相楽総三(るろうに剣心)の徹底解説・考察まとめ
相楽総三(さがら そうぞう)とは、『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』の登場人物で、赤報隊の隊長。物語開始時点で故人である。
赤報隊は新政府側の部隊の1つで、子供の頃の相楽左之助も同部隊に所属していた。しかし民衆を味方につけるために上からの指示で彼らが触れ回った「年貢半減」という約束が、新政府側の懐事情的に実行不可能だと明らかになると、赤報隊は“偽官軍”の汚名を着せられる。弁明のために出頭するも捕らえられ、無実の罪で処刑された。左之助にとっては大切な恩師で、相楽自身も彼に目をかけていた。
相楽総三(るろうに剣心)の概要
相楽総三(さがら そうぞう)とは、『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』(るろうにけんしん めいじけんかくろまんたん)の登場人物で、新政府側の部隊である赤報隊(せきほうたい)の隊長。史実の人物をモデルにしたキャラクターであり、物語開始時点で故人。
赤報隊には子供の頃の相楽左之助(さがら さのすけ)も所属していた。当時はまだ名字もなく、ただ「左之助」という名だった彼は、「明治維新が成立すれば理想的な世がやってくる」という夢と希望を抱いて赤報隊に参加。自身も理想に燃えていた相楽は、隊員の中でも特に若い左之助や月岡津南(つきおか つなん)たちのことを「これからの日本を作っていく大切な若者」として目にかけ、自分の側に置いて守りつつ、様々なことを教えていた。
しかし民衆を味方につけるために上からの指示で赤報隊が触れ回った「年貢半減」という約束が、新政府側の懐事情的に実行不可能だと明らかになると、彼らは“偽官軍”の汚名を着せられる。弁明のために出頭するも捕らえられ、無実の罪で処刑される。まだ子供だったため正式な隊員には数えられていなかった左之助と津南は難を逃れるも、敬愛する恩師に一方的に汚名を着せて殺した新政府を憎み、それぞれに戦いに身を投じていく。
左之助にとっては大切な恩師で、以降も彼が人生の中で進むべき道に迷った際に姿を現すが、これが夢だったのか幽霊だったのかは曖昧な形で描かれている。
相楽総三(るろうに剣心)のプロフィール・人物像
CV:菊池英博(旧アニメ版)/小野大輔(新アニメ版)/井上和彦(CDブック版)
血液型:A
優しげな雰囲気の青年。下級武士の出身だが、理想に燃える高潔な人物で、明治維新による理想社会の到来を信じていた。
しかし新政府側の勝利のために放火や略奪などを繰り返したことがあり、内心でそれを悔やみ続ける。それだけに左之助や津南といった若い隊員に期待し、彼らに理想を託すべく様々なことを教えていた。
誠実な人柄だが、理想主義が先行し過ぎている傾向があり、「話せば分かってもらえる」といったような“相手の悪辣さ”を考慮していない一面がある。赤報隊が偽官軍の汚名を着せられた時はそれが顕著で、「濡れ衣だ」と堂々弁明するために出頭した末に捕らえられ、処刑されることとなった。享年は30歳。
実は妻帯者であり、妻の照(てる)との間に河次郎(かわじろう)という息子がいる。
相楽総三(るろうに剣心)の来歴・活躍
赤報隊の暗躍
現在の茨城県の下級武士の子として生まれる。生活ぶりは貧しかったが学問に通じており、私塾を開いて自分の知識を多くの人に教えていた。日本に欧米列国が開国を迫った明治維新の激動の中、「この国とそこに住む人々のために何かをしたい」との想いから攘夷活動に身を投じる。
当初は薩摩藩の命令に従い、江戸近辺での放火や略奪などの汚れ仕事に従事した。高潔な相楽は「日本の未来のため」と自分に言い聞かせながらこれを実行するも、内心では罪無き人々を傷つけることに後悔を抱えていた。
やがて新政府側の活動はいよいよ活気づき、相楽は下級武士、農民、商人といった身分の低い者たちで構成された赤報隊の隊長を任される。赤報隊には左之助(さのすけ)や月岡克浩(つきおか かつひろ)といった少年兵も加わっており、「間近に迫った新しい時代、誰もが平和で平等に暮らせる理想の世」の到来に目を輝かせていた。
「理想の世のため」と信じて後ろめたいこともやってきた相楽にとって、彼らの希望に満ちた眼差しはまぶしく、そして尊いものに映った。彼らのような若い世代こそ新たな時代を担うにふさわしいと考えたか、相楽は左之助と克浩を側に置き、大切に守りながらも様々なことを学ばせていった。
偽官軍の汚名
戊辰戦争が始まり、薩長連合が江戸への進軍を開始すると、相楽は赤報隊を率いて先行。行く先々の農民に「旧幕府軍を倒し、自分たちが新政権を樹立したら、年貢を半分にする」とのお触れを出す。これは農民たちからの協力を得て、スムーズに進軍できるようにしようと考えた薩長連合側の策略だった。
しかし彼らの懐にも決して余裕はなく、「年貢半減令」を守ることが難しいと見るや、連合上層部はあっさりと赤報隊を切り捨てる。「偽官軍」の烙印を押された赤報隊は、“維新志士を語った悪漢”として処罰されることとなってしまう。
「赤報隊は身分の低い者たちで構成されているから、切り捨てるには打ってつけだと判断されたんだ」と憤る隊員たちをなだめ、相楽は「正々堂々と弁明し、我らの無実を訴えよう」と決意。自身の運命を薄々察したか、左之助と克浩には残るように告げて、隊の主だった者たちと共に新政府軍に出頭する。
「年貢半減令」の失策を赤報隊に押し付けて解決したい新政府軍は、必死の弁明に耳を貸すことなく、彼らを処刑。赤報隊は「偽官軍」の汚名を着せられたまま壊滅する。事前に逃がされた左之助と克浩は難を逃れるが、敬愛する相楽がその名誉を汚されたまま新政府軍に殺されたことで、明治政府に対して深い憎悪を抱くこととなった。
未来の希望
その後左之助は敬愛する相楽の性を名乗るようになり、克浩も素性を隠すためもあって月岡津南(つきおか つなん)と名前を改める。彼らはそれぞれに明治政府への憎悪を抱えたまま生きていたが、“伝説の人斬り”と呼ばれた維新志士緋村剣心(ひむら けんしん)との出会いを経て、「ただ明治政府を憎むだけでなく、かつて相楽や赤報隊の仲間たちが夢見た理想のために、この国とその民を守るために自分の力を使おう」と考えるようになっていった。
その左之助が新たな力を得ようと無茶な鍛錬を重ねて倒れた際、相楽は彼の目の前に現れ、彼にどれくらいの覚悟があるのかを尋ねている。これは左之助の夢とも本物の幽霊ともつかない形で描かれているが、左之助と津南にとって死してなお相楽が敬愛する人物であることは間違いなく事実である。
相楽総三(るろうに剣心)の関連人物・キャラクター
相楽左之助(さがら さのすけ)
剣心の仲間。東京では名の通った喧嘩屋で、式尉も驚嘆するほどの怪力と並外れたタフネスの持ち主。元赤報隊の少年兵で、相楽のことを敬愛しており、彼に汚名を被せたまま悪人として葬った維新志士を恨んでいた。しかし一度は自分も夢見て、しかし信じられなくなって捨ててしまった“維新志士たちの理想”を、今もなお力の限り実現しようと剣を振るい続ける剣心の姿を見て彼に信頼を寄せていく。
もともとは長野の農民で、明治維新の熱にあてられるようにして故郷を飛び出し、赤報隊に加わっている。理想に燃える相楽のことを師として、上司として、兄貴分として慕い、「新しい時代が来て名字を名乗れるようになったら、“相楽”と名乗ってみたい」と考えていた。
相楽もまた左之助のまっすぐな気質を評価し、「次代を担うにふさわしい若者」だとして自分の側において様々なことを学ばせていた。
相楽左之助(るろうに剣心)の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]
renote.net
相楽左之助(さがらさのすけ)とは、『るろうに剣心ー明治剣客浪漫譚ー』に登場するキャラクターで、主人公・緋村剣心の友人であり戦友である。馬ごと切り倒すほどの巨大刀剣、斬馬刀を使用して戦うことから、裏社会での異名は斬左。少年期に所属していた隊がニセ官軍汚名を着せられた絶望から、喧嘩に興じることで日々を過ごしていた。剣心と出会うまで喧嘩では負け知らずであったが、剣心に敗北し明治維新はまだ途中と諭される。それからは明治維新が生んだ軋轢に巻き込まれながら剣心らと共闘し、その中で戦術を身に付け成長していく。
月岡津南(つきおか つなん)
東京で大人気の浮世絵師。寡黙で人嫌いで、左之助によれば「子供の頃から暗い性格だった」とのこと。
元赤報隊で、左之助同様に相楽を敬愛し、彼を罪人として処刑した明治政府に激しい憎しみを抱く。ついには明治政府に対するテロまでも企てるが、剣心によってこれを阻止され、「相楽隊長が目指していた“本当の維新”は、そんな暴力で手に入れられるものではないはずだ」という左之助の説得を受け入れる。以降は記者として、ペンの力で明治政府を正していった。
相楽総三(るろうに剣心)の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
史実における「相楽総三」
『るろうに剣心』における相楽総三は、ほぼ史実の通りの立ち位置にあるが、写真などが手に入らなかったため外見については単純に作者の想像で決められている。
実際の相楽はかなり豪快な人物だったらしく、戊辰戦争以前に江戸を中心に活躍。これが認められて赤報隊の隊長を任された形となっている。
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魚沼宇水(うおぬま うすい)とは、『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』に登場するキャラクターで、明治政府転覆を目論む志々雄真実配下の精鋭部隊「十本刀」の一員。その中でも最強格の戦闘能力を持つ剣士で、盲目であることから「盲剣の宇水」と呼ばれている。琉球王家秘伝の武術の使い手であり、かつて対人斬り用暗殺者として腕を振るっていた。志々雄に敗れて光を失い、「隙あらばいつでも斬りかかって構わない」という条件で彼の仲間になっている。しかしすでに復讐を断念していることを斎藤一に見抜かれ、死闘を繰り広げる。
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武田観柳(るろうに剣心)の徹底解説・考察まとめ
武田観柳(たけだかんりゅう)とは、『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』に登場する悪徳実業家。 表向きは町外れに住む青年実業家だが、裏では医師と結託し「蜘蛛の巣」という阿片を売りさばいていた。仲間割れにより協力者であった医師を殺害してしまい、その助手を務める高荷恵を監禁し無理矢理阿片の製造に協力させた。四乃森蒼紫を御頭とする御庭番衆や私兵団を従え、阿片で得た利益を利用して武器商人となり、更なる財を築こうと企む。実写や舞台の要素を取り入れて深みが増していったキャラであり、『北海道編』で再登場する。
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四乃森蒼紫(るろうに剣心)の徹底解説・考察まとめ
四乃森蒼紫(しのもりあおし)とは、『るろうに剣心』の登場人物でかつて江戸城の警護を務めた御庭番衆(おにわばんしゅう)最後の御頭であり、15歳という若さでその座に就いた天才である。小太刀を用いた防御力に優れる剣術と御庭番式の格闘術を融合させた戦法で戦う。整った顔立ちの美男子だが、幼い頃より隠密として厳しい修行を受けていたため、冷静沈着な性格で表情の変化に乏しい。幕末最強と言われていた人斬り抜刀斎(現在の緋村剣心)を倒し、御庭番衆こそが真の最強である事を証明する為、剣心の前に立ちはだかる。
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エルダー=ピーベリー(るろうに剣心)の徹底解説・考察まとめ
エルダー=ピーベリーとは、『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 第零幕』の登場人物で、外国人居留地に在住する西洋人の女性医師。 若輩かつ女性ということで、西欧では信用も仕事も得られず、やむなく自分の技術を活かせる場所、必要としている人を求めて日本にやってきた。困窮する者からは金を取らない高潔な医師だが、日本においても“若い娘”というだけで色眼鏡で見る者が少なくないため、普段は男装している。主人公緋村剣心と交流し、協力して外国人居留地で起きた事件を解決した後、アメリカへと渡っていった。
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