川のぬし釣り 秘境を求めて(ゲーム)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『川のぬし釣り 秘境を求めて』とは、パック・イン・ソフトから発売されたPlayStation用釣りゲームで、『ぬし釣り」シリーズの1つ。隠しキャラを含む合計6人のキャラから主人公を選択し、様々なステージでミッションをクリアしながら「ぬし」と呼ばれる幻の魚を釣り上げる。
渓流の村に住む主人公一家は、様々な目的から「ぬし」と呼ばれる幻の魚を釣り上げようと旅に出る。旅の途中で出会う個性豊かな村人や動物達に助けられながら、主人公達は川のぬしを求めて冒険する。

3人の子供達の世話と毎日の家事に追われる一家の母・紀子は、年を重ねるごとに顔のシワが気になりだしていた。そんな時、たまたまテレビから聞こえてきた「食べるだけで10歳若返る魚」の特集を耳にする。
その日の夜、元釣り師の夫・雄三に食べると若返る魚について尋ねると、「そんな不思議な効果がある魚はぬしではないか」とのことが返ってきた。雄三にぬしを釣ってきてほしいと頼む紀子だったが、既に釣りを辞めている雄三は拒否してしまう。頼みの綱である雄三に断られた紀子は、それならば自分で釣り上げようと、翌朝書き置きを残して、勝手に旅に出てしまうのだった。

ぬし釣りの旅

釣りの初心者である紀子は、近所の渓流でぬしの情報を集めながら、釣りのレベルをあげようと様々な魚を釣っていく。その途中で、「仙人」と呼ばれる老人が、大事な竿を川に流してなくしてしまったことを知る。紀子は旅の途中でもし見つけたら拾って返すと約束をして山上湖へと向かうのだった。
山上湖に住む義母に会いに行くと、「川のぬしはヒメマスではないか」と言われ、紀子はヒメマス釣りに没頭する。念願のヒメマスを釣り上げた紀子は、義母の家に戻ると早速調理して食べてみるが、ヒメマスはぬしではなかった。
下流の村まで行ってみると、村人から「ここの川で釣れるカワムツがおいしい」との話を聞く。紀子はカワムツがぬしだと思い込んで、カワムツを釣り上げて食べてみる。カワムツは非常においしい魚だったが、若返る効果は全くなかった。
次に向かった湖では、村人から「釣ったナマズを祠にお供えすると若返る」と聞いてナマズ釣りに夢中になる。情報通りに釣り上げたナマズを祠にお供えに行った紀子だったが、その情報は、キツネのイタズラで若返りの効果はなかった。キツネは、「コイ料理を食べると長生きするという話を聞いたことがある」と紀子に伝えると、下流の村においしいコイ料理を出す店があったことを思い出した。
コイ料理を求めて下流の村へ向かうと、友人が経営している料理店を訪ねた。料理店の店主にコイ料理を注文するが、今この村では、コイ料理好きの地主がコイを買い占めてしまっていて、コイの仕入れができないようになっていると聞かされる。紀子は、自分でコイを釣って持ってくることを店主に伝え、店を飛び出していった。
近くの川でコイを釣ってきた紀子は、それを店主に手渡し、コイ料理を作ってもらう。調理されたコイ料理をおいしく食べる紀子だったが、期待していた若返りの効果はなかった。店主も「コイ料理は元気が出るとは言うが若返りの効果はない」と言い、紀子を落ち込ませるのだった。
若返る魚を求めて紀子は遂に河口まで足を延ばす。河口では、ウミガメが漁師に捕まっていて助けを求めて泣いていた。紀子がウミガメを放すように漁師に声をかけると、80cm以上のスズキ2匹と交換できるならウミガメを解放すると話す。紀子は早速スズキを狙って釣りを始め、なんとか目的のスズキを2匹釣り上げることに成功する。そのスズキを交換しウミガメを助けると、疲れた体を癒す為、宿屋で1泊しようと考える。
宿屋で部屋を借りて寝ていると、そこに乙姫が現れウミガメを助けたお礼にと1本の竿を差し出した。この竿は、渓流の上流で釣りをしていた仙人がうっかり流してしまった大事な竿であった。紀子は渓流まで戻ると、仙人に下へ行って竿を返す。すると、仙人はお礼にと紀子が探し求める川のぬしの情報を教えてくれるのだった。

ぬしを狙う

仙人から、川のぬしは河口のウナギであることを知らされた紀子は、早速河口まで戻ってウナギ釣る。
ぬしのことを教えてくれた仙人にぬしのウナギを釣り上げたことを報告すると、書き置きを残して飛び出したままだった自宅に戻り、家族にも目的を達成して帰ってきたことを伝える。こうして紀子のぬしを求める旅は終わりを迎えるのだった。

花子(姉)ルート

旅の目的

一家の長女・花子は憧れの先輩がいる年頃の少女である。
ある日、食べるだけで痩せられるという不思議な魚の噂を聞いた花子は、釣り好きの長男・太郎から「川のぬしなら不思議な力があるかもしれない」という情報を得る。花子は、その日から川のぬしを求めて、家族に黙って旅に出るのだった。

ぬし釣りの旅

花子ルートでは、人間に化けたキツネが度々登場して釣具を無料で提供してくれる

渓流で釣り師達の話を聞いて回る花子は、ぬしを釣り上げる為に釣りの練習も始める。釣りが楽しくなった花子は、渓流で開催されていたイワナ釣り大会にも参加して旅費を稼いでいく。
山上湖まで行くと、突然かっこいい身なりの男が声をかけてきて、ブラックバス釣りに誘ってきた。花子はその男を怪しいと思いながらもブラックバス釣りにも興味があった為、誘いに乗って翌日デートへと向かう。山上湖の湧き水が出ている所で落ち合うと、2人はそこでバス釣りを楽しんだ。しかし、ひょんなことから男の正体がキツネであることがバレてしまう。キツネは急いで逃げ出し、花子はキツネに騙されたことにショックを受ける。
その後向かった清流では、お腹を空かせたイノシシが湖へ向かう道を塞ぐようにして倒れ込んでいた。ピクリとも動かない為、何か食べさせて元気になってもらおうと、花子は近くの芋畑へ向かう。芋を畑の持ち主は、アユ5匹と芋を交換してくれると言うので、花子はアユを釣る為に川へ向かった。
川岸で、山上湖でバス釣りに誘ってきた男とそっくりの人物がいることに気付いた花子は、またキツネが化けているのだと考えながら、その男に声をかける。男は花子がアユ釣りをやりたいのだと知ると、持っていたアユ釣りの竿や仕掛けを一式貸してくれた。花子がアユを5匹釣ると、男は「次はカヌー釣りにいこう」と誘ってきた。花子は、ここで男の正体がキツネであることを指摘すると、男はキツネの姿に戻り慌てて逃げていくのであった。キツネが置いていったアユ釣りセットとカヌーを手に入れた花子は、釣った5匹のアユを芋畑の持ち主に渡し、芋と交換すると、今度は湖へ向かった。
湖では、ヘラブナ釣り大会に参加し、見事な優勝を飾る。
機嫌良くやってきた下流の村までやって来た花子は、ドジョウやコイを釣って楽しんでいたが、ひょんなことから地主の息子に一目惚れされてしまう。花子は言い寄ってくる地主の息子を軽くあしらうが、怒った地主の息子から河口へ向かう道を封鎖されてしまった。コイ釣り対決で勝てば通してくれるというので、花子は仕方なくその勝負を受けることになる。花子は、大きなコイを釣り上げると、その大きさに驚いた地主の息子は降参して、あっさり道を通してくれるようになった。
河口までやってくると、そこには漁師に捕まり助けを求めるウミガメの姿があった。花子は、漁師に釣ってきたスズキを2匹渡してウミガメを助ける。助けられたウミガメは、お礼を言って海に帰っていった。
その日の夜、宿屋で寝ていると、花子の下に乙姫が現れ、ウミガメを助けたお礼に1本の竿を手渡した。この竿は、渓流にいる仙人が誤って流してしまった竿だった為、花子はその竿を受け取ると仙人の下へ向かうのだった。仙人は自分の竿が戻ってくると喜び、花子に川のぬしの情報を教えてくれた。

ぬしを狙う

仙人から、川のぬしが渓流のイワナであることを知らされた花子は、早速渓流の上流でイワナを狙って釣りをする。
渓流の上流でイワナ釣りに挑戦した花子は、苦労しながらも、ぬしと呼ばれる巨大なイワナを釣り上げることに成功する。家族や仙人にも褒められ、花子は無事にぬし釣りの旅を終えることができたのであった。

京子(妹)ルート

旅の目的

一家の次女・京子は、まだ6歳になったばかりだが、釣り好きの父や兄を見て育った為、釣りが上手かった。
兄の太郎がぬし釣りを目標にしていることを知った京子は、自分もぬしを釣ってみたいというわがままを言い出す。危ないからと猛反対する母・紀子に対して、父・雄三は「村で行われているイワナ釣り大会で優勝できたら旅に出ても良い」と許可を出した。
6歳の少女に警戒心の強い川魚・イワナを釣ることは難しく、まぐれで釣れても優勝は無理だろうと雄三は考えたのだった。しかし、それを本気にした京子は、イワナ釣り大会で見事に優勝を果たしてしまう。驚く家族だったが、雄三は自分が約束を言い出してしまった為、京子の実力を認めて渋々ぬし釣りの旅を許可した。

ぬし釣りの旅

親に交際を反対されているカップルを助ける京子(上)

ぬし釣りの旅に出た京子は、近くの地蔵の前に食べ物をお供えして旅の安全を祈願する。すると、お供え物を狙って現れたカッパと知り合い、京子が川で泳ぐ際に助ける為友達になった。
山上湖へ向かうと、この村に住んでいる祖父母の家へ行くことになる。途中でお茶を買って、祖父母の大好物であるヒメマスを釣り上げると、祖父母の家へ向かった。中には、祖母しかいなかったが、京子が祖母に熱いお茶をいれて手渡すと、祖母の姿はキツネになってしまった。最近、村ではキツネが村人に化けて頻繁にイタズラをするらしく、京子もそのイタズラにハマってしまったのだった。本物の祖父母を助け出した京子は、この村に住むタライ作り名人にタライを作ってもらうと、今度は清流へと向かった。
清流では、お腹が空いて動けなくなってしまったイノシシや怪我をしたウサギを助ける。そして次に向かった湖では、祖母に化けてイタズラをしてきたキツネと再会する。キツネはここでもイタズラをして村人達を困らせていたが、京子の説得で改心してイラズラをやめると約束し友達になった。
下流へ向かうと、そこには村の地主が病気で寝込んでしまったとの話を聞く。助けてあげたいと思った京子は、食べると元気が出るというスッポンを釣り、地主に差し入れるのだった。
下流での釣りを楽しんだ後、京子は河口までやって来た。河口では、ウミガメが漁師に捕らえられている場面に遭遇し、京子は漁師にウミガメを放してあげるよう要求する。漁師はスズキを2匹持ってくればウミガメを放すというので、京子はスズキを2匹釣りに行く。釣ったスズキを漁師に渡すとウミガメは解放され、京子とウミガメは友達になった。
村の中を歩いていると、浜辺でなにやら悩んでいる若いカップルと出会う。京子が訳を聞くと、彼女の父親が彼氏の頼りなさそうな姿を見て交際を猛反対していることが判明する。付き合う条件として、夫婦岩まで彼氏が泳いで渡ることを提示されたが、彼氏はカナヅチで泳ぐことができないので困っていたのだった。そこで京子は、友達になったウミガメに協力してもらい、彼氏が夫婦岩まで泳ぐのを助けてあげようと申し出る。
翌日、彼女が父親を連れてきて、彼氏が泳ぐ姿を見せる。見事に泳ぎ切った彼氏を見た父親は、2人の交際を認めるのだった。
彼氏は、京子にお礼として夫婦岩に引っ掛かっていたという1本の竿を手渡す。その竿は、渓流の上流にいる仙人のなくした竿であった。京子はその竿を受け取ると、急いで渓流まで戻り仙人に竿を返す。すると仙人は、お礼に川のぬしの情報を京子に言って聞かせるのだった。

ぬしを狙う

仙人から、川のぬしが下流に住む大きなコイであることを知らされた京子は、コイ釣りの装備を揃えて下流へと急いだ。
一際大きなコイに狙いを定めて、京子は一生懸命竿を振ってコイを釣ろうと必死になる。なんとか川のぬしであるコイを釣り上げた京子は、それを持って自宅に戻る。家族と仙人にぬしを釣ったことを報告すると、京子の目標は達成されて旅は終了を告げるのだった。

一郎(いとこ)ルート

旅の目的

一郎は、太郎に対するライバル心からぬし釣りの旅がスタートする

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