ハリー・ポッターシリーズの死喰い人/デス・イーターまとめ

『ハリー・ポッター』シリーズとは、イギリスの作家J・K・ローリング原作のファンタジー小説。1990年代のイギリスと魔法界を舞台に、物語の主人公ハリー・ポッターのホグワーツ魔法魔術学校での学校生活と、両親を殺害した強大な闇の魔法使いヴォルデモートとの因縁と戦いを描いた物語である。「死喰い人」とは、ヴォルデモートの思想に賛同し忠誠を誓った闇の魔女・魔法使い集団。

コーバン・ヤックスリー

演:ピーター・マラン
天文塔の戦いに参加する死喰い人のひとり。純血の一族ヤックスリー家の出身。
ヴォルデモートには非常に忠実だが、ルシウス、グレイバック、エイブリー、カロー兄妹同様、失脚したヴォルデモートを探さなかったひとりでもある。4巻終盤の復活の晩にも現れてはいない。
「ハリーがプリベット通りを去る計画」の情報を掴んだ時には自信満々であったが、「錯乱の呪文」にかかりやすい闇祓いジョン・ドーリッシュを情報源としていたためヴォルデモートには信用されなかった。恐らくこれはスネイプがヴォルデモートの信頼を勝ち得るのに利用されたものとみられる。
第6巻の「天文台塔の戦い」でホグワーツに赴き、ドラコ、グレイバック、カロー兄妹、ソーフィン・ロウルとともにダンブルドアを追い詰める。第7巻で魔法法執行部長パイアス・シックネスを「服従の呪文」で支配し、魔法大臣ルーファス・スクリムジョールが暗殺された後釜として大臣に就任させた。ヤックスリーはシックネスの後任として「魔法法執行部」部長に就任する。新政策でマグル生まれ登録委員会を設立し、ドローレス・アンブリッジとともにマグル生まれを弾劾する。
ホグワーツの最終決戦に参加し、ジョージ・ウィーズリーやリー・ジョーダンに打ち倒される。

アミカス・カロー

演:ラルフ・アイネソン
純血の一族カロー家の出身。妹はアレクト・カロー。第6巻の「天文台塔の戦い」でほかの死喰い人とともにホグワーツを襲撃する。第7巻では兄妹でホグワーツ魔法魔術学校の教師に就任し、「闇の魔術に対する防衛術」を担当する他、副校長や「規律係」の任にもついた。第7巻で、ハリーがレイブンクロー寮へ潜入した現場に駆けつけるものの、ミネルバ・マクゴナガルを侮辱したため、激怒したハリーに「磔の呪い」をかけられ、兄妹揃ってマクゴナガルに拘束された。その後の消息は描かれていない。
映画では、スネイプとマクゴナガルの決闘の際、マクゴナガルの魔法の流れ弾を喰らって気絶する。これはマクゴナガルの攻撃をスネイプが受け流した先に彼らがおり、スネイプが周囲に勘付かせぬようさりげなく彼らを攻撃したものとみられる。

アレクト・カロー

演:スザンヌ・トース
アミカスの妹。第6巻の「天文台塔の戦い」でほかの死喰い人とともにホグワーツを襲撃する。第7巻ではホグワーツで「マグル学」の教師として就任し、マグルを蔑視した教育を施す。第7巻で「分霊箱」を求めレイブンクロー寮に侵入したハリーを発見し、闇の印を使ってヴォルデモート一派に連絡するが、直後にルーナ・ラブグッドに失神させられた。その後、兄とともにマクゴナガルによって拘束されており、「ホグワーツの戦い」では戦闘している描写がない。その後については言及されていないが、戦後は兄とともにアズカバンに収監されたとみられる。
原作ではアレクトがドラコにダンブルドアを殺害するよう迫る場面があるが、映画ではベラトリックスがその役目を務める。

ソーフィン・ロウル

演:ロッド・ハント
純血の一族ロウル家の出身。第6巻の「天文台塔の戦い」で他の死喰い人とともにホグワーツに乗り込み、戦闘を繰り広げる。このとき、死の呪いを乱射し、後述する死喰い人のギボンを誤って殺害した。第7巻でアントニン・ドロホフとともに、魔法省制圧を知って逃亡したハリーらをトテナム・コート通りで襲撃するが失敗する。この失態に対して、ヴォルデモートの命令を受けた見習いのドラコに拷問されるという、屈辱的な仕打ちを受けている。
「ホグワーツの戦い」では、木に縛りつけられていたとはいえ、巨人の血を引くハグリッドを杖の一振りで黙らせる。その後の消息は描かれていない。

トラバース

演:タヴ・マクドゥーガル(映画『不死鳥の騎士団』)、ジョン・キャンプリング(映画『死の秘宝 PART1』)
冷静な性格の死喰い人。純血の一族トラバース家の出身。不死鳥の騎士団の団員マーリン・マッキノンの殺害に関与した。カルカロフが司法取引でその名を告発したが、すでにアズカバンに収監されていた。
第7巻の「ラブグッド邸の待ち伏せ」セルウィンとともに現れ、ハリーを捕らえようとしたが取り逃がす。その後、ベラトリックスに変身していたハーマイオニーとともにグリンゴッツ銀行に向かうが、透明マントで姿を隠していたハリーに服従の呪文をかけられ、銀行の地下洞窟に置き去りにされた。ホグワーツ最終決戦にも、死喰い人として参加しパーバティ・パチルと交戦するが、その後の消息は描かれていない。
『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』に登場するイギリス魔法省「魔法法執行部」部長トーキル・トラバースとの関係は明かされていない。

セルウィン

演:サイモン・グローバー(映画『死の秘宝 PART1』)
純血の一族セルウィン家の出身。プリベット通り襲撃の際に、ヴォルデモートとともに本物のハリーを追いかけた死喰い人。「ラブグッド邸の待ち伏せ」ではトラバースとともに現れ、ハリーを捕らえようとしたが取り逃がす。冷静に状況を分析していたトラバースに対し、ゼノフィリウスが自分を謀ったと決めつけ、登場するなり怒り散らしていた。

エバン・ロジエール

純血の一族ロジエール家の出身。メンバーのなかでも最古参で有力な死喰い人だった。ベラトリックス・レストレンジ、アンドロメダ・トンクス、ナルシッサ・マルフォイら三姉妹の母方の親戚にあたる。
第4巻で、ダンブルドアの憂いの篩のなかで名前のみ登場。カルカロフの司法取引にその名が挙げられたが、すでにムーディによって殺害されていたことが判明する。戦闘に秀でていたようで、死に際の抵抗でムーディの鼻を削ぐ。
一族に『ファンタスティク・ビースト』シリーズに登場するゲラート・グリンデルバルドの腹心の魔女ヴィンダ・ロジエールがいるとされる。

ウィルクス

故人。ハリーの父ジェームズらと同じ世代で、同世代のシリウスの思い出話の中にセブルス・スネイプの学友だったとして名前が登場するのみ。ヴォルデモートが失墜する前年に、闇祓いに殺された。

クラッブ

演:フィリップ・ラーム(映画『炎のゴブレット』)
ドラコの取り巻きのひとり、ビンセント・クラッブの父親。1981年にヴォルデモートが凋落した時には保身に走り主人を探さなかった1人。第4巻ではヴォルデモートの復活に駆けつけた折にそのことを責められている。第5巻では神秘部の戦いに参加するが、ダンブルドアに捕らえられ、アズカバンに収監される。他の死喰い人達とともにその後脱獄して「ホグワーツの戦い」にも参戦しているはずであるが、作中ではほとんど登場しない。

ゴイル

演:リチャード・ロッソン(映画『炎のゴブレット』)
ドラコのもうひとりの取り巻き、グレゴリー・ゴイルの父親。1981年にヴォルデモートが失脚した時には、ルシウス・マルフォイやクラッブ、マクネアらと同様、保身に走り主人を探さなかった。第4巻でヴォルデモートの復活に駆けつけたが、そのことについて責められている。作中ではその後ほとんど登場していない。

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