ハリー・ポッター/ファンタスティック・ビーストシリーズの魔法動物まとめ

『ハリー・ポッター』シリーズおよび『ファンタスティック・ビースト』シリーズとはJ・K・ローリングが原作をてがける小説および映画、舞台、ゲームなどのメディアミックス作品である。同じ魔法界を舞台に、それぞれの時代での闇の魔法使いや闇の勢力との戦いが描かれる。『ファンタスティック・ビースト』シリーズは『ハリー・ポッター』シリーズの公式スピンオフ前日譚で、『ハリー・ポッター』の世界の過去の出来事が分かる作品だ。これらのシリーズには様々な魔法動物が登場し、戦いの中で活躍している。

尻尾爆発スクリュート(しっぽばくはつスクリュート)

ロブスターやサソリのような見た目をした魔法動物で、その名の通り尻尾部分が爆発する。おそらく魔法動物マンティコアとファイア・クラブの雑種だとされている。
卵から孵ったときは15cm程度だが、約3mまで成長する。背中に長いトゲを持ち、厚みのある殻は様々な呪文をはじき返すことができる。雄は針を、雌はお腹に吸盤を持っている。共食いするため、同じ場所で複数飼っているといつの間にか数が減ってしまう。

『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』ではハグリッドが正しい飼い方を模索している。その際ハグリッドが教師を務める魔法生物飼育学の授業で、生徒たちに世話や観察をさせていた。その後巨大に成長したものは、三大魔法学校対抗試合の第三の課題で障害物として登場した。

セストラル

誰かが亡くなる瞬間など死を見たことがある人にしか見えない魔法動物である。
コウモリのような翼が生えた黒っぽい馬のような見た目で、その体は肉付きが悪く骨張っている。空を飛ぶこともできる。

ホグワーツでは、駅から学校まで生徒達を運ぶ馬車をセストラルが引いている。死を見たことが無い人には見えないため、ホグワーツの生徒の多くは見えていない。そのためセストラルが引く馬車は「馬なし馬車」と呼ばれている。ハリーは、友人であるセドリックの死を見たことがきっかけでセストラルが見えるようになる。『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』では、ハリーたちはセストラルにのってイギリス魔法省まで移動した。その際セストラルが見えるのはハリーとハリーの友人ルーナだけであり、他の友人達はセストラルが見えないままそれに乗って移動した。

『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』では、闇の魔法使いグリンデルバルドを欧州へ移送する際の馬車をセストラルが引いていた。

一角獣(いっかくじゅう)/ユニコーン

敬意をもって接する必要があるため、この分類となっている。
額に角と金色のひづめを持つ白馬のような見た目の魔法動物である。森に住んでおり、ホグワーツ近くにある禁じられた森にも住んでいる。
幼い子供や女性を好み、大人の男性は好まれない。生まれたときは金色の毛を持ち、2才ほどで銀に変わる。4才ごろに角が生え、7才になると毛は白くなる。

すばやいため捕らえることは難しい。その角、たてがみは様々な魔法に使われる。毛は魔法使いたちの杖の芯に用いられる。
ユニコーンの血液を服用すると、死を目の前にした者を蘇らせることができるとされている。その対価として「生きながらの死」とよばれる呪いを受けてしまう。『ハリー・ポッターと賢者の石』ではヴォルデモートに取り憑かれていたホグワーツの教師クィレルが、ユニコーンの血液を飲んでいた。

水中人(マーピープル)

その名の通り水中で暮らしている魔法動物である。敬意を持って接する必要があるため、この分類となっている。

高い知能を持ち、特有の言語マーミッシュ語を話し、湖の底などに家を建てて住んでいる。マーミッシュ語は地上で人間が聞くと叫び声のように聞こえる。『ハリー・ポッター』の関係者の中では、アルバス・ダンブルドア校長や魔法省のバーテミウス・クラウチ・シニアがマーミッシュ語を話すことが出来る。ホグワーツの湖に住む水中人はアルバス・ダンブルドア校長と知り合いだ。『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』では水中人たちの協力を得て、湖の中で競技が行われた。『ハリー・ポッターと謎のプリンス』ではダンブルドアの葬儀で水中人たちが慰問の音楽を演奏した。
水中人は地上での活動も可能で、水の外でもしばらくの間は呼吸が出来ることがわかっている。

デミガイズ

毛の長いサルのような姿をした、草食で大人しい穏やかな性格をもつ魔法動物である。大きな黒い目と、絹のようにふさふさとした銀色の毛を持つ。極東で生息している。
未来を予知する能力と透明になる能力があるため、デミガイズの捕獲は非常に難しい。デミガイズを捕獲するには、予測不能な動きをする必要がある。
デミガイズの毛からは透明マント(羽織ると姿を消すことが出来るマント)を作ることが出来る。しかしそのマントは時間がたつと透明になる効果が失われてしまう。

『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』では、ニュートがドゥーガルと名づけられたデミガイズをトランクで飼育していた。ドゥーガルはマグル(非魔法族)のジェイコブのことを気に入っている。

エルンペント

大型のサイに似た見た目をした灰色の魔法動物である。体重は1トンほどあり、厚く硬い皮膚は多くの呪文をはねよけることが出来る。鼻の上にある大きな角は、すべての物を貫くとされる。体内には毒液を持っており、注入すればあらゆるものを爆発させる。角や毒液は魔法薬の材料にもなるが、非常に危険なものであるため厳重管理品目に指定されている。
交尾の季節になるとオス同士がメスを巡って争うことがあり、その際に毒液を使い相手を爆発させてしまう。

『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』では、ニュートのトランクの中にいたエルンペントがニューヨークで逃げ出してしまう。逃げたエルンペントはセントラル・パークで発見され、ニュートとマグル(非魔法族)のジェイコブが協力し捕獲した。

天馬(てんま)

翼のある馬のような見た目の魔法動物である。金色の毛と赤い目を持つ美しい見た目をしているが、象ほどの大きさがあり蹄は大皿より大きい。マグル(非魔法族)に見られないように、所有者は目くらましの呪文を定期的にかけることが義務付けられている。

『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』では、交流相手であるフランス魔法学校・ボーバトン魔法アカデミーの馬車を引いた。
ホグワーツ滞在中の天馬の世話は、ホグワーツの森番・ハグリッドが任されていた。

スニジェット

絶滅危惧種のため、この分類となっている。別名「ゴールデン・スニジェット」とも呼ばれる、小さな鳥の魔法動物である。
丸い体に赤い目、鋭く長いくちばしを持っている。非常に速く飛ぶことができる。
11世紀ごろから大量に捕獲され、魔法界のスポーツであるクィディッチでも用いられた。クィディッチではスニジェットを捕まえると150点が加算されるルールがある。大量捕獲を続けた結果、14世紀半ばごろまでに数が激減してしまった。その後、捕獲およびクィディッチでの使用が禁止された。クィディッチではスニジェットの代わりにスニッチとよばれる翼が生えたボールが使われるようになった。

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