月島蛍（ハイキュー!!）の徹底解説・考察まとめ

黒尾鉄朗（くろお てつろう）

月島は、春高県大会の代表決定戦に向けて、白鳥沢学園の牛島対策について考えていた。月島は鵜飼コーチに以前こう聞いている。「高さでもパワーでも、自分より圧倒的に上の相手のスパイクは、止める方法はあるんですか」。これに対して、鵜飼コーチの回答は「ブロックで一番重要なことはタイミングだ。個人のセンスとかブロックの司令塔として身近で優れているのは、音駒の黒尾あたりかな」。
音駒高校の主将黒尾鉄朗は、月島が高校1年生の時に高校3年生。烏野高校と音駒高校は、練習試合や合同合宿を通して交流がある。春高県大会代表決定戦前の合同合宿では、黒尾や木兎がいつものように自主練習をしているところへ月島も加わった。3対3の練習を通して、月島は黒尾からブロックの技術を教わる。黒尾は月島にとって事実上の師匠である。

画像は、烏野バレー部と音駒バレー部が両者とも春高全国大会に出場した時の1コマ。ここに鵜飼前監督と猫又監督との公式戦で一線を交えるという夢が実現された。月島自身バレーボールと正面から向き合い練習を重ね、バレーボールが上達するにつれてバレーの本当の面白さにも気づくようになった。

黒尾鉄朗（ハイキュー!!）の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]

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黒尾鉄朗（くろお てつろう）とは『ハイキュー!!』に登場する、音駒高校の主将でミドルブロッカーだ。主将としての、チームをまとめる力・仲間を育てる能力が高い。プレー中に挑発したり、揺さぶりをかけたりして相手の平常心を奪う心理戦も得意だ。状況に応じて様々なブロックを使い分け、相手スパイカーの攻撃を素早く見極める能力が高い。ブロックだけでなく、レシーブ・スパイク・サーブとどれも優れているオールラウンダーだ。卒業後は選手としてではないが、バレーボールを普及させようと動いている。

月島蛍の名言・名セリフ／名シーン・名場面

「そんなに気張んないでさ、明るく楽しく程々にやろうよ。たかが部活なんだからさ」

烏野バレー部に入部したての頃、月島蛍が日向や影山に放ったことば。「たかが部活」という発言は入部後もしばらく続く。少年バレー時代の月島は、兄が強豪烏野でエースを務めていることを自慢にしていた。ある日、兄に黙って試合の応援に行くと、「エースの兄」は応援席にいた。蛍は、目の前の事実と兄の虚言に衝撃を覚える。部活に思い入れの強かった兄が、部屋で1人泣いていたのも蛍は見ている。月島は、この時から歪んだバレー愛を抱くようになる。

月島は、自分自身が兄のことをバレーボールそのものでしか評価していなかったせいで、優しい兄に嘘までつかせたことを後悔した。「たかが部活」なのに、兄はバレーボールに一生懸命になりすぎたから、あとで苦しくなるんだと語っている。高校を卒業すれば、大学進学や就職することになるだろうし、履歴書に部活に夢中になったことを全部かけるわけではないのにとも言及している。バレーボールを心から一生懸命になれないで冷めている様子から発したことば。

「どうも、普通の方です。1人時間差。うちの野生児は騙せても、僕には通じないんで。よろしくどうぞ」

白鳥沢のMB天童に、日向翔陽と比べて「普通の方」と言われたあと、天童の1人時間差攻撃を止めたときの一言。天童は、月島とは違うゲス・ブロッカー。ゲスとは推測する（guess）という意味で、スパイクを打とうとする相手に対して直感と感覚でブロックを行い、規則性がないのが特徴。得点を叩き出すことも多いが、よみが外れるとスパイカーをマークできない。月島は、天童とは違うタイプのブロッカーなので、月島VS天童のMB対決の面白さを教えてくれる一言。

「さっき僕は怯んだのか。いや、負けると思ったんだ。それが当然であるように」

牛島のスパイクにブロックして弾かれた月島。突き指したところを縁下にテーピングしてもらっているときに発したことば。舌打ちをする月島に、山口は月島の闘志を感じ取っていた。月島が悔しい顔をするのは珍しいと1年マネジャーの谷地も言っている。また、月島と山口とのやりとりから、2人の仲の良さが滲み出ている。山口は、一見冷めたように見える月島が負けず嫌いなのも知っているし、僅かな表情から感情の変化も読み取れるようだ。白鳥沢戦の前に、月島と山口は試合について言及している。「僕に牛若を止められるわけないじゃん。ただ1本くらい止められたらいいと思っているだけ」という月島だったが、果敢に牛島に挑む月島に感情の変化があることを、山口は察知しているのかもしれない。

「あの、3枚ブロックのときのタイミング、僕に任せてくれませんか？」

春高宮城県大会決勝の白鳥沢戦で、月島が発したことば。牛島若利のスパイク攻略のために、試合中ずっと月島が考えながらプレーしていることが分かる。この後、タイミングが合うようになった烏野ブロックのおかげで、白鳥沢の選手にプレッシャーを与え続けることができた。ブロックでクロス側を閉めることで、ストレート側に牛島のスパイクを誘導し、打たれたスパイクの先には烏野のスーパーリベロ西谷がいる。こうして、月島たちがイメージしてきたトータルディフェンスが完成した。

「相手セッターにブロックを欺いてやったという快感も達成感も与えてはならない。執拗に執念深く、且つ敏捷に。絶対にタダでは通さない。プレッシャーを、ストレスを与え続けろ！」

月島は、MBとしての自分の役割が良く分かっていた。ただスパイクを止めることだけではなく、壁があることを相手に常に意識させ、プレッシャーを与え続けること。相手を疲れさせ、イライラした相手のミスを誘う。そうした地道なクレバー・ブロッカーの働きは、他のチームメイトのプレーと相まって、烏野の強さに結びついていく。そして、春高県大会決勝戦、烏野を勝利へ導くことになる。

「はあ！？別に張り合ってないし」

「つっきー、日向に負けるなー」という山口の激励に応えたことば。日向は月島と同じMB。日向は前衛のとき得点を稼いだあと後衛に下がった。同時に月島が前衛に上がってくる。どうしても日向と比べられるので、月島としてはブロックだけでなく、攻撃面でも工夫をしようと考えてきた。このとき初めて1人時間差攻撃を決める。合宿で梟谷学園のセッター赤葦と練習をして身につけたものだった。

「ほんのわずか、苛立ちと焦りを含んだほころびを待ってたよ」