カストロ(HUNTER×HUNTER)の徹底解説・考察まとめ

カストロとは冨樫義博による漫画『HUNTER×HUNTER』の登場人物で、天空闘技場編の52話に登場。200階クラスの闘士で、ヒソカ=モロウと共に「フロアマスターに最も近い男」と呼ばれていた。その証拠に強者揃いの200階クラスでの戦績は9勝1敗と、同階屈指の実力を誇る。念能力は「分身(ダブル)」。2年前に一度ヒソカに敗れており、この際の“洗礼”と呼ばれる非念能力者への念による攻撃で念能力に目覚める。穏やかな性格である一方、ヒソカに対しては闘志をむき出しにしており、復讐に燃える感情的な一面もある。

カストロの概要

カストロとは冨樫義博による漫画『HUNTER×HUNTER』の登場人物。「天空闘技場」編に登場する200階クラスの闘士で、ヒソカ=モロウへの復讐に燃える念能力者。
念能力者とは、体から溢れ出すオーラとよばれる生命エネルギーを自在に操る能力を身につけた者。
自身の念能力「分身(ダブル)」と、「虎咬拳(強化系)」という拳法を武器に、ヒソカとの対決に臨む。
52話で初登場を果たしており、ヒソカと共に「フロアマスターに最も近い男」と呼ばれる、200階クラスの中でも指折りの実力者である。
暗殺一家の三男・キルア=ゾルディックが、その実力を測るために「絶」というオーラを絶ち、気配を消す技術を使って椅子に座るカストロに後ろから忍び寄るも、逆に背後を取られカストロに翻弄される結果となった。キルアは6歳の頃にはすでに天空闘技場の200階まで上り詰め、カストロと対面した時は200階クラスの念能力者たちを圧倒できるほどの実力を誇っている。そのキルアを翻弄する姿からは、カストロの実力の高さを窺い知ることができる。
2年前にヒソカに敗れており、その復讐を果たすために自身の念能力を磨いてきた。「以降の9勝はすべてヒソカ戦のための準備運動」と発言しており、その復讐心の強さが窺える。
リベンジマッチとなるヒソカとの試合、前半は分身(ダブル)と虎咬拳、その組み合わせである虎咬真拳でヒソカを攻め立てるが、分身(ダブル)の欠点をヒソカに見切られたところから、徐々に劣勢に立たされ始める。最終的にはヒソカに「キミは踊り狂って死ぬ♠︎」と宣告され、分身(ダブル)の弱点をついたヒソカの攻撃によって、まさに“踊るように”絶命した。ちなみにヒソカによると、カストロの敗因は「容量(メモリ)のムダ使い」ということだった。念による分身(ダブル)の発動は高い集中力を必要とする高等技術。人間のように複雑なものを念で再現し自由に動かすのは相当大変なことであるらしく、カストロの集中力がオーバーロードしてしまったことをヒソカは「容量(メモリ)が足りなくなる」と表現した。

カストロのプロフィール・人物像

性別:男性
年齢:不明
系統:強化系
念能力:分身(ダブル)・虎咬拳・虎咬真拳
CV:岸祐二(旧)/川島得愛(新)

穏やかな性格の持ち主。52話ではカストロの力を測ろうと背後から近づいたキルア=ゾルディックに対して大人な対応を見せており、キルアの嘘に対しても冗談を言って笑い飛ばしていた。インタビューにも礼儀正しく回答している様子が見受けられ、落ち着きのある性格であることが見て取れる。一方で過去に敗北を喫しているヒソカ=モロウに対しては復讐心をむき出しにしており、感情的な一面もあることがわかる。

強さに関しては、200階クラスの中でも指折りの実力者。その証拠に、200階クラスにおいて10戦中9勝1敗という結果を残している。ちなみにこの1敗はヒソカによるもので、以降9戦は全勝。その9戦では一度も本気を見せておらず、「ヒソカを倒すための準備運動」と発言していることからも相当な実力であることが窺い知れる。その実力は、キルアをして「相当やるね」と言わしめるほど。対戦相手であるヒソカもそのポテンシャルを買っており、「キミは才能にあふれた使い手になる…そう思ったからこそいかしておいたのに」という発言を残している。しかしこの逆接的な発言の後、ヒソカがカストロの命を奪ったことから、カストロが非常に優れた自身の才能を無駄にしてしまったことが読み取れる。理由としては本人の系統と使用能力の系統の齟齬が挙げられる。本人の天性の系統は強化系、対して主として使用している念能力「分身(ダブル)」の系統は具現化系、操作系、放出系の複合技。「ものの持つ働きや力を強くする」強化系に対し、具現化系は「オーラの物質化」、操作系は「物質や生物を操る」、放出系は「オーラを飛ばす」という特徴を持つ。つまりカストロは、高度な集中力を必要とする上に、天性の系統と異なる系統である具現化系、操作系、放出系の複合技を身につけてしまったということだ。さらに、念系統の属性相性を表す六角形で描かれた表六性図によると、強化系と操作系、強化系と具現化系は非常に相性が悪い。この表六性図の六角形には、上部の頂点に強化系、そこから時計回りに変化系、具現化系、特質系、操作系、放出系というように系統が並んでいて、近いものほど相性が良く、離れているほど会得、使用が難しいということが示されている。強化系と操作系、強化系と具現化系はそれぞれ隣接していないため、かなり相性が悪いということがわかるだろう。この選択ミスはカストロが師匠をつけず、適切な修行を行わなかった結果だと言うことができ、念において系統というものがどれだけ重要な概念かを示すいい例となっている。ちなみに、後にこれを裏付けるようにウイングは、「カストロは強化系の虎咬拳を極めていれば随一の使い手になっていた可能性が高く、自身の才能のほぼ全てを分身(ダブル)“のみ”に費やしてしまった」と発言していて、ヒソカがカストロに落胆した理由もこれだと考えられる。ウイングとはゴン=フリークスとキルアの念の師匠で、心源流憲法の師範代。ハンターになるための試験に受かった実力者に対して念を教え、その才を見極める立場であることから、念への理解の深さが窺えるが、そんなウイングがカストロの弛まぬ努力と卓越した武の才能は評価している。このことから「もしカストロが系統のことを知っていたら、幻影旅団並みの実力者になっていたのではないか」と考えずにはいられない。

カストロの能力

虎咬拳

強化系の技。念で強化した掌を虎の牙や爪に模し敵を裂く拳法で、達人クラスになると大木を真っ二つにすることも可能な威力を誇る。本編では両手にオーラが集中している様子が描かれており、ただの拳法ではなく念能力であることがわかる。またヒソカ=モロウとの戦いでは、分身を出した状態で虎咬拳を使用する、虎咬真拳を披露している。分身(ダブル)にはかなりのオーラと集中力を消費することから、併用している虎咬拳の方は少ないオーラでも威力を発揮できるということが読み取れる。少ないオーラで人の腕を容易に切断できる威力を誇るのは、カストロ自身の天性の系統と虎咬拳の系統が両方強化系で一致しているからであり、これを極めていれば相当な実力者となっていただろう。実際に60話でウイングはカストロの虎咬拳を「素晴らしい威力」と評しており、「極めれば随一の使い手となっていた」と発言している。

分身(ダブル)

自身のドッペルゲンガーを念によって作り出し、自在に操る能力。分身はカストロ自身で自在に消したり出したりすることができ、作り出した分身は幻影ではなく実体を伴う。具現化系、操作系、放出系の複合能力で、消える瞬間までそこに存在する“もう一人の自分”を生み出せる強力な能力。
分身の特徴として「通常の自分」をイメージで再現するものだということが判明していて、戦いの最中についた汚れなどを再現することはできない。ヒソカとの戦いではその特性によってどちらが本物かを見極められ、錯乱し、冷静さを失っている。
また、ダブルは単純に自分を増やすことができ、戦いにおいてかなりのアドバンテージを持つ能力だが、高い集中力が不可欠だという欠点を孕んでいる。それは、高い集中力が不可欠だというもの。自由に出したり消したりできるのはあくまで正常な状態だからこそであり、冷静さを欠いた状態や他の能力に力を割いている状態では分身を使うことができない可能性が高まる。人間のような複雑なものの再現(具現化系)し、体から離れた状態(放出系)で、自在に操る(操作系)には相当な負荷がかかるようで、「その能力を覚えてしまうと逆に他の能力を使えなくなってしまうほど」だと作中で明言されている。特にカストロの場合は天性の系統が強化系であるため、より一層大きな負荷がかかることは容易に想像がつく。現に下顎にヒソカのパンチを受けた後の朦朧とした状態では分身を出すことができなくなっており、ヒソカに「容量(メモリ)が足りていない」と指摘されている。

カストロの必殺技

虎咬真拳

分身(ダブル)と虎咬拳の組み合わせによる必殺技。本人はこれを“念によって完成した真の虎咬拳”と呼称しており、相対したものは虎咬拳を使う2人のカストロを相手にしなければならない。ちなみに真の虎咬拳のため、虎咬“真”拳とカストロは名付けたのだが、単純すぎるネーミングに実況も思わず「おーっとカストロ選手そのままのネーミングだー!!」とツッコミをいれている。
分身に敵を直接攻撃させたり、分身を囮に本体で攻撃したりと豊富な攻め方ができるのがこの技の魅力。リスクマネジメントをしながら多彩な攻撃を仕掛けることができ、一見すると隙のない完璧な技のように感じられる。また分身の方の念の出力が落ちるといった欠点も描かれておらず、単純に戦力が2倍になると考えられ、戦術の幅の広がりも考えると2倍以上の恩恵が得られるように感じられる。
ただ分身(ダブル)の特性として、高い集中力が不可欠というものがあり、自由に出したり消したりできるのはあくまで正常な状態だからこそだとわかっている。一度崩されると一気に戦略が瓦解する危険性もあり、そういった点から言えばリスクの高い能力だといえる。
また、分身(ダブル)と虎咬拳が併用できるというところも一つのポイント。分身(ダブル)は、他の能力を使用できなくなるほど“容量(メモリ)”を消費することがヒソカによって明かされているが、その状況でも虎咬拳を使用できていることから虎咬拳のコストパフォーマンスの良さが窺える。これは前述のとおりカストロの天性の系統と虎咬拳の系統の一致が理由として挙げられ、念における系統の重要性というものを暗示している。

カストロの来歴・活躍

ヒソカ=モロウとの因縁

カストロは強者がひしめき合う格闘の聖地「天空闘技場」における200階クラスの闘士であり、同階での戦歴は10戦中9勝1敗。この1敗は2年前にヒソカに喫したものだが、以降9試合では全て勝利を収めている。さらに、勝利を収めた試合ではすべてで本気を出していなかったと本人の口から明かされている。ヒソカに対しカストロは「お前の洗礼がなければ私はここまで強くはなれなかっただろう」と感謝するような発言しているが、実際は強い復讐心を抱いている。その証拠に勝利した9試合を「全てお前を倒すための準備運動にすぎない!」と発言しており、ヒソカとの試合に全てを賭けている様子が窺える。

カストロの分身(ダブル)

キルア(画像手前)の背後をとったカストロ(画像奥)

キルアがカストロの偵察に来た際は、気づかれないようにキルアの背後を取ることに成功し、読者をも驚かせた。瞬間移動の能力であるような描き方がされたが、これは「絶」を使用したキルアをあらかじめ警戒していたこと、その上で分身を椅子に座らせ、本体は「絶」使用しつつを違う場所に身を潜めていたというカラクリだと考えられる。事実本人の口から「君ほどの使い手の気配が急に消えたら私でなくても警戒するよ」とキルアが同じ階に来た時からチェックしていたことが明かされている。また、その後はお互いに実力者であることを感じ取り、互いにライバルとしての意識を強めている。その上でキルアは自身の背後をとったカラクリについて質問するが、「答えは試合でお見せする」とはぐらかされてしまっていた。

ヒソカとの再戦

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ナックル=バイン(HUNTER×HUNTER)の徹底解説・考察まとめ

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ナックル=バインとは冨樫義博の作品である『HUNTER×HUNTER』のキャラクター。作中の長編シリーズのひとつである、キメラアント編で初登場した。一つ星ハンターであるモラウを師匠としており、同じく弟子であるシュートと共に修行を積みペアを組む。ハンター協会会長であるネテロによって、シュートと共にキメラアント討伐隊のメンバー候補に選ばれ、同じく候補であったゴンとキルアとメンバー入りを賭けて戦う。ゴンに勝利してキメラアント討伐隊に選ばれると、人類の平和のため討伐作戦において死闘を繰り広げる。

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ゼノ=ゾルディック(HUNTER×HUNTER)の徹底解説・考察まとめ

ゼノ=ゾルディック(HUNTER×HUNTER)の徹底解説・考察まとめ

ゼノ=ゾルディックとは『HUNTER×HUNTER』の登場人物で、主人公ゴン=フリークスの親友であるキルア=ゾルディックの祖父。暗殺一家ゾルディック家の一員。キルアに対して甘い一面があり、家族の意に反しハンターの道を進むキルアを見守っている。オーラと呼ばれる生命エネルギーを龍に変化させ自在に操る変化系の能力者。ハンター協会会長を務めていたアイザック=ネテロと古くから付き合いがあり、表社会と裏社会を統べる者同士で持ちつ持たれつの関係を築いている。登場人物の中でも、トップクラスの実力の持ち主である。

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ノブナガ=ハザマ(HUNTER×HUNTER)の徹底解説・考察まとめ

ノブナガ=ハザマ(HUNTER×HUNTER)の徹底解説・考察まとめ

ノブナガ=ハザマとは、冨樫義博の作品である『HUNTER×HUNTER』に登場するキャラクターである。クモと呼ばれる盗賊集団・幻影旅団の初期メンバーで、旅団内では特攻の役割を担っている。戦闘に長けており殺人に一切の躊躇がない冷酷さを持つ。その反面、自らが気に入った人物に対しては情に厚く、尋問中の主人公・ゴンがノブナガを腕相撲で打ち負かした際には、旅団への入団を誘った。また常に刀を持ち歩き、素早い抜刀で標的を殺害できる。一族を滅ぼされたクラピカと旅団で激しい争いを繰り返している。

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シルバ=ゾルディック(HUNTER×HUNTER)の徹底解説・考察まとめ

シルバ=ゾルディック(HUNTER×HUNTER)の徹底解説・考察まとめ

シルバ=ゾルディックとは漫画『HUNTER×HUNTER』に登場するキャラクターであり、暗殺一家ゾルディック家の当主。ゴンの友達キルアの父親。長身、長髪で筋肉質な見た目は周りのものを委縮させるほどの威圧感がある。過去には幻影旅団の団員と戦って暗殺したことがあり、暗殺者としては一流の腕を持つ。キメラアント編ではヂートゥを一撃で叩き潰している。

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ウボォーギン(HUNTER×HUNTER)の徹底解説・考察まとめ

ウボォーギン(HUNTER×HUNTER)の徹底解説・考察まとめ

ウボォーギンとは、冨樫義博の漫画作品『HUNTER×HUNTER』に登場する盗賊集団「幻影旅団」の一員である。ライオンの鬣を思わせる髪型と、筋骨隆々の大柄な体格が特徴。頑丈な肉体と、拷問を受けても動じない精神力を持つ。念系統は「強化系」で、自身の肉体を武器とする。念を使わずとも十分強く、たった1人で武器を持つ複数の敵を屠った。幻影旅団に恨みを抱くクラピカに拉致され倒されるが、自身の死に際しても決して仲間を売ることはなかった。

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