PandoraHearts(パンドラハーツ)の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

『PandoraHearts(パンドラハーツ)』は、『月刊Gファンタジー』にて連載された望月淳による漫画作品である。『不思議の国のアリス』などの童話をモチーフにしつつも、残酷な描写が随所にみられるダークファンタジーとなっている。成人の儀で闇の監獄へ落とされた後に10年後の世界に生還を果たした少年、オズ・ベザリウスを主人公に、自らの存在の意味を問う彼がその真実を見つけ、世界の危機を救うまでを描く。物語全体にわたる伏線が読む人を魅了し、単行本累計発行部数500万部を超えた人気作である。

「アヴィスに行けば、また皆で笑って暮らせるわ」

リーオ(右下)を殺そうとしたヴァ―ニス(右上)

サブリエの悲劇の再来を実行しようとしたヴァ―ニスの言葉である。儀式の生贄にするためにユラ達に連れ去られたリーオを探していたエリオットは、リーオが寝かされた部屋に行き着く。そこで彼が目にしたのは、カルト教団の信者となった自身の母親・ヴァ―ニスの姿だった。呆然とするエリオットに、ヴァ―ニスは笑顔を見せ、「一緒に奇跡の瞬間を迎えましょう」と告げる。エリオットが、彼女の娘であるヴァネッサが殺されたこと、フィアナの家がチェインの実験に使われてユラがそれを利用していること、子供達が契約させられたハンプティダンプティこそが”首狩り”だということを告げるも、教団の教えを信じ込んでいる母親がエリオットの言葉に耳を貸すことはなかった。そしてヴァ―ニスは、ヴァネッサが死んだことを悲しみながらも笑顔を絶やさず、「アヴィスに行けば、また皆で笑って暮らせるわ」と言いながら、生贄となるリーオに向かってナイフを振り上げたのである。周りの者達を次々と首狩りに殺された悲しみは、息子の言葉でさえも届かなくなるほどに、ヴァ―ニスの心を蝕んでいたのであった。

アーネスト=ナイトレイの名言・名セリフ/名シーン・名場面

アーネスト=ナイトレイの概要

アーネスト=ナイトレイ(右)

アーネスト=ナイトレイはエリオットの兄であり、ナイトレイ家の三男である。面倒見が良い性格だが、身内以外には容赦がない。エリオットをフィアナの家に同行させ、彼がリーオと出会うきっかけを作った。ギルバートとヴィンセント、リーオの殺害を企て、首狩りとなったエリオットに首を刎ねられた。

「首狩りに殺されるってことは『ナイトレイ家の人間』として認められるようなもんだからなぁ。あの3人にとっては、最高の栄誉であり、手向けだろぉ?」

ギルバート達を殺害すると言って笑うアーネスト

ギルバートとヴィンセント、リーオを殺そうと目論むアーネストの言葉である。ギルバートの出先の屋敷が火事になる騒動が起き、その場にいたエリオットは二人の兄、クロードとアーネストの会話を耳にする。その会話の内容から、屋敷の火事は二人が放火して引き起こしたものであり、それに乗じてギルバートとヴィンセントを殺そうとしていること、彼らは以前にもギルバートを殺そうとして失敗していたことが明らかになった。「何を考えているのか」と激怒したエリオットが飛び出そうとしたその時、アーネストは、「目障りな二人を始末したら、次はあのリーオってガキを消しちまおう」と言う。さらには、にやにやした笑みを浮かべながら、「首狩りに殺されるってことは『ナイトレイ家の人間』として認められるようなもんだからなぁ。あの3人にとっては、最高の栄誉であり、手向けだろぉ?」と言ってのけたのである。その言葉を聞いたエリオットは知らぬ間にハンプティダンプティの力を行使し、クロードとアーネストはエリオットの手によって首を狩られることとなったのであった。

ヴァネッサ=ナイトレイの名言・名セリフ/名シーン・名場面

ヴァネッサ=ナイトレイの概要

ヴァネッサ=ナイトレイ

ヴァネッサ=ナイトレイは、エリオットの実姉であり、ナイトレイ家の長女である。男勝りできつい性格だが、兄二人とともにエリオットのことを溺愛している。養子であるギルバートやヴィンセント、平民からエリオットの従者になったリーオのことを快く思っておらず、エリオットがリーオを従者にしたときには猛烈に反対した。エリオット以外の兄弟が首狩りによって殺されたうえに、母親は心を病み、さらには父親はそれらの事を意に介していなかったために強い孤独と不安を感じており、最後に残ったエリオットまでもが首狩りに殺されることを非常に恐れていた。ユラの屋敷での騒動の最中、正常な判断力を失ってリーオに「殺してやる」と叫んでしまったために、その言葉に無意識に反応したエリオットによって首を刎ねられてしまうこととなった。

「ふざけるな!!弟を一人残して逃げられるわけないでしょう!!」

エリオット(左)につかみかかるヴァネッサ(右)

ユラの屋敷での混乱の中でエリオットにヴァネッサが発した言葉である。ユラの屋敷で行われたオズの社交界デビューパーティーに出席していたエリオットとヴァネッサは、パーティーを利用してサブリエの悲劇を再来させるユラの計画に巻き込まれる。計画が進むなかで首狩りと思われる犯人による殺害が行われ、パーティーの場は大混乱に陥っていた。はぐれていたエリオットを見つけて駆け寄ってきたヴァネッサにエリオットが自分に構わずすぐに逃げるようにと告げると、それを聞いたヴァネッサはエリオットの襟元をつかみながら、「ふざけるな!!弟を一人残して逃げられるわけないでしょう!!」と叫んだ。姉として愛する弟を護ろうとするヴァネッサの強さが現れた一言である。

「私には…もう弟しかいないのに…!」

エリオットを失うことを恐れるヴァネッサ

エリオットを失うことを恐れるヴァネッサの言葉である。ユラの屋敷で巻き起こった大混乱の中、ヴァネッサはエリオットを連れて逃げようとするが、エリオットはリーオが見つかっていないことからそれを拒んだ。もとよりリーオを嫌悪しており、彼がエリオットに悪い影響を与えていると信じ込んでいるヴァネッサは「リーオに何かあったとしても、すぐに私が次の従者を見つけてあげるから」と言い放つ。その言葉を聞いたエリオットはとっさにヴァネッサを平手打ちしてしまうが、ヴァネッサは負けずに平手打ちを返し、涙を流しながら「私には…もう弟しかいないのに…!」と叫んだ。兄を殺され、母親は心を病み、父親は見てみぬふりをしているという状況で、ヴァネッサの拠り所となるのはもはや弟であるエリオットだけだったのだ。彼女の不安と必死の思いを知ったエリオットはこれまでの行いを謝り、「泣くな、おまえはもっと楽しいことを考えていろ」と優しく諭したのであった。

「これ以上エリオットに近づかないで!!私の弟に何かしようものなら殺してやる…!殺してやるわ!!」

リーオ(右)を非難するヴァネッサ(左)

混乱の中で近づいてきたリーオにヴァネッサが発した言葉である。ユラの屋敷で起こった騒動に巻き込まれたヴァネッサは、なんとかエリオットと合流することができた。「ナイトレイ家の誇りのために何としても自分の手で首狩りを捕まえたい」というエリオットの意志を尊重したヴァネッサはエリオットを置いて逃げようとするが、突如、エリオットがその場に倒れこむ。驚いたヴァネッサがエリオットに駆け寄ったとき、二人に気づいたリーオが近づいてきた。もとよりリーオに良い感情を持っておらず、さらにエリオットが倒れたことに対する心配と混乱が重なったヴァネッサは、リーオが敵の仲間だと思い込み、「人殺し」と叫んでリーオを階段から突き落としてしまった。そして、「全部あなたが狂わせた」と言い、「これ以上エリオットに近づかないで!!私の弟に何かしようものなら殺してやる…!殺してやるわ!!」と言い放ったのである。しかし、ヴァネッサがリーオに対して殺意を見せたのを感じたエリオットは無意識のうちにハンプティダンプティの力を行使し、ヴァネッサの首を刎ねてしまった。エリオットを思うヴァネッサの行動が、彼女自身の後を奪う結果となったのであった。

シェリル=レインズワースの名言・名セリフ/名シーン・名場面

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