Caligula Overdose(カリギュラ オーバードーズ)のネタバレ解説・考察まとめ
『Caligula Overdose』とは、フリューから発売されたPSvitaのRPGソフト「Caligula -カリギュラ-」のリメイク版であるPS4作品である。ストーリーはPSvita版と同じ、主人公とその仲間たちが現実に帰還するべく「帰宅部」を結成し、仮想世界からの脱出を図る物語となっているが、本作では帰宅部の宿敵的存在「オスティナートの楽士」のストーリーが追加されているのが大きな特徴となっている。
しかしその後、アリアから「この世界ーーメビウスはアタシとμが作ったんだ」という言葉を聞いた時、鼓太郎が再び「やっぱりお前のせいじゃねえか……!」と、喧嘩腰になる。笙悟が再びアリアは敵じゃないと説明したばかりだと言うが、「このチビのせいでオレらはこんな所に閉じ込められてんだろっ?!」と、鼓太郎は矛を収めない。これについにアリアも我慢できなくなって喧嘩腰になり、「図体ばっかり大きくて、器の小っさい男ねぇ!」と、売り言葉に買い言葉で言い返した所から、主人公が呆れ顔で腕を組み、琴乃が困り顔になり、美笛と鈴奈がハラハラしながら見守る中で、最初の口喧嘩がスタートする。
鼓太郎「な、なんだと……!? オレはチビなんかじゃねえぞっ!? このドチビっ! チビッチョ!!」
アリア「うっさいわねっ! ハートが小っさいっつってんのよっ! この肝チビっ! 肝チビッチョ〜!」
鼓太郎「このっ……! 誰がキモイチビだっ!?」
アリア「誰もキモイなんて言ってないでしょ〜? まぁキモイけどぉ? なにそのサングラス? カッコイイとでも思ってんのぉ〜?」
鼓太郎「……テメェ。黙って聞いてりゃあ……いい加減にしとけよ……!」
アリア「ぜーんぜん黙ってなかったしぃ! 受けて立つわよっ!」
このように、子供じみてはいるが一触即発と言ってもおかしくない喧嘩は、最後は笙悟が「だぁ〜〜! うるせえっ!! 黙って聞けぇ!!」と、割り込むまで続いた。この一件を機に、鼓太郎とアリアは文字通りの犬猿の仲となってしまい、顔を合わせるたびに子供の意地の張り合いのような口喧嘩を繰り広げていくことになる。
その2:「デカ頭」と言われたアリア
この場面は鼓太郎の最初のキャラクターエピソードで見ることができ、部長の座を笙悟から譲り受けたことに納得がいかないのか、鼓太郎は「部長になったからってあんまいい気になんなよな」と、憮然とした様子で食ってかかる。そして、この様子を見かけたアリアが「肝チビッチョがえらそうにっ! みんなが納得してんだから、いい加減諦めろってばぁ!」と、割り込んでくる。そこで鼓太郎は、自分の将来の目標は父親と同じレスキュー隊員になることで、その父親は知事にも何度も表彰されるほどの超一流だと豪語する。そんな自分の父親の凄さをかさに着て、虎の威を借る狐の如く威張り散らす鼓太郎に、「お父さんはすごくても、アンタが凄いわけじゃないじゃん……ちゃんちゃらおかしいっての」と、アリアは呆れ顔で一蹴する。
「うるせぇ! 誰がチャラチャラしてるだ!?」と、鼓太郎はムキになるが、アリアは「ちゃんちゃらおかしいって言ってんのっ! 笑止千万! 滑稽千万! 片腹痛いって言ってんのよっ! わかる?」と、再び一蹴する。こうしてボギャブラリーの差でアリアに押し負けられそうになった鼓太郎だが、尊敬する父親の血を引いた自分が強さや優しさでそんじょそこらの奴に負ける訳がない、と背筋を伸ばして抵抗する。これにアリアは再び売り言葉に買い言葉で「口だけなら何とでも言えるってば!」と言い、本当に主人公より上なら行動で証明してみせろと一蹴しようとする。鼓太郎は望むところだと言わんばかりに頷き、「俺がそいつより上だってのがハッキリしたら、そのデカ頭を地べたにすり付けさせてやっからな!?」と、言い放った。
この言葉は図星だったらしく、アリアは文字通り動揺した。「好きでデフォルメされてんじゃないわよーぅ!! この姿は、みんながμ以外のアイドルを認めてくれないからなんだからぁ〜!!」動揺しながらも反論するアリアに、「口だけなら何とでも言えるぜ!」と、鼓太郎は一蹴し返し、後で吠え面かくなよと付け足してから得意げな表情でその場を後にした。こうしてこの口喧嘩は、土壇場でという形だが鼓太郎に軍配が上がったのだった。
その3:鈴奈の弁当で一触即発
この口喧嘩のシーンは、鈴奈のキャラクターエピソードの1回目と7回目でそれぞれ見ることができる。1回目は鼓太郎が主人公に声をかけようと近づいた時、「因縁つけようっての〜? 代わりにアタシが受けて立ってやんよぉ!」と、鼓太郎が口を開くのを待たずにアリアが喧嘩腰で割って入ってくる。これに鼓太郎は「黙らねえとこの弁当箱に詰めて捨てちまうぞこのクソチビッチョ!!」と、気色ばみながら空の弁当箱を突きつける。鼓太郎によるとこの弁当箱は昨日の昼休み、女子トイレから出てくる鈴奈を見かけて声をかけた時、鈴奈が慌てて走り去った際に彼女が取り落としていったものだという。
そして、この鈴奈の弁当を巡って鼓太郎とアリアはまたも一触即発になりかける。7回目のキャラクターエピソードでは、鼓太郎は鈴奈から昼食に誘われたが、女子トイレ前で声をかけて逆に逃げられたのを気にして思わず断ってしまった。それが理由で鈴奈が泣きべそをかいてひどく落ち込んでしまったのを見て、アリアが再び鼓太郎に食ってかかる。「あんたのおかげでアタシと部長の努力が水の泡の瀬戸際なんよ〜っ!! なんで鈴奈の誘いを断ったのか説明しろってーのよっ!!」と、いきなりアリアに食ってかかられた鼓太郎は、戸惑いながらもトイレ前で鈴奈に逃げられたことを理由に説明する。
しかし、市立図書館の戦いで少年ドールに対する鈴奈の啖呵を褒める際、鼓太郎は「立て板に水」を「焼け石に水」と言い間違えた際、「ハァ?? わっっかんねーよっ!」と、アリアが叫んできた時、「だからなんで一々キレるんだよお前はよっ!?」と、鼓太郎が再び気色ばんだが、鈴奈が慌てふためきながらもふたりを宥めたことで事なきを得ている。
野生に目覚めかける美笛?
美笛の3回目のキャラクターエピソードで見られるシーンで、この場面はパピコのフードコートをうろついている美笛の姿を主人公とアリアが見かける所から始まる。実はスイートPとの戦いの後、美笛は帰宅部の活動が終わった後、このパピコを中心に一人でふらつき回っていて、同じ学年の友人である鈴奈が心配して声をかけても「何でもない」の一点張りで話そうとしてくれない。そして以前、主人公とアリアがパピコで美笛を見かけた時、カフェをじっとのぞき込んでいたのを見て、二人して何か食べたいのかと聞いてみたが、ムキになって「別に食べたくありません! お肉も生クリームも…チョココロネだって、背脂こってり超大盛りギトギトラーメンだって、食べたくなんかないもんっ!?」と、言い張って走り去ってしまう。
これらの見え透いた挙動不審ぶりから、食べ物のことで迷っているか何かだろうと踏んだ主人公とアリアが声をかけようと近づいた時、美笛が突然レストランの中をじっと覗き込み、犬みたいに鼻をひくつかせ、そこらの匂いを嗅ぎ始めた。それにアリアがギョッとなった瞬間、ついには美笛は物凄い形相となり、ライオンなどの野獣を思わせる唸り声を挙げ始める。これにさらに慌てたアリアは、主人公に早く近くの店でピザを買って、美笛に与えてやれと促した。そこで主人公はピザを買ってきてから、アリアが「美笛ー、おいでー? ほーら、ピザだよ〜? 怖くない怖くない、どーどー、どーどー……」と、まるで犬や猫でも呼ぶかのように手招きした時、美笛はそこでハッと我に返った。「せ、先輩っ!? またこんなところで何をしてるんですかっ!?」と、狼狽える美笛だが、すぐにピザを見て「なにも食べたくないって言ってるじゃないですかぁっ!! もう構わないでください……! ほっといてぇっ!!」と、またムキになってその場を走り去ってしまったのだった。
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目次 - Contents
- 『Caligula Overdose』の概要
- 『Caligula Overdose』のあらすじ・ストーリー
- 帰宅部ルート・上
- プロローグ〜カギP編
- スイートP編
- Stork編
- 楽士ルート・上
- 吉志舞高校編
- 帰宅部ルート・中
- 少年ドール編
- 梔子編
- ミレイ編
- 楽士ルート・中
- 宮比温泉物語編
- 市立図書館編
- 帰宅部ルート・下
- イケP編
- シャドウナイフ編
- ウィキッド編
- 楽士ルート・下
- テーマパーク編
- アクアリウム編
- ランドマークタワー編
- 完結編
- ソーン編
- 希望という名の現実(μ編:帰宅部ルートエンディング)
- 裏切りの先にあるもの(アリア編:楽士ルートエンディング)
- 『Caligula Overdose』のゲームシステム
- フィールド
- 生徒との会話
- デジヘッド(ラガード)との遭遇
- トラウマクエスト
- WIRE(ワイアー)
- スティグマ
- スキルリール
- 戦闘
- 行動選択
- 武器系統
- 二挺拳銃(主人公・イケP)
- 拳銃(笙悟)
- 弓(琴乃・スイートP)
- 手甲(鼓太郎)
- 大剣(鍵介)
- 槌(美笛・ミレイ)
- 槍(鈴奈・ソーン)
- ビット(鳴子)
- 爪(少年ドール)
- 片手剣(維弦・シャドウナイフ)
- スタンガン(彩声・梔子)
- 鞭(永至・Stork)
- 爆弾(ウィキッド)
- デジヘッドの装備
- 未来予測(イマジナリーチェイン)
- オーバードーズスキル
- リスク
- 『Caligula Overdose』の登場人物・キャラクター
- 帰宅部
- 主人公
- アリア
- 佐竹笙悟(さたけ しょうご)
- 峯沢維弦(みねざわ いづる)
- 巴鼓太郎(ともえ こたろう)
- 響鍵介(ひびき けんすけ) / カギP(かぎぴー)
- 柏葉琴乃(かしわば ことの)
- 守田鳴子(もりた なるこ)
- 篠原美笛(しのはら みふえ)
- 神楽鈴奈(かぐら すずな)
- 天本彩声(あまもと あやな)
- 琵琶坂永至(びわさか えいじ)
- オスティナートの楽士
- Lucid(るしーど)
- μ(みゅう)
- スイートP(すいーとぴー) / 二条院静華(にじょういん しずか)
- Stork(すとーく) / 目 大洋(さがん まさひろ)
- 少年ドール(しょうねんどーる)/ 小森晶(こもり あきら)
- 梔子(くちなし) / 弓野胡桃(ゆみの くるみ)
- ミレイ / 一ノ瀬美玲(いちのせ みれい)
- イケP(いけぴー) / 小池智也(こいけ ともや)
- シャドウナイフ / 山田大樹(やまだ だいき)
- ソーン / 棗飛鳥(なつめ あすか)
- ウィキッド / 水口茉莉絵(みずぐち まりえ)
- その他の登場人物
- 田所興起(たどころ こうき)
- 南出日向(みなみで ひまり)
- フラワープリンセス ローズ / リリィ / アイリス
- 名取歳三(なとり としぞう)
- 美笛の母
- 『Caligula Overdose』の世界観・用語
- メビウス
- 宮比市(みやびし)
- ランドマークタワー
- シーパライソ
- 宮比温泉物語(みやびおんせんものがたり)
- メタバーセス
- デジヘッド
- 帰宅部(きたくぶ)
- オスティナート(執拗反復)の楽士
- カタルシスエフェクト
- アストラルシンドローム
- 『Caligula Overdose』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 帰宅部では見られなかったもう一つの視点
- 思わぬ出会いから新たな始まりへ
- 漆黒の楽士の初陣
- 真のラスボスとなった主人公
- 『Caligula Overdose』の主題歌・挿入歌
- 主題歌:Cradle
- 挿入歌
- Suicide Prototype
- ピーターパンシンドローム
- トキメキ☆リベリエ
- Love Scope
- 独創性インシデント
- おんぼろ
- Sadistic Queen
- 天使の歌
- Sin
- Distorted†Happiness
- コスモダンサー
- Orbit
- Veritas
- 『Caligula Overdose』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- カリギュラ効果とは
- キャラクターたちが患った精神病
- 佐竹笙悟:適応障害(てきおうしょうがい)
- 峯沢維弦:スキゾイドパーソナリティ障害
- 巴鼓太郎:メサイアコンプレックス
- 響鍵介:ピーターパン・シンドローム
- 柏葉琴乃:シンデレラ・コンプレックス
- 守田鳴子:インターネット依存症
- 篠原美笛・イケP:身体醜形障害(しんたいしゅうけいしょうがい)
- 神楽鈴奈:ランチメイト症候群
- 天本彩声:異性恐怖症(いせいきょうふしょう)
- 琵琶坂永至:サイコパス(精神病質)
- スイートP:トランスヴェチシズム(異性装癖)
- Stork:窃視症(せっししょう)
- 少年ドール:回避性パーソナリティ障害
- 梔子:失声症(しっせいしょう)
- ミレイ:自己愛性パーソナリティ障害
- シャドウナイフ:中二病(ちゅうにびょう)
- ソーン:グリーフ
- ウィキッド:ソシオパス(反社会性人格障害)
- 女主人公ならば見ることができる新たな展開
- その1:百合カップルでお茶会へ
- その2:女湯へ潜入
- その3:彩声が百合に目覚める
- アリアと鼓太郎は本作でも犬猿の仲
- その1:出会った当初から盛大な口喧嘩
- その2:「デカ頭」と言われたアリア
- その3:鈴奈の弁当で一触即発
- 野生に目覚めかける美笛?
- 鈴奈はヤンデレ属性持ち
- 鳴子に引っ掻き回される楽士たち
- その1:部屋を公開された少年ドール
- その2:温泉の変態騒ぎにミレイ激怒
- その3:現実での姿公開にイケP爆発