頭文字D(イニシャルD・イニD)のネタバレ解説・考察まとめ

『頭文字D』とは1995年~2013年まで、しげの秀一が『週刊ヤングマガジン』で連載していた漫画およびそれらを原作としたアニメ作品である。実在する日本の峠を舞台にし、自動車を高速で走行させて峠を攻める事を目的とする「走り屋」達の物語を描いた作品である。トヨタスプリンタートレノ(ハチロク)のドライバー藤原拓海が卓越したドライビングテクニックを駆使して数多くの走り屋とのバトルを繰り広げる様を描く。

Variable Valve Timing and Lift Electronic Controlの略で、ホンダ製の可変バルブ機構の呼び名である。ひとつのエンジンで低速カムと高速カムを両方用意することで、エンジンの回転数に応じてこれを切り替える機構として知られる。

本作では、東堂塾のシビックタイプRに搭載されたユニットとして紹介されている。

排気量(はいきりょう) テンロク

エンジンの性能の目安を示す一つ。単位はリッポーセンチメートルであるが、習慣的にリットル表記を用いることが多い。
日本ではエンジンの排気量を基準として車両の区別として利用している。
排気量が大きければ大きいほどにエンジン出力は向上するが、その分税金も高くなる。

作中では高橋啓介が拓海のハチロクをテンロクのNAと表現しており、これは排気量が1.6Lであるという事を表現している。

ドリフト

コーナー進入とともに車を意図的に滑らせコントロールする走行技術のことを指す。ハンドル操作のみに頼らず、アクセル・ブレーキ・サイドブレーキ・クラッチ等の使用により車両をスライド状態を維持したまま進行方向を調整する複合的な操作が求められる。
なお、ドリフトの語源は英単語の「drift」を語源としている。

ボルト オン ターボ

本来はNAでありターボが搭載されていなかったユニットに後付でターボを取り付ける事を言う。秋山渉のハチロクレビンや武内樹のハチゴーレビンに搭載された所謂、後付けターボである。NAでありながらもターボユニットを搭載することで比較的安価にパワーを出すことが出来る。

水平対向エンジン(すいへいたいこうえんじん)

エンジンピストンの向きが地上と水平になっているタイプのエンジンの事、これによりエンジンの高さを抑えることが可能であり、車の重心を低く抑えられるというメリットがある。
この水平対応エンジンの形状から、ボクサーエンジンやフラットエンジン等と呼ばれており、ポルシェやスバル等で採用されている。
本作では文太が後に購入したスバルインプレッサに搭載されたエンジンであり、ボクサーサウンドとよばれる独特な排気音が特徴となっている。豆腐の配達の際に朝起きた拓海が聞きなれない特徴的なエンジン音を聞いて店の前に停まっているインプレッサを見て、先日の秋名の下りで自分をちぎった相手が藤原文太であることを知るのだった。

4G63エンジン(よんじーろくさん えんじん)

三菱自動車が開発した2リッターのガソリンエンジンで、エボⅨまでに搭載された通称、シリウスエンジンとも呼ばれている。

ちなみに4G63は三菱エンジンの形式である。
最初の数字は気筒数なので「4気筒」。
2桁目は燃料の種類(ABGがガソリン・ DMがディーゼル)なので「ガソリンエンジン」。
3桁目の数字はエンジンシリーズなので「6シリーズ」。
4桁目は排気量コードなので「2リッター」。
を表している。

本作では登場するランエボに搭載さえたユニットであり小型の2リッターでありながらもターボユニットを搭載している事からその馬力は280PSを超える。ハイパワーターボという須藤京一が愛好してやまないユニットであり壊れにくく、ラリーで培われたエンジンは峠などの瞬発的な加速に追従する性能を持っている。低速コーナーの鉄人と呼ばれた京一を始め、ジムカーナ等の競技においてもベース車両として使われる。

RB26DETTエンジン(あーるびー にーろく でぃーてぃーてぃーえんじん)

日産自動車が開発製造した直列6気筒ガソリンエンジンのこと、総排気量は2.6Lで24バルブに2基のターボチャージャーで加給されるツインターボエンジンである。
RB26DETTはResponse Balance 2600cc DOHC Electronic Twin Turboの英字の頭文字をとった言葉となっている。
スカイラインGT-Rのエンジンとして開発されBNR32・BCNR33・BNR34に搭載された。

本作では中里のR32 GT-R ・星野好造のBNR34・北条凛のR32 GT-R に搭載されたユニットとして紹介されている。

ABS (えーびーえす)

Antilock Brake System(アンチロックブレーキシステム)の略称。

制動時にタイヤをロックさせないよう機械的に制御するシステム。タイヤがロックしてしまうと、スリップからの制動距離が伸びたり、ステアリング操作が効かなくなってしまう。ABSはこれらの状態に陥るのを防ぐ効果がある。

なお藤原拓海のハチロクにはこのABSは搭載されていないのだが、タイヤロックぎりぎりで車を制御する拓海のハチロクを見た高橋啓介は「ハチロクにはかなり性能の良いABSが搭載されている」と兄である高橋涼介に語っている。その際に涼介から「ハチロクにはABSなんて搭載されていない。いうなればあれは藤原拓海だからできる人間ABSだ」と言われ驚愕していた。自分でタイヤロックの瞬間を認識している拓海はABS以上にシビアにその瞬間を認識して運転することで、普通の機械式ABS以上の性能を引き出している。

DOHC(でぃーおーえっちしー)

Double Over Head Camshaft(ダブルオーバーヘッドカム)の略称。
カムシャフトが2本あり、各々のカムシャフトで吸気弁と排気弁の開閉を別々に対応する。吸気と排気のタイミングを別々に設定できる事からも、SOHCエンジンに比べ、パワーの向上が見込める。スポーツタイプのエンジンに良く使われている。
本作ではほとんどの車がDOHCエンジンである。武内樹が間違って購入してしまったハチゴーレビンがSOHCエンジンとなっている。

LK168g9
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