零鵬(刃牙)の徹底解説・考察まとめ

零鵬(れいほう)とは板垣恵介の漫画『刃牙シリーズ』の第5作『バキ道』に登場する力士である。中学生の体力テストで驚異的な記録を残した事で嵐川親方にスカウトされた力士で、親方の期待通り横綱まで昇進し「近代相撲最高の傑作」の異名を持つ力士に成長した。日本相撲協会力士 vs. 地下闘技場戦士による団体戦のメンバーに選出され、力士達の力量を測るために行われた総合格闘家・岩浪混沌との対決では相撲技の櫓投げで相手を一蹴し実力を示す。古代相撲の継承者第二代野見宿禰との対決では宿禰の圧倒的な力によって敗れた。

まず最初に闘技場に現れたのは、岩浪混沌(いわなみ かおす)という国内無敗の総合格闘家である。零鵬は最初に名乗り出て岩浪との対決が決まる。岩浪は相当自信があるのか零鵬と当たった事を喜ぶ。試合開始早々に岩浪はバックハンドブローを放ち、しっかりと命中させるが、零鵬にはダメージが無い。零鵬は岩浪のトランクスを掴んで動きを封じる。零鵬はそのまま櫓投げを放ち、岩浪を顔面から叩きつける。岩浪はこの一撃で戦闘不能となり、零鵬の圧勝に終わった。

地下闘技場の相撲対決

地下闘技場で日本相撲協会力士 vs. 地下闘技場戦士が始まると、現在の角界でも屈指の猛者たちが地下闘技場の戦士と対決した。大将の零鵬の出番までに5試合が行われたが、その結果は日本相撲協会力士チームが1勝、地下闘技場戦士チームが4勝というものだった。この時点で団体戦としては日本相撲協会力士チームが1勝4敗で敗北が決定しており、控室で嵐川は「相撲の“最強説”が地に落ちた」と悔しがっている。しかし、零鵬はこれまでに敗れた力士達に不慣れなルールでの闘いで健闘したと労い「横綱が残ってりゃ“大相撲”の敗けにはならんでしょう」と余裕を見せる。嵐川は「誰一人あんたの負けを心配していない」と声をかける。

試合前、両力士が入場すると、零鵬は四股を踏んで準備運動を始める。宿禰は大きく開脚した四股で対抗する。敵を具現化できるほどのイメージする能力を持つ宿禰は「エア相撲」で事前に零鵬と対決していたと語り「零鵬は四股が足りていない」と零鵬の四股を否定する。零鵬は宿禰の言葉に動揺はみせず「エア四股をする」と余裕の表情で応じた。

なんでもありのルールではあるものの、両者は共に相撲の構えを取って試合に臨む。試合が始まると零鵬の張り手が先に命中し、宿禰の鼓膜が破れる。一瞬宿禰の動きが止まったところで零鵬はさらに肘でカチ上げをして、続けてまわしを取る。宿禰は鼻をつまんで息を強く吹き、先程破れた鼓膜のある耳から血を飛ばして零鵬の目にかける。零鵬が隙をみせたところで宿禰は零鵬の肋骨を掴んで投げる。地面に叩きつけられ、さらに肋骨を掴んで投げられた事によって肋骨を負傷した零鵬だが、なんとか立ち上がって試合を続行しようとする。しかし、今後は肩甲骨を掴んで投げ飛ばされ、頭から叩き落とされて今度こそ戦闘不能。宿禰の勝利となった。

宿禰との再戦

日本相撲協会力士 vs. 地下闘技場戦士の団体戦は地下闘技場戦士の勝利に終わった。負けず嫌いな零鵬は変装をして身を隠し、路上で宿禰に再戦を要求する。雨が降っていたので、ひとまず雨の当たらない橋の下に移動し、零鵬が着ていたコートを脱ぐ。宿禰はまだ零鵬の肋骨の怪我が治っていないと指摘するが、零鵬は「怪我のうちに入らん」と直ちに再戦したい意志をみせる。「横綱の強さは認めている」と改めて闘う必要はないと零鵬をなだめようとする宿禰に対し「四股は足らんがな」と応える零鵬。宿禰は地下闘技場での対決前に自分が零鵬に「四股が足りない」と言った事をまだ根に持っていると気付き、小馬鹿にした表情を見せる。すると、零鵬は宿禰の顔面にパンチを連打し、さらによろついた宿禰の脚に蹴りを放つ。止まらない零鵬の攻撃を宿禰は転がって回避すると、負傷しているものの零鵬が動けていると確認し、全力で闘う体勢を取る。宿禰が前進してくる零鵬に対し胸に蹴りを入れると、零鵬は肋骨と胸骨がさらに破壊された事によって吐血しながら膝を付いて動けなくなる。2度目の対決も宿禰の勝利に終わった。

零鵬(刃牙)の関連人物・キャラクター

第二代野見宿禰(のみの すくね)

古代相撲の一族の272代目継承者。初代野見宿禰が石炭を握って一部をダイヤモンドにした物を同様の方法で完全にダイヤモンドにするパワーを発揮し、270以上続く一族で唯一「第二代野見宿禰」を名乗ることを許された人物である。宿禰の投げ技はまわしではなく、肋骨や肩甲骨など直接体に指を引っかけて放つものが多く、その際投げられたものは骨が砕けるダメージを受けるという恐ろしい技となっている。日本相撲協会力士 vs. 地下闘技場戦士の地下闘技場戦士のチームに入って、零鵬と対決した。地下闘技場と路上の2度行われた対決であったがいずれも宿禰の勝利に終わっている。

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嵐川将平(あらしかわ しょうへい)

日本相撲協会の第17代理事長。現役時代は大関で太刀旋風(たちかぜ)という四股名の力士であった。零鵬は中学生の時に嵐川によって相撲界にスカウトされ、嵐川の弟子として力士の修行を積んだ。また、日本相撲協会理事長として日本相撲協会力士 vs. 地下闘技場戦士の団体戦のメンバーを選出した人物である。

金竜山(きんりゅうざん)

元横綱で地下闘技場戦士としても活躍した人物で、現在は親方。金竜山は宿禰と出会った事により、あらゆる格闘技の台頭によって威厳を失いつつある現在の相撲協会の実力を証明するために、日本相撲協会力士VS地下闘技場戦士の団体戦を計画した。

renote.net

岩浪混沌(いわなみ かおす)

国内無敗の総合格闘家。日本相撲協会の力士達が地下闘技場戦士と闘うのに相応しい実力を持っているかを試す為に地下闘技場支配人の徳川光成に招待された戦士の1人。零鵬は岩浪と対決し、岩浪のバックハンドブローの先制攻撃を食らうがノーダメージで、反撃の櫓投げ一撃で見事勝利した。

零鵬(刃牙)の名言・名セリフ/名シーン・名場面

「横綱が残ってりゃ“大相撲”の敗けにはならんでしょう」

地下闘技場戦士との団体戦では敗けが決定したが「横綱が残ってりゃ“大相撲”の敗けにはならんでしょう」と余裕をみせる零鵬。

日本相撲協会力士 vs. 地下闘技場戦士の団体戦は大将戦を迎える前に地下闘技場戦士チームの勝利が決まってしまう。しかし、零鵬は「横綱が残ってりゃ“大相撲”の敗けにはならんでしょう」と諦めずに試合に臨んだ。零鵬が横綱としての自身を見せる名セリフであった。

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