ハンターキラー 潜航せよ(Hunter Killer)のネタバレ解説・考察まとめ
『ハンターキラー 潜航せよ(Hunter Killer)』とは、米海軍攻撃型原子力潜水艦(ハンターキラー)を題材とした海洋アクション映画である。主演は男臭い演技に定評のあるジェラルド・バトラー。小説家のドン・キースと、米海軍潜水艦の元艦長だったジョージ・ウォレスの二人による同名ベストセラー小説が原作である。製作は『ワイルド・スピード』のスタッフが担当。最新のCG技術を駆使、リアルな潜水艦の戦いを描く。深海での潜水艦アクションのみならず、地上での特殊部隊シールズの活躍も見どころのひとつだ。
吹き替え:俊藤光利
海軍少将。退役したアーカンソー前艦長の後任に、ジョー・グラスを抜擢した人物である。作中ではあまり語られないが、その発言や考え方から現場重視タイプの軍人と見られる。そのことからジョー・グラスに対し自らと同じニオイを感じ取り、信頼と期待を込めた人事を行ったようだ。ひとたび戦場に向かい、実際に命を賭して戦うのは現場の兵士である。だからこそ慎重に戦術を練り、臨機応変に判断する能力が指揮官には求められる。ドネガンと意見は対立してはいるが、フィクスは彼なりの愛国心で軍人としての務めを果たしているのだ。
ジェーン・ノーキスト NSA局員(演:リンダ・カーデリーニ)
出典: gaga.ne.jp
吹き替え:長尾歩
NSA(国家安全保障局)の局員。国際情勢、特にロシアの情報に精通するスペシャリスト。事態を受け、初期の段階からロシア内部の不穏な動きと、その不満分子によるクーデターの可能性を疑う。海軍のフィクス少将とは一定の信頼関係が見られ、多くの場面で意見をほぼ同じくする。現地での調査と事態の究明は不可欠と、海軍特殊部隊の派遣をフィクスに提案する。情報面での重要なキーパーソンと言える。
アイリーン・ドーヴァー(演: キャロライン・グッドール)
出典: www.ameba.jp
アメリカ合衆国大統領。世界大戦になりかねない危機に際し、大統領として重大な決断を迫られる。強硬に空母機動部隊の派遣を主張するドネガン統合参謀本部議長の意見を受け入れ、ロシア海域に派遣を決定する。その一方で、フィクス海軍少将の提案する特殊部隊シールズによる、ロシア大統領救出作戦も認め、世界大戦の回避に一縷の望みを託す。
アメリカ海軍特殊部隊「シールズ」の人物
ビル・ビーマン(演:トビー・スティーヴンス)
出典: gaga.ne.jp
海軍特殊部隊(シールズ)の隊員。国家軍事指揮センターの命令を受け、隊長として3名の部下と共にロシアのポリャルヌイ基地に潜入する。自分にも部下にも厳しい男だが、責任感が強く同僚思いな面もある。荒くれ者を思わせるセリフが随所に見られるが、ピンチに際しては冷静な指示を下す。やがて任務中に部下のマルティネリが負傷してしまう。歩くことも困難な状態で、止むを得ず彼を後方に置き去りにするしか無かった。だがビル・マーマンはその任務に道筋を付けると、ポリャルヌイ基地へ引き返す。ロシア兵が待ち受ける中、負傷したマルティネリをたったひとりで救出に向かうのだった。
マット・ジョンストン(演:ライアン・マクパートリン)
海軍特殊部隊(シールズ)の隊員。隊長のビルと共にロシアの北方ポリャルヌイ基地に潜入する。仲間の信頼も厚く、勇敢な兵士である。事態が動く中、ザカリン大統領を救出する命令を受けたシールズ。しかし任務は困難を極める。なんとかザカリンを助け出したが、ロシア兵の追跡は苛烈であった。後方に残り、威嚇射撃でビルとザカリンを逃がすことに成功したが、あと少しというところでマットは命を落としてしまう。
デヴィン・ホール(演:マイケル・トルッコ)
出典: www.cinoche.com
海軍特殊部隊(シールズ)の隊員。隊長ビルの右腕ともいえる存在である。荒くれ者らしい会話を仲間と交わし合う。ポリャルヌイ基地への潜入任務、続いてザカリン大統領を救出する作戦に加わる。だが、ロシア兵の執拗な銃撃に遭い、任務のさなか撃たれてしまう。隊長のビルは戦友デヴィンの死を悲しむ暇も無く、ザカリンを連れて脱出地点に向かうしか無かった。
ポール・マルティネリ(演:ゼイン・ホルツ)
出典: lb.cineklik.com
海軍特殊部隊(シールズ)の隊員。この任務の少し前に配属された新人の狙撃手(スナイパー)である。年齢もメンバー中で最も若い。任務に向かう中、度々同僚のデヴィンらにからかわれる。ポリャルヌイ基地に潜入中、ロシア兵の威嚇射撃の銃弾により負傷、歩くことも困難となる。隊長のビルは新たな任務を受け、苦渋の選択をするしかなかった。マルティネリもまた、潔く後方に置き去りにされることを承知する。ビルは必ず戻るとマルティネリに約束するが、それは絶望的な状況の中、果たせないであろうことは明白であった。
ザカリン大統領を救出し、ビルたちはポリャルヌイ基地を脱出する。追撃するロシア兵は増すばかりで、とうとう追い詰められる事態に。もはやこれまでと、誰もが諦めかけた時だった。ロシア兵が次々と撃たれて倒れ始める。はるか後方の山中からマルティネリの狙撃銃が火を吹いたのだ。的確なスナイプでロシア兵を仕留め、マルティネリはビルたちのピンチを救ったのだった。
ロシア連邦の人物
アンドロポフ艦長(演:ミカエル・ニクヴィスト)
出典: gaga.ne.jp
ロシア海軍、原子力潜水艦の艦長を務める。ベテランの潜水艦乗りであり、生粋のロシア軍人である。タンパ・ベイの調査の対象であったが、それを知ることもなくアンドロポフの乗艦は謎の爆発により沈没する。その後、別のロシア艦に撃沈されたタンパ・ベイの捜索に派遣されたグラス艦長のアーカンソーに発見され、アンドロポフはアメリカ側の捕虜になってしまう。致し方ないことだがアメリカ軍の攻撃で乗艦が沈没させられたと考え、当初は頑なに口を閉ざす。だがやがて事情を知り、グラス艦長の熱い説得に応じることになる。
アンドロポフの協力により、アーカンソーは機雷と対潜ソナーだらけのムルマンスク・フィヨルドを突破することに成功。また、ドゥロフ国防大臣のクーデターで世界大戦が引き起こされる危機に当たり、アンドロポフはかつての教え子であったロシア海軍駆逐艦クルーらの説得を任される。
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目次 - Contents
- 『ハンターキラー 潜航せよ』の概要
- 『ハンターキラー 潜航せよ』のあらすじ・ストーリー
- 消息を絶った米原潜タンパ・ベイ
- 事態の究明を急げ
- アーカンソー出撃す
- 氷の海での死闘
- 危機を脱する奇策
- クーデター勃発か
- 生き残ったロシア艦長アンドロポフ
- ロシア兵の追跡
- シールズの過酷な任務
- 絶体絶命
- アーカンソーの死闘
- 船乗りとして、男として共に戦う
- 『ハンターキラー 潜航せよ』の登場人物・キャラクター
- 主人公
- ジョー・グラス艦長(演:ジェラルド・バトラー)
- 米原潜アーカンソーのクルーたち
- ブライアン・エドワーズ副艦長(演:カーター・マッキンタイア)
- ウォラック副長補佐(演:デヴィッド・ギャーシー)
- ターナー水雷長(演:シェーン・テイラー)
- アメリカ合衆国政府の人物
- チャールズ・ドネガン統合参謀本部議長(演:ゲイリー・オールドマン)
- ジョン・フィスク海軍少将(演:コモン)
- ジェーン・ノーキスト NSA局員(演:リンダ・カーデリーニ)
- アイリーン・ドーヴァー(演: キャロライン・グッドール)
- アメリカ海軍特殊部隊「シールズ」の人物
- ビル・ビーマン(演:トビー・スティーヴンス)
- マット・ジョンストン(演:ライアン・マクパートリン)
- デヴィン・ホール(演:マイケル・トルッコ)
- ポール・マルティネリ(演:ゼイン・ホルツ)
- ロシア連邦の人物
- アンドロポフ艦長(演:ミカエル・ニクヴィスト)
- ドミトリー・ドゥロフ(演:ミハイル・ゴア)
- ザカリン(演:アレクサンドル・ディアチェンコ)
- 『ハンターキラー 潜航せよ』の用語
- 周辺海域の用語
- ファスレーン海軍基地
- ポリャルヌイ海軍基地
- バレンツ海
- コラ半島
- ムルマンスク・フィヨルド
- アメリカ政府の用語
- 国家軍事指揮センター
- NSA
- 統合参謀本部
- 海軍特殊部隊
- 潜水艦装備関連の用語
- ソナー
- 魚雷発射管
- 自動追尾型魚雷
- デコイ
- 小型潜水艇ミスティック
- 『ハンターキラー 潜航せよ』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- グラス艦長の熱き訓示に、まとまるクルーたち
- 無骨そのもののビル・マーマン隊長
- グラスの侠気に動かされたアンドロポフ
- 違いを乗り越え、心が通じ合う英雄たち
- 『ハンターキラー 潜航せよ』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 俳優と製作プロデューサー、二人の遺作となる
- ディテールに拘った映像
- 前評判の割に振るわなかった興行収入
- 『ハンターキラー 潜航せよ』の主題歌・挿入歌
- 音楽担当はトレバー・モリス
- 『ハンターキラー 潜航せよ』のオリジナル・サウンドトラック
- 挿入歌:『潜航開始(アーカンソーのテーマ)』
- 挿入歌:『シールズの戦い1』
- 挿入歌:『魚雷襲来』
- 挿入歌:『ふたりの艦長(友愛のテーマ)』
- 挿入歌:『司令部突入』
- 挿入歌:『ファイナルカウントダウン』