昼神幸郎(ハイキュー!!)の徹底解説・考察まとめ

昼神幸郎(ひるがみ さちろう)とは古舘春一の高校バレーを題材にした漫画作品『ハイキュー!!』の登場人物で、鴎台高校のバレーボール部に所属する2年生である。ポジションはミドルブロッカー(MB)。鴎台は全国トップクラスのブロックを誇るチームであり、全国ベスト4に入る強豪である。その鴎台でブロックの要として活躍していることから「不動の昼神」という異名を持つ。物腰柔らかい雰囲気があるが、試合中は迫力のある表情になる。冷静に状況を分析する能力に長けていて、落ち着いたプレーでチームに貢献する。

昼神を警戒する日向・影山コンビ(左奥)

春高準々決勝で、鴎台は主人公チームである宮城県代表・烏野(からすの)高校と対戦する。
烏野高校は、試合序盤に1年生の日向翔陽(ひなた しょうよう)と影山飛雄(かげやま とびお)の変人速攻と呼ばれるジャンプ力とスピードを活かした攻撃を見せつけることで、相手チームのブロックを惑わせ、多彩な攻撃を仕掛けるプレースタイルが特徴だ。
これまでの対戦相手も、高い攻撃力と囮効果がある変人速攻に慣れるまでブロックに苦戦することが多かった。
しかし、手練れのブロッカーである昼神は、試合開始2本目で変人速攻に対応し、惑わされることなくブロックを決める。
日向への対応力の早さに、影山も驚きを隠せない。
解説者は、「彼のブロックが振られる事は決してない。鴎台ブロックの要“不動の昼神”」と称賛する。
昼神は、「“不動”って嫌ですよね~動けないみたいじゃないですか俺素早いのにー」と自分の異名が腑に落ちない様子だ。
そして、日向・影山に鋭い目線を向けたかと思うと、「俺達の前でチョロチョロしても無駄だよ~」と素敵な笑顔で煽る。

その後、昼神・星海・白馬(はくば)たち2年生の活躍を中心に試合は進み、第1セットは25-20で鴎台が先取する。

第2セット

鴎台は烏野のエース・東峰旭(あずまね あさひ)を徹底的にマークし、昼神が主軸となって東峰のスパイクを執拗にブロックする。
なかなかスパイクを決められない東峰は、チームの役に立てていないと焦りを感じる。
その焦燥感からサーブまでミスしてしまい落ち込む。
ジャンプフローターサーブが得意な昼神は、「唸れ俺の追い打ちサーブ」と東峰からサービスエースを取り、更に精神的に追い込んでいく。
狙い通りの場所へ打ち、そして得点できることからも昼神のサーブが強力であることがわかる。

その後、一進一退の攻防が続くが、セット終盤に完全復活した東峰、日向、そして1年生ミドルブロッカー月島蛍(つきしま けい)の連続得点によって、25-22で烏野がセットを取り返す。

第3セット

セット間の休憩中、鴎台3年・野沢出(のざわ いづる)は昼神と星海に、烏野の1年たちに翻弄されるなよと念押しする。
すると、「大丈夫です。光来くんは烏野11番にスパイクよけられてヒュン!てなって、俺は10番の早くて高い速攻にちょっとビビッてるだけです」と自分たちのピンチを悠揚迫らぬ態度で説明する。
状況を瞬時に且つわかりやすく言語化できるのは、さすがの現状分析力であるが、野沢に「大丈夫じゃねえじゃねえか」と突っ込まれる。

そして第3セットが始まる。
途中ラリーが続き、エース東峰にボールが託された。
東峰は得意の相手ブロックとタイミングをずらすスパイクを力強く打ち込むと、見事ボールは鴎台側のネットに吸い込まれる。
ネットに吸い込まれたボールは予測不能な動きをするので、味方に繋げるのは非常に難しい。
しかし、昼神はタイミングを合わせてうまく処理し、3年生諏訪愛吉(すわ あいきち)がトスを上げ、星海がスパイクを決める。
解説者も、昼神のことをブロック以外も実に落ち着いた対処で、難しいことをサラッとできると褒め称える。

第1セット・第2セットをかけて日向・影山コンビは、昼神のブロックを翻弄するために多彩な攻撃を繰り出し続けたが、昼神は着実に情報を捌き、日向の囮に釣られることはなかった。
しかし第3セット中盤、日向の気迫ある攻撃態勢に昼神はとうとう思考を乱され、日向の方へ僅かに重心が向く。
影山は「高校最強ブロッカーの一秒を奪え」と、ここぞとばかりに逆サイドの2年生田中龍之介(たなか りゅうのすけ)へトスを振る。
鴎台の訓練された束のブロックは、この試合で初めて分断された。
昼神は「不動の昼神って動けないみたいじゃんって文句言えなくなっちゃった。“不動”って異名を甘んじて受け入れよう」と言って、悔しそうな表情を浮かべる。

日向に影響されて星海の調子が上がっているのを見て、「楽しそうな光来くんちょっと気持ち悪いね」と毒を吐くが、「さあさあ鷗台(うち)の“スター”がノってきた。道を空けろ頭が高い!!」とジャンプフローターサーブで牽制する。

その後も怒涛のラリーが続くが、日向が高熱状態でプレーしていたことが発覚し離脱。
日向抜きで試合は続行し、ハイレベルな戦いの末、25-23で鴎台が勝利を収める。
その後鴎台は準決勝で敗れ、全国ベスト4という結果になった。

大人になった昼神

『ハイキュー!!』では、各キャラクターの将来の姿が描かれている。卒業後の昼神は、バレーボールの道には進まず、大学に進学して獣医学を学んだ。その後、長野のゆだなか動物病院の獣医師として勤めている。

昼神幸郎の関連人物・キャラクター

星海光来(ほしうみ こうらい)

烏野の試合を観戦する昼神と星海(右)

鴎台高校2年生・ウイングスパイカー。
身長は169㎝とバレーボール選手の中でも小さい部類に入るが、高いジャンプ力と技術力で活躍する鷗台高校のエースだ。
全日本ユース合宿に召集されるほどの実力を持つ。
かつての春高で、小柄ながら高度なテクニックで大きな活躍を見せ、「小さな巨人」と呼ばれた烏野高校の宇内天満(うだい てんま)という選手がいる。
星海は、体格やプレースタイルが宇内と似ていることから次世代の「小さな巨人」として名高い。
昼神とは同じ中学校出身で仲が良く、試合開始前や休憩中に他校の試合を一緒に見るなど常に行動を共にしている。
普段は穏やかな昼神が唯一毒舌を吐いたり、素っ気ない態度をとる相手である。
しかしそれは星海に心を許している証拠で、心の底では尊敬しており、星海がファインプレーを魅せると「かっこいい」「さすが」と称賛する。
中学時代、バレーボールで挫折しかけた昼神のことを救った重要な人物である。

renote.net

白馬芽生(はくば がお)

白馬芽生

鴎台高校2年生・ウィングスパイカー。
バレーボールは高校からの初心者で、技術的に足りない部分もあるが、2mを超える恵まれた身長を武器に攻守で活躍を見せる選手である。
自身の体格を誇りに思っており、小柄な星海によく挑戦的な態度をとる。
昼神と白馬が前衛に来るローテーションは、鴎台の中で最も守りの強いターンであることから「最盾ローテ」として恐れられている。

野沢出(のざわ いずる)

野沢出

鴎台高校3年生・ウイングスパイカー。
プレーは目立たないが、スパイクをきっちり決めたり、乱れたボールをフォローするなど堅実なプレーでチームに貢献する。
後輩たちにツッコミを入れたり話しかけ、チームの雰囲気を和らげる。

諏訪愛吉(すわ あいきち)

諏訪愛吉

鴎台高校3年生・主将。
ポジションはセッター。
個性が強い2年生たちをにこやかな笑顔でまとめる。
昼神や星海と同じくサーブが得意。

アーロン・マーフィ

アーロン・マーフィ

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