メタルギアソリッド ピースウォーカー（MGSPW）とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ニカラグア米軍基地

ピースウォーカーを追って、スネークは国境米軍基地内への潜入を果たす。ピースウォーカーとパスの居所を探しながら基地内を進むスネークは、コールドマンのいる管制塔へと突入する。
しかしそこにはコールドマンとパスだけでなく大量の米軍兵が待ち構えており、スネークは銃口を突き付けられて動きを封じられる。勝利を確信したコールドマンは、報復発射しか許されないピースウォーカーに、いかにして核を発射させるのかを語り始める。
どこかで核が発射されたという偽装データを、ピースウォーカーに誤認識させて報復核発射を実行させる。

語り終えたコールドマンが、核発射コードを入力しようとした時、ガルベス教授が現れる。

ガルベス教授を「ザドルノフ」と呼び、協力者であるかのように接するコールドマンに対し、ザドルノフ（＝ガルベス）は冷淡に「基地の制圧は終わった」と告げる。その背後から大量のソ連兵が乱入し、管制塔を制圧する。
ザドルノフの目的は、CIAの資金で完成したピースウォーカー計画を横取りする事であった。
さらにもう一つの目的は、米軍基地からキューバへ核を撃ち反米感情を操作して、中南米の共産化を促すことである。

ザドルノフはためらいもなくコールドマンを撃ち重傷を負わせ、スネークへも銃口を向ける。ここで死んでFSLNの兵士たちの永遠の偶像となることが、KGBが描いた今回のスネークの役割だというのだ。
しかしその時、MSFとアマンダたちFSLNがスネークの援護に駆け付ける。瞬く間に基地は制圧され、ザドルノフも捕らわれの身となったのだった。

コールドマンの最期

全面核戦争の危機は免れたと安堵するメンバーを残して、スネークはピースウォーカーの破壊へ向かう。
ザ・ボスの最期の意志を確かめるために、ストレンジラブもスネークに同行する。

その時、瀕死の状態だったためにほとんど監視を付けられていなかったコールドマンが最後の力を振り絞って動き出し、彼によって核発射コードが入力されてしまう。
コールドマンは「人間に倫理観が存在する以上、核兵器による攻撃を受けても、同じ核兵器でそれに報復することはできない」との考えから、この期に及んでなお「ピースウォーカーの性能を世界に見せつけることこそが人類の平和に繋がる」と固く信じていた。
これで自分の理想の世界が実現すると、勝利のVサインを掲げながらコールドマンは息を引取り、停止コードも分からないまま、偽装データはピースウォーカー、さらにノーラッド（北アメリカ航空宇宙防衛司令部）から米国司令室へと転送されていく。

停止コードのわからない今、核発射を止める手段はピースウォーカーを止めることである。
スネークが無数の攻撃を叩き込み、なんとか核発射だけは食い止めるも、ピースウォーカーを完全に停止させることはできなかった。
このままでは、「ピースウォーカーによる核攻撃」は阻止できても、“アメリカが攻撃された”という架空のデータによる報復のための核攻撃は止められない。

スネークは米国司令室へ直接交渉を試みるも、報復実行を強硬に唱える者たちに反発を受けて失敗に終わる。

ピースウォーカー

「sing....sing a song....」
万策尽きたと思われたその時、唐突にピースウォーカーが歌を歌い始める。

そして立ち上がり、自らニカラグア湖へと進んでゆくのだった。

水没したことで、ようやく機能を停止したピースウォーカー。
それを見守る人々の心の中に、平和を願う歌と共に、ザ・ボスの最期の意志が届いていく。
「核攻撃を受けた」という偽装データの送信は止まり、核戦争の脅威は消え去った。

彼女は、殺すことをやめ、銃を捨て、平和のために犠牲になることを選んだのだ。これこそが、ザ・ボスの最期の意志だったのである。
ストレンジラブは真実に涙しながら、ピースウォーカーを見送るのだった。
一方スネークは、遠く沈んでいくピースウォーカーにザ・ボスの形見のバンダナを手向けて、「彼女」と決別する。
「最高の軍人と称えられ、俺たちを導いたザ・ボスは、最後の最後に銃を捨てた。軍人であることをやめていた。彼女によって軍人であることを宿命づけられた俺たちを、彼女は裏切ったんだ」
ザ・ボスとは別の生き方をする決意を決めて、スネークは自ら「BIGBOSS」を名乗るのだった。

アウターヘヴン

一連の事件が片付いた後、カズは密かにピースウォーカーに搭載されていた核弾頭を回収。MSFに参加したヒューイやストレンジラブの協力で完成したメタルギアZEKEにこれを積み込む。今回の一件で世界的に注目される存在となったMSFが生き残るためには、“迂闊には手を出せない”と思わせる抑止力が必要だという判断であり、スネークも不本意ながらそれに理解を示す。

この頃、コスタリカの戦いの中で捕らえたザドルノフが脱走を繰り返し、スネークたちはその対応に追われることとなる。なぜこうも簡単に脱走を許すのか、内通者がいるのではないか、その都度あっさり捕まる目的はなんなのか。スネークたちが首を傾げる中、マザーベースに潜入していたもう一人のスパイがついに動き出す。またも脱走したザドルノフを追い詰め、反撃してきた彼を倒した時、基地内に警報が鳴り響く。核兵器を搭載したままのメタルギアZEKEが暴れ出したのだ。

無人機であるはずのメタルギアZEKEには、いつの間にかコックピットが増設されており、そこにはパスが乗り込んでいた。彼女は自らをサイファー（CIPHER）という組織によって送り込まれたスパイだと名乗り、スネークたちに全面降伏を迫る。ザドルノフが脱走を繰り返していたのは、パスがメタルギアZEKEを改造する時間を作るためだったのである。
CIAを利用し、KGBを欺き、新たな世界を作り得る力であるメタルギアZEKEを手に入れたサイファーの次の目的は、スネークという英雄ごとMSFの戦力を接収することだった。武力と情報を完全に管理することで戦争を無くすというサイファーの理念に、兵士たちの理想郷を作ることを誓ったスネークは断固としてNOを突き付ける。交渉の決裂を悟って、パスはメタルギアZEKEの核兵器でアメリカ東海岸を攻撃すると宣言。これによりMSFの名声を地に墜とし、“世界の敵”として自分たち以外の者に排除させようという目論みだった。

仲間たちの未来のため、自らの掲げる理想のため、自身を含むMSFの多くの兵士にマスコットのごとくかわいがられていたパスを倒すことを決意するスネーク。激闘の末にこれを倒すも、パスはスネークたちもまた何者かに利用され滅びていく運命だと捨て台詞を吐いて散っていった。

一連の事件により認知されたMSFを、新たな時代は放っておかないだろう。

それでも、BIGBOSSとなったスネークは戦いの中に生きて死ぬことを選んだのである。
スネークは地獄へ落ちる覚悟のもと、自分の居場所を天国の外側「国境なき軍隊」に見出すのであった。

『メタルギアソリッド ピースウォーカー』のゲームシステム

任意でミッションを選択して出撃準備を整えたら出発、ミッション完了後マザーベースへ帰還する、という流れで進めていく。繰り返して同じミッションに向かうことが可能である。
ミッション中に、ライフゲージがゼロになるとゲームオーバーである。

操作タイプ

シュータータイプ

アクションタイプ

ハンタータイプ

シューター・アクション・ハンターの3タイプからの選択となる。
プレイ開始直後に選択となるが、メニューウィンドウからいつでも変更可能。大きな違いはカメラ操作ボタンの配置である。
任意でボタンの配置を指定することはできない仕様である。

ミッションの種類

MAINOPS

EXTRA OPS

CO-OPS

MAINOPS・EXTRA OPS・CO-OPSが用意されている。
MAINOPS（メインオプス）はメインストーリーを進めるミッションであり、EXTRA OPS（エクストラオプス）はストーリーに直接関係しないミッションである。
CO-OPS（コーオプス）のみアドホック通信での複数プレイが必須となっている。
どのミッションから進めるかは決められていないため、ユーザーは任意でミッションを選択して進行できる。
また、ストーリーを進めるとOUTEROPS（アウターオプス）を選択可能である。

潜入ミッション