からくりサーカス(Karakuri Circus)のネタバレ解説・考察まとめ

『からくりサーカス』とは、藤田和日郎によって小学館『週刊少年サンデー』にて1997年~2006年にかけて連載されたアクション漫画。人間と自動人形(オートマータ)、そして懸糸傀儡(マリオネット)を操る人形破壊者「しろがね」の間に巻き起こる戦いを描いた物語。同時に才賀勝という少年が成長していく姿も描いており、敵との攻防だけではなく、様々な人間模様が同時並行的に進んでいる作品である。

仲町サーカス団員・関係者

かつては日本を代表するサーカスだったが、団長の傷害事件により解散に追い込まれる。しかし、しろがねやリーゼたちの加入により小さいながらも復活。旅芸人として活動を続ける。

仲町信夫(なかまち しのぶ)

CV:江川央生
演:林潔(2012年)

仲町サーカス団長にして、「石食い」芸人。
勝と出会うまで仲町サーカスは低迷をしていたが、かつては人気サーカスとして栄えていた。ところが当時の興行中にバスの事故に巻き込まれて一人生き残った際「死人を食べて生き延びた」というスキャンダルが流れ、そのことに耐え切れず暴力事件をおこし、サーカスを解散においやってしまった。その後、勝としろがねと出会ったことで、もう一度サーカスを始めることとなった。
再興後の仲町サーカスのリングマスターとして、勝やしろがね、リーゼたちの親のような存在として彼らの面倒を見る。
作品終盤では壊滅状態に陥った世界を救うためにフウが立案した作戦に、仲町サーカスの面々とともに参加することになる。輸送の途中で列車を追撃してきたレディ・スパイダーに対抗し、息子であるノリ・ヒロのと共に「芸を見せる事」でその足を止め、この困難を打ち破った。けがこそ負ったが、運良く生き延びることができた。

仲町紀之(なかまち のりゆき)

CV:岩崎諒太
演:岡田勇輔(2012年)

仲町信夫の息子、通称ノリ。得意な芸は七丁椅子。
元々、公園に捨てられていたところを母親であるフサエに拾われ、仲町の養子になる。このような経緯があったことから、「母親」に対して強い敬愛の念を持つ。
仲町サーカスが没落してからは、他のサーカス団へ出向団員という形で度々出稼ぎに行っていたが、ぞんざいな扱いをうけたこともありかなり苦労をしていた。
日本に帰ってきた鳴海と激しく対立していたが、鳴海が感情を取り戻すにつれ、徐々に和解していった。
アポリオンの活性化から世界を揺るがす事件に関わってからは、父信夫とともにフウの作戦に参加することになった。レディ・スパイダーに追撃された際信夫、ヒロと共にこれを迎え撃ち、なんとか打ち勝つことができた。
物語の完結後は仲町信夫の跡を継ぎ、仲町サーカスの団長となった。

仲町浩男(なかまち ひろお)

CV:石川界人
演:安藤洋介(2012年)

信夫の息子、通称ヒロ。ゆるやかにカールした前髪が特徴。得意な芸はトランポリンと一本綱。
ノリとともに展望台に捨てられていたところを、母親であるフサエにひろわれ、仲町の養子になる。
レディ・スパイダーとの戦いでは、「車両を切り離した後爆弾を爆発させ線路に大穴をあけ、列車を立ててレディ・スパイダーを落とし、その力を利用してナイフで刺す」という作戦を考えて実行に移す。最終的には信夫、ノリとともにレディ・スパイダーを打ち破った。
物語の完結後は仲町サーカスの一員として、ノリとともに活動することとなる。

仲町フサエ(なかまち フサエ)

CV:岡田恵

仲町信夫の妻であり、ヒロとノリの母親。捨てられていたヒロとノリをひきとり、大切に育てた。もともとは「高綱のフサエ姐」といわれるほど凄腕の芸人だったが、体調不良をおして出場した公演で高綱から落下し亡くなってしまった。

タランダ・リーゼロッテ・橘(タランダ・リーゼロッテ・たちばな)

CV:黒沢ともよ
演:中山泰香(2012年・第2弾)

仲町サーカスの猛獣使い。ドイツと日本のハーフで、元々双子の姉と共にサーカスの猛獣使いとして活躍した。
しかし、出来の良い姉から見くだされており、姉への恨みに取り憑かれていた。
日本へは、猛獣ビーストを退治するため、相棒のドラムと共にやってきた。
ビーストとの戦いにおいて、勝の助けもあり見事勝利し、仲町サーカスの仲間になる。
年下だが頼りがいのある勝に恋心をいだいている。
動物を服従させる「魔眼」をもち、猛獣使いの自動人形と戦った際は、本物の動物の脳を使っていた相手の猛獣型自動人形を逆に手玉にとり勝利した。

ヴィルマ・ソーン

CV:井上麻里奈
演:庄彰子(2012年・第2弾)

ナイフ芸を得意とするアメリカ人で、元殺し屋。
元々はアメリカでサーカスに所属していたが、ゾナハ病に苦しむ弟の医療費を稼ぐために殺し屋として活動していた。
あるとき勝を殺すように依頼が来たため、日本へとやってきた。
勝を殺そうとしたが途中でしろがねに阻止され、また勝がどこか弟に似ていたこともあり、殺しはしなかった。
その後、勝のはからいで仲町サーカスの一員となり、しばらく勝たちと行動を共にするようになる。
宇宙ステーションへ向かう際、アメリカにゾナハ病をばらまいたワイルド・ウェスト・ジェーンと交戦。多くの傷を負う中、しろがねの血が着いたナイフを命中させたと同時に相手の攻撃に遭い、相打ちとなる。

生方法安(うぶかた ほうあん)

元々仲町サーカスの道具係をやっていたが、サーカス解散後は、解散にも追いやった信夫のことを目の敵にしていた。
しろがねや勝のひたむきな姿勢に心を打たれ、もう一度仲町サーカスと行動を共にすることになる。
自動人形との戦いでは、カール・シュナージーとの戦いに敗れたジョージの最期を看取った。

生方涼子(うぶかた りょうこ)

生方法安の孫で、勝の同級生。
負けん気が強く、当初はサーカスの団員である勝のことを毛嫌いしていた。
自動人形との戦いではアルレッキーノに命を救われる。アルレッキーノが戦いに赴いた際、木彫りの鳥を受け取っており、両者の関係の深さが伺える。

三牛諸美(みつうし もろみ)

仲町信夫の同期で、元ストローサーカスの団長。金と女に汚く、その事が原因でサーカスをつぶした。
直太と共に仲町サーカスへと入る。
自動人形との戦いにおいては恐怖から人間を裏切ってフラッシュ・ジミーに情報をリークしていたが、しろがねの健気な姿に改心し、しろがねの血がついたナイフでジミーを刺して倒す。

三牛直太(みつうし なおた)

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