モラウ＝マッカーナーシ（HUNTER×HUNTER）の徹底解説・考察まとめ

シャウアプフの捕獲

キメラ＝アント討伐部隊のハンター達は、ノヴが作った宮殿内外を繋ぐ出入り口から侵攻を開始した。同時刻、暗殺一族・ゾルディック家のゼノは、ネテロと共に、上空から「龍星群（ドラゴンダイヴ）」という無数のオーラを振り下ろした。半壊する宮殿を前に、シャウアプフはメルエムの身を案じて玉座の間へと一目散に飛び立った。しかしメルエムは玉座の間ではなく、東ゴルトー共和国発祥のゲーム「軍儀」の世界王者・コムギと二人で迎賓の間にいた。シャウアプフとメルエムの分断、シャウアプフ討伐の役割を担っていたモラウは、玉座の間で待ち構えており、「監獄ロック（スモーキージェイル）」を発動した。モラウはシャウアプフを煙型のオーラで包囲することに成功。シャウアプフは鱗粉を発したが、モラウはその鱗粉に催眠効果がある事をノヴから事前に知らされていた為、息を止めた。

自力での脱出は不可能であると悟ったシャウアプフは、「鱗粉乃愛泉(スピリチュアルメッセージ）」を発動し、自身を鱗粉の繭で覆い隠した。これは繭となったシャウアプフを攻撃すべきか否か、モラウに迷わせる事を狙った策略である。その時、「監獄ロック（スモーキージェイル）」で覆った建物の外ではナックルとシュートが直属護衛軍のモントゥトゥユピーを討伐するべく、激しい戦闘を繰り広げていた。モントゥトゥユピーの攻撃による振動は「監獄ロック（スモーキージェイル）」内にも伝わり、モラウはナックルとシュートの身を案じるが、シャウアプフを拘束する意思は変わらない。このモラウの迷いが15分程度続くと予想したシャウアプフは、その間に粒子程の分身を「監獄ロック（スモーキージェイル）」の隙間から徐々に脱出させていた。しかしモラウはシャウアプフの予想よりも早い段階で繭を破壊し、包囲網を解除した。それにはモラウなりの根拠があった。彼が繭の前でキセルを構えた際、シャウアプフから感情の起伏が一切無かったのである。その為、モラウは目の前の繭の中に本体のシャウアプフがいないと判断したのだ。

「監獄ロック（スモーキージェイル）」を解除したモラウの前には、本体程の大きさに集約されたシャウアプフの分身が佇んでいる。シャウアプフは、メルエムと直属護衛軍の分断を目論むモラウが「監獄ロック（スモーキージェイル）」を発動させた状態にある事自体に意味があったと語る。なぜならシャウアプフは、モラウが自分を捕らえたと判断し、警戒心が薄れた他のハンターから順に、分身を使って殺害する算段だったからである。モラウは、一瞬にして無数の分身に散らばったシャウアプフの逃亡を阻止するため、「紫煙機兵隊（ディープパープル）」を発動し攻撃する。しかし分裂と再生を繰り返すシャウアプフの分身を駆除することは難しかった。無数のシャウアプフの分身はモラウの元を去っていく。それを見たモラウは、シャウアプフの現在の目的を「メルエムとの再会」、「他のハンターの殺害」、「直属護衛軍との合流」であると仮定し、後を追う。しかしシャウアプフは一枚上手だった。モラウの隙をついたシャウアプフは、彼が持つキセルに分身を集約させ、勢いよく背中を蹴りあげた。モラウはその場に転倒し、攻撃媒体であるキセルを奪われた。その後、モントゥトゥユピーと対峙したモラウは残りの「紫煙機兵隊（ディープパープル）」でナックルと共闘。致命傷を負うが、ナックルの交渉によってモントゥトゥユピーは引き下がり、モラウはノヴの「4次元マンション（ハイドアンドシーク）」で宮殿を脱出。病院で治療を受け、キメラ＝アント討伐終了時には元気な姿を見せている。

モラウ＝マッカーナーシの関連人物・キャラクター

ノヴ

CV：三木眞一郎

生年月日：不明
年齢：不明
身長：不明
体重：不明
血液型：不明
念系統：放出系
ハンター協会長・アイザック＝ネテロが選抜した精鋭ハンターであり、第一級隔離指定生物「キメラ＝アント」討伐部隊の一人。透視能力を持つキメラ＝アント討伐部隊の一人・パームの師匠である。モラウと共に、東ゴルトー共和国の宮殿を占拠したキメラ＝アントの王・メルエムによる国民を兵隊に振り分ける大虐殺「選別」の阻止に全力を尽くした。人間の生命エネルギーをオーラとして自在に操る念能力者であり、オーラを放出する放出系能力者。必殺技は、オーラで作られたマンションのような空間に物質を転送する「4次元マンション（ハイアンドシーク）」、両手で作ったオーラによる空間に対象者の身体を入れ、そのまま閉じる事でその部位を切断できる「窓を開く者（スクリーム）」がある。クールな性格のノヴは、しばしば感情的になるモラウの良き理解者である。任務遂行時においても常に冷静さを失わず、敵の戦力を分析し、効率的な戦術を得意とする。しかしメルエムの宮殿侵攻時に使用する「4次元マンション（ハイアンドシーク）」のドアを宮殿内部に設置する為、宮殿に侵入したノヴはメルエムと直属護衛軍が放つ邪悪なオーラに心が折れてしまった。この様にノヴは優れた分析力を持つがゆえに、相手の能力に萎縮するといった繊細な一面もある。普段は眼鏡に黒髪、スーツといった紳士的な容姿である。心が折れた後のノヴは白髪となり、オレンジの帽子を着用している。

ナックル＝バイン

CV：高木渉

生年月日：不明
年齢：不明
身長：不明
体重：不明
血液型：不明
念系統：放出系
ハンター協会長・アイザック＝ネテロが選抜した精鋭ハンターであるモラウの弟子。ビーストハンターとして活動する傍ら、キメラ＝アント討伐部隊に参加し、第一級隔離指定生物「キメラ＝アント」の王・メルエムに使える直属護衛軍のモントゥトゥユピーと激しい闘いを繰り広げた。不良の様な荒々しい態度の青年だが、その一方で、不法投棄された犬を保護するといった優しい一面を持つ。ネテロからキメラ＝アント討伐にあたり、自然保護区・NGLへの遠征を賭けたゴンとの勝負を命じられる。ナックルはゴンとの対決の中であえて全力を出さず、稽古をつけた。最終的に勝利を収めたナックルは、NGLでキメラ＝アントに操られたゴンの師であるカイトを見つけるというゴンとの約束を果たした。この様にナックルは他者との繋がりに重きを置いた義理堅い性格である。その個性は戦闘においても他者とのコンビネーションを活かした戦術として発揮される。メルエムが占拠した宮殿襲撃時、ナックルは透明能力を持つキメラ＝アント・メレオロンと相棒となり、透明状態のまま直属護衛軍のモントゥトゥユピーに「天上不知唯我独損（ハコワレ）」による奇襲攻撃を仕掛けた。「天上不知唯我独損（ハコワレ）」とは、オーラを借金として相手に貸し付ける技。オーラを数値化し、ナックルの攻撃を受けるとその分のオーラが消費され、ポットクリンというオーラで具現化させたマスコットが数値を表示する。ナックルが貸し付けたオーラを対象者が何らかのオーラによる攻撃で消費しない限り、最終的に破産する。破産した場合、対象者に憑いたポットクリンはトリタテンへと姿を変え、オーラが全く使えない状態「絶」となり30日間オーラを出せなくなる。普段はリーゼントヘアに白い特攻服の様な出で立ちである。モラウには弟子として可愛がられており、ナックルも師匠として尊敬している。

シュート＝マクマホン

CV：うえだゆうじ

生年月日：不明
年齢：28歳
身長：不明
体重：不明
血液型：不明
念系統：操作系
ハンター協会長・アイザック＝ネテロが選抜した精鋭ハンターであるモラウの弟子。UMAハンターとして活動する傍ら、キメラ＝アント討伐部隊に参加し、第一級隔離指定生物「キメラ＝アント」の王・メルエムに使える直属護衛軍のモントゥトゥユピーと激しい闘いを繰り広げた。慎重で引っ込み思案な性格。しかし一方で、緊急時には独特な思考で窮地を切り抜ける。メルエムが占拠した宮殿の襲撃時、シュートは暗殺一家・ゾルディック家のゼノによる予想外のキメラ＝アントに向けられた奇襲攻撃に遭遇し困惑した。その際、主人公・ゴンが自身の代わりとして、強敵であるモントゥトゥユピーに立ち向かう姿に感動し、生きて任務を遂行する覚悟を決めた。人間の生命エネルギーをオーラとして操る念能力者であり、念系統はオーラで物体を操る操作系。シュートの左腕は無く、その代わりに浮遊する三つの手首からなる連続攻撃を得意とする。またその手首に乗り、飛行する事も可能だ。必殺技は「暗い宿（ホテル・ラフレシア）」。これはオーラで具現化させた籠の中にダメージを与えた相手の部位や全身を封じる能力である。その他にも、物体を右の掌に封じ込め、必要時に立体化させる技も使える。普段は髪を一括りに束ね、左腕には右腕よりも袖を長くした服を着用し、浮遊する三つの左腕と籠を隠している。モラウには弟子として可愛がられており、シュート自身も良き師として尊敬している。

アイザック＝ネテロ

CV：外波山文明（1999年フジテレビ版）／永井一郎、銀河万丈（2011年日本テレビ版）

生年月日：不明
年齢：約120歳
身長：不明
体重：不明
血液型：不明
念系統：強化系
第12代ハンター協会長であり、心源流拳法の師範として活躍している。友人である暗殺一族「ゾルディック家」のゼノによると、約20年前から自分の年齢を100歳くらいだと語っているという。第一級隔離指定生物「キメラ＝アント」討伐部隊として、キメラ＝アントの王・メルエムが占拠した宮殿に侵入。メルエムと激しい戦闘を繰り広げ、最終的に体内に仕込んだ毒性のある爆弾「貧者の薔薇（ミニチュアローズ）」で自爆し、メルエムを死に至らしめた。普段は穏やかな性格の持ち主だが、強者との戦闘に嬉々として臨むといった戦闘狂の一面もある。第287期ハンター試験に同行した際には、参加した主人公・ゴンと、ゾルディック家のエリート・キルアに暇つぶしとしてボール取りゲームをする等、お茶目な姿を見せた。人間の生命エネルギーをオーラとして自在に操る念能力者で、ネテロはオーラで物質の力を高める強化系能力者。根っからの武道家であるネテロは、46歳の時に「武道への感謝」を決意し、山に籠って「感謝の正拳突き一万回」を始める。その方法は、気を整える、拝む、祈る、構える、突くの四動作を一動作として毎日一万回行うというもの。そうした日々を過ごすうちにネテロは、音速の拳を打てるようになり、最強の念能力者と称されるまでに進化した。必殺技は「百式観音」。ネテロの背後にオーラで具現化された巨大な観音像が現れ、ネテロの手の動きに合わせて攻撃を繰り出す。その型は無限に等しい。また「不可避の速攻」として対象者にオーラによる光線を放つこともできる。主な技として、単純な打撃「壱乃掌（いちのて）」、両手を使ったはさみ技「参乃掌（さんのて）」、全ての手を使った連続攻撃「九十九の掌（つくものて）」、観音像が対象者を包みネテロの全身全霊を賭けたオーラを放射する「零の掌（ゼロのて）」の四つがある。これらは全てオーラで具現化された観音像が繰り出す技である。普段は底の長い下駄、白い袴を着用。本気で敵と相対する際には、丁髷と髭を剃り、「心Tシャツ」という「心」と大きく描かれた服を着る。モラウとは親しい関係であり、キメラ＝アント討伐の際に精鋭として選抜をした。

パーム＝シベリア

CV：井上喜久子

生年月日：不明
年齢：22歳
身長：不明
体重：不明
血液型：A型
念系統：強化系
ハンター協会長・アイザック＝ネテロが選抜した、第一級隔離指定生物「キメラ＝アント」討伐部隊の一人であり、ノヴの弟子。ノヴの事を師として慕うあまり恋心まで抱く様になった。キメラ＝アントの王・メルエムが占拠した宮殿に、監視能力の発動条件を満たす為に潜入したが失敗。メルエムの直属護衛軍のネフェルピトーとシャウアプフに捕まり、兵隊蟻として改造された。キメラ＝アント討伐部隊として宮殿に潜入していたキルアと敵対するが、戦闘中に自我を取り戻した。人間の生命エネルギーをオーラとして操る念能力者である。念系統は、オーラで物体の持つ力を強化できる強化系。能力名は不明だが、人魚型のミイラに自分の血を足らす事で、付属の水晶を通して対象者を観察出来る。主な必殺技は、自身の毛髪で全身を覆う事で、攻撃と防御の力を強化する「暗黒の鬼婦人（ブラックウィドウ）」と、透視能力「淋しい深海魚（ウィンクブルー）」がある。「淋しい深海魚（ウィンクブルー）」は兵隊蟻に改造された事で額に備わった水晶を通して発動する技。右眼で対象者を水晶に記憶し、左眼でその者を透視し、観察する事が出来る。性格は内向的で、一度一目惚れをした相手に、ヒステリックなまでの執着を見せる。一方で、思いやりが強く、カイトの為にキメラ＝アントと戦うゴンを想って涙を流した。普段はボサッとした黒髪のロングに、手には包帯を巻いている。一見不気味な装いだが、メイクやファッションを施すと別人の様に美人になる。料理の腕も良い。兵隊蟻に改造された後の装いは、額に水晶、腕と脚に鱗がついている。片思い中のノヴをキメラ＝アント討伐部隊として遠征に行かせたモラウに腹を立てていたが、キメラ＝アント討伐後の関係は良好である。

ゴン＝フリークス

CV：松本梨香（1999年フジテレビ（パイロット）版）／竹内順子（1999年フジテレビ版）／藩めぐみ（2011年日本テレビ版）

生年月日：5月5日
年齢：12歳
身長：154cm
体重：49kg
血液型：B型
念系統：強化系
冨樫義博の作品である『HUNTER×HUNTER』の主人公。二ツ星（ダブル）ハンターの称号を持つジン＝フリークスの息子であり、第287期ハンター試験合格者。裏表の無い性格で、常識に囚われない純粋さを持つ。一方で、善悪に頓着がない好奇心を見せる。目利きのゼパイルから木造蔵の宝を偽物とすり替える「殺し技」という違法行為を教えてもらった時にゴンは、「すごい世界だね〜」と嫌悪するどころか驚嘆していた。ゴンの正義感の強さは、時に頑固さとして表れる。先に降参した方が負けのハンター最終試験でゴンは、ハンゾーから腕を折られるといった拷問をされたが最後まで「参った」とは言わなかった。自然豊かな「くじら島」で育ったゴンは、あらゆる動物と心を通わせることが出来る。その野生児ならではの素質を活かし、嗅覚や視力も常人より優れている。念系統はオーラで物や身体の力を高める強化系能力者。ゴンの必殺技は、ジャンケンをモチーフとした「ジャジャン拳」。「ジャンケン」の掛け声でオーラを拳に集中させ、技を繰り出す。「グー」はオーラを纏った拳による短距離攻撃。「パー」で手からオーラを放ち、「チー」はオーラで象った刃で敵を切る。また攻撃後の「あいこで」という掛け声でオーラを拳に集め、二段階で攻撃する事も可能だ。普段は釣竿とリュックサック、緑とオレンジの服を着用している。モラウとは共にキメラ＝アント討伐に参加した戦友であり、互いにその実力を認め合っている。

グラチャン

CV：無し

生年月日：不明
年齢：不明
身長：不明
体重：不明
血液型：不明
念系統：具現化系
ハンター協会の指示により第一級隔離指定生物「キメラ＝アント」討伐を行っていたハンター。モラウの友人である。人間の生命エネルギーをオーラとして自在に操る念能力者であり、グラチャンの系統はオーラを実体化させる具現化系だ。人間に攻撃を与え生き残った者をキメラ＝アントの兵士として利用する「選別」を阻害するハンターの殺害を担っていた師団長・レオルに倒された。その際、グラチャンはレオルの恩を売った相手の能力を一つ、一時的に借りることが出来る技「謝債発行機（レンタルポッド）」によって「TUBE（イナムラ）」という念能力を奪われる。「TUBE（イナムラ）」は雨の日にしか発動しない能力で、波とサーファーボードをオーラで具現化させる技。モラウはこの「TUBE（イナムラ）」を使って攻撃を仕掛けたレオルを返り討ちにしたことで、「TUBE（イナムラ）」はグラチャンの元へ返却された。しかしグラチャンの生死は未だ不明である。