光月モモの助（ONE PIECE）の徹底解説・考察まとめ

光月モモの助の概要

光月モモの助（こうづき もものすけ）は、『週刊少年ジャンプ』の大人気海賊漫画『ONE PIECE（ワンピース）』の登場人物。
偉大なる航路（グランドライン）にある閉鎖国家・ワノ国を治めていた氏族・光月家の跡取り。物語時間軸20年前に父である光月おでんが、四皇”百獣のカイドウ”と謀反者・黒炭オロチに処刑され、光月家は御家断絶の危機に直面する。しかし自身や他者を未来に飛ばすことができる悪魔の実「トキトキの実」の能力者である母・光月トキの力によって、モモの助はおでんの忠臣・赤鞘九人男（あかざやくにんおとこ）のメンバーである錦えもん（きんえもん）、カン十郎（かんじゅうろう）、雷ぞう（らいぞう）、菊の丞（きくのじょう）と共に20年後の未来へと飛ばされた。

20年後のワノ国の惨状に涙しながらも、モモの助はカイドウ・オロチを倒してくれる仲間を探しに菊の丞をワノ国に残し、錦えもん、カン十郎、雷ぞうと共に海に出る。そして灼熱の地と極寒の地に分断された異常な島・パンクハザードで主人公モンキー・D・ルフィ達と運命の邂逅を果たした。
紆余曲折を経てワノ国へと戻り身を潜めながら、錦えもん達と共に着々とカイドウやオロチを倒す手はずを整える。そしてワノ国で年に一度行われる火祭りの日に、モモの助達はカイドウの居城・鬼ヶ島へと乗り込んだ。鬼ヶ島各所で激戦が繰り広げられ、モモの助も一度は捕らえられて命の危機に陥る。仲間や臣下達の手助けを受け脱出し、くノ一・しのぶの術で体だけ20年後の姿へとなった。パンクハザードで食べたカイドウの血統因子が組み込まれた人工悪魔の実の力で巨大な桃色の龍へと変身し、落下する鬼ヶ島を受け止めて大惨事を回避する。

カイドウとルフィの戦いはルフィが勝利し、ワノ国を支配する者達は消えた。そうしてモモの助は父・おでんの遺志を継ぎ、ワノ国の新たな将軍へとなるのだった。

プロフィール・人物像

年齢：8歳 → 28歳（「ジュクジュクの実」の能力で成長）
一人称：拙者
語尾：ござる
誕生日：10月7日
身長：110cm
星座：てんびん座
血液型：X型
好な食べ物：白桃、おでん

CV：折笠愛

大名の息子ということもあってか、気位が高く、偉そう（実際に偉い）。命の恩人とは言え、最初は助けてくれたルフィ達にも警戒心をむき出しにしていた。しかしその実心の優しい少年であり、自分を守ってくれる家臣のことをとても大切に思っている。ルフィ達にも次第に心を開いていき、打倒カイドウのための助力を頼むまでに至った。高いところが怖く、弱虫で泣き虫であるが、強かった父のようにあろうと気丈に振る舞う健気な面もある。カイドウやオロチを倒すために多くの人々の助力を得、次期将軍は自分であるということを言葉の上っ面ではなく肌で感じることで成長していく。カイドウの娘・自称光月おでんを名乗るヤマトから”おでんの航海日誌”を手渡されて、その書を読むことで自身の使命を悟る。

容姿

三白眼と薄い眉毛が特徴の少年。髪の毛は茶筅髷（ちゃせんまげ）という結い方をしており、月代（さかやき）は青みが残っている。服装は桃の花や実が描かれたピンク色の着流し姿で袴は履いていない。本来ならば28歳という年齢だが、8歳の時に物語時間軸現代に飛んできたので少年の姿のままの非力な印象がある。しかし麦わらの一味の剣士ロロノア・ゾロに剣を教えてもらうようになってからは、多少体つきがたくましくなった。

くノ一・しのぶが食べた「ジュクジュクの実」という悪魔の実の能力で、中身は8歳の子供のまま肉体だけ20年分の成長を遂げる。がっしりとした体つきや精悍な顔立ちは亡き父・おでんを彷彿させるものだった。肉体は強靭であり、ちょっと殴られただけぐらいでは痛みもない。頭の上にお盆を乗せるとさらにおでんとそっくりな姿になる。

性格

大名の息子ということもあって、ルフィ達と会った当初はかなり偉そうであった。それと同時に幼いながら侍として、武士としての心構えがあり、見ず知らずの人間からの施し（食事）を受けないなど頑なな姿勢を見せ、パンクハザード編では10日も飲まず食わずで過ごしたという。自分に付き従う錦えもん以外にはなかなか心を開かず、最初は麦わらの一味のコック・サンジが作った料理も捨てようとしたほどである。ルフィ達とは航海を共にする中で徐々に心を開いていき、カイドウを討ちたいと涙ながらに胸の内を吐露する場面も見られた。ワノ国に入ってからは自分の父・光月おでんを慕う侍がまだたくさんいることを知り、”光月”という名の重さを肌で感じることで徐々に次期将軍としての自覚が備わっていく。

かなりスケベな性格をしており、子供であることをいいことに麦わらの一味のナミや考古学者のニコ・ロビンと一緒にお風呂に入ったり、その豊満な胸に抱きつくなどしている。その度にサンジ、音楽家のブルック、錦えもんなどスケベな大人達に羨ましがられる描写がある。しかしくノ一・しのぶの悪魔の実「ジュクジュクの実」の能力で体が20年成長した後は、子供の時の特権もなくなった。子供の姿の時のようにナミに抱きついて殴り飛ばされる描写がある。

光月モモの助の能力

剣術

カイドウを討つために剣術の修行をしている。麦わらのルフィの船サウザンド・サニー号に乗っている時は、剣士のロロノア・ゾロに稽古をつけてもらっており、ワノ国に上陸してからも鍛錬を続けている。その際にゾロから「スナッチ」という気合を入れる時に使うという言葉を習った。しかし「スナッチ」はいわゆるスラング（俗語）であるため、大名の息子であるモモの助が口にすべきではないとして、赤鞘九人男の一人である菊の丞に口にすることを禁じられた。

人工悪魔の実（名称不明）

世界一の頭脳を持つ科学者・Dr.ベガパンクの作った人工悪魔の実。ここでいう人口悪魔の実は元王下七武海ドキホーテ・ドフラミンゴが作っていた「SMILE（スマイル）」と呼ばれる人工悪魔の実とは別物であり、正式な名称はない。

四皇の一人・カイドウが海軍に捕らえられていた時、Dr.ベガパンクがカイドウから抽出した血統因子（現実でいうDNAのようなもの）を使って造られた。Dr.ベガパンク曰く「失敗作」であったため、閉鎖された研究施設・パンクハザードの自室に保管されていたのだが、空腹に耐えきれなくなったモモの助はそれを食べてしまった。Dr.ベガパンクの人工悪魔の実に名前はなく、具体的な効力は不明であるが、この悪魔の実を食べたモモの助は、桃色の龍に変身することができるようになった。最初は変身がうまくできなかったが、次第に自分の意志で姿を変えられるようになる。焔雲（ほむらぐも）という雲を呼び出し空を飛ぶことも可能。また普通の悪魔の実を食べた能力者と同様カナヅチになってしまい、泳げなくなっている。

見聞色の覇気（けんぶんしょくのはき）

2019年4月に発売された『ONE PIECE』のキャラクター図鑑『VIVRE CARD～ONE PIECE図鑑～ BOOSTER PACK パンクハザードの脅威！！』の光月モモの助の紹介ページ。その覇気の欄に「見聞色」と記載がされており、モモの助が「見聞色の覇気」を使うことができると判明した。

モモの助は”万物”の声を聞く力がある。本編では幻の島・ゾウの象主（ズニーシャ）の声や意識を失っているルフィの呼びかけを聞くといった様子が描かれた。これは実父である光月おでんや海賊王ゴール・D・ロジャー、麦わらのルフィにもある力だ。しかしモモの助のこの声を聞く力は、彼らよりもさらに上の段階にある。その証拠におでん達は象主の声を聞くしかできなかったが、モモの助は象主と対話をするということをやってのけた。これがこの「見聞色の覇気」の力の延長なのか、もっと別の力なのかどうかはわかっていない。

光月モモの助の来歴・活躍

光月モモの助、誕生

光月モモの助の父・光月おでん（こうづき おでん）は豪快な人物であり、閉鎖的なワノ国の外へ旅に出たいと考えていた。その夢を叶えるかのように、ある日元四皇”白ひげ”エドワード・ニューゲート率いる白ひげ海賊団の船・モビーディック号がワノ国の砂浜に打ち上げられた。この機会を逃すまいとおでんは白ひげに船に乗せてくれと頼み込む。断る白ひげだったが、おでんは船尾に繋いだ巨大な鎖にしがみつくなどの強行な姿勢を見せ、最後には白ひげの船に乗ることを許された。その時おでんを追いかけて家臣のいぞう、イヌアラシ、ネコマムシも勝手に着いてきた。

おでんが白ひげの船に乗船する過程で。後に妻になり、モモの助の母親になる天月トキ（あまつき とき）に出会う。いつしか良き仲になってたおでんとトキは、白ひげの船・モビーディック号船上で子供を授かった。それが光月モモの助である。そして後に妹である光月日和（こうづき ひより）も誕生した。

おでんは白ひげ海賊団の二番隊隊長として世界を周った。そしてある日白ひげ海賊団は、後の海賊王、ゴール・D・ロジャーが率いるロジャー海賊団と対峙する。激戦の後、戦いはいつの間にか宴に変わり、白ひげ、ロジャー、おでんは三人で酒を飲んでいた。その時におでんが失われた古代文字が刻まれた石碑・歴史の本文（ポーネグリフ）を読むことができると知ったロジャーは、白ひげにおでんを貸してくれるようにと頭を下げた。白ひげは頭を下げるなんてみっともない真似をするロジャーに怒りを顕にしたが、最後には了承し、おでんはロジャーの海賊船に乗ることになる。トキ、モモの助、日和ら家族とイヌアラシとネコマムシも一緒にロジャーの船へと移ったのだった。

光月モモの助の幼少期

モモの助、ワノ国へ帰国