Caligula Overdose(カリギュラ オーバードーズ)のネタバレ解説・考察まとめ
『Caligula Overdose』とは、フリューから発売されたPSvitaのRPGソフト「Caligula -カリギュラ-」のリメイク版であるPS4作品である。ストーリーはPSvita版と同じ、主人公とその仲間たちが現実に帰還するべく「帰宅部」を結成し、仮想世界からの脱出を図る物語となっているが、本作では帰宅部の宿敵的存在「オスティナートの楽士」のストーリーが追加されているのが大きな特徴となっている。
CV:中恵光城(ローズ)/ 小原莉子(リリィ)/ 佐土原かおり(アイリス)
スイートPの取り巻きである3人組の少女で、フラワープリンセスという可憐な名前には見合わないほどの肥満体型なのが特徴的である。おまけにかなりの貪食で、一度食事となると周囲の目など気にせず一心不乱に食い散らかす。そのため、パピコのお茶会において、太った人間と食い散らかす人間を極度に嫌う美笛を爆発させている。
ちなみに、メビウスでは体型も容姿も望むがままで、フラワープリンセスたちもその気になればその名に相応しい可憐な姿を手に入れることはできるが、本人たちは自分の体型や容姿に全然気にしていない。
名取歳三(なとり としぞう)
CV:河崎文亮
ミレイに付き従う男子生徒。見た目は中性的な美青年で、物腰も誰に対して丁寧に接する紳士だが、声は飄々とした老紳士ボイスとなっているのが特徴的で結構なインパクトを与えるものとなっている。
現実世界におけるミレイの付き人であり、彼女の生家である一ノ瀬家に代々支えてきた老執事で、幼い頃からミレイの面倒を見続けてきた。
ミレイを「お嬢様」と呼び、彼女に仕えることを生きがいとしていて、メビウスに招かれたのは主家である一ノ瀬家がなくなってしまったことへの絶望から来ていると考えられる。
また、ミレイを諌めることこそしないものの、はたして意図してなのか彼女をおちょくったり辛辣な評価を爽やかに言い放ったりするなど、立場的には中立に近いものとなっている。
美笛の母
CV:能登麻美子
メビウスに招かれた美笛を思い、μが用意した彼女の母親のNPC。現実世界ではかつて美笛から優しく頼もしい母として慕われており、料理も上手で、美笛も母が作る食事を食べるのを毎日の楽しみにしていた。
しかし、授業参観に訪れた時、クラスメイトたちが美笛の母の体型を理由にして彼女をからかい、さらにそのクラスメイトたちの母親がほとんどが美人揃いであったことから美笛が身体醜形障害を発症してしまう。
その後、身体醜形障害によってさらに塞ぎこんでいく娘を前にして、精神科に連れて行こうとしたり、どうにかして食事を食べさせようとするなど、手をつくすが、ついに娘の心を開くことはできず、挙句に夫と日常的に喧嘩するようになってしまった。
そして、美笛がメビウスに招かれた際、μによって太ることを気にして作った料理を食べないという設定で母親代わりのNPCが用意されたが、美笛が後にμに「お母さんと一緒に料理を食べたい」と願った結果、新しい母親に置き換えられた。その後、キャラクターエピソードにおいて、美笛は主人公と共にこの母親の居場所を探し出して謝罪している。
『Caligula Overdose』の世界観・用語
メビウス
本作の主な舞台で重要なキーワードのひとつで、現実世界における宮比市をそっくりそのまま再現した仮想空間。μとアリアによって創られたが、まだ未完成なため、宮比市の外から先は作られていない。
辛い現実に疲れた人間をμの歌を通して引き込み、老若男女問わず外見年齢を相応にした上で高校生活を送らせており、引き込まれた住人は高校生を延々ループしており、卒業すると再度新入生として入学してくる仕組みとなっている。また、本人の願望次第では容姿はおろか性別すら変更することもできる。
内部には外から引き込まれた人間と、その人間の願望によってμが用意したNPCが存在していて、ちなみに大人はNPCのみでほとんど話題の中でしか登場することはない。そして、住人の願望に応じた住居などの設備が用意されており、その中でもμに積極的に協力するオスティナートの楽士は、自分の拠点を迷路化したりするなど特殊な機能や権限を与えられている。
宮比市(みやびし)
現実世界におけるメビウスの街で、関東近郊にある都市。モデルは神奈川県横浜市となっている。
ランドマークタワー
宮比市の象徴となっている超高層ビル。現実世界ではすでに完成しているが、メビウスではなぜか高層階の工事が止まった状態になっている。
シーパライソ
宮比市の湾岸地区にある、アクアリウムなどで構成されたテーマパーク。本作ではテーマパークエリアが拡張され、探検型アトラクション「太陽神殿」を根城とした梔子が脱出イベントのガイドをしている。
宮比温泉物語(みやびおんせんものがたり)
本作から登場するメビウスの新エリアで、シーパライソに隣接する温泉リゾート施設。入口周辺は屋台エリアとなっている。Storkが自分の覗き癖を満たすために根城としてここを選んでおり、スイートPもその常連となっている。
メタバーセス
メビウスの中枢に位置する領域。μとアリアが自我を獲得することになった、集合的無意識そのものとされている空間。
デジヘッド
本作の重要なキーワードのひとつで、「なりたかった自分」になり、終わらない学園生活を繰り返しているメビウスの住人たちが怪物化したもの。メビウスにおいてはストレス要素が皆無であり、願望を抑え込もうとする抑制力がないため、住人のストレス耐性が非常に低く暴走しやすいものとなっている。
そこで特にμと楽士に心酔し、メビウスへの依存度が高まり、精神が暴走しかけている状態になった人間は、体の一部が黒い装甲や外殻、武器などのパーツで覆われたり、装着されたりなど文字通りの異形の怪物となる。帰宅部や、帰宅部のように現実世界への帰還を望む人間に対して強い反応を示し、攻撃行動に出ようとするが、これは敵意からくる行動ではなく、μの歌をじっくり聞かせて楽園であるメビウスに留まりたいと願わせるための行動である。
デジヘッド化した住人は他の住人からそうとは気づかれないが、身体にノイズが走るようになっている。そして、帰宅部からは「洗脳されている」という認識をされることが多いが、デジヘッドのほとんどが辛い現実からメビウスにやってきて、自分の好きにできる仮想現実に没頭している状態であり、洗脳解除されて文句をいう人間もいる。
帰宅部(きたくぶ)
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目次 - Contents
- 『Caligula Overdose』の概要
- 『Caligula Overdose』のあらすじ・ストーリー
- 帰宅部ルート・上
- プロローグ〜カギP編
- スイートP編
- Stork編
- 楽士ルート・上
- 吉志舞高校編
- 帰宅部ルート・中
- 少年ドール編
- 梔子編
- ミレイ編
- 楽士ルート・中
- 宮比温泉物語編
- 市立図書館編
- 帰宅部ルート・下
- イケP編
- シャドウナイフ編
- ウィキッド編
- 楽士ルート・下
- テーマパーク編
- アクアリウム編
- ランドマークタワー編
- 完結編
- ソーン編
- 希望という名の現実(μ編:帰宅部ルートエンディング)
- 裏切りの先にあるもの(アリア編:楽士ルートエンディング)
- 『Caligula Overdose』のゲームシステム
- フィールド
- 生徒との会話
- デジヘッド(ラガード)との遭遇
- トラウマクエスト
- WIRE(ワイアー)
- スティグマ
- スキルリール
- 戦闘
- 行動選択
- 武器系統
- 二挺拳銃(主人公・イケP)
- 拳銃(笙悟)
- 弓(琴乃・スイートP)
- 手甲(鼓太郎)
- 大剣(鍵介)
- 槌(美笛・ミレイ)
- 槍(鈴奈・ソーン)
- ビット(鳴子)
- 爪(少年ドール)
- 片手剣(維弦・シャドウナイフ)
- スタンガン(彩声・梔子)
- 鞭(永至・Stork)
- 爆弾(ウィキッド)
- デジヘッドの装備
- 未来予測(イマジナリーチェイン)
- オーバードーズスキル
- リスク
- 『Caligula Overdose』の登場人物・キャラクター
- 帰宅部
- 主人公
- アリア
- 佐竹笙悟(さたけ しょうご)
- 峯沢維弦(みねざわ いづる)
- 巴鼓太郎(ともえ こたろう)
- 響鍵介(ひびき けんすけ) / カギP(かぎぴー)
- 柏葉琴乃(かしわば ことの)
- 守田鳴子(もりた なるこ)
- 篠原美笛(しのはら みふえ)
- 神楽鈴奈(かぐら すずな)
- 天本彩声(あまもと あやな)
- 琵琶坂永至(びわさか えいじ)
- オスティナートの楽士
- Lucid(るしーど)
- μ(みゅう)
- スイートP(すいーとぴー) / 二条院静華(にじょういん しずか)
- Stork(すとーく) / 目 大洋(さがん まさひろ)
- 少年ドール(しょうねんどーる)/ 小森晶(こもり あきら)
- 梔子(くちなし) / 弓野胡桃(ゆみの くるみ)
- ミレイ / 一ノ瀬美玲(いちのせ みれい)
- イケP(いけぴー) / 小池智也(こいけ ともや)
- シャドウナイフ / 山田大樹(やまだ だいき)
- ソーン / 棗飛鳥(なつめ あすか)
- ウィキッド / 水口茉莉絵(みずぐち まりえ)
- その他の登場人物
- 田所興起(たどころ こうき)
- 南出日向(みなみで ひまり)
- フラワープリンセス ローズ / リリィ / アイリス
- 名取歳三(なとり としぞう)
- 美笛の母
- 『Caligula Overdose』の世界観・用語
- メビウス
- 宮比市(みやびし)
- ランドマークタワー
- シーパライソ
- 宮比温泉物語(みやびおんせんものがたり)
- メタバーセス
- デジヘッド
- 帰宅部(きたくぶ)
- オスティナート(執拗反復)の楽士
- カタルシスエフェクト
- アストラルシンドローム
- 『Caligula Overdose』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 帰宅部では見られなかったもう一つの視点
- 思わぬ出会いから新たな始まりへ
- 漆黒の楽士の初陣
- 真のラスボスとなった主人公
- 『Caligula Overdose』の主題歌・挿入歌
- 主題歌:Cradle
- 挿入歌
- Suicide Prototype
- ピーターパンシンドローム
- トキメキ☆リベリエ
- Love Scope
- 独創性インシデント
- おんぼろ
- Sadistic Queen
- 天使の歌
- Sin
- Distorted†Happiness
- コスモダンサー
- Orbit
- Veritas
- 『Caligula Overdose』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- カリギュラ効果とは
- キャラクターたちが患った精神病
- 佐竹笙悟:適応障害(てきおうしょうがい)
- 峯沢維弦:スキゾイドパーソナリティ障害
- 巴鼓太郎:メサイアコンプレックス
- 響鍵介:ピーターパン・シンドローム
- 柏葉琴乃:シンデレラ・コンプレックス
- 守田鳴子:インターネット依存症
- 篠原美笛・イケP:身体醜形障害(しんたいしゅうけいしょうがい)
- 神楽鈴奈:ランチメイト症候群
- 天本彩声:異性恐怖症(いせいきょうふしょう)
- 琵琶坂永至:サイコパス(精神病質)
- スイートP:トランスヴェチシズム(異性装癖)
- Stork:窃視症(せっししょう)
- 少年ドール:回避性パーソナリティ障害
- 梔子:失声症(しっせいしょう)
- ミレイ:自己愛性パーソナリティ障害
- シャドウナイフ:中二病(ちゅうにびょう)
- ソーン:グリーフ
- ウィキッド:ソシオパス(反社会性人格障害)
- 女主人公ならば見ることができる新たな展開
- その1:百合カップルでお茶会へ
- その2:女湯へ潜入
- その3:彩声が百合に目覚める
- アリアと鼓太郎は本作でも犬猿の仲
- その1:出会った当初から盛大な口喧嘩
- その2:「デカ頭」と言われたアリア
- その3:鈴奈の弁当で一触即発
- 野生に目覚めかける美笛?
- 鈴奈はヤンデレ属性持ち
- 鳴子に引っ掻き回される楽士たち
- その1:部屋を公開された少年ドール
- その2:温泉の変態騒ぎにミレイ激怒
- その3:現実での姿公開にイケP爆発