天使なんかじゃない(天ない)のネタバレ解説・考察まとめ

『天使なんかじゃない』とは、矢沢あいによる漫画作品。少女漫画雑誌『りぼん』1991年9月号から1994年11号まで連載された。全8巻の単行本に加え、完全版コミックス全4巻、文庫本全6巻、さらに全8巻の小説が刊行されている。1994年にはOVA化された。創立されたばかりの私立聖(ひじり)学園の生徒会を舞台に、主人公冴島翠を中心とした生徒会の面々が繰り広げる、高校生の恋と友情を描いた青春群像劇である。ベテラン漫画家として知られる矢沢あいの出世作であり、その完成度から芸能人のファンも多い。

『赤い糸の伝説』

第一回聖祭で行われたメインゲーム。
アイデア募集時に「ねるとん」や「ダンスパーティー」という案が多かったことから、会長の須藤晃がこの提案を取り入れて企画した。

内容は聖祭当日、生徒たち全員に「運命カード」と呼ばれる、半分に切り取られたイラストのカードが配られる。
女子に配られるのは右半分のカード。男子に配られるのは左半分のカードだ。

そして、生徒たちはダンスパーティーまでにイラストのピタリと合う、片割れのカードを持つ異性を探すのである。
無事見つけることができれば、その二人はめでたく「カップル」となれる。

「カップル」はお化け屋敷に入る権利を持ち、無事に出てきたら講堂のダンスパーティーに参加できる。
そして、軽音部の奏でるバラードが聞こえてきたら、告白タイムというシステムである。

これには生徒から「誰と当たるかわからない」「相手は自由でいい」という野次が飛んだ。
しかし晃は、もしカードの相手に不満がある時は「ごめんなさい」、好きな人がほかの相手にとられそうなら「ちょっと待った」と言うのは自由であるとした。

説明会終了後の全校生徒のウケは上々。楽しみにする生徒が多かった。

ちなみに冴島翠は晃とダンスパーティーに参加することを楽しみにしていたが、会長の晃は総合責任者。
さらに、聖学園は男子が女子より16人多いことから、お化け役のラグビー部+晃がゲームから抜けて帳尻が合うようになっている。

運命カード

第一回聖祭のメインゲーム『赤い糸の伝説』内で使われたイラストカード。
カードのイラストは半分に切り取られており、生徒はもう半分のカードを持つ『運命の人』を全校生徒の中から探さなければならない。

このカードは全校生徒に配られるので全部で200枚強(半分に切るので実質100枚強)あるが、すべて冴島翠が一から手描きしたものである。
大変な作業であったので、心配した須藤晃が少し手伝ってくれた分も入っている。

ダンパ

体育館で開かれるダンスパーティーのこと。第一回聖祭イベント『赤い糸の伝説』の最終ステージの舞台である。

『告白タイム』前は軽音部の演奏によるカラオケ大会が行われ、冴島翠が「学園天国」と牧博子とデュエットで「UFO」を披露した。
『告白タイム』では、軽音部のしっとりした曲の下、生徒が自身の想い人に告白するイベントが行われた。

告白タイム

第一回聖祭のメインイベント。
軽音部の生演奏の下、『運命カード』によってペアになった『カップル』が告白するという内容になっている。

もし相手が嫌な場合は「ごめんなさい」と断るもOK。
好きな相手がほかの人に取られそうなら「ちょっと待った」と割り込むもOK。
『運命カード』の相手に縛られることなく、好きな人に想いを伝えるのは自由になっている。

スタンドバイミー

第一回聖祭のダンスパーティーで軽音部が演奏した曲である。
この曲を生徒会室で聴いていた須藤晃と冴島翠は、パーティー会場ではないが手を取り合ってダンスを始める。
その後、第二回聖祭では晃が軽音部にこの曲のリクエストを出し、再び翠と晃は生徒会室でダンスを踊る。

晃の好きな曲であり、陣内稔の持ち歌。
さらに、晃のことを好きな翠もこの歌を大好きになった。

ちなみに翠の母の好きな曲でもある。

晃と広子の誓いの言葉

「家庭円満いい子で仲良し」。

広子と晃は実の兄妹であるものの、両親が離婚してから別々の家庭で過ごしている。
しかし、兄妹の仲はとても良く、広子はつい新しい父との約束よりも晃との約束を優先してしまう。

そんな広子のために、晃は二人の間に誓いを立てた。
それは、どんなに晃が好きでも、それ以上に広子の新しい父や母のことを大切にし、仲良しでいるよう心掛けるという約束だった。

広子はこの誓いを健気に守っている。

新入生歓迎会

4月9日の入学式の日に行われる1年生歓迎会。
3学期の暇な時間はその準備に費やされる。

場所は講堂。
新入生のPRのために一クラス30分以内のステージが行われる。
さらに、クラブ活動のPRたれ幕も講堂の壁に張り巡らされた。

生徒会の出し物は劇『シラけた姫と七人分の大男』。
毎年名前が変わりつつ、伝統芸になっている。

ちなみにA組はカラオケ大会、F組はM.C.ハマーを催した。

クリスマス会

冴島翠が1年、2年の時に翠のクラスが単独で行ったイベント。
教室内を装飾し、カラオケ大会などを行った。

翠が工藤静香の『メタモルフォーゼ』を披露したイベント。

シラけた姫と7人分の大男

原案・冴島翠の『白雪姫』のパロディ。

麻宮裕子扮するシラけた姫が、土地を狙う地上げ屋スドウに毒のリンゴを食べさせられる。
しかし、タキガワ王国・王子の愛の口づけで目覚めるというストーリーになっている。

この話は翠が2年の頃、新入生歓迎会の時に劇として演じられ、大盛況で終わった。

『新歓トイレ事件』

新入生歓迎会の日に麻宮裕子がいなくなった事件。

入学式の日、新入生としてやってきたのは瀧川秀一の彼女である原田志乃だった。
麻宮裕子はまさか志乃が来ると思わず、衝撃を受ける。
志乃に「劇、楽しみにしてますから」と言われた麻宮は、新入生歓迎会の劇で瀧川の恋人役をやるのが耐えられず、劇をボイコットしようとトイレに立てこもった。

冴島翠が偶然麻宮を発見し、呼びかけるが「あんたっておせっかいよ!すぐ調子に乗って!そういうとこ大っ嫌い!」と言われてしまう。
何も言い返せずに泣き出しそうになった翠は、次の瞬間、トイレのドアの上によじ登って「あんたがあたしを嫌いでもあたしは好きよマミリン!」と大声で返した。

その強行によって正気に戻った麻宮はトイレから出ると約束し、上から降りられなくなった翠は須藤晃によって助けられた。

翠の持ち歌

工藤静香のものまね。新入生歓迎会で披露した。

翠は歌が上手く、持ち歌も幅広い。
工藤静香の『メタモルフォーゼ』『黄砂に吹かれて』やピンクレディーの『UFO』、ドリームカムトゥルーやフィンガー5の『学園天国』などを得意とする。

その影響か、翠のクラスはイベントでカラオケを企画することが多い。

トン子巻き

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@niwatori10218

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