ファイナルファンタジーIX(FF9)のネタバレ解説・考察まとめ

『ファイナルファンタジーⅨ』(FF9)とは、スクウェア(現スクウェア・エニックス)より2000年に発売されたプレイステーション用ゲームソフト。FFシリーズ9作目。
今作のテーマは原点回帰。中世欧州風の王道ファンタジー的世界観に加え、過去のシリーズのオマージュ的な要素が盛り込まれている。
主人公ジタンと世界を滅ぼそうとするクジャとの闘いを通して、命と絆の大切さと生きる意味を問う物語。

今作品のラストボス。
クジャとの最後の戦いの後に飛ばされる「絶望の丘」に現れる謎の存在。

クジャが、自らの野望がもう少しで叶う時、命の期限がもうじき訪れることを知り、恐怖や絶望、憎悪を感じて呼び覚ました存在である。

自身の存在意義を闇の中で自問自答し続け、この世界をクリスタルすら生まれることのない無の世界にすること、という答えを出した。
生きる希望を捨てないジタンたちと対決することとなる。

システム

バトルではATBゲージの下にトランスゲージが追加された。

バトルシステム

今作でもアクティブタイムバトル(ATB)が採用されている。
戦闘画面では、各キャラに固有のコマンドが設定されており、ATBゲージの下にトランスゲージと呼ばれるゲージがある。
トランスゲージは敵から攻撃を受けることで蓄積され、満タンになると発動できる。
発動した状態をトランス化という。
トランス化すると、一定ターンの間与えるダメージの量が1.5倍になり、各キャラごとにパワーアップした技などを使用可能になる。

装備とアビリティ

今作では、魔法や技などのアビリティはアイテムに付随する。
武器や防具などのアイテムには、それぞれにアビリティがついており、装備することでそのアビリティを覚えることができる。
アイテムを装備した状態で戦闘を重ねると、アビリティポイント(AP)をためることができる。
ポイントをためることで、そのアイテムを外してもアビリティが引き続き使えるようになる。

各キャラクターには固定の「コマンドアビリティ」があり、「サポートアビリティ」をつけることによって、戦術や能力をカスタマイズできる。

アイテムから覚えられるアビリティは、各キャラクターが固有として持っているアビリティにつける、「サポートアビリティ」である。
これをうまく付け外しすることで、攻略が楽になったり戦闘がスムーズになる。
例えば、ジタンの固有コマンドアビリティ「ぬすむ」にサポートアビリティの「盗賊の極意」(ぬすむの成功率アップ)と「ぶんどる」(ぬすむの成功時に敵にダメージを与える)を付ける、という具合だ。
「盗賊の極意」はミスリルダガーなど、「ぶんどる」はシーフの帽子などを装備することにより習得できる。

ただ、そのアイテムも、入手するまでどんなアビリティがついているか分からないという注意点がある。

アクティブタイムイベント

操作中のキャラクター以外のキャラクターの行動を、イベントで見ることができる。
同時進行する複数のイベントが存在し、選択したイベントしか見れない場合もある。

音楽

曲数は140曲。多すぎてアルバムに収録しきれなかった。

FF8からの主題歌採用の流れで、今作でも白鳥英美子が歌う主題歌「Melodies of Life」 が採用された。

FF9の曲数はFFシリーズ中最多の140曲で、本作のオリジナルサウンドトラック4枚組にはその全ての曲が入りきらず、主にCGムービーシーンの曲がカットされた。
後に発売された「FF9オリジナルサウンドトラックプラス」ではすべての曲が収録されている。

なお、ゲームデータの膨大化にともなう作業量が作曲家の植松のキャパシティを超えることになってしまい、「全曲作曲するのは今回で最後」と決意し、そのとおりに本作が「植松伸夫自身が全曲作曲した最後のFFナンバリングタイトル」となった。

クアッドミスト

FF8のカードゲームよりルールが難解である。

FF9内でプレイできるカードゲーム。
トレノにクアッドミストの会場がある。

カードを5枚以上所持した状態で、街やダンジョンにいるNPCに「□ボタン」で対戦を申し込むことができる。
勝つと裏返したカードを1枚奪える。

FF8のカードゲームとは違い、商品やアイテム精製などはできないため、純粋にカードゲームを娯楽として楽しむものという位置づけである。

ステラツィオ

コインに「ステラツィオものがたり」の一部が記されており、13枚全て揃えると物語が完成する。
このコインは世界中に配置されており、プレイヤーはこれを各地で探すというサブイベントである。
トレノに住むある貴族が集めており、13枚をまとめて渡すと「とんかち」というアイテムが貰える。
「とんかち」は強力な装備である「ブリキの鎧」を作るためのアイテムである。

『ファイナルファンタジーIX』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話/裏技

FF9情報規制

当時のスクウェアが立ち上げたオンラインプロジェクト「PlayOnline」を見据えて、攻略などの情報を基本的にはネットでのみ公開するという手法を、このFF9で試験的に行った。

そのため、雑誌や書籍においてゲーム攻略などの情報公開が禁止されており、攻略本などの発売もされなかった。
これは今のネット時代に即した考え方であり、プレイヤー同士が情報交換をして遊んで欲しいという坂口博信の意向も加味された結果である。
なお、一部の難度の高いダンジョンのみ例外的にゲーム雑誌等に攻略が掲載された。

2002年にすべての情報規制が解禁され、本作の攻略本などがようやく書籍化されることとなったが、販売時期を完全に逸した本作の攻略本は最低の売り上げを記録してしまった。

ブラックジャック

FF9のエンディング後、「THE END」と出た画面のところで、
R2・L1・R2・R2・↑・×・→・○・↓・△・L2・R1・R2・L1・□・□・スタートボタン・□
と入力すると、カードゲームの「ブラックジャック」ができるようになる。

これは完全に隠しコマンドである。

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