ホラーの帝王!スティーヴン・キング原作のホラー・サスペンス映画まとめ【キャリー、シャイニングほか】

ホラー映画界の重鎮である「スティーヴン・キング」をご存じだろうか。アメリカを代表する作家のうちの一人で、特にモダンホラーを得意としていることから「ホラーの帝王」と呼ばれている。彼の真骨頂であるモダンホラーは、アメリカのごく一般的な普通の日常を作品の舞台としていることが多く、距離感の地下さがより恐怖を引き立てる。本記事ではスティーヴン・キング原作のホラー・サスペンス映画を厳選して紹介する。

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原題:IT
人間の弱さに付け込む不気味なピエロ、ペニーワイズに翻弄される人々を描く。物語前半は幼少時代、後半は大人になった現代のパートに分かれている。前半は回想がほとんどを占め、ホラー要素さえなければ『スタンド・バイ・ミー』のような青春ものである。
ペニーワイズは、実在する連続殺人鬼ジョン・ゲイシーを基にしている。また、この作品の公開後、ピエロの存在を怖がる人々が少なからず現れるようになったという。
あらすじ
1990年のメイン州デリーで、子供だけを狙った連続殺人事件が発生する。デリーに住んでいたマイクは、事件現場近くでそこにあるはずのない古い写真を発見し子供時代にIT(鬼)と呼んでいた奇怪なピエロ、ペニーワイズの仕業であると確信する。マイクはかつての仲間との約束を思い出し、30年ぶりに再会することになる…。
Stephen King's IT (1990) HD Trailer

悪魔のピエロ Penny Wise
ITと云えばこちらのピエロ。
ホラー映画史上においても、絶大なトラウマを植え付けた。
子供時代に受けた衝撃から、実際に精神疾患を患うケースも少なくない。
道化恐怖症
ジョニー・デップもこの恐怖に襲われており、克服のためにあえてピエロの人形を家に置いている。
賛否両論あるクライマックス。あの生物は、恐怖の集合体や悪の象徴などを意味していると思われます。ちなみにキング氏は蜘蛛が大の苦手。
恐怖の対象や表現が違うので日本人には馴染みにくいかも知れませんね。
◾︎ダークハーフ (1993年)

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原題:The Dark Half
『ダーク・ハーフ』は、アメリカ合衆国のホラー映画。スティーブン・キングの同名の小説を映画化したこの作品は1991年に製作され、1993年に公開された。カラー作品。
1993年度ファンタフェスティバルの最優秀作品賞・脚本賞・主演男優賞を受賞作。また1994年度サターン賞のホラー作品賞・監督賞・メイクアップ賞・助演女優賞にノミネートされている。
製作総指揮・監督・脚本にジョージ・A・ロメロ、音楽にクリストファー・ヤングと、豪華製作陣。
あらすじ
売れない純文学作家ボーモントは、ジョージ・スタークというペンネームで過激なバイオレンス小説を発表する売れっ子作家でもあった。
しかしスタークの名前を葬った直後、ボーモンドの周りで猟奇的な連続殺人事件が起こり始める。驚くことに残虐な殺人犯は、存在するはずのないスタークだった。
ボーモントにスタークは、再びスターク名義の作品を執筆するように迫る。
George A. Romero - The Dark Half (Trailer - 1993)
◾︎痩せゆく男 (1996年)

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原題:Thinner
ダイエットに挫折した弁護士が、事故で轢き殺してしまったジプシーの呪いによってみるみる痩せていく恐怖を描いた恐怖映画。
監督は「チャイルド・プレイ」のトム・ホランド。脚本は「ビートルジュース」のマイケル・マクドウェル。 135キロから55キロまで痩せていく特殊メイクはマイケル・ジャクソンのMTV『スリラー』のグレック・キャノンが担当。
あらすじ
肥満体のやり手弁護士ビリーは、ある夜ジプシーの老女を誤って轢き殺してしまう。罪に問われたくなかった彼は、顔馴染みの警察署長と判事に頼み込んで事件を揉み消してもらうのだった。その裁判の帰り、ビリーの前に現れたジプシーの老人が、彼の頬に触れて「痩せてゆく」とつぶやく。すると、翌日から本当にビリーは急激に痩せていく。後に彼は、この原因がジプシーの呪いによるものだと知る…
Thinner trailer
知名度は低めの本作ですが、傑作の一本。
期待を裏切らないバッドエンドは必至です。
◾︎ゴールデンボーイ(1998年)

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原題:Apt Pupil
『ゴールデンボーイ』は1998年制作のアメリカ映画で、スティーヴン・キングの同名小説(『恐怖の四季』の夏)の映画化。
この『恐怖の四季』(Different Seasons)はスティーヴン・キングが1982年に発表した中篇作品集。
収録作品のうち、『マンハッタンの奇譚クラブ』を除く全てが映画化されている。特に『スタンド・バイ・ミー』と、『刑務所のリタ・ヘイワース』(映画『ショーシャンクの空に』の原作)は日本でも非常に高い評価を得ている。
あらすじ
ロサンゼルス郊外の住宅地に住むトッド・ボウデンは、スポーツ万能で成績優秀な高校生だったが、ある日、元ナチスの将校である老人クルト・ドゥサンダーと出会う。“吸血鬼”という異名を持つ戦争犯罪人ドゥサンダーはその消息が不明とされていたが、名を変え自分たちの町でひっそりと暮らしていたのだ。トッドは、真相を暴露しない代わりに、過去の話を強要する。収容所では何があったのか、虐殺はどのようにして行われたのか、と。だがトッドの度重なる要求はドゥサンダーの過去と彼の心の闇を甦らせることになっていった…
Apt Pupil Trailer
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目次 - Contents
- ◾︎キャリー (1976年) 処女作
- あらすじ
- ◾︎シャイニング (1980年)
- あらすじ
- ◾︎クリープショウ (1982年) 脚本
- あらすじ
- ◾︎デッドゾーン (1983年)
- あらすじ
- ◾︎ペットセメタリー (1989年)
- あらすじ
- ◾︎ミザリー (1990年)
- あらすじ
- ◾︎IT/イット (1990年)
- あらすじ
- ◾︎ダークハーフ (1993年)
- あらすじ
- ◾︎痩せゆく男 (1996年)
- あらすじ
- ◾︎ゴールデンボーイ(1998年)
- あらすじ
- ◾︎シークレットウィンドウ (2004年)
- あらすじ
- ◾︎1408号室 (2007年)
- あらすじ
- ◾︎ミスト (2007年)
- あらすじ
- ◾︎キャリー (2013年)
- あらすじ ※キャリー1976年参照
- ※関連まとめ