ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス(トワプリ)のネタバレ解説・考察まとめ

任天堂より発売された、Wii・ニンテンドーゲームキューブ用のアクションアドベンチャーゲームで、ゼルダの伝説シリーズの1つです。略称は「トワプリ」。ハイラルと呼ばれる世界を舞台に、主人公のリンクが、多くの人々との出会いの中で、彼らの助けを借りながら、困難に立ち向かい、ゼルダ姫を助けだしたり、巨悪から世界を守るお話です。

『ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス』の概要

ゼルダの伝説シリーズ20周年の節目となる2006年に発売されたWii・ニンテンドーゲームキューブ用ソフト。2002年に発売された『風のタクト』のトゥーンレンダリングを用いたアニメ調のスタイルとは打って変わり、『時のオカリナ』の路線を踏襲したリアルな世界観が形作られています。
全世界での累計販売本数は約885万本で、現時点で「ゼルダの伝説」のシリーズ最高売り上げを記録しています。

物語の舞台は光の世界と影の世界トワイライト。
ハイラル王国がある「光の世界」は、トワイライトと呼ばれる「影の世界」に侵略され、人々は魂だけの姿へ、モンスターたちは影のような異形へと変わります。魔物にさらわれた子どもたちを追ってトワイライトに踏み込んだリンクは何故か獣の姿に。
そこで出会った不思議な人物「ミドナ」と共に、光の世界を取り戻し、大切な人を助けるための冒険が始まります。

『ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス』のあらすじ・ストーリー

ミドナと共に冒険に出るリンク。

ハイラル王国の最南端にある「トアル村」。
この村に住む牧童の青年リンクは、剣の使い手であり、村人からの信頼も厚い人物でした。
ある日突然モンスターたちが幼馴染のイリアと子供達を連れ去ってしまう。村の外に突如できた暗い空間「トワイライト」へと引きずり込まれ、リンクは手の甲にある三角のあざが輝き、狼の姿に変わってしまう。気づくと獣の姿のまま牢に閉じ込められており、そこで出会った小さな悪魔のような姿をした「ミドナ」と出会い、相棒として共に行動していきます。ミドナの力を借りながら牢から出て、塔の頂上へと登ると「ゼルダ姫」がいます。
影を支配する王「ザント」がハイラル城へ攻め込み、ゼルダはこの国全土を影の領域にせぬよう降伏する道を選んだため囚われています。ゼルダから、黄昏の黒雲に覆われたハイラルの人々は魂だけの存在になり、その事実に気づかず怯えながら暮らしていることを聞きます。
ミドナは約束どおりリンクを元の世界へと転送しますが、影の世界から戻っても、姿は獣のまま。子供達が連れ去られた方向である森は影の領域となっており、影の領域へ行くには影の魔物の協力者が必要になるので、ミドナと協力関係を結びます。

村近くの泉を通りかかると四精霊の1人が声をかけてきます。ハイラルの光の四精霊は影の魔物によって光を奪われ、それらの地が影の領域になっている。影の領域に囚われた残りの三精霊を助けることで、ハイラルに光を取り戻せるという。光の精霊を助ければ、精霊の力で獣の姿から戻るというので、姿が変わった森へ向かいます。

ミドナとの取引で、影の領域で助けてもらう代わりに「あるもの」を探す事となるが、
まずは精霊の泉で光の精霊に会い「光の雫」を光の器に集めます。すると森を覆っていた黒雲が晴れ、精霊を解放できます。精霊は森の奥の神殿に、影の王と戦う上で必要となるだろう黒き力が眠っているから、必要なら取りに行けと言います。神殿に囚われていたいたずら好きサルを救出しつつ、協力させながら奥へと進み、最深部のボスを倒すと影の結晶石が手に入ります。これが精霊の言う「黒き力」であり、ミドナが探していた「あるもの」です。残り2つの結晶石の場所を知っている他の光の精霊のいるエリアへ行きます。

次のエリアの村にも影の領域が広がっています。カカリコ村にある泉の精霊から再び光の雫集めを依頼され、光を取り戻すことにします。建物の一つに入ると、攫われた子供達を発見しますが、影の領域化しているため、魂だけの存在になっており、リンクの姿は見えないようです。光を取り戻すと、子供達は姿を戻し、再会できます。
精霊の話によれば、「影の結晶石」は山の上にあるらしい。山の上にはゴロン族が暮らしています。影の結晶石に触れ、異形の姿に変わったゴロン族の族長を倒すと影の結晶石がはずれ、族長の姿が戻り、影の結晶石も手に入ります。村の精霊に次のエリアを聞き向かいます。

最後の影エリアはハイラル城下町です。数多くの魂が徘徊する中、幼馴染のイリアと、水の民であるゾーラ族の子供を見かけますが、イリアは記憶を失っていました。まず光を取り戻すため精霊の泉に行こうとするが、水源上流であるゾーラの里に異変が起きており、民もろとも水の中で凍っています。ゴロン族の集落に落ちていた巨大な溶岩で氷を溶かし精霊に会いに行き、光の雫を集め光を取り戻します。
精霊の話によれば、影の結晶石は湖の底深くの神殿にあるらしい。しかし、湖の底へ普通に潜れない。そこで、ゾーラの女王に王子を助けてくれたら潜る力を与えると言われた事を思い出し、早速ハイラル城下町で見かけたゾーラ族の子供の元へいきます。すると、ゾーラ族の子供が酷い傷を負っており、カカリコ村の牧師なら治療できるかもしれないというので、
イリアとゾーラの子を馬車に乗せて、カカリコ村まで魔物の手から護衛します。無事ゾーラの王子を回復させ、女王の幻影の協力で水中を潜る力を貰います。そして、湖底の神殿最奥のボスを倒し、最後の影の結晶石も手に入れます。

これで最初の約束通り、影の結晶石が全てミドナの手に渡りますが、精霊の湖まで戻ると、ザントにより影の結晶石を全て奪われ、リンクは呪いを受けて獣になり、ミドナは瀕死の状態になります。湖から復活した精霊によりハイラル城前へと転送されて危機を凌ぎます。城下町の地下を抜けて城に行き、ゼルダ姫へ「リンクにかけられた呪いの解き方」を聞くと、
森の聖域へ向かい、退魔の剣マスターソードを抜きなさいと言われます。そしてゼルダは息絶えそうなミドナへ力を吹き込みその場から消えてしまいます。

マスターソードを抜くと、リンクの体から呪いが抜けて人に戻れます。ミドナから、ザントに繋がる唯一の鍵である「陰りの鏡」を探してくれと頼まれ、探しに出ます。ゲルド砂漠には、ある大罪人を罰した処刑場があり、呪われた鏡によってあの世に送られたと聞き、向かいます。最上階には大鏡があったが、砕かれていました。

創世の時代、聖地を巡り争いが起きました。あるとき魔術に長けた者達が巨大な魔力によって聖地を治めようとしたため、神は光の精霊を遣わし、その巨大な魔力を封じました。その魔力こそ闇の結晶石で、その後魔術に長けた者達は、光と交わらない影の世界へと封じられ、そこで生きるようになった。その魔術に長けた者達こそ、ミドナたち影の一族です。影の世界に伝わる伝説に、光と影を繋ぐ鍵である「陰りの鏡」をハイラルを守る者達に託したとあります。砂漠の処刑場で裁かれた、魔盗賊「ガノンドロフ」はこの鏡で影の世界へと送られています。ガノンドロフの怨念から魔力を得たザントは鏡を破壊し、光と影の世界を断ちます。しかし鏡は消滅しておらず、一族の長であるミドナのみが鏡を消滅させられるのであった。各地に散らばった鏡のかけらを集めれば、再び影の世界への道が開けるという。各地を巡って鏡のかけらを回収し、影の世界に居ると思われるザントを倒しに行きます。

襲い来るザントを倒し、影の結晶を取り戻します。ミドナがその魔力で止めを刺すと、ザントは消滅し、ミドナは力を取り戻します。今度はゼルダ姫へミドナが受けたゼルダの力を返しにハイラル城へ行きます。そこにはトライフォースにはりつけられたゼルダ。玉座には復活したガノンドロフがいます。神に選ばれた力を持つ者が、世界を統べればいいという理論の元、襲ってきます。最初はゼルダへ乗り移り、リンクを攻撃してくるが、憑依ゼルダが倒れたところをミドナの魔力でガノンドロフを引き剥がします。倒れたガノンドロフの怨念が復活しようとするのを食い止めるため、ミドナはゼルダとリンクを城の外へ転送し、影の力を使ってガノンドロフへ挑みます。
外へ転送された二人が今までいた城へ目をやると、突然轟音と共に城が崩れ落ち、ガノンドロフがミドナの被っていた仮面を手に、黒馬に騎乗し現れます。ゼルダと共に戦い、止めを刺すと、ガノンドロフは絶命します。
光の精霊が姿を現し、消えるとその場にミドナが倒れています。リンクが駆け寄るとその姿は本来の人型に戻っています。本来の姿を取り戻したミドナは、リンクとゼルダに別れを告げ、二度と光と影が行き来できないよう鏡を破壊し、影の世界へと帰っていきます。

『ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス』のゲームシステム

Wiiリモコンによる操作

Wii版ではWiiリモコンとヌンチャクの機能を活用した操作方法が取り入れられています。テレビの前でWiiリモコンを振ることで、自分と連動してリンクが剣を振ります。また、ヌンチャクを振ることで素早く回転斬りを放つなど、従来の作品と比べてより直感的な操作でプレイできます。さらに、謎解き音などの効果音はWiiリモコンの内蔵スピーカーから出力されるため、リンクがより身近に感じられます。

乗馬中のアクション

出典: ord.yahoo.co.jp

剣・アイテムの使用など多くのアクションがエポナに乗馬中している時にも行えます。一方、乗馬中にもダメージを受け、振り落とされることもあり、馬に乗ってボスと戦う「馬上戦」のイベントも発生します。

獣リンク(ウルフリンク)

出典: www.4gamer.net

ゲーム中において、『トワイライトの領域』へ足を踏み入れるとこの姿になります。しかし、マスターソードの入手後は周辺に人がいない場合のみ、狼と人の変身が任意で行えるようになります。攻撃手段は噛み付きが主となりますが、ミドナの魔法によるサポートを得られ、高い所に登ったり、ミドナが張った結界の中の敵を瞬時に攻撃することができます。人間の時よりも速く走れる、センスを研ぎ澄ますことで 普段は目に見えないものを視られたり人や物のにおいを覚えられたり狼ならではのアクションが可能となっています。
また、この姿では他の動物と会話も出来、冒険のヒントや人が知らないような情報を得ることもできます。 ちなみに、エポナは姿が変わっても彼がリンクであることを分かってくます。

『ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス』の登場人物・キャラクター

リンク

本作の主人公。ハイラル王国の最南端に位置するトアル村で生まれ育った若者。面倒見がよく武芸の才能にも長けているため、村の子供たちからは憧れの的として慕われています。村で唯一の剣士・モイから剣術を習うなど、大人たちからも将来を期待されています。村の外れで愛馬のエポナと共に暮らしています。
神に選ばれた力を持ち、左手(Wii版では右手)の甲に聖なる紋章を宿しており、トアル村近辺に突如出現した影の領域「トワイライト」に足を踏み入れたことで狼の姿に変えられてしまいます。その後、謎の魔物ミドナに出会い、ミドナと協力して謎を解き明かしていきます。

ミドナ

出典: www.nintendo.co.jp

リンクと共に冒険をする、奇妙な仮面をかぶった魔物の少女。一人称は「ワタシ」で、リンクと出会った当初は小馬鹿にしたような口調で話します。その正体は、かつてハイラルに侵攻し聖地乗っ取りを目論んだが為に神と精霊達によって影の世界へ堕ちた一族の末裔で、影の世界・トワイライトの王家の姫、つまり「黄昏の姫(トワイライトプリンセス)」です。ザントの謀反によって力を奪われ、本来の姿から少女の姿に変えられてしまっています。ザントの打倒と影の世界の民の救済に必要な影の結晶石を集めるため、トワイライトの領域で出会った狼姿のリンクを利用します。
名前の由来は、真夜中を意味する「ミッドナイト」。

ゼルダ

出典: www.nintendo.co.jp

リンクと同様に、神に選ばれた力を持つハイラル王国の王女。ハイラル城に侵攻するザントに対し自ら剣を構えるが、圧倒的な兵力を前に戦意を喪失、降伏の道を選び、トワイライトの領域となったハイラル城の塔に幽閉されています。ザント率いる影の世界の軍勢から民を守れなかったことへの弔意を込めて喪服のような黒いローブを身に纏っており、ミドナからは「黄昏の姫」と呼ばれています。
その後のリンクの活躍で全ての地方に光が取り戻されたが、ハイラル城を包む深い闇は変わらず、瀕死のミドナに力を与えて命を救った後、その場から消えます。後に魔王ガノンドロフの手中に堕ちたハイラル城にリンクが攻め入った際に、ガノンドロフに憑依されてリンクに襲い掛かるが、力を取り戻したミドナによって救われ、リンクと共にガノンドロフとの決戦に挑みます。

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