メタルスレイダーグローリー(ゲーム)のネタバレ解説・考察まとめ

『メタルスレイダーグローリー』とは、1991年にHAL研究所から発売されたファミリーコンピュータ用SFアドベンチャーゲームである。ゲームは地球圏で平和な日常を送る主人公・日向忠が中心となって進行する。彼は作業用と思われたメタルギアームの購入をきっかけに、戦闘用メカ「グローリー」のパイロットとして未知の宇宙へ旅立つことになる。『メタルスレイダーグローリー』は、ファミコンの限界に挑んだ美しいグラフィック・深みのあるストーリー・多彩なゲーム性が融合した作品で、それが大きな魅力となっている。

進行方法

他の登場人物から情報を集めることで、物語が展開していく。プレイヤーの選択によって、ストーリーの展開が微妙に変化する。様々な場所を訪れ、手がかりを探していく。

戦闘システム

本作には戦闘パートが存在する。「メタルスレイダー」と呼ばれる機体を操縦して戦闘を行う。戦闘時にはパートナーを選択できる機能がある。

ゲームオーバー

『メタルスレイダーグローリー』では、選択肢を誤ると途中でゲームオーバーになる場面がある。シーンごとに表示されるコマンドは最低限に絞られているが、誤った選択肢を選ぶと物語の進行が止まり、ミスとして扱われる。ゲームオーバーになった場合、プレイヤーは直近の中断地点から再開するが、この中断地点は「忠が居眠りして見た夢」という設定であり、ストーリーの一環としてゲームに組み込まれている。

疑似シューティング

『メタルスレイダーグローリー』では、後半に疑似シューティング要素が登場する。アドベンチャーゲームの中に「敵が時間経過とともに迫る」「ミサイルを撃ち落とす」といったシューティングの要素が組み込まれ、緊迫感のある戦闘が展開される。このシューティング部分では、カーソル移動を利用して敵の攻撃を避けたり、ミサイルを撃ち落としたりすることが求められ、アクション性が高まる。この演出はファミコンの限界を超えた表現として、多くのプレイヤーに強い印象を与えた。

セーブの方式

『メタルスレイダーグローリー』のセーブ方式はパスワード制を採用している。パスワードは10文字程度と短く、覚えやすい文面になっているため、入力時の手間が少ない。例えば「えりな もう おきなよ」といった意味のあるフレーズが用いられ、ユーモアが感じられる点も特徴的である。

パスワードが聞ける場面は決められており、シーンごとに控える必要があるが、気に入ったシーンをもう一度見たいときや別の選択肢を試したいときに簡単に戻れる便利さがある。ただし、次のパスワードシーンまで進めずに電源を切ると、前のシーンからやり直しになってしまう。

『メタルスレイダーグローリー』の登場人物・キャラクター

メインキャラクター

日向 忠(ひむかい ただし)

17歳の主人公で、一人称は「俺」。作業用重機「メタルギアーム」の操作代行を専業とし、自ら作業所を経営している。両親を亡くしているため、妹のあずさを大切に育てているが、時にシスターコンプレックスと呼ばれるほど神経質になることもある。

日向 あずさ(ひむかい あずさ)

12歳の忠の妹で、一人称は「あずさ」。年齢の割に幼さが残っており、忠やエリナを慕っている。学校での成績は優秀だが、4歳の頃に父親の死を目撃したことで強い精神的ショックを受け、その前後の記憶が欠落している。

エリナ・ファーファ

左側がエリナ

17歳で、忠のガールフレンド。一人称は「私」で、判断力に優れた優しい性格の持ち主。宇宙船舶免許を所持しており、メカのオペレーターとしても優秀である。

キャティ・ヴィトレイ

18歳で、ファーストフード店「マックベリーズ」の店員だが、その正体は独立組織「私設軍」の主任である。孤児だった頃にヴィヴァーチェに引き取られ育てられた。

Fuji K
Fuji K
@Fujikei0427

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