光月モモの助（ONE PIECE）の徹底解説・考察まとめ

古代兵器とは『ONE PIECE』の世界に存在する強大な力を持った兵器のことである。全部で三つ存在しており、それぞれ「ポセイドン」、「プルトン」、「ウラヌス」と神の名を冠している。作中では既に「ポセイドン」、「プルトン」が具体的に示された。

「ポセイドン」の正体は海王類と対話し従わせることができる海王類の王である。そしてその王は何故か人魚姫の姿で生まれてくるとされており、物語時間軸現在に生まれている魚人達の住む国・リュウグウ王国の王女・しらほしがそれであると明らかになった。また「プルトン」はその全容こそ明らかになっていないが、巨大な戦艦であることがわかっている。その設計図はウォーターセブンの伝説の船大工・トムから、弟子のアイスバーグとフランキーに託されていた。これについてはフランキーが「プルトン」の設計図を燃やしてしまっている。

古代兵器最後の一つ「ウラヌス」は光月モモの助ではないかという考察が存在する。そもそも古代兵器は人に備わる能力であったり、戦艦であったり形が様々だ。なので、モモの助が「ウラヌス」であっても不思議ではない。では何故モモの助が「ウラヌス」だという結論に至ったのか。それはモモの助が時折見せる不思議な能力に関係がある。

モモの助は、本来話すことのできない生物の声を聞くことができたり、遠くにいるものの声を聞くことができる。これは「見聞色の覇気」であるようにも思われるが、もっと違う何か特別な力ではないかと言われている。それが顕著に現れているのは、グランドラインの幻の島・ゾウでの出来事だ。ミンク族の国・モコモ公国があるこのゾウという島は、学名「ナイタミエ・ノリダ象」という超巨大な象の上にある国である。ミンク族から象主（ズニーシャ）と飛ばれるこの象は生きており、何かの罪で1,000年以上グランドラインを彷徨い歩いているという。モモの助はこの象主の声を聞くことができ、意思疎通を図ることができる。

象主の声はモモの助だけでなく、ルフィやおでん、ロジャーも聞くことができたが、意思疎通ができたのはモモの助だけである。この”強大な生物と言葉を交わし操る姿”が古代兵器の一つ「ポセイドン」と告示しているため、「ウラヌス」も同じような形で発現する力ではないかと言われている。そしてこのゾウでの一件からモモの助が古代兵器「ウラヌス」なのではないかと考察されているのだ。

モモの助の28歳の姿は光月おでんに瓜二つ

カイドウに敗れて空を飛ぶ鬼ヶ島から落とされてしまったルフィと、カイドウから必死に逃げた結果地上に戻ってきたモモの助。ルフィはもう一度カイドウと戦うために自分を鬼ヶ島まで送ってほしいとモモの助に言った。モモの助は覚悟を決め、くの一のしのぶに「ジュクジュクの実」の能力で自分を20年後の姿にしてほしいと申し出る。しのぶはモモの助の願いに応えて、「ジュクジュクの実」の能力を使い、モモの助を20年後の、つまり28歳にまで成長させる。その姿を見てしのぶは、「モモの助様、そのお姿まるで……！」と言葉をつまらせて号泣した。成長したモモの助が亡き父・おでんに瓜二つであることがうかがえる。

戦いが終わった後、ヤマトはモモの助の頭にお盆を乗せてその姿がおでんにそっくりなことをとても嬉しそうにしていた。

第310話の扉絵の龍はモモの助説

2021年39号の『週刊少年ジャンプ』で、20年後の28歳の姿になったモモの助が巨大な桃色の龍に変身した姿が描かれた。この姿が公開された時、インターネット上では2004年の『ONE PIECE』の扉絵が話題となった。

単行本33巻に収録されている第310話「”グロッキーリング！！”」。この話は「デービーファイト編」の真っ最中であり、悪魔の実「ノロノロの実」の能力者であるフォクシーが率いる海賊団・フォクシー海賊団と、ルフィ達の麦わら海賊団が互いの船員を賭けて勝負するで”デービーバックファイト”を行う物語である。310話はそんな”デービーバックファイト”の話であるにも関わらず、扉絵は何故か和装に身を包んだルフィ、ロビン、ウソップ、そしてそのバックに桃色の龍が描かれたものだった。この時描かれたこの桃色の龍こそがモモの助であり、”デービーバックファイト”を執筆している2004年に既に2019年から描き始めた「ワノ国編」の構想があったのではないかと大いに話題になった。モモの助が大人になる前からこの伏線に気がついていた読者も多く、「モモの助がどうにかして大人になって巨大な桃色の龍になる」という予想をしていた者もいた。
ちなみに扉絵のルフィが来ている衣装は、ワノ国で刀鍛冶・天狗山飛徹（てんぐやま ひてつ）が貸してくれた衣装とほぼ同じで、着物に光月家の紋らしきものが描かれている。