エスター(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『エスター』とは2009年に公開されたアメリカ合衆国の世間を恐怖のどん底に落とした異色のサイコホラー映画。監督は、『フライト・ゲーム』などを手がけた、ジャウム・コレット=セラ。養子として引き取った美少女エスターによって巻き起こる悲劇を描いている。エスターは発育不全を患っており、実年齢は33歳である。見た目はお姫様のような服に身を包み、可愛らしい少女だが、裏では親の目を盗みながら、目的のために殺しもいとわない凶暴な本性を隠している。その二面性が世間を驚かせた。2020年には続編の製作が発表された。

吹き替え:津々見沙月

コールマン夫妻の息子。エスターが養子として家にやってきて、家族の注目がエスターに集まったことに不満を感じている。
初めはエスターに対して、強気だったが次第に彼女の本性を知り怖くなる。

マックス・コールマン(演:アリアーナ・エンジニア)

コールマン夫妻の娘。耳が聞こえないため補聴器をつけて手話で会話している。
初めはエスターを姉のように慕うが、だんだんエスターの行動を見るうちに彼女に怯えるようになる。
また、マックスを演じたアリアーナは、実際に聴覚障害を患っている。

シスター・アビゲイル(演:CCH・パウンダー)

吹き替え:磯辺万沙子

エスターがいた孤児院のシスター。エスターの話をケイトから聞かされ自ら調査をはじめる。

『エスター』の用語

原題はOrphan

原題であるOrphanとは孤児という意味。

『エスター』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

エスター「あなたの責任よ、楽にしてあげて。」

ダニエルが鳩を誤っておもちゃの銃で撃ってしまって怪我をさせてしまったとき、大きな石を手渡しダニエルに放った言葉。
その後ダニエルが「できない。」と断ると無表情のまま鳩を石で殺した。
少女とは思えない衝撃の一言。

エスター「ジョン、私に任せて」

ジョンがお酒で酔ってしまいソファで眠りについていた時、エスターが化粧をしケイトの露出が多い服を着て現れる。
そしてジョンに迫り言った一言である。
見た目は少女だが心は大人であり、女性として愛してほしいとエスターが放った言葉。

『エスター』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

実際にあった「ナタリア事件」

実際にエスターが患っていたホルモン異常による下垂体機能不全という病気は現実にあり、見た目と実年齢が一致しない人々は実在している。実際に「ナタリア事件」と呼ばれた事件があった。通称「ナタリア事件」は、2010年アメリカ・インディアナ州で起こった事件である。ある夫婦が8歳の女の子を養子として迎えたが、コーヒーに漂白剤を混ぜて養父母の毒殺を図るなど、ナタリアには精神に異常がみられた。エスターように家族を傷つけようとする傾向があり、夫婦はナタリアをアメリカに残しカナダに移住した。しかし、2019年に彼女から育児放棄で訴えられ、夫婦は逮捕されてしまった。一方のナタリアは、別の夫婦のもとで「子供」として生活している。

もう一つのエンディング

エスターにはDVD特典映像としてもう一つのエンディング(アナザーエンディング)が収録されている。
アナザーエンディングは、エスターが自宅の割れた鏡の前で化粧をしているところから始まり、化粧をし終わると自宅内には警察官が何人もおり、彼女は包囲されるがエスターは全く動じず、警察官に挨拶をする。しかし、エスターの傷だらけの顔をみて、それについて警察官が尋ねると「私はエスター」と自己紹介をしてアナザーエンディングは終了する。

『エスター』の主題歌・挿入歌

挿入歌:Cheap Trick『Surrender』

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