盾の勇者の成り上がり(ラノベ・漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『盾の勇者の成り上がり』とは、アネコユサギによるライトノベルおよびそれを基にした漫画、アニメ作品。異世界に召喚された大学生・岩谷尚文が「盾の勇者」として数々の試練に立ち向かい、仲間と共に成長する物語だ。原作は「小説家になろう」で連載後、書籍化された。漫画版は『月刊コミックフラッパー』で連載され、ビジュアル面での評価も高い。アニメは2019年に第1期が放送され、迫力ある映像で多くのファンを魅了した。

ピエンサ

先代の弓の勇者が所属していた過去の世界の大国。自国の正義こそが世界の正義という認識の国で、力で何でも解決する。過去の勇者が建築した国の跡地である聖地を領土にしたいと考えており、シルトランに対して様々な理由で戦争を仕掛けてきた。先代の弓の勇者の方針によってドラゴン部隊が結成されていたが、最終的にはシルトヴェルトに戦争で敗れ滅ぼされた。

剣と槍の異世界

城野守が召喚された過去の時代の盾と弓の世界と融合する前の剣と槍の聖武器の世界。尚文の時代の時間を司る神殿があったフィロリアルの聖域の本拠地はこの世界の物と思われ、尚文たちが元居た時代に帰れる手立てがあるとされている。尚文たちが波で神を僭称する者の1人を倒した後、その仲間によって世界と聖武器の勇者を人質に取られ、眷属器の勇者は盾と弓の世界のピエンサの侵略活動への協力と尚文たちの殺害を強要された。
当時の聖武器は剣と槍。眷属器は投擲具、杖、斧、小手。

絆たちの担当世界

風山絆が召喚された異世界で、人間の他に魂人(スピリット)、晶人(ジュエル)、草人(エルフ)、ドワーフなどの亜人が存在する。古代から近世にかけての日本に近い習俗の国がいくつか存在し、互いの世界のアイテム効果が異なるなど、尚文たちの世界とは法則性が異なる。以前は魔竜が支配権を持ち人間を奴隷のように酷使していたが、召喚された絆によって討伐される。迷宮古代図書館により波の伝承が多く残されており、尚文はこの世界に来て波の真相を知った。伝承には他の異世界を滅ぼせば延命することができるとあったため、当初は尚文たちの異世界と敵対していたが、帰還した絆に咎められたことで侵攻を止め、尚文と休戦協定を結んだ。その後、絆以外の四聖が敵の眷属器の勇者に殺され、波の間隔が2週間周期になってしまう。さらにセインの敵対勢力の異世界に攻め込まれ窮地に立たされるが、尚文たちの救援で立て直される。敵から取り返した札の聖武器がシルディナを選んだことで、四聖勇者が2人となる。聖武器は狩猟具、玉、鈍器、札。眷属器は扇、刀、楽器、銛、鎌、船、鏡、本。過去に飛ばされたラフタリアの刀が使える強化方法から、かつては狩猟具と玉、札と鈍器の世界に分かれていたことが判明する。

迷宮古代図書館

図書兎が生息し管理する特殊なダンジョン。シクールに位置し、どの国にも所属していない図書兎たちの領域となっている。無限迷宮に近く、どこまでも続く迷宮で、絆たちの異世界の知恵が自然に集まる本の行きつく先と言われる。波に関する資料が見つかっており、多くの本や資料が存在するアカシックレコードのような場所。

無限迷宮

鏡の眷属器の国ミカカゲにある特殊な迷宮。一度入ると二度と出られないと言われている。

セインの異世界

かつてセインがいた世界で、現在は敵対していた異世界の勢力によって四聖勇者が全滅し、世界が滅んでいる。レインがいた過去の時代では、聖武器の鎧と指輪の異世界が融合している状態だった。過去には天神種という種族が存在していたが、その能力「光翼」を恐れた波の尖兵によって隠蔽され、その存在は伝わっておらず、末裔であるセインも知らなかった。現時点での聖武器は鎧、指輪。眷属器は裁縫道具であることが判明している。

セインの敵対勢力の異世界

かつてセインの世界を滅ぼした勢力のいる異世界。この世界の勢力は、世界を滅ぼしたことで多くの経験値や死に戻りなどの特殊技能を得ており、異世界を滅ぼす波の戦いを楽しんでいる。異世界の言葉を理解するアクセサリー、伝説の武器を拘束するアクセサリー、聖武器の機能や魔法を封じる手段、汚染した聖武器を核にした改造魔物などの独自技術が存在する。セインの姉によると、この異世界では四聖勇者は一人しか残っておらず、その人物は拘束され監禁されている。テロリストがその勇者を殺そうとしたが、尚文とセインの姉が出会う前にマインたちによって危機を脱した。現時点での聖武器は不明、眷属器は鎖が登場している。また、尚文たちの異世界の眷属器の槌、斧、ツメと、絆たちの異世界の聖武器の玉、鈍器、眷属器の船を拘束し所持している。

地球・日本

尚文たちが召喚される前に存在していた世界で、主に「日本」と呼ばれている。作中では日本人のみが登場するため、日本が代表的な呼称となっている。異なる世界の日本から来ており、例えば錬のVRMMOがある世界や、樹の異能力者が存在する世界などが含まれる。これらの世界では異世界の情報がゲームや書物を通じて「偏った、ないし歪められた形」で流布しており、召喚された人間が自身の知識に固執することで悪影響が生じている。元康、錬、樹がプレイしていたゲームでは盾装備は「死に職」とされており、尚文が侮られる原因となっている。異世界では日本の技術や食べ物、風習が伝えられており、日本語は「勇者文字」と呼ばれている。ただし、元居た世界の日本とは用法が異なっており、違う世界の日本人には読みづらい。

宗教

三勇教

人間種至上主義のメルロマルクで成立した宗教。元々は四聖教から分派したものであるが、英知の賢王として名を馳せたオルトクレイの戦争勝利により、傲慢な考えが浸透した。最終的には、自分たちの期待通りに動かない三勇者さえ偽物呼ばわりし処分しようとした結果、盾の勇者によって教皇が倒され、邪教として禁止された。ライノの調査報告によれば、残党の一部がマインと共にセインの姉が属する勢力に参加している。

四聖教会

尚文たちの異世界で、四聖勇者(盾・剣・槍・弓)を神格化して崇拝する宗教。信者は四聖勇者を平等に崇め、教会はフォーブレイに本部を置く。勇者を詐称する罪は極めて重く、信仰に対する厳格な態度を持つ。

七星教会

尚文たちの異世界で、七星勇者(槌・斧・ツメ・杖・小手・鞭・投擲具)を神格化して崇拝する宗教。信者は七星勇者を特別に崇め、フォーブレイに本部が置かれている。勇者を詐称する罪もまた重く、教会の権威を強調している。

魔法

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