ダンジョン飯の料理・食事・食べ物・お菓子・飲み物まとめ

『ダンジョン飯』とは、KADOKAWAの漫画雑誌『ハルタ』にて連載されていたグルメ・ファンタジー漫画。作者は九井諒子で、初の長編連載漫画である。2024年1月から6月までアニメ第1期が放送された。
ストーリーは主人公ライオスがドラゴンに食われた妹のファリンを助けるために、仲間と共に道中で狩った魔物を食べながら迷宮へと潜って行く冒険の様子を描いている。作中で描写される魔物料理の設定の巧みさが人気を博しており、「魔物が実在する世界ならではの料理」が多数登場する。

『ダンジョン飯』の概要

『ダンジョン飯』とは、2014年2月15日から2023年9月15日までKADOKAWAの漫画雑誌『ハルタ』にて連載されていたグルメ・ファンタジー漫画。作者は九井諒子で、初の長編連載漫画である。2024年1月4日から6月13日までアニメ第1期が放送された。原作漫画は2015年度の「コミックナタリー大賞」第1位、宝島社のムック『このマンガがすごい!』2016年のオトコ編1位など様々な賞を受賞している。

様々な種族が暮らす世界で仲間と共に地下迷宮の攻略に挑んでいたトールマンのライオス・トーデンだが、妹のファリン・トーデンをレッドドラゴンに食われ、自身と他の仲間たちは地上へ戻されてしまう。
装備も食糧も失ったライオスは、迷宮に出現する魔物を食いながらでも急いで妹を助けに向かうことを決意。エルフのマルシル・ドナトーとハーフフットのチルチャック・ティムズを伴って再び迷宮に潜ると、長年魔物を料理して食べながら迷宮に籠っているドワーフのセンシに出会う。彼の知識を借りて冒険を進めて行くにつれて、この迷宮を作り出した「狂乱の魔術師」を巡る因縁に巻き込まれていく。

料理・食事・食べ物・お菓子・飲み物について

この漫画で人気を博したのは「魔物を調理して美味しい料理を作る」という描写の巧みさである。現実に存在しないモンスターの生態を論理的に考察し、栄養素や調理法などを緻密に設定することで「魔物をおいしく料理して食べる」という行為にリアリティーを持たせている。
大サソリや歩き茸といった現実の動植物に近い魔物から、「スライムの内臓を処理して天日干しするとゼリー状の食材になる」などのようなファンタジー世界に切り込んだ解釈まで、作者の鋭い考察力から生まれる魔物料理の描写に舌を巻く読者が続出し大ヒット漫画となった。

『ダンジョン飯』の料理・食事・食べ物

魔物料理(メインディッシュ)

大サソリと歩き茸の水炊き

レッドドラゴンに食べられたファリン・トーデンを助けるために迷宮に入ったライオス・トーデンとマルシル・ドナトーとチルチャック・ティムズは、大サソリと歩き茸を狩って調理しようと試みるが手探り状態で迷走気味。そこへ現れたセンシの助力によって完成したのがこの鍋である。
大サソリはハサミと頭と足と尾を落とし、身に切り込みを入れて内臓を取る。歩き茸は尻と表面3センチメートルを取り除き、残った身と足を食べやすく切って鍋へ投入。さらに柑橘類の果汁で洗って干したスライムを白滝のように細長く切ったもの、迷宮に逆さに生える植物であるサカサイモの幹、花苔やイシクラゲといった藻類を加えて煮込んだ。
魔物食に興味があったライオスといい匂いにつられたチルチャックが食べ始めたところ、美味しいと盛り上がる。茹でて殻が赤くなった大サソリは、身が少し縮んだので簡単にほぐれて食べやすくなっていた。マルシルは当初拒否していたが空腹に勝てず口にしたところ、その美味しさに驚いた。

人喰い植物のタルト

迷宮の地下2階で調達した人喰い植物の木の実から作ったタルト。
動物を絞め殺して堆肥を作るバラセリアの実を蒸して種を抜き、叩いて柔らかくした皮をフライパンに敷き詰めて土台にする。未成熟な果実をすり潰し、スライムとサソリ汁、ミアオークやベタンといった人喰い植物の果実を加えて混ぜたものを土台の上に流し込んで加熱。途中で残りの実を載せて、さらに熱し固めて完成した。
甘そうに見えるが塩味。土台部分は焦げ付き防止のために用意したものであり、食べずに捨てて構わない。マルシルだけはやはり躊躇していたが好きな味だったらしく、一口食べて気に入る。果実の美味しさも獲物をおびき寄せるための戦略と知り、彼女も魔物の生態に少しだけ興味を持つのだった。

ローストバジリスク

バジリスクは巨大な鶏の尾が蛇の頭になっており、鉤爪に毒がある魔物。ライオスとセンシの作戦勝ちで仕留めたが、他の冒険者が毒にやられていた。彼を救うために作った料理が「ローストバジリスク」である。
バジリスクの尾と足を切り落として軽く湯がき、羽をむしって内臓を取り出す。肉に香辛料を刷り込み、中にみじん切りにした薬草を詰め込んでローストした。
毒にやられた冒険者はこれを食べて回復し、彼の仲間とライオスたちも皆で食卓を囲んだ。

マンドレイクとバジリスクのオムレツ

根っこが人の形をしている植物の魔物・マンドレイクとバジリスクの肉を加工したベーコンをみじん切りして炒めたものを具に使い、バジリスクの卵で包んで焼き上げたオムレツ。バジリスクの本体は鶏でなく蛇部分であり、その卵も蛇同様に俵型で柔らかい殻を持ち、中身は白身が無く濃い黄色をしている。
マンドレイクは引き抜くと聞いた者が死ぬか精神異常をきたす悲鳴を上げるので、犬にロープを結んで引き抜かせるのが通例である。しかしセンシは抜いた瞬間に首を落とすことで悲鳴を上げさせない方法をとっていた。マルシルはできるだけセオリーに近い方法で抜こうと側に居合わせた大蝙蝠を誘導して抜かせるが、パニックになった大蝙蝠が自分に向かって飛んできたことで悲鳴を聞いてしまい、一時的に錯乱してしまった。
しかしマルシルが抜いたマンドレイクはアクが抜けたような状態になっており、センシが抜いた物より渋みが無いまろやかな味になっていた。センシは料理の味を良くするひと手間として、マルシルの知識を褒めた。

マンドレイクのかき揚げと大蝙蝠天

皮を剥いで千切りにしたマンドレイクの根と葉をかき揚げにしたものと、マルシルがマンドレイクを抜くのに使った大蝙蝠の胸肉を揚げた天ぷら。衣はバジリスクの卵に小麦粉を溶いたものである。
罠部屋の仕掛けを使って料理をすることをひらめいたセンシが、チルチャックの技術を応用して作り上げた。斧罠を作動させて大蝙蝠の肉を切り分け、火罠の燃料に使われていたオリーブオイルを揚げ油に使い、火罠の火力を調節して揚げ物をした。この一件でセンシはチルチャックの技術に敬意を表し、チルチャックもまたセンシを認めて罠の知識を少しずつ授けることを決めた。

動く鎧のドワーフ風炒め

ライオスが動く鎧を仕留めたことによって、その正体が貝類のような生物の群体であることが判明する。二重になった鎧のプレートの中に軟体状の生物がおり、互いに手を繋いで筋肉の役割を果たし、鎧を着た兵士のように動かしていたのだという。この軟体生物を食べてみようということで「動く鎧のフルコース」が作られた。鎧から外した身を貝の下処理同様に水に浸けてみたが溺れてしまった。そもそも砂抜きの必要があるのかどうかも不明。
「ドワーフ風炒め」には銅部分の鎧の中身を使い、内臓を取り除いて毒消し草や薬草を加えて炒め、センシの特製ソースで味付けした。チルチャック曰く「まずくはないがねっとりしている」とのこと。

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