ガラスの仮面(美内すずえ)のネタバレ解説・考察まとめ

「ガラスの仮面」は美内すずえによる日本の少女漫画作品。1976年から白泉社「花とゆめ」に40年以上も長期連載されている。2014年9月の段階で累計発行部数が5,000万部を超え、少女漫画の金字塔とも言われる大ベストセラー。
平凡な1人の少女・北島マヤが演劇への熱い情熱を滾らせ、演劇に全てをかけ、才能を開花させる。演劇界のサラブレッド・姫川亜弓と競いながら幻の名作「紅天女」を目指す超人気大河ロマン。

全国演劇コンクールで劇団一角獣が上演した物語。

【あらすじ】
田舎暮らしのハンスは、恋人マリアの静止を振り切って都会へ出て成功したいと村を飛び出した。大都会エクンドラに行く途中、3つの分かれ道が現れた。奇妙な老人が現れこの3つの別れ道はどれもエクンドラに通じ、どれも通じていないという。心して自分の運命を選べといい消えた。
ハンスは、老人を奇妙に思いながら右の道を選んだ。右の道の果てに現れたのは殺し屋としての血みどろの人生だった。道の選択を誤ったと後悔したハンスは、運命を変えられるものなら変えたいと強く願い、気づいた時にはまた、別れ道に戻っていた。
次に選んだ左の道は、伯爵夫人との怠惰な愛の生活とその破局。またもや戻りたいと願ったハンスはもといた別れ道に戻り、最後の真ん中の道を進んだ。最後の道は栄光のスターの座。富と名声と引き換えに自由と愛と安らぎを失くし、疲労と苛立ちの虚しい毎日だった。村を出たことを後悔し、あの頃に戻りたいと嘆くハンスは、ふと気づくとあの別れ道に立っていた。
大都会で成功するよりも、故郷での安らぎと愛のある生活がいいと思うようになったハンスは、自分の本当の行く道を選び、もとの村に戻った。

灰の城

全国演劇コンクールで劇団オンディーヌが上演した物語。

【あらすじ】
明治末期、かつては50万石の大名だった高波家は世の移り変わりとともに没落していった。
放蕩三昧の父や、堕落した家族の中にあって、唯一大名家の姫として誇り高く生きていく美弥の姿を描いている。

ジーナと5つの青いつぼ

【背景】
全国演劇コンクールで劇団つきかげが上演した物語。
小野寺の陰謀により大道具を壊され、衣装を引き裂かれた劇団つきかげ。劇団一角獣の協力を得て大道具を修理し、近くの高校の演劇部から衣装を借りて妨害にも負けず、なんとか上演しようと奮戦していた。しかし、小野寺にそそのかされた劇団員の裏切りにより、衣装を借りに出た先で立ち往生し、マヤ以外の出演者が出番に間に合わないという事態が発生した。
マヤは大幅に脚本を変更し、1人で舞台に立ち、舞台を成功させた。
観客による一般投票では1位を獲得したものの、小野寺から演劇精神を汚す行為と批判され、劇団つきかげは審査対象から外されてしまった。
その結果、青柳プロの援助は受けられなくなり、劇団つきかげは数名を残しバラバラになった。

【あらすじ】
1人で留守番をしていたジーナの家に旅人が現れ、青いつぼを預かって欲しいと頼まれた。その青いつぼを巡って様々なトラブルがジーナに襲いかかるという物語。

【配役】
ジーナ:北島マヤ

白い青春譜

【背景】
小野寺の策略にはまり、落ちぶれてしまった劇団つきかげ。働いて少しでも月影を楽にしたいと考えたマヤだが、中学生であるマヤを雇ってくれるところはない。アイドル歌手・田渕エミが主演する映画の友達役を募集していることを知ったマヤはオーディションを受けに行った。結果は落選だったのだが、切り捨てるには惜しいとしてチョイ役が割り当てられた。主人公が入院する病院の入院患者役で、足を悪くしている設定。
足が不自由という演技が上手くできなかったマヤは、自ら足を縛り左足が使えないようにした。たった一言のセリフしかない役どころであるにも関わらず、足にアザができるほど練習を繰り返したマヤの演技にかける執念に周囲は驚愕した。
撮影本番、演技とは思えないリアルさで共演者、関係者の度肝を抜いたマヤは、チョイ役であるにも関わらずスクリーンにアップで映し出された。

【あらすじ】
自分の命が余命少ないことを知った主人公は、見舞いに来た友達を追い返し、階段で泣き崩れた。主人公が落としたラケットを拾い、足の不自由な少女は不自由な足を引きずりながら階段を上り、主人公にラケットを渡す。

【配役】
主人公:田渕エミ
足の悪い少女:北島マヤ

古城の愛

劇団つきかげが落ちぶれ、マヤは芝居をやりたくてもできない状況になっていた。芝居をやりたいマヤは中学校の演劇部に掛け合い、芝居に出してもらえることになった。
当初は通行人の役だったが、発表会当日、女王役が急病となりマヤが代役として舞台に立った。
そこで、普段の地味な様子とは一変し、威厳溢れる女王を演じたマヤに演劇部員は驚愕した。

【配役】
通行人→女王:北島マヤ

美女と野獣

【背景】
劇団オンディーヌが施設の慰問劇として上演した演目。
たくさんの役柄を演じたいと熱望した亜弓が、やり手がいなかった魔女の手下役を買ってでた。

【あらすじ】
フランスの片田舎に住む美しい娘・ベルはいつも本ばかり読んで物語の世界に浸っている。町の人からは「美しいけれど変わり者」と言われている。
森に出かけたまま、帰らない父を探しているうちに、森の奥深くにある大きな白に迷い込んでしまった。その、暗く不気味な城の中で父は囚われの身となっていた。再開の喜びもつかの間、唸り声とともに姿を現したのは野獣の姿をしたこの城の主人だった。
ベルは、父を助けるため、身代わりとなって城に残ることになった。
古城で過ごすうちに、ベルは野獣と打ち解け真実の愛を育む物語。

【配役】
魔女の手下:姫川亜弓

王子とこじき

【背景】
幻の名作と言われる「紅天女」を目指している亜弓は、自分の今までのイメージを壊すような役をやりたいと考えていた。施設の慰問劇「美女と野獣」でおどけた使い魔を好演した亜弓が演技の幅を広げるために選んだ演目が「王子とこじき」の一人二役だった。

【あらすじ】
貧民窟に住む少年・トムは日々の生活や食べ物に困る生活をしている。酒飲みの父親は何もせず、トムは物乞いをして日々の生活を営んでいた。
ある日、宮廷をひと目見ようと鉄柵を登っていたトムは衛兵に見つかり捕まってしまった。

あまりの汚さに、宮廷で風呂に入れられ洗われたトムの汚い服を、外界に興味を持っていた王子・エドワードが着てみると、トムとエドワードは見分けが付かないほどそっくり。
トムは風呂から上がると自分の服がなく、代わりに高価な服が掛けてあったので着てみると、誰もが自分を王子様扱いすることに気づいた。

こうして身分の違うふたりが入れ替わり生活を始める。

【配役】
王子エドワード・乞食の少年トム:姫川亜弓

おんな河

【背景】
劇場映画「白い青春譜」や中学校の演劇部の発表会での演技をしたことで、さらに演劇への強い思いを自覚したマヤは、出演させてくれる舞台を探すために、劇場を巡り使ってもらえないかと聞き歩いた。
そんな中、月影の弟子と名乗ったマヤに興味を持った栄進座の原田菊子の演技テストを経てマヤは「おんな河」の舞台に出演が決まった。

【あらすじ】
明治時代、封建的な田舎の休暇に嫁いだ主人公・志乃が愛情薄い夫や、家名だけを大切にする姑たちの中で生きていく。
やがて使用人と恋に落ち、真実の自分の道を求めて駆け落ちをし、波乱万丈な人生を生きる物語。

マヤは旧家に雇われた田舎出の子守役を演じる。

この芝居でマヤは原田菊子から「舞台あらし」と呼ばれるようになった。

【配役】
原田菊子
子守のたず:北島マヤ

白雪姫

1syuntatann
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