【もののけ姫】シシ神のその後に関する考察まとめ

『もののけ姫』に登場したシシ神のその後についてまとめました。エボシによって首を撃ち落されたものの、サンとアシタカの手によって首を取り戻したシシ神。しかしその後の姿は描かれておらず、「死んだのではないか」と言われることも。ここでは首を取り戻したシシ神がどうなったのか、様々な考察を紹介していきます。

生の部分が死んだからでは?
元の体に戻れる事が出来なくなったと思うような

時間を掛けて大きくなるのを、途中で首飛ばされて不完全な状態で無理矢理大きくなったせいで、皮が剥がれてしまった感じですし。

出典: amanaimages.com

肉体は滅びてしまった

首を返した後、夜が明けてもディダラボッチ倒れてたので、
多分あのときに肉体は滅びたのではないかと思いますが、
シシ神は人間や動物をはるかに超越した存在であり、
命そのものだから、生きることも死ぬこともないのではないかと私は思いました。
シシ神にとっては、肉体が滅びることはたいした問題ではないのではないかと思います。

シシガミがいなくなった事で

普通の森になった

シシ神は生と死の象徴で、命を吸い取り、その命を新たに授けるという生死のサイクルをダイダラボッチの姿で行っていました。

そのダイダラボッチの姿は夜限定みたいで、日が昇ると鹿の姿になります。

首を奪われたことで暴走状態になり、鹿の姿に戻ることが出来なくなったシシ神は、朝日を浴びて消滅してしまう寸前で首を取り戻しましたが、暴走状態時に命を吸い取り過ぎてパンクしてしまいました。

パンフレットには「シシ神は月の満ち欠けと共に誕生と死を繰り返す」とあります。

パンクすることで草木は蘇ったけど、『穏やかな、恐ろしくない森』になってしまいました。
日本人はそうやって、恐ろしい森を恐ろしくない存在にして作り替えてしまいました。
宮崎駿はそのあたりを表現したかったようです。
宮崎駿はパンフレットのインタビューで、「結局、この映画は歴史の上で人間がやってきたことを再現してるだけ」と言っています。

シシ神は死んだわけではないけれど、パンクして吸い取り過ぎた命が弾けたことで、死んだ森が再生します。だけど恐ろしくない森(草原)になってしまった。それが日本人が歴史の上でやってきたこと。って感じです。

1番可哀そうなのは

シシガミだった

普通に生活してるのに
いきなり首を撃たれた

もののけ姫見ましたけど

1番惨めで可哀想なのってシシガミ様じゃないですか?
人の都合で首を打たれて
取り返そうとしたら朝になって死んで

加害者である人間はこれから再建していこうみたいに
希望に溢れてるし

シシガミの正体は何なのか?

生態系のバランスを保つ存在

シシガミの役割
・増えすぎた生き物には死を与え、数を減らす
・少ない生き物には、生を与え子孫を増やす
・悪い人間には罰を与える

シシ神とは、そのような人間たちと自然の共存のバランスを保つためにいる存在であり、バランスを崩すものを厳しく罰し、罪を悔い改めさせる役割を果たします。

人間に食われることを前提としての存在、アカシシの姿を借りてそのことを訴えているのではないでしょうか。

動物にも罰を与える

乙事主は、森やシシ神を守るため
人間たちに総攻撃をしかけた

そのため多くの人間が死んでしまう

シシ神は、人間も必要な存在と考え
乙事主の命を奪った

シシ神は作品の中で、人間だけの命を奪い罰しているわけではありません。自然界に生きる、乙事主(おっことぬし)は森とシシ神を人間から守ろうとしているにも関わらず、その命を奪われました。

このことから、シシ神はもののけ達や自然界を守るだけの神というわけではなく、生きるものすべてに対しての神であるということがわかります。

シシガミの能力

シシガミは、相手に命を与えたり
死を与えることができる

生と死を操る能力を持っていて、傷を癒したり命を吸い取ることができる。

ほか、水上歩行をする、威光だけでタタリ神の呪いを抑え込む、石火矢の弾が胴体を貫通しても即座に傷が治ってしまう、地上を歩くと一歩ごとに草が生い茂り、すぐに枯れていく……。

本作に登場する山の神々はあくまで知能を持った大きな獣に留まるが、シシ神だけは神に相応しい摩訶不思議な権能を秘めている。

デイダラボッチについて

もののけ姫のだいだらぼっちは決して悪い存在ではなく、山や沼を作ったり、人を助けたりする、良い神様として伝えられています。

もののけ姫の作中においてだいだらぼっちは、森の中を徘徊する存在として描かれていました。

ところが、ジコ坊たちがシシ神の首を奪ったせいで、だいだらぼっちは周囲に大きな被害をもたらしてしまいます。

実は、もののけ姫ではシシ神様(だいだらぼっち)の首が不老不死の力を持つと言われており、ジコ坊たちはこれを狙っていたのです。

正確に言えば、シシ神は月の満ち欠けと共に死と再生を繰り返す存在であり、決して死なない存在ではないのです。

ですが、人間からすれば、だいだらぼっちは何度も生まれ変わる=不老不死と見えたのでしょう。

エボシはなぜシシガミを殺そうとしたのか?

殺そうとした理由
・山犬や猪に力を与えるため
・シシガミを殺せば、もののけ達は弱くなる
・シシガミの力を恐れているから

>1:烏帽子御前は何故、獅子神を殺したのですか?

ジコ坊が属していた師匠連という謎の組織を通じて大和朝廷とそういう取り決めをしていたからです。
シシ神の首は不老不死の力が宿ってると信じられていた為、天朝(天皇)がそれを欲していたようです。

『もののけ姫』の時代、侍が台頭し、朝廷は衰退しており
シシ神の首を手に入れ巻き返しを狙っていたのかもしれませんが
詳細は語られていません。

エボシはそれと引き換えにジゴ坊配下の石火矢衆を借り受け
もののけを森から追い払いタタラ場を開き製鉄業を営んでいます。

個人的にもシシ神を倒せばもののけたちから力をそぐことができ
タタラ場に敵対する勢力をアサノ公方といった侍や、
いずれ敵となるであろう朝廷をバックにした石火矢衆や唐傘と呼ばれる戦闘集団など
人間のみに絞れると考えたようです。

自分も生きてタタラ場に戻るつもりはなく
その為、自分が居なくなった後のタタラ場の自衛の為
女にも扱える小型軽量の石火矢を開発していたようです。

もののけ姫のメッセージ

「森の再生」という希望を予感させる描写の結末ではあるが、最後のサンとアシタカの会話でのサンの「よみがえってもここはもうシシ神の森じゃない。

シシ神さまは死んでしまった」という台詞にあるように、喪われた自然は二度と同じ姿には戻らないというメッセージもまた示唆されている(宮崎駿監督曰く、「蘇った森はもうかつてのような神や精霊が棲む神聖で恐ろしい森(=原生自然)じゃない。人の手が入った明るく無害なただそれだけの森(=里山)」とのこと)。

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