IQ246〜華麗なる事件簿〜（ドラマ）とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『IQ246〜華麗なる事件簿〜』の概要

『Q246〜華麗なる事件簿〜』とは、織田裕二主演のTBSドラマである。日曜の夜9時の人気ドラマで、2016年10月から12月まで放送された。全10話のストーリーで、主役の貴族・法門寺沙羅駆（ほうもんじしゃらく）役に織田裕二、警視庁捜査一課の刑事の和藤奏子（わとうそうこ）役に土屋太鳳、法門寺家の89代目執事の賢正（けんせい）役にディーン・フジオカ、監察医で犯罪者マリアT（マリアティー）役の中谷美紀などが出演している。ドラマの脚本は泉澤陽子、栗本志津香、木村涼子、音楽は井筒昭雄が担当をしている。

貴族でIQ246の法門寺沙羅駆は、いつも自分の才能を活かせる事件を探し求めてヒマをしていた。警視庁捜査一課の刑事の和藤奏子が法門寺沙羅駆の護衛係になる。マリアTが「完全犯罪の方法を教えます、13」というメールを特定の人物に送り、完全犯罪の方法を教えて犯罪をさせていた。法門寺沙羅駆はIQ246の頭脳を使い、完全犯罪を解決していく。

毎回、法門寺沙羅駆はズバ抜けた観察力で死体の職業などを見抜き、IQ246の天才ならではの推理力で完全犯罪を解いていく、法門寺沙羅駆の事件の謎解きを楽しめる。和藤奏子や賢正との関係も、このドラマの見どころのひとつ。法門寺沙羅駆とマリアTの天才同士のやりとりも、完全犯罪という事件を通して、見逃せないストーリーである。

『IQ246〜華麗なる事件簿〜』のあらすじ・ストーリー

有名なCMプランナーの犯人事件

存在をほとんど知られていない、法門寺家という名家が北鎌倉にあった。法門寺沙羅駆（ほうもんじしゃらく）は89代目の当主でIQが246だった。法門寺家沙羅駆は天才なために、刺激の少ない凡人だらけの世界で「どこかに謎はないのか」と暇な日々を送っていた。

警視庁で働く和藤奏子（わとうそうこ）刑事は、法門寺家沙羅駆の護衛の任務を任される。暇過ぎる法門寺沙羅駆は誰にも言わずにタクシーで出かけ、女性の他殺体の事件現場に居合わせる。そこには警視庁捜査一課の今市種子（いまいちたねこ）刑事と山田次郎（やまだじろう）刑事がいた。法門寺沙羅駆は他殺体をひと目見ただけで、被害者の人となりや犯行手口などを当てる。タクシーの無銭乗車で警察に捕まるが、法門寺家自体が国家機密なためすぐに解放される。屋敷に戻った法門寺沙羅駆たちの所に、「住み込みの寿司職人の宮島を探してほしい」と富豪で桜庭家の奥様の桜庭彬子（さくらばあきらこ）が訪ねてくる。法門寺沙羅駆は包丁の刃先がかけていることから、宮島が襲われた可能性を考える。

有名なCMプランナーの早乙女伸（さおとめしん）が作ったCMは、すべて部下の鈴木なつ実（すずきなつみ）が作ったものだった。早乙女伸は「独立したい」と鈴木なつ実に言われる。そんな早乙女伸に「完全犯罪の方法を教えます」というメールが携帯電話にくる。法門寺沙羅駆たちがいた桜庭家のディナーで、強盗が会社に入って社員が殺害されたと携帯電話に連絡が入り、早乙女伸は会社に向かう。早乙女伸が犯人だと思った法門寺沙羅駆はIQ246の頭脳で、早乙女伸には弱みを握っている共犯者がいて、その共犯者は宮島を襲った犯人ではないかと考えた。殺害現場にある犯人の足跡から花の花粉が見つかる。法門寺沙羅駆は桜庭家がよく使う花屋に行き、花屋の店員の草野キクエ（くさのきくえ）が早乙女伸の共犯者だと考えた。草野キクエが宮島を殺害して、早乙女伸が宮島の遺体を処分し、早乙女伸は弱みを握った草野キクエに鈴木なつ実殺害の共犯者にしたと法門寺沙羅駆は推測した。

パーティー会場で草野キクエを絞殺しようとした早乙女伸を、89代目の執事の賢正（けんせい）が止める。CM上映のパーティー会場に、覆面をした早乙女伸が草野キクエを絞殺しようとした映像が流れる。絞殺されかかった草野キクエは実は変装した和藤奏子だった。法門寺沙羅駆が早乙女伸を犯人だと考えたのは、CMの絵コンテのセリフをつなげると鈴木なつ実になったためだった。早乙女伸はパーティー会場から逃げようとしたが賢正に捕まる。早乙女伸は「13という謎の人物から殺害方法を教えてもらった」と話す。13の意味はアルファベットの13番目のMという意味だった。

『キルリスト』と噂された錠剤の完全犯罪

学習塾講師の前川公平（まえかわこうへい）の携帯電話に、「完全犯罪の方法を教えます」というメールが送られてくる。その頃、服毒などで3人が自殺し、「漫画『キルリスト』と同じような自殺が多発した」と噂になる。漫画『キルリスト』のストーリーは、法律で裁けない悪人の名前を「キルリスト」に書くことで、自殺に追い込むというものだ。3件の自殺に興味を持った法門寺沙羅駆は、賢正と一緒に独自に捜査を開始する。結果、3件とも同じ毒で自殺したとわかった。3件の『キルリスト』自殺者には、子供の虐待死の容疑があった共通点が出てくる。しかし、警察は殺人ではなく自殺と断定する。

『キルリスト』の1位に次の自殺者として、連続誘拐事件の容疑者だった権藤十三（ごんどうじゅうぞう）の名前が出る。権藤十三が服毒自殺をし、同じ毒物で苦しんで死んだことがわかる。前川公平は亡くなった妹の墓参りに来ていた。権藤十三は十年前に妹を殺した犯人だった。お墓に現れた法門寺沙羅駆は前川公平に「権藤十三は殺されたと思っている」と話す。

法門寺沙羅駆は前川公平に「複数の事件の中に権藤十三の殺人を隠した」と言った。しかし、権藤十三は密室で死んでいて、マンションの防犯カメラに前川公平は映っていなかった。実は前川公平は警察官の服装をして権藤十三に部屋のドアを開けさせ、殺害して去ったのだった。法門寺沙羅駆は「4人の自殺者にどうやって毒を飲ませたか教えてくれたら、警察には通報しない」と言った。前川公平は錠剤が入っているふたつのビンを用意して説明を始める。4件の服毒自殺の毒を飲ませた方法は、服毒自殺か刺されて死ぬかの二択を選ばせて、毒物の錠剤が入ったビンをふたつ用意する。被害者に先に錠剤を選ばせて毒を飲ませ、前川公平は残った錠剤を飲む。前川公平は目線や言葉を使って被害者に毒入りの錠剤を選ばせて毒殺していた。謎が解けた法門寺沙羅駆は去る。毒入りの錠剤を前川公平は飲もうとするが、賢正に止められる。「子供たちとやり直してみては？」と法門寺沙羅駆の言葉を伝えた。法門寺沙羅駆は約束通り、警察に通報しなかった。

カリスマ主婦モデルの夫殺害事件

滝乃川美晴（たきのがわみはる）はカリスマ主婦モデルで、賢正と同じ高校の同級生だ。滝乃川美晴の夫の滝乃川隆文（たきのがわたかふみ）は不動産会社の社長だった。滝乃川美晴は盗聴で、夫が秘書と結婚したがっていることを知る。

滝乃川美晴の携帯電話に、「完全犯罪の方法を教えます」というメールが送られてくる。滝乃川美晴は前日に、夫の会社で「借金の返済を待ってほしい」と土下座していた工場経営者の下村辰也（しもむらたつや）に夫の殺害を依頼する。滝乃川美晴の自宅で夫を下村辰也が刺し殺し、下村辰也を滝乃川美晴が花瓶で撲殺した。その後、第一発見者を装って滝乃川美晴は賢正に電話をした。警察の捜査で、逆恨みした下村辰也が滝乃川隆文を刺し、ふたりはもみあって、下村辰也は頭を花瓶で殴られて死亡したとされた。和藤奏子が捕まえた、滝乃川美晴の家を盗聴していた男から話を聞いた法門寺沙羅駆は、滝乃川美晴に滝乃川隆文が刺殺された時の盗聴された音の矛盾点を指摘する。それだけでなく、遺産がたくさんあることや滝乃川隆文が不倫していたことも、法門寺沙羅駆は言い当てた。法門寺沙羅駆は滝乃川美晴をかばった賢正に暇を出す。

滝乃川隆文の葬儀が行われる。下村辰也の妻の下村月代（しもむらつきよ）は、滝乃川美晴が下村辰也に滝乃川隆文の殺害を依頼した様子を録音した音声を使って、滝乃川美晴を脅す。滝乃川美晴は下村月代とレストランで会い、お金を渡して録音をもらった。滝乃川美晴は下村月代のドリンクに毒を入れたが、滝乃川美晴と下村月代の会話は録音されていた。法門寺沙羅駆と賢正の仲違いは最初から演技で、法門寺沙羅駆が下村月代に録音を持っているふりを頼んでいたのだった。

音楽大学講師ピアニストの完全犯罪

土門賢治（どもんけんじ）は大学病院の外科部長をしていた。土門賢治はピアニストの二本松由里（にほんまつゆり）に「他の人と再婚する」と伝える。二本松由里の携帯電話に、「完全犯罪の方法を教えます」というメールが送られてくる。二本松由里は音楽大学でピアノの講師をしていた。二本松由里はこっそりと大学を抜け出してタワーマンションに向かう。土門賢治はタワーマンションの最上階の50階に住んでいた。二本松由里は土門賢治の部屋を訪れ、土門賢治をトロフィーで殴って背中からナイフで刺す。二本松由里は強盗殺人の犯行に見えるように偽装工作をして大学に戻る。二本松由里はずっと大学にいたように装ってアリバイを成立させた。

法門寺沙羅駆は土門賢治殺害現場の状況から、強盗殺人ではないと判断する。タワーマンションのエレベーターは暗証コードがないと使えない上に、数十台ある防犯カメラには不審人物が映っていなかったため、密室殺人事件だと判断された。監察医の森本朋美（もりもとともみ）の検視結果で、土門賢治が脳腫瘍だとわかる。法門寺沙羅駆は土門賢治の部屋にあったCDのピアニストである二本松由里の所に行き、「あなたが土門賢治にプレゼントした物か」と聞く。事件当日の夜8時に土門賢治からかかってきた電話で悲鳴を聞いた人がいて、土門賢治の再婚相手が容疑者として浮上したと、一緒にいた賢正にかかってきた電話でわかる。二本松由里にはアリバイがあったが、再婚相手にはアリバイがなかった。法門寺沙羅駆は土門賢治を殺害した犯人の衣服には、「殴った時に土門賢治のコンタクトがついていて、それが証拠になる」と言って立ち去る。

暗い中、二本松由里はピアノの下に隠してあった服を取り出す。コンタクトレンズがついていないか探していると、法門寺沙羅駆が現れる。土門賢治は二本松由里の母親と別れた父親だった。二本松由里は余命短い母親に会ってほしいと土門賢治に会いに行ったが、はねのけられた。しかし、タワーマンションのエレベーターの暗証コードの番号は、逆さに読むと二本松由里の母親の誕生日だった。土門賢治は娘に刺された後、電話をかけて襲われているフリをしていたのだった。

人気アーティストの音を使った犯罪

千代能光一（ちよのこういち）と、番田要（ばんだかなめ）の2人組のアートユニット『バナナ＆チョコ』は、斬新なアートで人気のアーティスト。千代能光一は番田要がNYのアートユニットと組む可能性があることを知る。千代能光一の携帯電話に、「完全犯罪の方法を教えます」というメールが送られてきた。
法門寺沙羅駆たちはアートギャラリーのパーティーに行く。パーティー会場ではヘッドセットを付けて、『バナナ＆チョコ』が創作したAR（拡張現実）で招待客が楽しんでいた。

オープニングセレモニーが始まり、会場の上層部に登場したヘッドセットを付けた番田要が、不自然に踊った後、転落死する。法門寺沙羅駆の見立てによって自殺の線は消えたが、番田要は転落する前に自分で命綱を外していた。番田要の事務所には虫よけスプレーがたくさんあり、検死の結果、番田要の足には注射の痕があった。法門寺沙羅駆は事件現場に行き、なぜ、番田要は転落する前に踊っていたように見えたのか検討する。法門寺沙羅駆は千代能光一から番田要が虫が苦手だということを知る。番田要はエビアレルギーだった。すり替えられたエビせんべいを食べてアナフラキシーショックを起こし、アレルギー用の注射をしていた。しかし、転落死した番田要からアナフラキシーショックの反応が出ていた。

オープニングセレモニー会場にあった機材の撤収作業に、たくさんの作業員が来る。その場にいた千代能光一に「危ない！」という声が聞こえて、鉄骨が崩れる音がした。千代能光一はとっさにしゃがみこむ。荷物に入っていたスピーカーは、番田要の殺害に使われたスピーカーだった。そのスピーカーは近くにいる特定の人にだけ音を聞かせることができた。番田要は踊っていたのではなく、蜂の羽音が聞こえて蜂を振り払おうとしていたのだった。命綱を外したのは蜂から逃れるためだった。アレルギー用の注射をした後に強いストレスを感じ、再びアナフラキシーショックを起こし、番田要は転落したのだった。実は番田要は、NYのアートユニットと組む話を断っていた。

才能ある画家が起こした宝くじ殺人事件

笠原壮一（かさはらそういち）は売れない画家だった。法門寺沙羅駆は工場で働く鈴木守（すずきまもる）が橋の下で殺されたという事件に興味を持つ。鈴木守は真面目で人柄も良く、質素な生活をしていて、殺されるような人物ではなかった。鈴木守は高額の宝くじに当たっていた。株を買いたいと証券会社に行き、その担当が証券会社に勤務する笠原亮治（かさはらりょうじ）だった。笠原亮治は鈴木守を殺害し宝くじを奪っていた。
笠原壮一の携帯電話に、「あなたの才能を認めさせる方法を教えます、13」というメールが送られてくる。笠原壮一は笠原亮治を眠らせて階段から突き落として殺害した後に宝くじを奪った。宝くじの存在は笠原亮治の妻で離婚調停中の笠原葵から得た情報だった。笠原亮治の服にワインがこぼれたため、笠原壮一は笠原亮治の服を着替えさせた。

法門寺沙羅駆が笠原亮治の殺害現場にいると、笠原壮一がやってくる。法門寺沙羅駆は笠原壮一の様子から宝くじが当たったと言い当てる。法門寺沙羅駆は笠原亮治の遺体を見て、殺害後に服を着替えさせたと見抜き、殺人だと判断する。最初に笠原壮一が笠原亮治を殺害し、笠原亮治の携帯電話を使って弁護士に電話をしてアリバイを作る。笠原壮一から携帯電話を受け取った笠原葵は、弁護士と一緒に笠原亮治の遺体の場所に行き、階段から携帯電話が落ちたと見せかけるために事件現場に携帯電話を置いたのだった。

笠原壮一はリスクを取り除こうと法門寺沙羅駆を背後から殴り、賢正に取り押さえられる。笠原壮一の絵は笠原亮治を殺害する前日に、イタリアのコンクールで入賞していた。賢正と一緒に来た和藤奏子が装置を拾う。法門寺沙羅駆は和藤奏子から装置を奪い、霧状の液体を浴びる。法門寺沙羅駆はすぐにここを封鎖するように賢正に言い、倒れる。そこに、「完全犯罪の方法を教えます」というメールを送っていろいろな人たちに犯罪をさせてきた女性、マリアTが現れて顔につけているガスマスクを取る。マリアTの正体は監察医の森本朋美だった。

主演を望んだ女優のストーカー完全犯罪事件

法門寺沙羅駆が浴びた霧状の液体のウイルスは、ワクチンがすでに開発されていた。マリアTは立ち去り、法門寺沙羅駆は自宅で目を覚ました。
一方、新人女優の千草あやめ（ちぐさあやめ）が主演の、テレビドラマの撮影が行われていた。控え室にいた女優の美園麗子（みそのれいこ）に脅迫状が届く。美園麗子は控え室にいる千草あやめとスタイリストの矢代幸太郎（やしろこうたろう）の様子から、ふたりが付き合っていることに気づいた。そんな時、美園麗子の携帯電話に、「完全犯罪の方法を教えます」というメールが送られてくる。騒ぎから美園麗子はテレビ局の中で有毒ガス事件が起きて、たくさんの人たちが避難を始めたことを知る。ストーカーと記者を撒くために、美園麗子と千草あやめはお互いの服を交換する。美園麗子が自分が住むマンションの駐車場で、千草あやめをボーガンで殺害。その後、ボイスチェンジャーを使って警察に美園麗子が殺害されたと通報した。

殺人事件のことを聞いた法門寺沙羅駆たちはマンションの事件現場に行く。警視庁捜査一課の今市種子たちと法門寺沙羅駆たちが、美園麗子の部屋を訪ねる。美園麗子は千草あやめと服を交換したことを話し、千草あやめは「自分の代わりにストーカーに殺されたのかもしれない、自分の元カレの矢代幸太郎がストーカーの可能性がある」と話す。美園麗子は千草あやめの代わりにドラマの主演に選ばれる。実は千草あやめ主演のドラマは、最初は美園麗子が主演のドラマだった。美園麗子が盲腸で入院したため、千草あやめに変更になったのだった。法門寺沙羅駆と一緒にいた美園麗子の前にストーカーが現れる。送られてきた脅迫文は美園麗子の自作自演だったが、ストーカーは本物だった。美園麗子に送られてきた脅迫文は1通だけ本物だった。ストーカーをあぶりだすために、法門寺沙羅駆は美園麗子と食事をしたのだった。今回、主演をしたドラマに美園麗子は思い入れがあった。美園麗子はどうしても主役を演じたかった。それが殺害の動機だった。
そんな中、和藤奏子にマリアTが捕まったと連絡が入る。

ゆすられたキッチンカーの店主の爆破殺人事件

爆発事件が起こり、ブラックジャーナリストの九鬼隆平（くきりゅうへい）の刺殺体が見つかる。凶器のナイフから法門寺沙羅駆の指紋が検出され、現場周辺では法門寺沙羅駆らしき人が目撃されていた。九鬼隆平は法門寺沙羅駆についての記事を書く予定だった。牛田管理官は和藤奏子の法門寺沙羅駆の護衛の任務を解き、処分を待つように指示する。しかし和藤奏子は、賢正に「法門寺沙羅駆を信じる」と宣言した。和藤奏子は賢正と一緒に事件捜査を始め、事件当夜にアイドルのイベントがあったことを知り、たくさんの人が写真を撮っていたと考えた。賢正と和藤奏子に、今市種子刑事は過去に牛田管理官が担当した誘拐事件のことを話す。誘拐された子供の親に依頼された法門寺沙羅駆が、6時間で誘拐事件を解決していた。そのことから、牛田管理官は法門寺沙羅駆がマリアTだと判断していたのだ。

アイドルイベントの広場で和藤奏子はスリを捕まえる。スリは毎日その広場にいて、法門寺沙羅駆とされている男を知っていた。アイドルイベントの写真の中から導き出された犯人は、広場にあるキッチンカーの店主だった。過去に九鬼隆平の記事で彼の経営していたレストランを潰されて、妻は自殺した。その後再び九鬼隆平が現れて、お金をゆすられていた。店主は法門寺沙羅駆に罪を着せようとしたのではなく、コートや手袋などはすべて13が用意したものだった。こうして、法門寺沙羅駆の容疑が晴れる。必要のないことは覚えないと言っていた法門寺沙羅駆が、和藤奏子の名前を呼ぶ。一方、警察ではマリアTが薬を飲んで倒れてしまった。

院長の医療ミスとハッキング犯の病院事件