思い出のマーニー(ジブリ映画)のネタバレ解説・考察まとめ

イギリスの作家ジョーン・G・ロビンソンの古典的名作「思い出のマーニー」をスタジオジブリ制作・米林宏昌監督により2014年に劇場アニメ化。内気な少女杏奈は喘息の療養のため夏休みの間だけ釧路に住む事になった。そこにあった湿っ地屋敷と呼ばれる廃墟で不思議な少女マーニーと出会う。

湿っ地屋敷の周囲に住んでいる住人。
面倒見が良く、少々お節介であるが悪い人間では無い様子。
杏奈に「太っちょ豚」と言われる。

原作名:サンドラ

マーニーの母

CV:甲斐田裕子

マーニーの事をばあや達に任せ、旅行や遊びにふけっている。
パーティーでシーラベンダーを杏奈から買った。

原作名:マリアンナ

マーニーの父

CV:戸次重幸

優しい父親であるが、仕事で殆ど家を空けている。
マーニーのキノコの知識は彼が教えたもの。

原作名:作中明らかになってない

『思い出のマーニー』の用語

湿っ地屋敷(しめっちやしき)

杏奈が「知っている気がする」と興味を引かれた屋敷。
昔はマーニーが住み、その後長らく空き家であったが彩香達家族が住む事になった。
画像は屋敷の裏口であるが、殆どこちら側しか映らない。
手前の湖は(時期に寄るが)昼間は浅瀬で、夜になると満潮になる。

サイロ

サイロとは「原料・製品・穀物・飼料等の貯蔵庫」という意味で、原作では風車小屋。
老朽化が激しく誰も近づかない。
マーニーのトラウマとなった場所。

『思い出のマーニー』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

祖母との記憶

マーニーにそっくりな人形を持っているがミスリード

杏奈が覚えている唯一の肉親である祖母。
その祖母に置いて逝かれてしまった事で杏奈の孤独は深まってしまうことになる。
祖母マーニーは杏奈に、湿っ地屋敷に住んでいた頃誰かにボートのこぎ方を教えたり、パーティーに出たり、きのこ狩りをしたり、サイロへ行ったり…と言った話を聞かせている。
幼き杏奈はその話を頭のどこかで覚えていたのか、杏奈の前で見せるマーニーの振る舞いは全て祖母から聞いた話に沿っている。
マーニーの日記の内容と、杏奈とマーニーの思い出が一致したのはそのためで、杏奈はその「マーニーと居た誰か」の役割で動いていた。
しかし杏奈の前に現れたマーニーの行動にはそれだけとは言えない要素も含んでおり、ここも考察ポイントとなる。

映画ではカットされた原作エピソード

原作ではマーニーと杏奈(アンナ)の別れの後からのエピソードの方が長く、杏奈(アンナ)はマーニーと接し精神的に成長していたため、彩香(プリシラ)には最初から柔らかい態度で接している。
2人でミステリー小説のようにマーニーの正体を探っていき段々解き明かしていく。
また杏奈(アンナ)は彩香(プリシラ)の家族とも深く交流を重ね、大岩夫妻(ペグ夫妻)よりも親密な仲になり、マーニーの生涯と杏奈(アンナ)の出生の秘密は彩香(プリシラ)の家、つまりは湿っ地屋敷の中で明かされた。

マーニーとはなんだったのか?

この作品の最大の謎「マーニーの正体」であるが、思い出のマーニーという作品は明確な答えのある作品では無い。

しかし、考えるにあたりいくつかヒントのような伏線が提示されている。
・杏奈が幼い頃聞いていたマーニーの思い出
・突然消えるマーニー
・マーニーと話してる間は大岩夫妻を思い出せない杏奈
・杏奈の名前を間違えるマーニー
・「あの時あそこにアナタは居なかった」という台詞
これらを踏まえて、マーニーを屋敷に憑いた幽霊と呼ぶのか、杏奈の作り出した妄想の友人と呼ぶのか、杏奈の記憶が無意識に見せた幻想なのか、それ以外の何かなのか、視聴者は考える事になる。

原作と映画の違い

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