うしおととら(うしとら)の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

伝説的妖怪物漫画の金字塔「うしおととら」。1990年から6年間、週間少年サンデーで連載された漫画である。この漫画の魅力は、主人公うしおととら、作中で増えていく仲間たち、そして一部の敵達に至るまで丁寧な心情で描かれた物語だろう。その数だけ彼らの物語が生まれ、そして数多くの名台詞を生み出していった。三度の賞を得た本作の真骨頂は、最終話に至るまで、一気にうしおととらの旅を最後まで回収しきったこと。そんな「うしおととら」の旅の証と、魂の込められた名言達を追いかけていく。

『うしおととら』の概要

「うしおととら」は1990年から1996年まで、藤田和日郎により週刊漫画雑誌で連載された漫画作品。略称は「うしとら」。小学館漫画賞少年漫画部門、星雲賞コミック部門賞、二本のメディア芸術100選マンガ部門選出と3つの賞を獲得し、OVA化もされた。メディアに上がることがあまり多くなかったためマイナー作品とされていたが、当時から23年後、完全版の販売とともに初のテレビアニメ化を果たす。
作中で伏線をほぼ残らず回収した漫画と知られ、旅の間に見られる小さな出来事を集結させた後に、大きなエピソードへ向かって最終話へ一気に駆け上がっていく盛り上がりと興奮に魅せられたファンは数知れない。
物語の鍵となる「獣の槍」を持ち、妖怪と化しながら戦う主人公、蒼月潮(あおつき・うしお)の絶対に折れない信念と、大妖とらの圧倒的な強さ、二体の妖怪が協力した時の無限の強さは作品中のキャラクターだけではなく、読者をも魅了するカリスマ的な漫画と言っても過言ではないだろう。又妖怪漫画としても高評価されており、少年漫画としてはかなりキツめでトラウマに残るほど恐ろしい妖怪や、グロテスクな描写について触れている掲示板もある。

敵味方関係なくキャラクター全員がきちんとした過去や理由を持っている故に、熱い情熱や、悲しい慟哭、そして激しい怒りは、読者個人個人の心に突き刺さるほどに熱く鋭い。誰かのために泣き、怒り、笑うといううしおの性格も要因となっている。そんな登場人物達の言葉の数々は多くの読者の心を揺さぶり、今もなおファンの間で名言関連のランキング付けがなされている程だ。

ここではそんなうしおととらが、どこで何故、一体どの様な旅をして最後の敵「白面の者」と対峙したのか、という6年間の旅路と、旅路の中で生まれた名言たちを、まとめた。

『うしおととら』の名言・名セリフ

序章「うしおとらとであうの縁」・第一章「石喰い」

うしおと父・紫暮が住む、自宅兼地域の寺院「芙玄院」。敷地内にある蔵の虫干しを命じられたうしおは嫌々ながらも蔵に入ると、今まで気づかなかった地下への扉を見つける。扉を開き地下へ降りると、そこには槍を突き立てられた大きな妖怪の姿が。
大きな妖怪は「槍を抜け」というが、目的が「人間を食べるため」。拒否して地上に戻ったうしおだが、そこには小さな化物達の姿が見えるようになっていた。。
槍を抜けば人を喰うかも知れないが急がないと危険があると、やむを得ずうしおは妖怪の槍を抜いた。

それから数日後。
学校の先生に言われ、うしおの幼馴染・中村麻子と井上真由子、そして数人の女子は、学校の旧校舎へ資料を取りに向かう。
そうでなくとも不気味な旧校舎であるが、部屋の中にあった古い石鎧から生気を感じた彼女たちは戦慄した。

約束は守るさ…

妖怪(後のとら)の瘴気で姿が見えるようになった妖怪をやっつける為に、再度蔵の地下室で槍を抜く覚悟をした潮と妖怪の会話

第二章「絵に棲む鬼」

共同生活をすることとなったうしおととら。(このときからうしおの背には常に槍が・肩にはとらがいる)
学校で会う友人の面々。いつもどおりの登校風景だったが、学校で一人の生徒に出会う。
生徒の名前は「羽生礼子」、別名「死にたがりの羽生」。彼女は、元々絵を好むうしおが、その中でも大好きな羽生道雄画伯の娘だった。
それをしったうしおは「絶対にモデルになってもらう」と猛アタックをかける。
しかし彼女が死にたがりなのは、親しくなったものが必ず不幸になることからの自己嫌悪や逃避からくるものなのだ。と、礼子の幼馴染・間崎賢一はうしおに告げる。その折にとらは、彼女と親しくなった者を傷つけているものが「鬼と化した父・羽生道雄画伯」であると言い出した。

礼子さんは、生きてながら、死んでんだぜ、わかってんのかよ!?ともだちもよろこびも…笑いガオもとったら…女の子にゃ骨だけしか残らねえじゃないか!!

鬼となった羽生画伯に対し、画伯がしていることに礼子が苦しんでいるという怒りをぶつけるうしおのセリフ

第四章「符咒師 鏢」

鏢(ひょう)という符咒士(ふじゅし)が来日した。符咒師は、簡単に言えば紙に書かれた呪を用いて相手を退治する。
15年前妻と子を殺され、後に潰された片目に呪玉を込めて(浄眼)修行に励んだ。それも全ては妻と子を殺した人を喰らう妖怪を殺すために。
しかし仇は簡単に見つけることが出来ず、化物を殺しては落胆する。
そんな折に偶々テレビで見かけたとらの姿に仇の姿を確信し、とらを殺すのが目的であった。

うしおととらも毎度の様に喧嘩へと突入していた。
喧嘩別れした二人、そこでうしおと鏢が出会ってしまう。

「ぶつかんなよ!人のためとか道徳だけじゃなく、あんたが今一番やんなきゃと思うコトに!!」

間違っていると知っているにも関わらず鏢に「とらが仇の妖怪だ」と言ってしまい
葛藤しているうしおに対し、麻子が思い切りうしおを殴ってから言ったセリフ

価値とかなんてしらねーやっ! オレはただ間違ったコトが大キライなんだいっ!

価値とかなんてしらねーやっ!
オレはただ間違ったコトが大キライなんだいっ!

鏢と戦っているとらの元へ駆け込んだ潮が、鏢に「妖怪を庇う価値があるのか」と問われて返した言葉

第五章「あやかしの海」

夏休みとなり、うしお達は海へと向かうが、一人の少年がイタズラばかりしてくる。どうやら少年は二年前に母親を亡くして以来、イタズラばかりする子供になってしまったようだ。名前はタツヤという。同じく母を亡くしているうしおは自分とタツヤのことを重ねてしまい、どうしようもない苛立ちを隠せなくなっていた。逆に麻子はタツヤの話を聞き、共に行動する。
とらも又別行動で一人を満喫していた、だが突然現れた海座頭によってそれは破られた。かつて大妖・長飛丸として名をはせていたとらに、海で暴れまわる大きなあやかしを倒して欲しいと依頼してきたのだ。
二人で別行動となった麻子とタツヤ、そして一人戦いに赴いたとらを飲み込む大きなあやかし。とら一匹ではどうにもならず、海座頭に「うしおを呼べ」と命じる。

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