盾の勇者の成り上がり(ラノベ・漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『盾の勇者の成り上がり』とは、アネコユサギによるライトノベルおよびそれを基にした漫画、アニメ作品。異世界に召喚された大学生・岩谷尚文が「盾の勇者」として数々の試練に立ち向かい、仲間と共に成長する物語だ。原作は「小説家になろう」で連載後、書籍化された。漫画版は『月刊コミックフラッパー』で連載され、ビジュアル面での評価も高い。アニメは2019年に第1期が放送され、迫力ある映像で多くのファンを魅了した。

フレオン

元康が初めて育てたフィロリアル。名前は元康が好きなゲームのキャラクターから名付けられた。フィロリアル・クイーン形態はフィーロの青い部分を赤くした姿であり、人間体も赤目である。元康がフィーロをフィロリアルだと知り、自分も育てようとしたが、クズとヴィッチに斡旋された卵から孵化し、急変して死んでしまった。ヴィッチからは「フィーロはフィロリアルではなかった」と説明され、「勇者の恩恵による急激な成長に耐えられない病弱な個体だった」とされていた。メルロマルク編(6周目)では、フレオンの死はヴィッチによる毒殺の可能性があると告げられ、ヴィッチへの怒りを募らせた。書籍版では、元康がフレオンの卵を得て育て孵化させ、再開する。フレオンは絶滅した空を飛べる古代種フィロリアル、フィモノア種の生き残り。ヒーローに強いこだわりを持ち、歌は樹の琴線に触れ、樹の洗脳じみた改心を促す。

ゼルトブル

ヒークヴァール

CV:真木 駿一

アクセサリー屋を営んでいる商人。メルロマルクで行商を行っていた尚文と出会い、隣町まで馬車に乗せてもらっていた際に盗賊に襲われるが、尚文に助けられる。その際の対応から尚文の商才に惚れ込み、アクセサリーの技術の伝授や採掘場の斡旋を行う。人脈を財産と考え、組合内で権力を持っている。表面上は穏やかだが、邪悪で残忍な面も持ち、商売には厳しい。弟子を取らないことで有名で、尚文を弟子にしたことは商人仲間から驚かれた。稼ぎ時や場所を嗅ぎつける勘が鋭い。本国ではデパートやモールを経営している。絆の異世界や波の尖兵から得たアクセサリーの解析と量産開発を依頼され、ラルクからの弟子入りの懇願に折れて、弟子入りを認めた。

ラーサズサ

『盾の勇者の成り上がり』に登場するパンダの亜人/獣人。ゼルトブルの傭兵で、コロシアムで主に稼いでいる。「竹林」の二つ名を持ち、地面から竹を生やして攻撃する魔法を使う。尚文がコロシアムの下見に来た際にエルメロと戦って勝利した。タクトとの戦争では、ライバルであり戦友でもあるサディナに味方するために駆けつけた。お金や宝に関わる物事が大好きで、尚文とは気が合いそうだとされる。実は可愛いものや服が好きだが、これを否定している。姐御と慕う男の獣人の部下を連れており、戦争後はルロロナ村にたまに訪れる。『槍の勇者のやり直し』では尚文に気に入られ、可愛い格好をするように勧められ困惑しながらもノせられる。獣人の姿が主であり、メルロマルク編では銀髪のロングヘアーの美女の亜人の姿も見せる。幼少期に戦争で両親を亡くし、料理人をしているクジャク獣人に育てられ、一族の故郷を探し旅していた。故郷に住む祖父は巨大な煙管を武器に使う歴戦の傭兵で、変幻無双流のエルラスラのライバルであった。エルラスラの技を見よう見まねで使いこなすセンスを持つ。

エルメロ

『盾の勇者の成り上がり』に登場するゾウの獣人。ゼルトブルの傭兵で、コロシアムで主に稼いでいる。「地響きの女王」の二つ名を持ち、手練れの実力者。普段は我慢強く冷静に振る舞うが、実際には勝ち気でかなりの負けず嫌いである。シルトヴエルトの名家出身で、マンモス獣人の家系に生まれたが、ゾウ獣人として育ったため家族から疎外されている。身体能力にハンディを負いながらも、多対一でマンモス家族と戦い圧勝するほど強い。歌が上手で、コウを始めとしたフィロリアルの面倒も見ている。ラーサズサやサディナとはライバルであり戦友で、付き合いも長い。尚文がコロシアムの下見に来た際の試合でラーサズサと戦い敗北。タクトとの戦争ではサディナに味方するために駆けつけた。試合の時には強気な口調をしていたが、盾の勇者である尚文の前ではかなり緊張していた。戦争後はルロロナ村にたまに訪れるようになる。

シルトヴェルト

ヴァルナール

『盾の勇者の成り上がり』に登場するシュサク種の亜人。盾の勇者である尚文に対して仰々しくも誠意を示すが、当初は人間と混血のハクコ兄妹に対して穢れた血と見下していた。アトラの真のシルトヴェルトの民らしい振る舞いや、ジャラリスとの戦いを経て態度を改める。外伝『槍の勇者のやり直し』では、自国の利益を優先していたが、過干渉に怒った尚文から「元康ですら波で負けたためにループした」と諭され、対処する順番を考え直すようになる。

ゲンム種の翁

『盾の勇者の成り上がり』に登場するゲンム種の亜人。六十歳前後の小太りな老人で、シルトヴェルトの有名な貴族。現役ではないが発言力を持ち、良識を備えつつも老獪さが並外れており、一筋縄ではいかない相手である。

ジャラリス

『盾の勇者の成り上がり』に登場するライオンの獣人。盾の勇者である尚文がメルロマルクで召喚されたことを快く思っておらず、慇懃無礼な態度を取りながらも内心では見下している。そのため、尚文を抹殺しようと画策し、女を差し向けて既成事実を作ろうとしたり、食事に毒を混ぜたりするなど、様々な手段で陥れようとする。戦争時には敵国と内通し、自らの活躍を演出しようとしたが、ハクコ兄妹の父によって逆転され、彼を暗殺。そのため、ハクコ兄妹にとって父の敵であり、自分たちが奴隷にされる原因を作った相手でもある。シルトヴェルトの頂点に立つという野望を抱いていたが、ハクコ兄妹との決闘で卑劣な手段を尽くしながらも劣勢に立たされ、薬で怪物となり暴走。最終的にはアトラと獣化したフォウルによって倒される。『槍の勇者のやり直し』では、シルトヴェルト編(5周目)で亡命してきた尚文を利用しようとしたが、元康に隠密行動で聞かれ、こっそりと始末される。

クテンロウ

エルハルトの師匠

刀鍛冶で犬系の亜人。エルハルトとトーリィの師匠であり、その鍛冶の腕は一流。女好きであり、昔の元康を彷彿とさせるため、尚文から「元康二号」と呼ばれている。女に対しては親切である一方、男には冷たく、特にハーレムを囲っている尚文を嫌っている。しかし、錬に対しては武器づくりに興味があったことと、非モテオーラを持つため気に入っている。女好きのため多くの借金を抱え逃げるというダメ人間ぶりだが、気を感じることができ、それを鍛冶の際に意図的に使うことができる。素材の声を聞き、屈服させて武器を作る技術を持ち、呪いを帯びた剣を怒鳴るだけで瘴気を霧散させるほどの腕前を持っている。

過去の天命

シルディナの神託で降ろされた過去の天命。語尾に「だの」をつける。かつての槌の勇者であり、幻覚の中では槌の眷属器らしきもので戦う。ラフタリア以上の戦闘力と幻覚魔法、天命の技を持つ。初めて降ろされた際には、クテンロウの腐敗の元凶であるマキナたちを殺そうとし、危険な切り札と見なされる。サディナとの決闘の際に降ろされ、シルディナの体を乗っ取りマキナたちを殺害。その後、天命として未熟なラフタリアに対して過激な稽古を施し、シルディナの体による全力を出して勝利したラフタリアに及第点を与え、天命として後を託して消滅する。ナタリアより後の天命と思われていたが、実際にはホルンが開発したナタリアの残留思念が宿った槌の意識体であることが判明。人格転写を終えた後の槌が大本であり、幻影で現れた姿はナタリアの未来の姿である。守がいた時代の後、調停者の武器としてクテンロウから持ち出され、神託によって術者の代わりに戦っていた。語尾が付いたのは、尚文が槌の制作者である似たような語尾を言うホルンの影響と仮説を立てている。

だふちゃん

ラフちゃんやラフ種の儀式によってラフ種として転生した過去の天命。他のラフ種とは異なり、鳴き声は語尾を彷彿とさせる「だふー」。20巻までは「ラフちゃん二号」と呼ばれていたが、20巻で尚文が「時々だふちゃんと呼んでいる」と語っており、21巻ではほとんど「だふちゃん」と呼ばれるようになっている。自分を蘇らせたラフちゃんに呆れつつ、そのままルロロナ村で住むこととなる。断片的な人格でしかなく、記憶もそれほど残っていない。一時的に過去の天命の姿になることができるが、維持するには燃費が悪く、馴染んでいないため長時間は変えていられない。ラフ種の姿でも十分戦えるらしく、フィトリアの聖域で見つかったビーストスピアをサイズに合わせて小さくさせて自在に使っていた。過去の世界で勝手に九尾の狐を倒して本懐を遂げたため、自己消滅する。自分の過去や記憶が曖昧であったが、過去の世界で自身の元となった槌が完成されたところを見たため、自身の正体を思い出す。

マキナ

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