あずさをさらってどこかへ飛び去ってしまう。忠は軍に捜索願を出し、自らも捜索にあたる。

私設軍基地の破壊

忠は私設軍と協力し、共に異星生物という真の脅威と戦い、あずさを救出することを決意する。戦いの中で35区コロニーにある私設軍の基地が異星生物によって攻撃され、破壊されてしまう。

最終決戦

基地を破壊されたことをキッカケに、本格的な異性生物の攻撃が始まる。これが、地球を脅かす「真の脅威」であった。異性生物に対抗するため、忠は人類の運命をかけた戦いに挑む。

グローリーには最終兵器が搭載されており、これが「真の脅威」と戦うための切り札である。ヴィヴァーチェが残した、危機に陥った時にのみ使うディスクが、グローリーの最終兵器のキーディスクだった。
最終兵器「アルティメットウェポン」を発動し、忠たちは異性生物との戦いに勝利し、あずさの救出にも成功する。

エンディング

激しい戦いの末、忠たちは地球を「真の脅威」から守ることに成功する。あずさの記憶も徐々に戻り始め、平和な日常が戻ってくる。

『メタルスレイダーグローリー』のゲームシステム

ジャンル

本作は基本的にアドベンチャーゲームとして分類される。プレイヤーは主人公の日向忠となり、コマンドを選択してストーリーを進行させていく。

Fuji K
Fuji K
@Fujikei0427

Related Articles関連記事

MOTHER3(マザー3)のネタバレ解説・考察まとめ

MOTHER3(マザー3)のネタバレ解説・考察まとめ

『MOTHER3』とは任天堂、東京糸井重里事務所、ハル研究所、ブラウニーブラウンが開発し、任天堂から発売されたゲームボーイアドバンス専用のロールプレイングゲームである。『MOTHERシリーズ』の3作目。人の優しさ、人と人との繋がりが描かれる場面が非常に多く、多くのプレイヤーの感動や共感を呼んだ。舞台となるのは謎の時代・謎の世界に存在するただ一つの島、ノーウェア島。そこで悪事を働くブタの覆面をした兵士たちと、彼らと相対するリュカたちとの戦いを描く。

Read Article

MOTHER2 ギーグの逆襲(マザー2)のネタバレ解説・考察まとめ

MOTHER2 ギーグの逆襲(マザー2)のネタバレ解説・考察まとめ

『MOTHER2 ギーグの逆襲』とは任天堂より発売されたスーパーファミコン用のロールプレイングゲームである。『MOTHERシリーズ』の第二作品目だが、前作『MOTHER』とのシナリオや世界観の繋がりはない。世界の情勢やキャラクターの心情などの描写が極めて少ないことが特徴の一つで、プレイヤーの感性・想像で物語を広げていけることが魅力といえる。田舎町オネットに隕石が落ちたことをきっかけに、3人の少年と1人の少女の、宇宙人「ギーグ」の地球征服の野望を阻止するための冒険が始まる。

Read Article

【MOTHER2】マザー2のギーグはなぜあんな怖い姿に?【解説・考察】

【MOTHER2】マザー2のギーグはなぜあんな怖い姿に?【解説・考察】

『MOTHER2 ギーグの逆襲』に登場するラストボスのギーグは、非常に不気味な姿をしていることで有名である。第1段階では主人公ネスの顔が浮かぶ卵のような形をしていて、「悪魔のマシン」のスイッチが切れると怨霊のような真の姿を現すのだ。どうしてギーグはこのような姿になってしまったのか。ここではその考察をまとめた。

Read Article

目次 - Contents